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SPACE INVADERS INFINITY GENE - (2014/07/21 (月) 01:48:34) の編集履歴(バックアップ)


SPACE INVADERS INFINITY GENE

【すぺーすいんべーだーいんふぃにてぃじーん】

ジャンル シューティング
対応機種 プレイステーション3(PlayStation Network)
Xbox360(Xbox LIVE ARCADE)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 スクウェア・エニックス
開発元 タイトー
発売日 2010年9月15日
価格 【PS3】1,200円
【360】800マイクロソフトポイント
分類 良作
スペースインベーダーシリーズリンク

概要

  • 『スペースインベーダー』シリーズ30周年を記念した、スマートフォンアプリの移植版。
    • 移植にあたって新たに「3Dステージ」などが追加されている。
  • 侵略してくるインベーダーを撃退する縦スクロールシューティング。

特徴・システム

  • 古典的な縦シューティング
    • 操作は移動とショットのみで、ボムに類するものは存在しない。
      • ショットは十種類弱存在し、ゲームの進行具合によって随時追加されていく。
    • ステージ途中に登場するアイテムを獲得することでショットを強化できる。
    • CHAIN BONUS
      • 敵弾や敵を連続で破壊するとスコアが0.1倍ずつ増していく。10CHAIN毎にスコアは2倍となる。
    • NAGOYA ATTACK
      • 発射直後の敵弾をすり抜ける事ができるようになり、それによってボーナススコアも付く。
      • いわずもがな、元祖『スペースインベーダー』の裏技「名古屋撃ち」のオマージュである。
  • 3種類のモード
    • NORMALモード
      • 決まった配置のステージをプレイできる。
    • CHALLNGEモード
      • 始めるたびに変化するステージを全100面プレイできる。
    • MUSICモード
      • ゲーム機に入っている音楽で自動生成されたステージをプレイできる。

評価点

  • オシャレなゲームデザイン
    • 外見の「ほぼ白と黒のみ」の配色など時代に逆行したデザインをセンスのあるものとして上手に昇華させている。
      元がスペックの劣る携帯アプリとしてのリリースであったということを含めても、決して色に頼らないデザインに徹したのは見事。
    • 小塩広和(COSIO)によるテクノサウンドの調和性も高い。長年に渡ってタイトーのシューティングを支えてきたZUNTATAサウンドは、姿を変えながらも健在であることを感じさせる。
  • 成長が実感できるステージ構成
    • 最初は元祖『スペースインベーダー』そのものであり、ショットは単発・左右移動・固定画面のみというシステム。
      上記システムはそのほとんどが、後述の成長・進化システムによって1つずつ得られる。
      • 具体的には、CHAIN BONUS→UFO撃破でパワーアップアイテム出現→上下左右に移動可能→縦スクロール背景→ステージごとの固有ボス登場→敵や背景が『レイストーム』などと同じハーフトップビュー3Dになる…といった感じ。 グラディウスシリーズのような高速ステージ、怒首領蜂シリーズのような弾幕を放つ敵が出るステージ等も用意されている。
    • このシステムをSTGの元祖である『スペースインベーダー』から順序立てて解禁していくことで、プレイヤーはシューティングというジャンルの進化の流れを追体験できる。その過程は、実際にSTG史を歩んだ者ほどより強く実感できる事だろう。
  • シューターをニヤリとさせる細かな要素
    • ボス・スクイード
      • 『レイクライシス』のボス「Sem-loke」と寸分違わない攻撃をしてくる。
    • 自機・OPTION
      • グラディウスシリーズのそれと全く同様に、自機を追尾し自機と同時に攻撃を行う子機が付く。
    • 自機・LOCK-ON
      • 前方の敵をロックオンしそれをホーミングレーザーで撃破する。その弾道は超高速化されてはいるものの『レイ』シリーズ伝統のものである。ついでに見た目も『レイフォース』のX-LAYと酷似している。
    • もちろんこれらは一例に過ぎず、他にもダライアスシリーズ等の自社他社問わず様々なSTGの要素やオマージュが取り入れられている。
  • プレイの幅を広げる成長システム
    • プレイのスコアに応じて経験値が溜まり、レベルが上がることで自機やBGMが解禁されていく。
    • 解禁されていくコンテンツはプレイの幅を広げるなど嬉しいものであり、解禁条件もさほど厳しくない。

問題点

  • 武器の性能の偏り
    • ショット「FIELD」「WAVE」が余りにも強すぎる。
      • 「FIELD」は自機を中心とした円範囲内に自動でレーザーを放つ。火力が低いためボス戦には不向きだが、アイテムで強化されると道中の雑魚敵などは簡単に一掃できてしまうほどになる。
      • 「WAVE」は前方向に拡張していくウェーブレーザーを放つ。火力も少し強いため、同じく敵を倒しやすい。
    • これらは敵を倒しやすいためにスコアリングに大きな影響を及ぼす「CHAIN BONUS」との相性もかなり良く、事実スコアランキングではこの二つが突出してしまっている。
    • ただし、どちらも敵弾はほとんど破壊できない。特に敵が撃ち返しをしてくる高難易度では、範囲内の敵を自動撃破する「FIELD」は地獄を見る羽目になる。
  • 敵弾やギミックの判別
    • ほぼ白と黒のみの配色のため、一部でギミックと背景の判別や敵弾の認識のしづらさが存在する。

総評

「ほぼ白と黒のみの配色」「シンプルなデザインの敵」など当時ハードの制約によりそうせざるをえなかった要素に、独自のアレンジを加えることでそのまま現代に蘇らせた。
STG単体としてみればありふれたものといえるかもしれないが、それを取り囲む洒落たグラフィックやレトロテクノ調のゲームに合ったサウンド、 ハイセンスなゲームデザインはいずれも他では見られない独創性を持っており、それらを総合的に見れば良作といって差し支えないだろう。