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SDガンダム Gジェネレーション ADVANCE - (2015/04/18 (土) 12:42:19) の編集履歴(バックアップ)


SDガンダム Gジェネレーション ADVANCE

【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん あどばんす】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売元 バンダイ
開発元 ヴァンガード
発売日 2003年11月27日
定価 6,090円
分類 良作
ポイント ククルス・ドアンが文字通り輝く
クルーゼがフリーダムガンダムに
他の燃えシチュエーション多数
SDガンダム Gジェネレーションシリーズ リンク


概要

  • GBA唯一のGジェネであり、バンダイでは初めてのGBA作品。ワンダースワンのギャザービートを基に、主にSEEDの要素を追加したリメイク作。
  • ストーリーは「1st」の一年戦争を基盤に、所々に他の作品のシチュエーションを挿入するという、いわゆるスパロボ方式のストーリー。

参戦作品とそれぞれの立ち位置

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  • 機動戦士ガンダム
    • ストーリーの基盤だけあって、ガルマ特攻、ジャブロー降下作戦、ア・バオア・クー決戦など、重要な場面は押さえられている。
    • だが「1st」の機体が下級扱いで、終盤では1stのキャラがZ、ZZ、逆シャア系の機体に乗ることになる。光る宇宙ではシャアがサザビーに、ララァがα・アジールに乗ることに。エルメスは誰も乗らない。というか出ない。
    • 1話きりのキャラ、ククルス・ドアンが妙にクローズアップされ、存在感を放つ。(詳細は後述)
  • 機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY
    • モルモット隊のフィリップ・ヒューズ、サマナ・フュリスが登場。
    • ユウとニムバスの決戦を臨むためには、複雑な条件を満たし、ボーナスステージに行く必要がある。このステージはかなりのお得で、見逃さぬように。
  • 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
    • ストーリー再現がないが、サイクロプス隊が普通に出てくる。そしてバーニィが他のサイクロプス隊メンバーが存命にもかからず、クリスの説得であっさり自軍に寝返る。
  • 機動戦士ガンダム 第08MS小隊
    • 陸戦型ガンダム乗りが全員登場だけにとどまらず、シローのEz8が従来のギャザビ通り宇宙戦仕様に改造される。シローとアイナとの補正も飛びぬけており*1、覚醒コマンドまであると優遇されている。
    • DSでは本作のような存在感が陰に潜むことになる。
  • 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
    • 味方パイロットに不死身の第4小隊とキース、エイパー・シナプスが味方三人の艦長の一人。敵にビッター少佐、シーマ様とデトローフ・コッセルなど、脇役面も充実している。
    • ストーリーでは、ガンダム強奪と二号機打ち上げが再現される。
  • 機動戦士Zガンダム
    • ティターンズが登場せず、ストーリーも再現されないが、なんとフランクリン・ビダン(カミーユの父)が登場。デラーズ・フリートに亡命する。
    • 今回もカミーユの覚醒イベントが存在、精神崩壊のリスクも変わらず。だが覚醒しつつ精神崩壊回避のイベントは、プレイヤーには驚愕ものだろう。
  • ガンダム・センチネル
    • スペリオルガンダムとガンダムmkVのみ登場。キャラは一切出現しない。
  • 機動戦士ガンダムZZ
    • 敵にラカン・ダカランのスペースウルフ隊だけ登場し、味方もジュドーだけ。ハマーンは…
    • 機体にはZZガンダム、ジムIII、ザクIII、ドーベンウルフ、キュべレイmkIIなど、一応ユニット発展図では重要なポジション。
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
    • シャアは逆襲しないが…
  • 機動戦士ガンダムF91
    • シーブックとF91だけ登場。
  • 機動戦士Vガンダム
    • ウッソとV、V2だけ登場。
  • 機動武闘伝Gガンダム
    • デビルガンダムが登場せず、ストーリー再現はないが、ドモンと東方不敗がところどころおいしい役回りを演じる。
  • 新機動戦記Wガンダム
    • ガンダムパイロットがヒイロだけだが、ノインとゼクス、デルマイユ公爵、果てにアレックスとミュラーなど、敵役が充実。
  • 機動新世紀ガンダムX
    • ガロードが隠しキャラで、ガンダムXの入手もさらに別の条件が必要。一方フロスト兄弟は常にプレイヤーサイドと敵対する。
  • ∀ガンダム
    • 味方がロランとハリーのみ(ポゥは後に帰投)。フィルの率いるディアナ・カウンターがあるが、ギンガナムとその艦隊が存在しない。ターンXも出ない。
    • ディアナはアニメーションデモ・BGM「月の繭」と共に登場するので、本作の名場面。残念だがソレイユが登場せず、艦長にはならない。
    • ホワイトドールは大して特別の存在として見なされていない。だが月光蝶もあるので戦力としては一級品。
  • 機動戦士ガンダムSEED
    • 事実上の初参戦*2だけあって、プロローグがヘリオポリス崩壊の場面。だがさすがにストーリー再現が多くはなく、砂漠の虎との決戦、螺旋の邂逅ぐらい。
    • キャラ数も味方にキラ、マリュー、カガリ、ムウが、敵にアスラン、クルーゼ、ナタルと少なめ。機体もアークエンジェル、(エール)ストライク(ルージュ)、イージス、フリーダム、ジン、バクゥのみ。
  • 他にも「ギレンの野望」からゼロ・ムラサメと試作型ガンダムmkII0号機、そしてMSVなど、歴代Gジェネでも取り込まれた要素が含まれる。

長所

  • クロスオーバーの環境を活かした大胆な燃えシチュエーションが多数存在。
    • 真っ先の挙げられるのは、ククルス・ドアンの覚醒だろう。1stでは1話きりのキャラだが、条件を満たせば味方に参入する。
      + さらに…
    • 別の条件も成功させると、なんと流派東方不敗に弟子入りし、乗機のザクがモビルファイターのように金色に輝き、格闘技を放つ。蹴るなり岩を投げるなりと、シュールな光景に見えるが、ストーリーを踏めばその進化ぶりに心が燃え上がるだろう。
    • カミーユの覚醒かつ精神崩壊回避イベントもまた秀逸。
      + そのイベントについて。
    • なんとカミーユが怒りの中にドモンの助言を受け、明鏡止水に目覚め心を静めさせるというもの。
    • だが精神崩壊の回避を失敗すると以後出撃不能になるので注意。艦内から喋るだけで戦闘に参加できないその有様は、悔しいことこの上ない。
    • ラウ・ル・クルーゼはどういうことか、フリーダムに乗り味方の前に立ち塞がる。原作終盤ではプロヴィデンスという機体に搭乗していたが、本作の発売がSEED本編放送完結後たった2ヶ月なので、制作時にプロヴィデンスに関する資料がなく、苦肉の策だったのだろう。
      • ムウが乗るストライクと、クルーゼのフリーダムとの一騎打ちイベントがある。これも終盤屈指の山場と言われる。ちなみにそのときキラはリ・ガズィ(逆シャアの機体)に乗る。
      • クルーゼ死後はフリーダムが回収されキラが乗るので、安心されたい。
    • アムロは1st版のままだが、νガンダムに乗ると覚醒可能で、フィン・ファンネル発動時に1st仕様宇宙服のカットインが挿入される。だが台詞は逆シャアのもので、少し違和感がある。
    • ラスボスのインパクトが凄まじい
      + ラスボスの実態。ネタバレ注意
    • 08MS小隊のキャラ「ギニアス・サハリン」が、オリジナルの巨大モビルアーマー「グロムリン・フォズィル」に搭乗し、ラスボスとして君臨する。その高い攻撃力と3回復活を持って、強敵として立ち塞がる。
      • だが彼がダメージを受けるたびに「こんなことが…こんなことがあるはずが…」と弱音を吐くのはご愛嬌。
  • 他にも原作ですぐ死亡する敵キャラが、何度も自軍に敵対する。
    • 代表格は「W」のアレックスとミュラーだろう。彼らはすぐにゼクスに粛清されるはずだが、本作ではサンクキングダム侵攻とバルジ攻防戦にも登場し、印象に残りやすい。
  • ヒイロとユウの無口コンビ、アムロとキラの友人関係と、細かい点での絡みも散見される。
  • ゲームバランスも良好。
    • 戦闘中セーブが出来ないが(中断は出来る)、難易度がそこまで高くなく、慎重に進めばクリアは容易。
    • ただ序盤の対ザフト戦闘では、ザフトの高性能機の前に苦しむこともあるので気をつけたい。
    • 条件を満たすことで進めるボーナスステージは、かなり歯ごたえがある。
    • 一度クリアすると、スペシャルモードが開放される。敵ユニットの改造度とパイロット能力が強化され、難易度が上昇するが、このモードでしか手に入れない隠し要素がある。
  • 戦闘アニメが前作から進化
    • ライフルとサーベルを抜くや被弾ノックバックのモーションが多くの機体に搭載されるのを始め、陸戦型ガンダムがシールドの上にキャノンを構え発射するなど、細かい作りが散見する。
    • 相変わらずデモがカットできないが、テンポが良くなるためストレスが減る。
    • 次作のDSではなぜか戦闘デモが退化するため、相対的に本作(と前作のモノアイガンダムズ)の方が評価される。
  • BGMが良質。
    • 戦闘BGMに「あんなに一緒だったのに」「嵐の中に輝いて」「JUST COMMUNICATION」「ドッグファイト」、マップBGMに「デトネーション」、他に「月の繭」など、音作りがいいものが多い。
    • 特に「月の繭」はインターミッションにも流れ、ワンダースワン三作のインターミッション曲以上の癒し効果を発揮するのだろう。
  • プロフィールの解説がいろいろぶっ飛んでいる。ファンの意表を突くメッセージが多数盛り込んでおり、爆笑必至。
+ 参考動画・キャラクター編

+ 参考動画・ユニット編

短所

  • 優遇される作品がある一面で、不遇の面も大きい
    • アニメ作品の主人公であるジュドー、シーブックとウッソが隠しキャラ。乗機もパイロット能力も特別ではなく、ほぼおまけ扱い。
      • 特にウッソの乗機であるV2は、武装が地味過ぎてファンが不満*3
      • ガロードも隠しだが、一応ガンダムXがあり、専用IDコマンドでサテライトキャノンが開放され大戦力になる。だがガンダムXの入手に別の条件が要るため、見逃すとガロードはその顔グラのごとく、呆然でしか(格納庫に)居られないだろう。
  • 多くの主役格後継機が登場しない
    • たとえば、ウイングがウイングゼロにならない、ドモンがシャイニングどまりでゴッドに乗らない、ガロードにDXがない、など。
      • かわりと言う事か、それらの性能が自軍トップクラスに入る。
  • SEED系列の敵機体がウザ過ぎる
    • 序盤ではジンとバクゥが、他の敵機に比べて能力が高い。バクゥに至っては間接武器所持で味方の射程外から攻撃を仕掛け、甚大な被害を与える。
      • 追い討ちのごとく、それらを捕獲しても味方の誰も乗れない*4。コーディネイター用機体のOSはナチュラルには扱い難い*5ということの再現だろうが。分解しても特別なパーツを得られるわけでもない。
      • 同時期に登場するトーラスは(継戦能力の面を除く)ほぼ同じ性能でありながら誰も普通に乗れるため、なおさら不快さに拍車をかける。
      • ちなみにDSではフリーダムとジャスティスを除いたSEED系機体が味方パイロットを乗せられるようになった。
  • ボタンの反応不良
    • 時々インターミッションでカーソルを動かすだけでも長押しが必要になる。長く続くとストレスがたまる。
    • これは味方ユニットが生産・捕獲によって増え過ぎるときに起こると思われるもので、必ず発生するとは限らない。
  • 本流のGジェネと異なり、ゲームクリア後にステージを遡ってプレイする、というのが出来ない。
    • シミュレーションRPGとしては別に問題となる要素ではないが、本作は隠し要素の他にステージ内での会話シーンも多く、もう一度見たいと思っても、セーブが1個しか無いので、一からやり直さなければならないのである。

総評

  • ボタン反応と参戦作品の優遇不遇などの点で批評が集まるが、GBA作品としては完成度が高く、ガンダムを知らない人でも楽しめるガンダムゲー。
  • 続編のDSがシナリオで絶賛されるが、イベントなどの完成面では二作とも甲乙がつけ難く、それぞれが高く評価されている。