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ゲイジングバトルベース - (2014/01/16 (木) 21:12:07) の編集履歴(バックアップ)


ゲイジングバトルベース

【げいじんぐばとるべーす】

ジャンル アミューズメントゲーム
対応機種 アーケード
発売元 バンダイ
稼働開始日 2011年10月8日
ゲイジングバトルベースAGE-2:2012年1月28日
ゲイジングバトルベースAGE-3:2012年4月21日
ゲイジングバトルベースAGE-4:2012年8月1日
1プレイ料金 基本無料(プレイ用のプラモデルは別売り)
備考 2014年現在は稼働終了のためプレイ不可能
ガンダムシリーズリンク

概要

TVアニメ『機動戦士ガンダムAGE』のタイアップ企画の一環として、『ガンダムトライエイジ』に続く形で稼働が開始された*1
本作はなんと『ゲイジングビルダー』と『アドバンスドグレード』と呼ばれるガンプラをゲームに使うことが出来るのが最大の特徴である。
プレイ料金も基本無料というハードルの低さと、プラモをゲーム内で戦わせるというアイデアから、稼働前は一部のメディアに注目されていた。

特徴

  • ガンプラ
    • 本作専用のガンプラは一種類、フィギュアが一種類用意されている。どちらも筐体にスキャンさせるとゲーム内にそのガンプラが登場する。
    • 『ゲイジングビルダー』は1/100のサイズのフィギュア。値段は2,940円。コア・アーム・レッグで構成され、ウェア換装ができる。
      • なおAGE系列のMSは、コア・アーム・レッグは各パーツ分割されての販売もされた。しかしこの分割商法は事前の評判が悪かった。理由は商法よりもそれ以外に原因がある。それは後述する。
    • 『アドバンスドグレード』は1/144のHGガンプラと同様のサイズをしている本作用のガンプラ。中身にチップが埋め込まれておりそれをスキャンする。GBシリーズとは違いアームなどの分割はされていないかわりに、1/144であるがゆえに比較的持ち込みやすいことや、値段がガンダムタイプMSでも840円という安さが魅力である。
      • またパーツ数が少ないためガンプラを作るのが得意でない人も作りやすい。公式でも塗装が必要ないことも売りにされている。
  • AGEデバイス
    • 本作でのゲーム後の結果をポイントとして蓄積が出来る玩具。本作のシナリオモードで遊ぶには必須のアイテムである。
    • デバイス単体でも、中のミニゲームで遊べる。だが所詮は玩具のミニゲームなので、一部のゲームを除いて評判は良くない。
    • 名前からわかると思うがこの玩具は、原作アニメで主人公が使用していた重要アイテムの姿を模している。そのためアニメでは本作の宣伝をするかのようなシーンも見られた。
  • ゲームシステム
    • ゲームシステムは一言で言ってしまうと『甲虫王者ムシキング』などのゲームと同じジャンケンシステムを土台にしている。つまりグー・チョキ・パーの単語がアタック・カウンター・シフトに置き換えられた状態である。
    • 他のジャンケンシステムとは違う点を挙げると、『クイックショットバトル』というシステム。あいこが三回連続で起きると早押しバトルが起きる。これはジャンケンゲームで問題だったあいこによる遅延状態を防ぐ目的があると思われる。
    • ゲームでのMSにはウェアやアームなどの部分が割り当てらており、じゃんけんで勝つとそういった部位が破壊できる。プレイヤー側が破壊されたらウェア換装も可能でありこれで修復する。

評価点

  • うまく再現された換装システム
    • 本作はガンプラを使ってゲームが出来ることを売りにしているが、原作の『AGE』の主役機ガンダムの特徴であるウェア換装を非常にうまく再現をしている。
      • 例えばガンダムAGE-1のウェア換装を「ノーマル→タイタス」のような原作再現も可能なほか、『AGE-1+ガフラン』や『ギラーガ+AGE-3』など原作の設定では不可能な組み合わせのMSを自分で作って再現できるなど、バリュエーションは数多い。
    • また戦闘中にパーツ破壊をされると、ウェアを変更できるが『AGE-1の腕部分が破壊されたからスパローに変える』など原作アニメの戦闘をそのまま体感できる。
  • 必殺技
    • 必殺技に値するスペシャルアタックのムービーは同時期のトライエイジと比べると迫力が少し物足りないが、なかなか迫力がある。
  • 基本プレイ無料
    • やはり基本プレイ無料であることは、ハードルが低いので簡単にやりやすい。
      • なおガンプラが無くても筐体に用意されているカードをスキャンするとジェノアスの訓練機でゲームが出来るので問題はない。また店によってはプレイ用のゲイジングビルダーが用意されていることもあった。
  • パスワード
    • 実はステージ選択時にパスワードを入力すると隠しステージが登場する。そこでは初代ガンダムやシャアザク、ユニコーンガンダムと戦えるというサプライズがあった。
      • これはゲスト出演的な側面も強く、隠しステージの他作品のガンダムはGB及びAGにはなっていない。
    • またコロコロコミックで連載していた外伝作品『機動戦士ガンダムAGE トレジャースター』の主役機体と戦えるステージも存在した。
  • アドバンスドグレード
    • いかにも子供向けのパッケージの雰囲気から高年齢層から敬遠されがちではあったが、本作専用のガンプラの『アドバンスドグレード』の出来が見た目とは裏腹に結構良い。パーツも少ないため子供にも作りやすい。
    • サイスが1/144であるため、ガンプラに一定の技術がある人は同じサイズのHGのガンプラと組み合わせて改造する人もいた。現にガンプラを扱っている雑誌などでは、HGとAGのパーツを組み合わせたヴェイガン機体の作例が紹介されていた。
      • また原作アニメでは人気があったものの、未だにHGやMGでプラモ化されていないヴェイガン機『クロノス』をHGのヴェイガン機を改造して作る際には、アドバンスドグレードでしか出ていなかったこともあり重宝している人もいた。

問題点

  • 画質が低い
    • 何故なのかは分からないが、グラフィック自体は子供向けアーケードゲームとしては標準レベルなのだが、画質が少しジャギジャギしている。
  • 音が小さい
    • 筐体から聞こえるオペレーターの音声などが何故か低い。また子供が多くて騒がしくなることが多い玩具店での設置が多いので、音声が聞こえないことも多い。
    • またゲーム内でのSEも少し弱々しい。MSでのバトルという点を考慮し、もう少し迫力ある音にしてもらいたかったものである。
  • 無料であるが故の問題
    • 上述の評価点と矛盾するかもしれないが、無料プレイでプラモが無い場合に使えるジェノアス訓練機が弱すぎるという問題点がある。初期ステージのガフランの攻撃一発で撃破されるレベル。もちろん基本ゲームで使えるMSは二体なので一回しか失敗できない。
      • もちろんプラモが無いからしょうがないのだが、基本プラモを持っていないで本作をプレイする人は本作のユーザーではない、つまりお試し感覚でやる人が多い。だがお試し用のMSが一回の失敗で撃破されてしまうようでは興味が引けなくなるのは必然である。しかも本作がアクションゲーやルーレットゲーならともかく、本作はジャンケンゲーのためなおさら問題点が広がる。
  • ゲイジングビルダー
    • 本作専用のフィギュアであるゲイジングビルダーだがこれも問題点は非常に多い。まず価格設定が2,940円とMGのガンプラが一体購入できるほどの値段設定でお高い。特にゲーム内でのパーツ交換も考えると、割高感は非常に強い。
      • また上記の値段が高いことを考慮して、アーム・コア・レッグなどに分割しての商法が行われたのだろうが、実は一体購入するのと、分割されたパーツを一通りそろえてまとめて買うのは、実は値段的に一体の価格の方が安かったりする*2。パーツを一通りそろえる人は最初から一体そのまま購入しているだろうが。
    • また上記の分割の商法だが、コアやアームなどが分割されてパッケージに入った姿はシュールとしか言えない妙な雰囲気を出していた。そのため見た目的に敬遠されてしまったのか、案の定ワゴン化したり、福袋に詰め込まれたりと散々な扱いをされる。またパーツが分割されたその姿は一部では『解体ショー』、『肉の切り身』という煽りを受けてしまった。
    • 持ち運びの面でも問題点があり、サイズがでかいのであまり多く持ち運びにくいという純粋な問題点も存在する。家で遊ぶならともかく、本作は当然外に設置してあるので不便である。
      • 一応、ミニ四駆の持ち運びケースのような「ゲイジングキャリーケース」も発売されてはいた。
  • 設置数
    • 『プレイ無料』を売りにしており、TVCMも放送していた割には設置店が意外と多くなかったという問題点も存在する。絶対的に少なかったというわけでもないが本当に強気なのか疑いたくなる設置数であり、子供に宣伝するには力不足だったと言わざる負えない。
      • また設置数の少なさと裏腹に、本作のガンプラはどこの玩具店やスーパーにも並んでいたことがワゴンの常連になってしまった理由として推測できる。
    • また稼働前はメディアで『ガンプラで遊べるアーケードゲーム』の存在だけは報じられていたことや、上記の分割商法などが悪名高い2chまとめサイトで煽りの材料として使われていたこともあり本作の名前だけは無駄に広まったことからか、一部では本作の話が出るとトライエイジと存在を混同して認知する人が出る始末。
      • 一応もう勘違いしている人はいないと思うが、トライエイジは遊びに使うのはカードであり別のゲームである。またトライエイジは稼働直後から高い売り上げを記録しており、AGE放送終了後も新アニメシリーズである『ガンダムビルドファイターズ』とタイアップする形でリニューアルして稼働している。

総評

ガンプラを使うというアイデアは非常に良くできている。パーツ交換などのギミックも面白く、子供にガンダムを広げるポテンシャルは十分に持っていたと言える。
しかし本作の販売戦略がチグハグだったこともあり、結局本作のガンプラはワゴンの常連と化してしまった。
同じ原作アニメのタイアップ企画の一環であったトライエイジは子供からも一定の支持を得たが、それとは逆に本作は終了後しばらくして稼働終了となってしまった。
しかしゲーム内容やアイデアには光るものが多く、それを支持するユーザーもいたことは事実であり、再びガンプラを使ったゲームを作ってほしいという声も少なくはない。