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コロぱた - (2015/11/17 (火) 13:28:48) の編集履歴(バックアップ)


コロぱた

【ころぱた】

ジャンル 自律キャラおつかいアクション
DSi版推奨
対応機種 ニンテンドーDS
発売・開発元 ラックプラス
発売日 2009年12月24日
定価 4,800円(税別)
配信 DSiウェア
2014年4月16日/1000ポイント
判定 良作

概要

主人公の女の子・ひまわりが無事にお使いに行けるようにステージを誘導していくパズルゲーム。
ステージ内にはさまざまな仕掛けがあり、アイテムをうまく配置して仕掛けを連鎖的に動かし、ステージごとに設定された条件をクリアしていく。分かりやすく言うと「ピタゴラ装置*1を作るゲーム」である。
ゲーム中にはひまわりをはじめドット絵で描かれたかわいらしいキャラクターたちが登場し、ステージの合間のデモも(かなりきわどいネタがあるものの)ほほえましい内容になっている。キャラクターのかわいさに釣られて本作を買ったプレイヤーも多かったようだ。

大ボリューム

本作は本編「おつかい」が128ステージ、番外編「よりみち」が64ステージで構成される。
合計して全192ステージというのは、パズルゲームとしてはかなりの大ボリュームと言えるだろう。
本編「おつかい」はステージの合間にストーリーデモが挿入される構成上、ステージ1から順番に進行する。
詳しくは後述するが、本作は一朝一夕でクリア出来るような内容ではない為、ステージ進行状況のセーブの概念が存在する。

番外編「よりみち」はニンテンドーWi-Fiコネクション*2を使用した無料ダウンロードの追加ステージで、
一度ダウンロードすれば本編の進行とは無関係に、どのステージからも自由にプレイする事が可能。
こちらも、本編と同様にクリア済のステージを確認する事も出来る。
なお、DSiウェア版では最初から「よりみち」の全ステージが解禁された状態になっている。

本作の特徴・魅力

しかし、そんな見た目とは裏腹に、本作はかなり辛口のパズルゲームに仕上がっている。

ステージ4まではアイテムや仕掛けの数が少なく正解の配置も分かりやすいが、新しいアイテムや仕掛けの種類が増えるステージ5以降は、簡単な説明は出るがどんな動きをするのかは実際にやってみないと分からないようになっている。
また、アイテムや仕掛けの動きには物理演算が利用されており、ボールや台車の動きに慣性があったり、ボールをぶつけた位置でドミノの倒れ方が変わったり、鏡の位置で光の反射角が変わったりする。1ドットずれただけでも全く異なる動きをするため、再生して動きを確認しては細かな微調整を繰り返していくことになる。

勝手に動き回るひまわりもパズルの一要素になっており、驚かせて走らせたり転ばせて動きを止めたりして動きを誘導する必要がある。
ひまわりには「機嫌」と「体力」のパラメータがあり、体力ゲージの量や機嫌の良し悪しで「坂を上る/上れない」「ボールを投げる/蹴る」などの動きが変わり、どちらかが0になるとひまわりが泣き出してやり直しになる。このため、ステージによっては食べ物を与えてパラメータを回復させたりわざと機嫌を悪くさせたりすることも計算に入れなければならない。

もちろん、ひらめきも重要である。一見簡単に見えるがその方法では詰んでしまう場合や、使うと見せかけて使わないアイテム、あるいは本来の用途とは違う使い方をするアイテムがある場合が多く、詰まったときは「同じことを少ないアイテムでできないか?」「別の使い方はないのか?」といった発想の転換が必要になる。

細かな微調整とひねりの利いた謎解きがあるため、1ステージをクリアするのに数時間かかることもあるが、「試行錯誤を繰り返して自分なりの正解*3を見つける」のがこのゲームの醍醐味であり、答えが分かったときの充実感は普通のパズルゲームではなかなか味わえないものがある。

残念な点

試行錯誤型のパズルゆえに人を選ぶ
「一度詰まってしまうと先のステージに進めずもどかしい」「アイテムや仕掛けのチュートリアルがなく、使い方が分かりにくい」と指摘されることがある。
また、早送り機能もないため、仕掛けが複雑な後半のステージになるほど結果を確認するのに時間がかかってしまう。難易度の高さもあり、「空いた時間にちょっとやってみる」のにはあまり向かない。

タッチペンでしか操作できない
認識自体は悪くないのだが、小さいパーツが多く微調整が難しいこと、画面スクロール以外のボタン操作が一切できないこと、ステージセレクトやメッセージ送りもすべてタッチペンを使わなければならないことなどがやや不便である。


余談

  • 「ひまわり」「あすか もも」「こだま きらり」「おおすみ ひのとり」「ふじ2号」…など、本作の登場人物の姓名はすべて日本の人工衛星の名前をもとにしている。
  • 2010年に開発スタッフが作成した『コロぱた 非攻略本』(設定資料集)、『コロぱた 解答集』が同人誌として冬コミで販売されている。
  • 2011年4月にサウンドトラック『きく コロぱた』が発売されている。
  • 本作と同じくラックプラス製のDSiウェアのゲーム『サジタリウス・エー・スター』は、本作DSiウェア版と同時発売(2014年4月16日配信開始)である。
    • ちなみに「サジタリウス・エー・スター」(Sagittarius A*)とは実在する天文学用語で、「いて座A*」や「Sgr A*」とも表記される。宇宙や天文についての名前が採用されている点については、本作との共通点と言えなくもない。

DS版は現在入手困難

ネット上のレビューや口コミなどの評価はかなり高かったものの、生産本数がわずか5000本(しかも5000本完売)であったために、2009年発売のソフトにも関わらず既にプレミア化してしまっている。
そこで今から始めてみようと思った方は、Android版かDSiウェア版を入手することをお勧めする。

  • Android版:2011年2月配信開始。DS版の全ステージを分割販売したもので、最初の7ステージは「お試し。」ということで無料、全ステージが入った「全部入り~」でもわずか998円で手に入る。ただし、ステージ合間のデモは収録されていない。
  • DSiウェア版:2014年4月16日配信開始。純粋なDS版の移植。「よりみち」全64ステージが初めからプレイ可能になっている事と、それに伴いWi-Fiまわりのオプションが削除されている事と、電子マニュアルが追加されている事がDS版との違い。ここまで至れり尽くせりで、お値段たったの1000円。