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GUNPEY - (2014/01/30 (木) 09:41:28) の編集履歴(バックアップ)
GUNPEY
【ぐんぺい】
ジャンル
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アクションパズル
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高解像度で見る
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対応機種
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ワンダースワン
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発売元
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バンダイ
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開発元
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コト
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発売日
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1999年3月4日
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定価
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2,980円
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プレイ人数
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1人~
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分類
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良作
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概要
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ワンダースワン(以下WS)のロンチタイトルとして発売された、WSでも随一のアクションパズルゲーム。後に据え置き機用としてPS版も発売された。
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最終的な販売本数は約143,000本で、WS用ソフトとしてはかなりのヒット作である(販売本数は歴代6位)。
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監修はゲームボーイの産みの親として知られるゲームクリエイター・横井軍平氏。しかし完成を見届けることなく開発中に事故死してしまったため、本作が氏の遺作となった。
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本作はWSを縦に持って遊ぶ、いわゆる「縦持ちスタイル」のゲームである。
ルール
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『テトリス』『ぷよぷよ』に代表される「落ち物ゲーム」とは逆に、パネルが下からせり上がってくるタイプのパズルゲーム。
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「/」「\」「∧」「∨」の4種類のパネルをカーソルで上下に入れ替えて移動させ(左右には移動不可)、縦10マス横5マスのフィールドの左右の壁をラインで繋ぐとラインを構成するパネルが消滅し、消したパネルの枚数に応じて得点が加算される。パネルがフィールドの上端まで到達するとゲームオーバー。
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ラインは途中から枝分かれしていても、それが左右に繋がっていれば消滅させることができる。また、パネルが消滅する際にはゲームの進行が一時停止するが、その間もパネルを移動することが可能で、パネルを「あとづけ」してより多くのパネルを消去することが可能。
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この消滅中に他のパネルを移動させるシステムは、横井氏が任天堂時代に開発に参加した『パネルでポン』の「アクティブ連鎖」の発展形といえる。
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ルールはたったこれだけである。しかしながら、そこには時間を忘れて没頭する異常なまでの中毒性があった。
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CMソングも「繋げて消すのがグンペーだ!」の歌詞を連呼するだけというもので、ルールとその中毒性を体現したものであった。
その異常なまでの中毒性について
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シンプルかつとっつきやすいルールと操作性になっており、ゲーム初心者でも上級者でも手軽に遊べる。
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ルール自体が「ラインを繋げて消す」というだけで、初心者にもわかりやすい。
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また、操作はY1~Y4ボタン(十字キーのようなもの)でのカーソル移動とX3ボタンでのパネルの入れ替えだけであり(一応他に2ボタン使うが使用しなくても十分遊べる)これも非常にわかりやすい。操作のテンポも抜群。
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それでいて難易度も非常に練りこまれており、やりこみ度は高い。
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パネルがせり上がってくるスピードは得点の増加と共に徐々に速くなっていく。最終的にはほとんどノータイムでせり上がってくるようになり、一瞬の操作・判断ミスが即ゲームオーバーに繋がるため、長時間のプレイでもほどよい緊張感がある。
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消すだけなら簡単だが、より高得点を狙うとなると「あとづけ」や「離れ技」(ラインが消滅している間に、独立したもう1つのラインを作り、消滅数を増やすテクニック)などの様々なテクニックを駆使する必要がある。
ラインを繋げてから消滅するまでの猶予は3秒ほどしかないため、予め後付け・離れ技を行いやすいようにパネルを配置しなければならない。パネルの数が多いとその配置を作り出す際に思わぬところでラインが繋がることもあり、常に考えながらのプレイとなる。
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他にもパネルが1列に偏ったときの対処など考える場面が多く、なかなかに戦略性が高い。このため簡単なシステムでありながら奥の深いゲーム性になっている。
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前述したようにゲーム自体は非常に簡単なため、初心者でも割と深くまでのめり込むことができる。
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操作しなければならないパネルは多いが、実際に操作できるパネルは1度に1枚ないし2枚だけである。このため慣れてくれば操作はほとんど脊髄反射に近くなるので、思考と操作のバランスが取りやすい。
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上述のテクニックも、要は「消えている最中に繋げる」というだけ。実に直感的なため、『ぷよぷよ』のような、上級テクニックとなると少々ハードルが高くなる他のパズルゲームよりも上達しやすくなっているといえるだろう。
総評
とにもかくにも中毒性が半端じゃない。やり始めたら止まらない。エンドレスモードを黙々とプレイしていたらいつの間にか数時間経っていた、などということがザラにある。
「面白いから何時間もやってしまう」というよりも、「気付いたら何時間もやっていた」という類のゲーム。良作パズルゲームではよく使われる言葉だが、まさに「麻薬ゲー」である。しかしその麻薬っぷりは歴代のパズルゲームでもトップクラスだろう。
そのため、ある程度時間がある時にプレイする事を推奨したい。手軽なゲームではあるが、どちらかというと通勤時間などに軽くプレイするよりも、休日の昼下がりなどに腰を据えてプレイした方がいいだろう。
その方が、「気付いたらどっぷりハマっている」という本作の醍醐味を味わうことができるからである。(もちろん、短時間のプレイでも十分に楽しめる作りになっている)
「点と線だけでも面白いゲームは作れる」と語った横井軍平氏の言葉通りの内容で、まさに横井氏の哲学である「枯れた技術の水平思考」を体現している本作。
単純でありながら奥の深いそのゲーム性は、老若男女、世代を超えて楽しめるはず。万人にお勧めしたい傑作パズルゲームである。
余談
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当初はタイトルのカタカナ表記が『ガンピー』となっていた。しかしこれが横井氏の遺作となったため、彼の名前である『グンペイ』が正式名称になった。
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続編にあたる『グンペイ リバース』シリーズがDSとPSPで発売されている。なお、開発は2作ともコトではなくキューエンタテインメント。
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音をつなごう!グンペイりば~す
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DS用として2006年10月19日に発売。操作方法にタッチペンが加わりより直感的な操作が可能になったほか、2画面を切り替えて同時にプレイするモードなどDSの機能を活かした新モードが多数追加されている。登場キャラクターはワンダースワン版及びプレイステーション版に登場していたキャラがモチーフ。
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また、タイトルの通り音楽ゲームとしての要素も追加されている。おまけモードとして「ピコピコマシーン」という内蔵シーケンサーを実装しており、様々な種類・音程の音を組み合わせて音楽を作ることが可能。ちなみに公式サイトではWEB用のピコピコマシーンもあり、作成した曲を投稿することも出来た。
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初代のWS版と比べると「一部ステージで画面が見にくい」「タッチペン操作に面白味が無い」といった批判点がある。また、上記のピコピコマシーンは非常に楽しいと好評。
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タッチペンで直接操作できることが、オリジナルで熱中度を高める要素の一つとなった「もどかしさ」を完全に薄めてしまい、ゲーム性をぶち壊してしまっている。もちろんタッチペンを使わなければ済む話だが。
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GUNPEY-R(グンペイ リバース)
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PSP用として2007年1月11日に発売。移り変わる音楽とスキンをバックにグンペイをプレイする。
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スキンはムービーやレイヤーアニメで表現され、操作音や消した際の音などが直接バックの音楽にリンクしている。ダブルスキンやグンペイ10×10などの新モードも追加されている。
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こちらは海外で先行販売され、高評価を得た。