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Grand Theft Auto V - (2023/02/08 (水) 14:50:58) の編集履歴(バックアップ)


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Grand Theft Auto V

【ぐらんどせふとおーと ふぁいぶ】

ジャンル クライムアクション




対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
プレイステーション4
Xbox One
Microsoft Windows
プレイステーション5
Xbox Series X
メディア PS3/PS4/One
PS5/XSX
BD-ROM
360/Win DVD-ROM
発売元 海外 Rockster Games
日本 Take-Two Interactive Japan
開発元 Rockstar North
発売日 PS3/360 2013年10月10日
PS4/One 2014年12月11日
Win 2015年4月14日
PS5/XSX 2022年3月15日
定価 PS3/360 8,390円
PS4/One 7,992円
Win 7,000円
PS5/XSX 5,489円
プレイ人数 共通 1人
オンライン PS3/360 最大16人
PS4/One/Win
PS5/XSX
最大30人
備考 PS5/XSX版はオンライン単体版もあり
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 9年の時を経てサンアンドレアス州が復活
多彩な乗り物と共に高い自由度も復活
日本語版の過剰な規制も復活
本編で改善された不親切がオンラインで復活
懐かしの物がオンライン独占コンテンツで復活
続く無料アップデートでコンテンツが追加&改良
Grand Theft Autoシリーズ

概要

前作から5年、満を持して発売された『Grand Theft Auto』シリーズのナンバリングタイトル第5作。
圧倒的な広大さを持ったマップに美麗なグラフィック、そして強化された演出、物語、キャラクター達によって、「Spike Video Game Awards*1」において2013年 Game of the Yearに輝いた。
そのボリュームはシングルプレイのみならず、進化したオンラインにも備わっており、シングル・マルチプレイ共にシリーズに恥じないクオリティを実現している。

SA』の舞台だった「サンアンドレアス州」が再び舞台となった事もあってか、前作『IV』をベースにしつつ、『SA』の要素の多くが復活し、さらに発展させた形で盛り込まれている。


ストーリー

太陽が降り注ぐ広大な都市、ロスサントス。かつては欧米諸国から憧れのまなざしを集めていたこの街も、 今や自己啓発を説く教祖、スターの卵、輝きを失いつつあるセレブで溢れ、不安定な経済と安っぽい トークショーがはびこる時代の中で必死にもがいている。

そんな混乱の中、個性の全く異なる3人の犯罪者が生き残りと成功を画策する。
ストリートの非合法な仕事を生業とするフランクリンは、本物のチャンスと大金を掴みたがっている。
プロの犯罪者から足を洗った前科者のマイケルは、望んでいたバラ色の引退生活を送れずにいる。
凶暴なトレバーは、粗悪な禁止薬物と次の大規模な強盗計画に突き動かされている。
打つ手が尽きた彼らは身を立てるため、全てを賭けて大胆かつ危険な一連の強盗に挑む。


特徴

3人の主人公

  • ゲーム中では「スイッチ」と称されるシステムで、フランクリン・マイケル・トレバーの3人の誰かに切り替えながら物語を進めていくことになる。各キャラクター はれぞれ異なるステータスと固有スキルを持っている。
    • フランクリン・クリントン
      若きストリートギャング。筋肉質で最若年から、体力・スタミナがあり、特に運転に優れる。経験不足ということから、射撃・ステルスなどのステータスが低い。運転中にスローモーションを発動する固有スキルを持つ。
    • マイケル・デサンタ(タウンリー)
      引退した元銀行強盗。隠遁生活から中年太り気味であり、スタミナ・体力のステータスが低い。しかし、長年の犯罪経験から射撃、ステルスなどが高い。戦闘中にスローモーションを発動する固有スキルを持つ。
    • トレバー・フィリップス
      予測不能なドラッグディーラー。元空軍のパイロットだったが薬物中毒であり、そのため(薬物のせいか)体力・飛行のステータスが高く、スタミナ・運転のステータスが低い。戦闘中に無敵となり与ダメージを上げる固有スキルを持つ。
    • キャラクターの切り替えは任意のタイミングで可能*2。切り替え先のキャラクターもリアルタイムで生活しているように見せており、ギャングと揉めてたり、家族と食事していたりと様々。
      • 特にトレバーは切り替えた直後に泥酔、女装、といった奇行をしていたり、いきなり警察に追われている等、切り替えすら一筋縄ではいかないキャラである。
    • また、切り替えたキャラクターは常に体力が全快しているため、操作キャラがダメージを受けた時に別のキャラに切り替え、瞬時に戻す事で体力回復が可能、という小技もある。ただし手配度が付いてる時は切り替え不可。
    • 従来の作品に比べて簡単に体力回復が可能となったため、本作では飲食行為の大半が削除されている。詳細は後述。
  • ミッション中はイベントで自動的に切り替わる事もあり、演出も相まってまるで映画を観ているような感覚である。

広大なマップ

  • シリーズ最大の特徴とも言うべきマップの広さは、まさに壮大。
  • 今回の舞台は、ロサンゼルスをモデルにした高級住宅が並ぶ都市ロスサントスと、その北に広がる田舎ブレイン群。『SA』の舞台であった「サンアンドレアス州」に属する地域であり、ロスサントスも同作の舞台の一つであった。州全体ではなく一部ではあるが、その面積は非常に広大でシリーズ最大である。行き来するためにプレイヤーが自然と高速道路を選んで進むほど広い。
    • 世界観は前作『IV』と共有しているので、『SA』とは構成が異なる。しかしバインウッドやグローブストリート、最も高い標高を持つチリアド山など、『SA』の面影は僅かに残っている。あくまで州の一部なので、登場する都市はロスサントスのみ。『SA』に登場したサンフィエロやラスベンチュラスは登場せず、他は小さな町が点々と存在するのみである。
  • 『SA』にもあったフィールドとして「海底」が復活。今回は潜水艇やダイビング器材による潜水も可能なので、息継ぎを気にしないで自由に探索ができる。沈没船や飛行機の残骸を始め、巨大な構造物、梱包されて遺棄された死体、地球外の存在まで、様々な物が沈んでいる。それらを探してみるのもまた一興。
  • マップ間のロードは無し。広大なマップをシームレスで行き来することができる。
  • また、シナリオ進行に伴って行動範囲が広がっていった従来と違い、本作では最初から全ての地域に行く事ができる。行こうと思えば初期にいきなりマップの反対側まで行くこともできてしまう。
    • マップの端にいようとスイッチしてしばらく放っておけば自動的に帰ってくれるので、帰り道を考慮しなくていい点も好評。

強盗

  • 本作のテーマであり、大掛かりな強盗計画がストーリーの節目に発生する。
  • まず最初に計画を立てる。手間を掛けず、多少のリスクは覚悟の上で派手に行くか、手間を掛けてでも余計な被害や騒ぎを抑えてあくまで隠密に行くか、複数のプランからプレイヤーが選択する事ができる。
  • 「プロっぽくないが昔ながらのやり方」と評される作戦立案者のとても詳細かつわかりやすいプラン説明*3に始まり、プラン決定後は作戦内容に応じて準備ミッションが用意されている。クルーの人選や乗り物や装備の調達、ターゲットや現場の下調べと、雰囲気が良く出ている。
  • 強盗の際にはガンマン、ハッカー、ドライバーなどのクルーを雇う。クルーは初期から複数名用意されており、本編の進行や特定のイベントのクリアで追加される。
    • クルーは能力に差があり、能力の高いクルーほど分け前も多く支払う必要がある(ただし一部例外有り)。能力の低いクルーであれば分け前も少なく済むが、強盗中に不手際をやらかすことが多く、仕事が安定せずリスクが大きくなる(場合によっては途中で死ぬこともあり、死亡した場合は更に出費が増えてしまう)。収入は減るが優秀なクルーで確実に遂行するか、能力が不安なクルーで分け前を減らし高収入を狙うかはプレイヤー次第
      • ただし、クルー選択による展開は常に固定である。失敗するキャラは同じミッションでは天候や時間などを変えようがプレイヤーがどこかで時間を浪費しようが素早く進めようが決まった場所で毎回同じ失敗をするし、プレイヤーがうまく立ち回って死から救ってやる、といった要素は一切存在しない。
      • 反面クルーによる主人公達の反応は変化が豊富で、人選の地点でも有能な面子は「正真正銘のプロ」「頼れる男だ」「彼女ならどんな裏口も見逃さないだろう」と太鼓判を押したり、逆に能力の低いメンバーだと「トロい奴」「新人だから土壇場でどうなるかわからん」「正直大した噂は聞かないが」と不安視*4したりするほか、強盗の最中でも「さすがプロだ」と褒めたり「人件費をケチったのか?」「素人を雇うんじゃなかった」「給料分の働きがそれか?」と嘆いたり、以前の失敗を活かして腕を上げたクルーを褒め称える*5など人間臭いドラマを感じさせるのもまた魅力である。
    • 強盗に参加させたクルーは能力値が上がるが、次回以降雇っても分け前は変わらないため何度も使うと有利になり、能力の高くないクルーを成長させると効率よく動いてくれるようになるという要素もある*6。ただし、クルーをゆっくり育成できるほど強盗ミッション自体が多い訳ではなく、育成機会が乏しい割に報酬も中途半端という事実上のハズレ枠になってしまっているクルーも存在する。
      • ただしドライバーのタリアナやガンマンのヒューのように片や「確かな腕があるにも関わらず分前が安い」片や「腕は悪いが作戦立案担当からは『使えるだろう』と評される」という例外も存在するが、これもシナリオ的に真っ当な理由があると推察出来る*7のも良く出来ている。
      • 前述のタリアナや、トレバーの仲間のシェフ等、進め方によって新しいクルーが登場することもある。特に前作『Ⅳ』に登場したパッキー・マクレリーがガンマンとして登場。分け前の割に能力が高く、重宝したプレイヤーも少なくないだろう。

ランダムミッション

  • メインミッション、サブミッションとは別に用意されているこれは、プレイヤーの近くで突発的に発生する。
  • ひったくりに遭うか、乗り物を盗られていたりして困っている人の代わりにプレイヤーが手を差し伸べるというもの。
    • 言わずもがなだが、ひったくりから取り返した財布を、そっと自身の懐にしまいこんでもいい。プレイヤーの良心次第。
    • しかし、素直に返した方が自分の利益になる事もある*8
  • 他にもトラブルに首を突っ込んだり、困っている人を装った強盗に襲われたり、現金輸送車を襲うといったランダムミッションも存在するほか、展開によっては依頼主が強盗メンバーとして仲間入りすることもある。

オンラインマルチプレイ

  • 今作のマルチプレイは「Grand Theft Auto Online」と銘打たれ、シングルプレイ同様に広大なマップの中を他プレイヤーと共に生活する形になっている。
  • 生活といっても正規不正規問わずに手に入れた車や家、武器などで他プレイヤーと競い合ったりつるんだりするというもの。
  • マップの中にレースやチームデスマッチ、パラシューティングやテニスなどといったコンテンツ(ジョブ)が用意されており、遊びたいところに入って他プレイヤーとマッチングしプレイする形式。
  • 用意されたジョブに参加していない、いわゆるマップにいる状態では他プレイヤーとリアルタイムで交流できるが、武器の使用が可能。他プレイヤーを襲って金を奪うこともできる。言うまでも無いが、警察による指名手配はシングルプレイ同様発生する。
  • 主な収入源となるミッションの多くは本編でもおなじみのキャラクターから依頼される。依頼人も悪友、情報屋、マフィアのボス、主人公その人やオンラインオリジナルキャラまで様々。
  • 色々なジョブによって獲得した金で家や車、武器、服装などを購入可能。それなりに厳しい金額設定なので精力的にジョブに参加する必要がある。
  • 本編同様の強盗ミッションも存在する。プレイヤーは最大4人、難易度も全体的にかなり高いが、報酬も非常に大きい。
    • 強盗ミッションはリーダーであるホストが全権を握っており、人員の配置や報酬の分け前まで設定できる*9
  • 半年に1回ほど大きなアップデートが行われ続け、2021年8月現在でもアップデートが続いている。

その他の要素

  • 時代を反映し、ほとんどのキャラがスマホを使用するようになった。インターネットも場所を選ばずスマホ経由で閲覧できる。
    • スマホで撮影した映像を「Rockstar Games Social Club」にアップロード可能。公式は趣向を凝らした多彩なスナップショットで溢れており、閲覧するだけでもかなり楽しめる。
  • ミッション中にBGMが追加された。
    • 前作まではカーラジオを除いて殆どBGMというものが存在しなかったが、本作はミッション中にも(反伝統的ながら)BGMが流れるようになった。
  • 「軍隊」も復活。一部ミッションの時という例外を除いて指名手配時に出動することはないのだが、「軍事基地」に侵入する事で軍隊とやりあうことはできる。
  • 同社の『RED DEAD REDEMPTION』からの輸入要素として、人間のほかに鳥やコヨーテ、マウンテンライオン(クーガー)、ホオジロザメなどの動物も登場する。ほかに武器選択のリングコマンドやマイケルのデッドアイ的なスローモーションスキルなどの要素も取り込まれている。クーガーとサメは人を襲うことがあり、原っぱや海のど真ん中にいると襲われてしまう。
  • フランクリンのみ飼い犬「チョップ」を連れて遊びにいくことができる。助手席にちょこんと座る犬は大変可愛らしい。また、他のプレイヤーキャラを誘って酒場やダーツ、テニスなどに行くこともできる。
  • 作中で実際に見れる映画、TV番組、ホームページなどが存在する。本編中では株式を購入して大儲け、という事も可能。
  • 過去作へのオマージュが各所で見られ、ステージの各所には前作『IV』の主人公であるニコ・ベリックの写真等が隠されている*10
    • 主人公の一人であるフランクリンが所属していたギャング組織「チェンバーレイン・ギャングスタ・ファミリーズ」は、CJの兄が統括していた「グローブ・ストリート・ファミリーズ」のオマージュである。
    • ミッションにまで『SA』のオマージュとも取れる展開が用意されており、とあるミッションでは『SA』の主人公・CJとその仲間達を彷彿とさせるNPCが見られる。ちなみに、そのミッションの舞台はCJの実家がある地域となっている。また、他のミッションでの実績に「CJ真っ青」というものもある。
    • 『III』からラジオDJとして登場し、シリーズのプロデューサーでもあるラズロウ・ジョーンズが本作にて満を持して本編に出演。声とモーションアクターも本人が演じている。
      • シリーズとしては4人目の実在人物である*11
    • オンラインにおいても、『Ⅳ』に登場したブルーシーや『TBoGT』の"ゲイ・トニー"ことトニー・プリンス等の過去作の人物が登場する。
    • 各ラジオチャンネルのDJもアメリカのミュージシャンであるケニー・ロギンス*12や、イギリス出身のモデル・女優であるカーラ・デルヴィーニュといった実在の有名アーティストが担当している。
    • 他にも、『RDR』の主人公ジョン・マーストンのイラストや名前が見られる等のオマージュもある。
  • キャラクターの成長要素(スキル)も復活。
    • スキルが低いと他の主人公からスキルを上げろという忠告を受けるものの、『SA』と違いスキルを上げないとミッションを開始できない事は無い。
    • 武器スキルは全武器統合されており、特に所持弾数の上限がスキルによる影響を受ける。スキルが低いうちは弾数の上限が『IV』並みと心もとないが、武器スキルが上がるとやがて『III』系*13と遜色ない量で所持できるようになる*14
  • 実に『III』以来となる、武器を全種類持つことができる。
  • 今作では新車も多いが、自動車の大半の3Dモデルが『IV』と同デザイン、つまり前作からの使い回しである。気に入った車種が続投した人は嬉しい反面、シリーズ恒例のリニューアルを楽しみにしていた人には残念なお知らせとなった。
    • 同じ外見でも挙動が大幅に変更されていたり*15、仕様が変更されていたり、ノーマル車が消滅*16していたりする。もちろん、中には消滅した(続投しなかった)車種もある。

PS4/One/Win版の追加要素

  • 次世代機に対応したことでグラフィックがより精細なものになった。街では分かりづらいが、森などの自然環境は一目瞭然。
    • 描画距離が上がりさらなる高解像度に対応した他、フレームレートが安定化。交通量も増加している。
  • 一人称視点の追加。デモ部分を除くあらゆる動作をFPSと同様の視点で行うことができる。
    • この状態では車の内装を見ることが可能で、すべての車が内部まで作りこまれている。
  • 新しい武器、ビークル、アクティビティの追加。中には動物に変身できる果実などの変わり種も。
  • 新たなラジオ局やテレビ番組の追加。『TBoGT』に登場し、無印ではウェブサイトのみであった「プリンセスロボットバブルガム」が見れるようにになった。
    • 内容はやけに大きな胸と目の少女が主人公のセクシーバトルアニメで、「少女がすぐ裸になる」「オタクの性欲の捌け口と自虐する」「DVDBOXにフィギュアがセットで付いてくる」など日本の深夜アニメを忠実にパロディしている。
  • ゲーム中に記録したシーンをビデオとして編集し、これをアップロードすることもできる「ロックスターエディター」の実装。
  • オンラインの人数が16人から30人に増加。キャラクターは旧世代版からの引き継ぎもできる。
  • Win日本語版では規制も取り払われた(後述)。

PS5/XSX版の追加要素

  • こちらは基本的にはオフラインはらなるグラフィックの向上のみといったところで、限定クエストなどは増えていない。
    • オフラインで使える車なども増えていない。オンラインに関しては後述。

評価点

美麗なグラフィックと高い表現力

  • 車に映りこむ影から荒野に舞う塵やゴミ、水辺から上がった時のずぶ濡れ感など、説得力があるグラフィックは、まさしくそこに1つの世界が存在していると感じさせてくれる。
    • そして、前述のように次世代版ではさらにその美しさに磨きがかかっている。
  • 人物グラフィックもよりリアルに、より自然に描かれ、モーションにも不自然さが目立たない。些細な表情にもぬかりなく、プレイヤーが感じるキャラクターの印象をわかりやすいものに、一役買っている。
    • NPCの表現も自然で、街頭で談笑する男女や家でくつろぐ家族の様子など、眺めていても面白い。

バリエーション豊かなミッション

  • 3人の主人公を切り替えながら進めていく為、各キャラクターの交流関係や状況によってミッションの色が変わる。
  • 従来と違って1人の主人公が多彩なものを行う形式ではなく、それぞれ役割を持ってミッションに挑む。
    • 一例を挙げるとヘリを操縦するトレバー、ヘリから攻撃を行うマイケル、ヘリを地上から支援するフランクリン、といった具合。
  • 物語と関係の無いミッションでも、バックグラウンドを知る機会にもなるミッションも多いため、プレイヤーのモチベーションが保ちやすくなっている。

シナリオとキャラクター

  • シナリオも3人のキャラクターは交わるシナリオは濃厚で高評価。
  • フランクリン・マイケル・トレバーの3人の主人公はもちろん、サブキャラクターもオタク気質で体力・戦闘力は無いがずば抜けた知能を持つ傍ら主人公たちとは別方向の危険性を孕んだ知能犯レスター、頭は悪いが行動力と戦闘力に長けたフランクリンの親友ラマー、トレバーにいいように振り回される苦労人だが同時にお互いに大切な親友と見なしているロン、日頃は喧嘩しつつも実際は家族という絆で結ばれたマイケルの妻アマンダと子供たちのトレイシーとジミー*17、腐敗しているがその方向性や度合いを見ると似て非なる者同士の連邦捜査官デイヴとその上司ヘインズ、ケチ臭い小物だが絶対に無視できないほどの多大な影響力を持つ実業家デビンらを筆頭に、良い意味でアメリカ裏社会の生きる個性的な人間達ばかりである。
    • 3人の主人公はそれぞれ「失敗と挫折から這い上がろうとするトレバー」「既に成功を掴んだが手にした成功に満たされず更なる高みとやり残したことを救める傍ら不満を述べながらも家族と向き合おうとするマイケル」「満たされない日々に何かを成し遂げようとするフランクリン」と三者三様で味わい深い背後要因を持つ人物である。
      • 同時に3人とも一貫して「決して救いようのない極悪非道の悪人ではなくある程度の良識は持っているが、持つ良識の方向性や判断基準、生きる上で重視するものが違う」というのも特徴で、似た者同士とも似て非なる者同士ともとれる面があることから、それが原因で劇中でも意気投合したり不協和音の兆しが見えたり時に対立したりする。
      • 特にトレバーはハゲで、情緒不安定な中年男性という他のゲームにはまず見られないキャラクター造形で話題となった。

マルチエンディング

  • 今作でも『IV』同様にマルチエンディングとなっている。
    • 前作『IV』が代わり映えしない結末と評されたのに対し今作では3つの結末が用意されており、その結末は全て各主人公たちの立ち位置や命運、その後の周囲との人間関係も異なるものとなっている。
      • 当然大団円のトゥルーエンドから後味の悪いバッドエンドまであるが、どのエンディングもそれ相応の意味を成しておりバッドエンドも「後味は悪いがこういう終わり方があってもいい*18」「この状況下ではそういう判断をするしかなかった節もありこのキャラクターの末路も仕方のないことである傍らその判断が全て正しいとも言い切れない」と思わせるだけの内容になっており、無価値なエンディングは存在しない。

快適なゲームプレイ

  • ゲームのレスポンスが軽快で、ストレスを感じにくい。
    • ロードの数も、キャラクター切り替えの時に数秒入るぐらいで、ゲームプレイに障害が生まれることはない。
  • ミッションの時刻が決まっているミッションでも、従来はその時刻にならないと開始できなかったが、本作ではその時刻になるまで時間が早送りされ、こちらが待つ必要は無くなった。
    • その間建物の外で日が登ったり沈んだりするなどの時間経過を示す描写が挿入される。
  • 今回はミッションに失敗しても、チェックポイントから何度でもリトライが可能となった。前作までは容赦なく病院送りになり(さらに前の作品では武器すら没収されて)ミッションも最初からやり直しだった為、『GTA』にしては快適な仕様になっている。
    • 前作までの不親切に慣れていたプレイヤーにはヌルくなったと感じるかもしれないが、今回はミッションクリア時に評価がされる事になり、リトライしたか否かも評価に響いてくる。高い評価を狙ってプレイする分にはまだ不親切だが、シリーズ中比較して十分親切な方。
    • また、『CTW』や『TBoGT』と同様に、クリアしたミッションはメイン・サブ問わず何度でも再挑戦可能となっている。
  • 前作のように友人からしつこく誘いの電話が来ることが無くなった。友人と遊びに行くのはあくまでプレイヤーの自由である。
    • 友好度も廃止されたため、数値を保つために機械的にアクティビティをこなす必要もなくなった。
  • ステータスで「ミッションの成功/失敗回数」の項目が削除された。『GTA』のミッションは初見殺しの局面が多いため、失敗回数0を維持するためロードしてやり直すプレイヤーも多かった。その点を考えると削除は妥当だろう。
    • ただし、Win版はソーシャルクラブのステータスとしてすべての記録が残ってしまう為、死亡回数などがリセットできない(命中精度や移動距離等も)。

改良された操作性

  • 特に『IV』で批判された車の挙動は大幅に改善され、リアルさはそのままに滑りにくく、レースゲームのように快適に運転できるようになっている。
  • 武器の選択中に時間が遅くなるなど、細かい改良点も多数。
  • 従来作ではもう二度とその乗り物に乗れなくなることを意味していた「テレポート降り」だったが、その逆「テレポート乗り」が出来るように。

豊富な服飾品

  • 前作より遥かに服の種類が増加。トップス・ボトムス・帽子、靴など、1つのキャラにざっと100点以上の服が用意されている。しかも一部を除いて被りがない。マイケルはRockstar Gamesの別作品の主人公と同じ格好を再現できる。
  • オンラインではさらに種類が増え、男女合わせ1000点を軽く超える数のアイテムがある。

さらに充実した乗り物

  • 車のカスタム要素が復活。種類が膨大で、ファミリー向けから走り屋まで幅広くカスタムできる。特にカラーの選択が可能になった点は大きく、前作のようにレアカラーを探して町を徘徊する必要がなくなった。
    • ただしゲーム内ではRGBで任意の色を作れなかったり(オンラインではクルーを作ればマット塗装以外は可能)、選べるカラーと標準の車の色では微妙に違ったり*19、ナンバープレートが完全に(現実の)スマホアプリ限定だったり*20…と微妙に不便な要素はある。
  • 今回はヘリのほかに航空機も登場。ジャンボジェットや戦闘機すら盗んで乗り回せる。
  • 戦車も復活し、過去作ほどの過信はできないがそれでも圧倒的な火力で町を暴れまわることが可能。しかも、本作ではしっかりと履帯が可動(しているように見える)。

多種多様な遊び方が可能なマルチプレイ

  • チームデスマッチやレースといったオーソドックスな対人プレイから、ゴルフやテニス、果てはダーツまで用意されており、それぞれがゲームとして難易度がキチンと確立されているため、それぞれが1つのゲームとして独立できている。
  • オンラインならではの協力ミッションや、指定されたウェーブを生き残るサバイバル等のミッションも豊富。
  • ジョブに参加していない状態では、非常に自由なプレイが可能で、他プレイヤーと協力して警察に喧嘩を売ったり、はたまたスキューバダイビングやスカイダイビングなど、いわゆる「ゴッコあそび」がしやすい自由度が用意されている。一方で、その高い自由度のせいでPKも(オンラインゲームとして禁忌されている方の)チートも何でもありの無法地帯と化しているのだが(詳細は後述)。
  • 購入した家に他プレイヤーを招待、共にテレビを見たり酒を飲んだりするなど、ゲーム本来の楽しさとは違うコミュニケーションツールとしての一面も持つため、オンラインプレイの敷居を低くすることに成功している。
  • 現在でも精力的なアップデートが行われており、新しい武器や車両、新コンテンツが導入され続けている。
    • 特に各種コンテンツはスケールが大きく、「アップタウン・ライダーズ(ザ・ロストとは別のバイカー集団)」を介してモーターサイクルクラブを設立して白粉などを密造する、一等地のオフィスを購入して車両や極秘貨物の取引を行う、地下基地を購入して銃器を密造する、世界を救う戦いの拠点となる秘密基地を運営するなど、主人公の行える事業が本編主人公3人どころかシリーズ歴代主人公達を凌駕するほどエスカレートし、最早『GTA』フォロワーのバカゲー『Saints Row』シリーズの域に片足を踏み入れつつある。
    • 「ナイトクラブアップデート」では、実在する世界的有名DJの「SOLOMUN」「TALE OF US」「DIXON」「THE BLACK MADONNA」が本人役として登場。話題を呼んだ。

意外とクリーンな課金要素

  • 上記の通り多種多様な大型アップデートが行われているが、いずれのアップデートも無料である。
  • 課金要素についても、ゲームマネー購入のみで課金限定アイテムといった類は存在しない。
    • 現在ではamazonのprimegaming連携と、「GTA+」という月額サブスク限定の要素が存在するが、いずれもゲーム内通貨の配布やアイテムの割引、アバターアイテムや武器のカラーといった難易度には直結しないものが多い。
      • 強いて「これでしかできないこと」あげるならばフリーセッションにおけるタクシーのワープ無料化及びタクシーでのワープのクールタイム短縮が挙げられるが、正直なところジョブワープなどの手段が使われている*21為、いわゆるPay to Winな要素にはなっていない*22
  • 一応、PS5/XSX版限定の要素はいくつか存在するため、そちらを利用するのには現実のコストが発生するということはある*23。これらは2023年現在でもPS4世代はもちろんWin版にすら来ていないため、既存ユーザーは無料で使用できない。
    • 具体的には何種類かの車と、それらや既存車種を含むHSWアップグレードという性能アップ及びその車両を使用した限定チャレンジ(大金が1度だけ貰える、週替わり更新)、および乗り物に使えるカメレオンカラー(偏光カラー)くらいのものである。
      • つまり、こちらの版だけしか使えない無敵の乗り物のような物は存在しないし、クロスプレイがないためPay to Winにはなりえず公平といえる。

問題点(全般、本編)

一部過去キャラの扱い

  • 前作に登場したキャラがあっさり死亡したりする。
    • その最たるものが『TLaD』の主人公だったジョニー・クレビッツ。リバティーシテイでの拠点と決別したまではいいものの、新天地で恋人に執着し薬物中毒に陥っているなど当時からは考えられないほど落魄れ、登場してわずか数分でトレバーに呆気なく殺害されるという、過去作の主人公とは思えないあんまりな最期を迎える。しかも、その後は仲間達もトレバーに八つ当たりされる形で全滅させられる。この無情さも『GTA』か…。一応作中では登場人物からも「かなり危険なクソ共」と評される程度の影響力はあるようだが、残党はサンアンドレアス内でケチなカツアゲ等を繰り返すチンピラクラスの犯罪者に落ちぶれてしまっている。
      • しかも、トレバーがこれらの凶行を働いた原因は機嫌が悪かった事による腹いせと逆ギレである。
      • 『VCS』の主人公も『VC』の冒頭でいきなり死亡したが、『VC』の前日譚である『VCS』が発売される前の出来事であって、ジョニーとは件が正反対である。

日本語ローカライズに伴い劣化した点

  • 地名、車の名称などの表記まで翻訳されるにあたって、フォントが筆記体やいわゆる「GTAフォント」からシンプルなものに替わっているのだが、本来は「GTAフォント」であるべき所と、手書き風の箇所、入力したテキストが反映される筆記体の箇所まで挿し替わっている。
  • PS3/PS4日本語版のみ○で決定、×でキャンセルになっており「ダッシュ」と「サイドブレーキ」とキャンセルの一部である「電話を切る」操作が同じ。ダッシュorサイドブレーキしていたら着信を拒否、こちらからの発信を切ってしまう初見殺し的な誤操作を招きやすい。
    • テキスト入力や後述のオンラインでの課金アイテムの購入時は国外作品では一般的な×で決定、○でキャンセルとなっており、ゲーム操作に慣れているほど誤操作を起こしやすい。
    • Win版もスペースキーなので同じ。オンラインで強盗*24の招待をキャンセルしてしまったときのショックと言ったら…。
  • 本作のローカライズは『IV』までのカプコンではなく、『IV』のDLC同様にRockstar Gamesの親会社のテイクツー・インタラクティブの日本法人である。『SA』の反省からかほぼ無修正となっていた『IV』やサイバーフロントが手がけた『CTW』と比べると、本作は規制の厳しさが目立つ。
    • さすがに『SA』ほどのゲーム性を破綻させる規制は見られないものの、様々な表現の規制が施されている。この傾向は同じくテイクツーがローカライズした『IV』のDLCの頃からあった。
      • ストーリー上重要な節目であるシーンが強引に省略されており、不自然なイベントになってしまっている。
      • 暗殺ミッションと並行する拷問ミッションが削除、形骸化された。
      • 盗撮ミッションの対象となるスキャンダルが無価値なものに挿し変わっており、会話も省略されている。
      • 本作における「殺戮ミッション」が「妄想ミッション」という不自然な解釈が挿入されている。このミッションを行えるトレバーの設定上、申し訳程度ながら一応の説明はつく。一番の問題は敵が妄想であるが故にミッションクリア後に死体が残らずドロップした弾薬やお金が拾えないことだったりする。
      • テレビ番組の約半数と、映画のほぼすべてが削除された。本作の規制の中ではここが一番大きい。
    • しかし、例えCERO:Z(18歳以上のみ対象)とはいえ家庭版としては仕方ない措置であるため、批判のみが集中しているわけでもない。
      • なお、Win日本語版ではこれらの規制は完全に取り払われ、海外版と同様の内容になった。ただし、前述のフォントと規制により変更されていた名称はそのままとなっている。
      • その理由についてだが、Win版はSteam等での全世界配信を前提としており、スマホ版の『III』系と同様、単純に北米版へ各言語字幕(とフォント)を追加して対応するという形式になっているため規制のしようがないと言った方が正しい。
      • その割にはテレビやインターネットなどは一部しか翻訳されていない*25

理不尽過ぎる警察

  • 前作『IV』や『RDR』と比べて司法関係者の挙動が非常に退化しており『SA』並みに理不尽な言動を働く事が多々ある。以下は一例で他に例を挙げるとキリがない有様でリアリティに欠ける。
    • 通報してもパトカー一台しか現れず、連続して呼べなくなった。
    • 警察が市民を連行しなくなり、主人公含めて犯罪者はその場で射殺される。主人公は手配度1の場合のみ密着されれば逮捕となるのだが、わずかな時間経過で手配度2に移行するため、9割9分死ぬか逃げるかだけとなる。
      • 逮捕されれば少額(-300)で釈放されるのは良いのだが、武器弾薬が全て没収となる。没収された弾薬の金額を考えると、普通に殺される方が安上がり(最大-5000)なため、選択肢の一つとして成立していない。
    • 自キャラとNPCの行動に対する反応の差が異常なため、理不尽な現象が頻発する。
      • こちらが市民を轢くと手配される。これは当然だが、警察官の目の前でこちらが市民に轢かれても何もしてくれない。
      • こちらがギャングに襲われていても駆けつけてはくれない。一方、身を守るために反撃するとこちらが手配される。
      • こちらがパトカーの目の前で市民に殴られていても無反応。しかしこちらから殴り返すとやっぱり手配される。
      • 稀にこちらの車両を盗んでくる市民がいるが、例え警察官の目の前で盗みが行われてもスルー。なのにそれを奪い返すとこちらが手配される*26
      • 通常は発生しないが、警察との戦闘を切り抜けて手配度が解除された時などは「助手席に警察官が乗っていて運転席が空いているパトカーを市民が盗んで仲良く走り去る」というシュールな光景すら発生する。
        なお本来運転を担当していた警官は棒立ちになったり、パトカーを走って追いかけたり、プレイヤーを追いかけるために乗り込んでいた場合は他の車に乗っていたりする。
    • オンラインでは盗んだだけでは基本的に手配されないが、色を変えないと警察に発見された途端に手配度が付いてしまう。
      • 賞金をかけられるという指名手配とは別の「追われの身」になってしまう可能性もあるため、「Grand Theft Auto(車泥棒)なのに車を気軽に盗めない」という声も*27。無人でスポーンした駐車車両や、運転手が死亡した車でも乗った瞬間にメッセージを送り付けられて賞金がかかる場合がある。
    • 犬のチョップ君の遊び道具である「ボール」とオンライン限定武器である「花火ランチャー」といったおもちゃを警官の近くで使用すると手配される。
    • 以前の『GTA』シリーズと違い、警察をスクリプトでプレイヤーに攻撃するように仕向けただけで手配度が強制的に2以上に上がる。
      • 買える物件の横に指名手配レベルと連動している好戦的なNPCが居座っている場合が多く、物件を買いたいがために近寄ったら攻撃してきたが為に指名手配がついてしまい、物件が買えなくなってしまう。
  • 今作の指名手配度を消す方式は「一定時間警察の視界から逃げる」というものだが、例えこちらを見失っている状態でもUターンを駆使等で正確に接近してきては、袋小路に警察が出現するなど、警察の仕様との相性が悪く、逃げ切るのがシリーズでもっとも難しくなってしまっている。
    • そのくせ地下に潜ると確実に逃げ切れる点は健在。今作の場合、そうでなかったら高手配度を振り切るのは不可能に等しいのでそれはそれでいいのかもしれないが。
    • 警察の視界から逃れた状態でカスタムショップ(従来作でいう塗装屋)に入って車を塗り替えれば手配度を消すことができるのだが、一部のミッションではカスタムショップが準備中により閉店しているため、塗装による手配度クリアが封じられてしまう。結局地下に潜ってやり過ごすのが最も良い道に。
    • 実は点滅してから別の車両に乗ると警察が向かう座標が更新されないようになり、乗る直前の場所に向かう。さらに、視認される距離が劇的に短くなりヘリはほぼ無視できるようになる(バイクでも効果は変わらない)。
      • 徒歩や点滅前に乗っていた車両に乗っている状態だと警察が向かう座標がプレイヤーの現在地になるように毎フレーム更新されるので、できるだけ乗り換えずに同じ車に乗っている状態のほうが振り切りやすい。

極端な補正のNPC

  • 前作『IV』で大きく進化したNPCの挙動が、本作では快適なプレイを妨害する方向に極端な調整をされているため、リアリティーに欠ける。
    • NPCの射撃精度が異常なまでに向上。
      • 軍人、警察官はもちろん、ギャングすら的確に命中させてくる。敵対NPCの頭上をヘリで通過しただけで、機体どころか操縦している自キャラに数発は当たるほど。
      • オフラインなら、キャラの特殊能力を使ったりなどで乗り切れるが、オンラインでは、自キャラの体力がオフラインのキャラと比べ低く設定されており、特殊能力も無いため銃撃戦が苦手なプレイヤーにとってはかなり厳しいバランスになってしまっている。
    • また、オンラインで顕著に現れる事象として、連射が可能な武器を持った敵は突発的に射撃速度が激増することがあり、敵のアサルトライフルが瞬間的にミニガン並の連射速度と威力になるということも。
      • さらには、向きが固定されている機銃をありえない方向に撃ってきたり、戦車のような重装甲車両をもアサルトライフルなどで撃ち抜いてきたりと、もはやNPCはチートを使うと言っても過言ではないほど。この仕様ゆえに、正面切って敵と戦うということがやりづらく、航空兵器のミサイルを用いた遠距離からの爆撃などの簡単な方法に偏りやすい。
  • NPC車両の挙動、前作では事故を回避しようとしていたが、本作では積極的にプレイヤーの乗り物目掛けて突進し、足止めしようとしてくるようになった。
    • こちらが対向車線に接近したり、高速で走行していると突然狙っているかのような車線変更をしたり、分離帯を超えて曲がってきたり、死角から急に飛び出してきたりなどの読めない動きをする。轢き逃げや当て逃げも頻発し、轢かれると最悪の場合死亡すると大迷惑である。
    • 別に暴走運転していなくとも、センターラインギリギリを走るなどの運転をするだけでNPC車がこちらの妨害モードに入るため、例えばバスやトラックのようなサイズの大きい車で、峠道を安全運転しているだけで対向車が次々体当たりを仕掛けてくるほど。
    • こちらの動画を見てもらうと分かるが、特にオンラインモードでの車線変更はユーザーの妨害を目的としてワザとやっている。
  • NPC運転の車両および駐車車両に極度の重量補正が追加。SUVやスポーツカーなどの一般的な乗用車でも、NPCが乗っているか、駐車されている物は異常なまでに重たくしてある。
    • たとえ大型トラックを暴走させ、突進したとしても、乗用車1台に追突するだけで停止寸前の速度まで落ちてしまうほど。
    • 当然、自分の車が乗用車ならNPC車両はほぼ動かず、派手に弾かれる羽目になる。
    • 車に乗っているNPCが自分と敵対状態の場合*28はさらに補正が上乗せされ、アクセル全開の大型トラックだろうが軽々とストップさせ、インサージェントなどの、オンラインの衝突補正のかかっている車でも押しのけるのが困難になる。
    • さらに、運転中のNPCは体力が極めて少なく設定されており、低速での衝突でも死亡してしまい、そのまま邪魔な位置で動かなくなる。

その他

  • ミッション進行の自由度が過去作と比較して低く、より不正規なプレイもしづらくなった。
    • 本作のミッションはミッション失敗の条件の設定(失敗フラグの設定)が非常に緻密であり、想定外の進行を行った場合に問答無用でミッション失敗となってしまう場面が非常に多い。
      • 例えばマイケルが娘のストーカーに対処するというミッションがあるが、ストーカーを発見する前に手配度が付くと「警察がストーカーを追い払った」という理由でミッション失敗となる。本来の進行はマイケルがストーカーに直接手を下すというものだが、娘のストーカーを撃退するという本来の目的は達成されており理不尽さが強い。
      • これは特に極端な例だが、この他にもミッション失敗の条件には珍妙なものも多い。
      • ただし『IV』までとは違い、通常のプレイではまず死亡しないキャラが死亡した場合でもほとんどの場合ミッション失敗になる。そのおかげで、キャラが死亡したせいでミッションを進めるのに必要な行動が取れなくなり、意図せずミッションのリスタートよりはるかに長いゲームの再ロードや再起動を強いられることがほとんどなくなっている。後述するPC版で市民が乱闘するMODなどを使っているときには特にこの恩恵を受けられるだろう。
    • 3人の主人公には固有の車両(個人車両)が存在しており、盗まなくても手に入るし、置き去りにしても破壊しても時間が経つと自宅に戻っているという便利な代物だが、一方で強制的にこの車に乗らなければならないミッションが多く、好きな車を個人車両として登録出来ないこともあり、「自動車窃盗罪」のタイトルに反し任意の車を盗んで攻略できない場面が目立つ。
    • 一部武器を自動的に装備するミッションがあるが、その武器の弾数が固定になっていて、事前に多くの弾を用意しても問答無用で減らされる。ミッションをクリアしても元に戻らない上、弾代も戻ってこない。
    • あまり細かく分離しないオブジェクトが増えた。
      • 信号機や街灯などはさすがに前作と同じくらい細かく分離するので別に見劣りしない。問題は、前作で銃弾で細かく分離していた木製のタンスや木製パレットといった、車道に沿って運転していてもぶつかりそうにないところあるようなオブジェクト。そういったものは、今作では分離する最小単位が前作ほど細かく設定されていないかまったく分離しない。前作でもオブジェクトが分離する最小単位は固定だったことを考慮すると、些末なものでも細かく分離するように設定するのは手間がかかりすぎたと考えるのが自然か。
    • (シリーズ恒例の)チートを拒否される状況は過去作からあったが、ミッションの流れの一部として指名手配を受けたときに手配度を下げるチートが拒否される等、目立つように増えている。
      + Win版のMOD 『VCS』を最後に『IV』から実装されなくなった、市民が武装、乱闘するチート状態を再現するMODをミッション中に発動した場合、理不尽な手配度が付いたり、先述のミッション失敗フラグが立つケースが普通に詰んでしまうレベルで急増する。
      • 理不尽な手配度がつく例としては警官がプレイヤーに攻撃し始めるとき*29やアミュネーション以外の店が銃弾や爆発のせいで閉店するなどがある。後者はプレイヤーが知らない間に店員が店内で爆発物を使ったり店のガラスを割るような弾を撃ったり市民が店員を殺したりしてプレイヤーに手配される可能性があるので特に厄介。
      • もちろんMODなのでサポート対象外なのは当然なのだが、それにしても過去作と比べると原因が理不尽なミッション失敗の発生率があまりに高い。特に特定の範囲で爆発が起きただけでミッション失敗になることは枚挙にいとまがない。『SA』の爆発物が積まれた飛行機を爆破するミッションのような納得させられるような理由もなく、銃弾が特定の範囲を通ったり着弾したり爆発が起きただけで、プレイヤーのものでなくても敵がエスパーのようにプレイヤーに気づいたりミッション失敗になることが平然と起こるのである。前作『IV』ではミッション関係者のHPが低めに設定されていて市民の乱闘に巻き込まれて死んでしまいやすい、という程度のものだったのだが。
      • 本作は本格的なオンライン対応ということもあり、PC版の発売自体がかなり遅れたり等、開発元のRockstar Gamesが過去作と比較するとMODに対してかなり厳しい姿勢を取っていたことでも知られる*30
  • 一部モーションに不便さが目立つ。
    • 前作から言われているが挙動のリアル化に伴う弊害も多い。
      • 被ダメージや転倒モーション中に無敵時間がないのではめ殺しにされる、クイックターンがなく振り向くには必ず弧を描くため高所から意図せず飛び降りて死ぬ事があるなど。
      • 特に坂道や斜面には異常に弱く、山道で足を踏み外したら、死ぬまでまるで寝返りのごとく緩やかにゴロゴロと斜面を転がり続けたり、頭からすっ転んで即死するというギャグにしか見えない死に方をすることも。
  • 武器の照準がただの白い点でしかなく見づらい。オプションで「複雑」タイプに変更できるがそれすら見づらい。
  • 「×でアクセル、□でブレーキ」といった『IV』にもあった『III』系の操作方法に変更できなくなった。
    • 自転車のペダルは×でこげたり、本作におけるチートの方式が『III』系のコマンド式であったりと、妙なところで回帰している。
  • ランダムミッションの大半は一度クリアすると再出現せず、再挑戦もできない。
  • 主に『SA』や『IV』では可能だった「外食」が削除。そのため各地の飲食店と屋台が飾りと化した。かろうじて利用できるのは自動販売機*31とコンビニだけ。
    • しかし、これらの要素は前作『IV』ではあまり活かしきれていなかったので削除されただけにすぎず、ゲームを作る上での所謂取捨選択の1つでしかないので一概に問題点とは言いづらい。
  • 『IV』ではほとんどローカライズされていないに等しかったテレビ番組に関しては本作にてようやく日本語字幕が付けられたが、インターネットの方は(メインミッションやサブミッションに関わるものを除き)相変わらず日本語化されていない。
  • PS3/360での車内視点の削除。タクシーに乗って町並みを眺めるといった楽しみ方がやり難くなっている。
    • 次世代機版では復活している。
  • 本作のマップは一応『RDR』の2倍強という広大なマップなのだが、一部のプレイヤーからは「3つの都市が存在するなど景色のバリエーションに富んでいた『SA』と比べて変化に乏しい」といった意見がある。
    • 一方で、本作は都市部をロスサントス一つに絞ったことにより、『SA』の3つの都市全てと比較しても本作ロスサントスの方が広く、細部の作り込みも圧倒的に上である。
    • また『SA』は都市を複数用意した分『III』や『VC』と比較しても個々の都市の作り込みが甘くなり、『SA』の3つの都市のうちの1つである「サンフィエロ」に至っては、ストーリーにあまり絡まない為セーブポイント以外は素通りに等しい空気なような都市として当時は批判されていた。
  • また、ロスサントスは全体マップで見れば一部に過ぎず、大部分のエリアは渓谷や砂漠などの自然に溢れた地帯である。
    • これらの地域でのミッションも勿論あるが、物語のメインの舞台はロスサントス市内である為、本編中では大して行かないような地域や、ただ素通りするばかりのエリア、そもそも行く必要の無いエリアも少なくない。
    • 無論、探索の楽しみは十分あるものの、マップのほぼ全域でストーリーを展開していた『SA』と比べるとせっかくの広いマップを活かしきれていないように思えてしまう。
    • しかし『SA』自体は前述したように、個々の都市の作り込み自体は浅く、また『V』のように海中部分の作り込みも皆無なので、広さ、作り込み、環境等総合的にみたら『V』のマップの方が優れてるのは明白である。
  • 前作ではマップを海域で区切ることで自然とボートが活躍する機会が生まれたが、今作では一つの島であるためどこへ行くにも車か航空機を使った方が速く、船舶の必要価値が薄い。
    • しかし、前作『IV』と違い、海底部分の作り込みも本作はしっかりしており、豊富な海洋生物の存在や沈没船からの宝の回収といった遊びも用意されているので、ただ移動の為だけでしか利用価値がない前作よりも、海域自体での遊びそのものが増えた今作『V』の方が船舶の利用価値は十分に上がったとの見方もできる。
  • プレイ記録の詳細が一部簡略化されており、キルした動物の種類は記録されず、しかも人間とキルカウントが共有。『RDR』では動物の種類ごとに細かくカウントされていた事を考えるとやはり退化といえる。
  • 『TBoGT』ではミッションリプレイ終了時の状態からシームレスで本編へ戻れたが、今回はシステムの再起動を挟んで元のデータがロードされてしまう。これによりミッション時のみ登場するレアカーが入手し辛くなったどころか、テンポは劣悪。
  • 車の種類ごとの性格付けが劣化。軽量なほど全ての性能が良くなる傾向にあるため、プレイヤーが好みの要素を抜きに性能重視で車を選ぶと、軽量で、最高速と加速が高めに設定されていて、どの地形でもスリップしにくく速く走れるスーパーカーに偏る。
    • 逆にSUVやオフロード車、トラックやバスなどの重量級の車は徹底的に不利になるような設計であり、走行の抵抗が大きく、オフロードでは全くスピードが出なかったり、重ければ強いはずの体当たりの威力も、駐車車両や、NPC運転の車両に異常なまでの重量補正がかかる関係で、大型トラックが小型車1台すら押しのけることが出来ないということも。
      • 前作『IV』では、このようなNPC補正はなく、大型トラックどころか高級SUVでも他の車を押しのけることが出来たのだが…。
    • 仕様として、最高速度だけはどうやっても伸ばせない*32ので、迷ったら最高速度一択。アプデで最高速の高い車が出るたびにその車のワンメイク。レースカテゴリさえその車のカテゴリのレースだらけになる。
    • 後述にもあるが、オンラインでは他のプレイヤーを相手にレースで勝たないと車の改造ができないため、無改造の基本性能が高い車としてスーパーカーを選ぶプレイヤーが多く、その傾向はさらに強まる*33
    • スーパーカーなど車高が低い車は、大抵車底部分やバンパーなどに地面との当たり判定が無く、加えてトラクション性能も高いためオフロードでスタックするということは滅多にない。オフロードで減速しやすいというだけである。しかし最高速度が高いと減速後もSUVより速かったりするのでスーパーカーによるオフロード走行やショートカットは日常茶飯事。
    • 逆にSUVからトラックバスなどはきっちり当たり判定があり、重量級のためトラクション性能も低く設定されがちなので、結果的に走破性が下がってしまっている。
      • この仕様のせいで、オフロード車が登れずに滑り落ちていくような崖を、スーパーカーが物ともせずに登るという非現実的なことが起きてしまう。
  • アップデートに伴いバグが増加している。例えば、本編の飛行機を狙撃する暗殺ミッションでは、該当する航空機のテクスチャがアップデートで削除されたため、撃墜したら別の飛行機になるということが起るようになってしまった。
    • 一方で、もともと発生していたバグは直されたり、直されなかったりよくわからない基準になっている。
      • 傾向としては、オンラインのアップデートで追加されたものや挙動に関するものは修正されやすいようだ。しかし前述の例には発売当初から起きていた外見上のバグもあるのだが…しかも公式イラストはそのバグ準拠。もはや修正後がバグである。
  • 一度入手した武器は捨てることが出来ない
    • 本編中、徒歩時であれば上述の通りリングコマンド表示時にスローモーションになるため、RTAなどで現実での時間の面で急いでいなければそこまで問題はないが、オンライン中ではスローにはならないのでそこそこ問題。
    • 問題は乗車時で、この時はリングコマンドではなくボタンを1回ずつ押して武器を切り替える方式。当然、武器選択時にスローにはならない。
      • 乗車時に使用出来る武器は少なく、車種によってはさらに少なくなるものの、それでも最大で10種類以上あるため、切り替えるのに手間が掛かる。
      • 極め付けは、運転時にデフォルトで選択される武器*34が威力・弾数・命中精度の総合性能が全武器最低クラスのマイクロSMGという点*35。ほぼ上位互換であるAPピストルが存在するため余計に空気。
      • 警察に逮捕されると、その時に手に持っていた武器が没収されるので、それを利用していらない武器を捨てることは可能。ただし、その時点で所持していた弾薬も全て没収されてしまうのがネック。
    • なお、オンラインでは不要な武器は一時的に捨てる事が出来る。また、一部の施設で「武器庫」という設備を持っていれば、武器毎に表示・非表示の設定が可能となっている。ただし、武器非表示の効果があるのはフリーセッション内だけ。ジョブ中は所持している武器は全て表示される。
      • 実はこの原因は「購入できる物件「アリーナ」を持っていると武器庫でのカスタムによる非表示が無効化される」というバグであったが、発生から数年後に修正されたため現在は非表示にすることができる。ただし非表示にできない武器もあるがこれは入手経路がゲーム内ショップでの購入でない場合に起きる別のバグである(これは現在も存在)。
      • ただしフリーセッションの武器庫でカスタムを有効化した場合、オプションメニューから無効化しても毎ミッションごとに有効化されるので、他プレイヤーに誘われてミッションに行った場合等に困ることがある(爆発物を非表示にしていた等)。
  • ガレージの仕様が悪化。過去作ではストーリーを進めたり、購入することで使えるようになるガレージのうち、最低1箇所以上は大型のものがあり、スーパーカーのような車はもちろん、バスや戦車といった大型の乗り物を何台も保管が可能だった。『Ⅳ』では駐車スペースとなったため、NPC車両による事故の懸念はあったものの、大型の乗り物どころか拠点にいきなりヘリを保管ということも出来た。
    • しかし本作では、自宅や拠点のガレージはことごとくサイズが小さく、他は大型・商用車両や特殊な車は入庫できない物件ガレージ、空港にある航空機、軍事車両専用の格納庫と細分化。過去作のように「大型の乗り物が保管可能」なのはストーリーを進めると手に入る駐車スペースの1箇所のみ。それもサイズは小さく、辛うじて一部の大型の乗り物がギリギリ保管可能というくらいで、過去作のように何台も保管することは不可能になってしまった。
    • そもそもオフラインではガレージの数が少なく、物件を購入することでたくさんのガレージを保有できた『SA』のようにあの車もこの車も保管というわけには行かなくなってしまっている。
  • 色々出来る事が売りである反面、FPSやレース、ステルスアクション等個別の要素毎に絞ってみると、クオリティはかなり低い。

問題点(オンライン)

問題点が多いため、項目別に格納。

作業的なゲームプレイ

+ 欲しいものを買うためだけでなく、先に進む、より強くなるためにはひたすらジョブをこなさなければならない。
  • 家や車などを購入・改造する際の価格はシングルプレイよりも遥かに高く設定されており(50万ドルから100、200万ドルまで)、当初はジョブによって得られる金額が特定ミッションを除いて1000ドル単位のため、ひたすらジョブをこなす必要があった。
    • アップデートによりミッションの報酬額が1万ドル以上のものも増え、ある程度までは作業感も減少した。加えてミッションの報酬が時間給になり、簡単なミッションでも時間をかけてクリアすれば1万ドル越え、高難易度なら普通にプレイするだけでも2万ドル越えの報酬を得られるようになったため稼ぎの効率は増している。
    • 所持金を補充する課金アイテム「シャークマネーカード」も非常に割高*36である。
  • 現在では、相変わらず乗り物や新規ビジネスは100万ドル単位で金が飛ぶものの、犯罪事業スターターパックが新規購入で付属、既存プレイヤーもリアルマネーで購入可能するようになったため、大きく稼げるようになるための足がかりを非常に作りやすくなった。
  • 上記の大金だけでなく、ジョブをこなすことで上がるRPと、それが規定数に達する事で上がるランクも同時に必要である。
    • ファッションやクルマの外装パーツ等コーディネートの自由度だけでなく、買える武器の種類(強力なほど要求ランクが高い)、買えるアーマーの等級と数量、ただでさえ少ないライフ最大値、つまりキャラの強さとジョブの攻略難度に強く響いてくる大部分を制限している。
      • 武器に関しては、アップデートで追加されたランク不問の武器だけでほとんどの種類を代替できるが、90ものランクを要する一撃必殺の狙撃銃「ヘビースナイパー」に代わる物が未だに実装されていないどころか、後述のバランス崩壊をも引き起こしてしまった。
    • このランクの「格差」のせいで、対戦ジョブや、特に下記の「強盗」で大きな障害が発生している。
    • ジョブをクリアすることで得られるRPもカネと同様、要求される量に対しても厳しめに設定されてる。そのため他の者と並ぼうとするにはかなりのプレイ期間を要し、作業感を助長させている。
  • 発売前からオンライン最大の目玉として宣伝され、発売から一年近く経った2015年3月10日でもってやっと「強盗」が実装された。
    • ところが、4人きっちりのマッチングでやっとジョブを開始できる仕様の為、玉石混淆のメンバーで遂行するしかない。
      • その対策として上記のランク周りに起因するわがままによってマッチングがままならない、ホスト側が5パーセント区切りで設定できる報酬の設定に不満をもたれ(ないし関係なく)妨害され荒らされてしまうなど、とにかく問題だらけ。
  • 車の一部カラーリングやエンジンのEMS(制御プログラム)やターボといった性能に直結するカスタムの条件が「対人戦のレースの勝利数(上位入賞などはなく本当に1位)」となっており、最大で50勝もの勝ち数を求められるため解除が非常に困難。
    • レースは実力差とパーツ性能差がモロに出るため、運転が下手か改造が不十分だと負けを積み重ね続ける一方である。そもそもレース人口自体が少なく、最新のレース以外いくら招待しても誰も来ないという事態が発生しやすい。
    • その結果、勝ち数を稼ぐための談合が常態化。特に「犯罪記録(コース名)」は全長1.2kmと短い上に、障害物もなくコースを一周するだけのシンプルなコースであり、談合に最適として悪い意味で有名に。「勝利数の少ないプレイヤーがこのコースで待っている=談合目的」と普通に通じてしまうレベル。
    • 次世代機版は後に、性能面では外装パーツと同様にランクでもアンロックされるようになり、特殊なカラーを除き必ずしも勝ち続ける必要はなくなった。それでも、購入するときに選ぶことのできるカラーの中に、アンロックが必要なものが含まれていたりする(アンロックせずとも選べるが)。
  • アップデートで「デイリーチャレンジ」や自分で建てた犯罪組織を経営する等、フリーセッション中でも金とランクを稼ぐ方法は増えたかに見えたが…。
    • デイリーチャレンジは、「3つの日課」をクリアすることで初めてクリア扱いされるのだが、中には「一人では出来ない且誰もやりたがらない(後述されている)ジョブ」も含まれている。このため「7日連続クリア」「28日連続クリア」が普通に阻まれる。
    • 組織経営に関しては、後述の妨害が当然のように起きる、失敗したら損害だけが残る等、難度が異常に高い。
      • その結果、「セキュリサーブ」の方であるボスジョブは招待セッションでの遂行が当たり前となり、その上位にあたるCEOジョブは自動照準セッションで人数が少ない時を狙って迅速に行う・または儲からないのでそもそもやらないということがプレイヤー間で推奨されることに。

無法地帯と化してしまうオンライン

+ 犯罪が題材のゲームとはいえ、あまりにも治安が悪すぎる。
  • 建前としてCERO:Z(18歳以上のみ対象)*37なのだが、プレイヤー層は国内、海外問わず18歳未満が多い。モラルが低いプレイヤーが大量発生している一因だとも考えられている。VCによる暴言や煽りプレイをする例が日常茶飯事。
    • フリーセッション自体に制限らしい制限がない。その為、執拗なプレイヤーキル(PK)、店やカスタム屋の出入り口を車などでふさいで出られなくしてしまう等のPKに拠らない嫌がらせ、暴言を吐いたり煽りメッセージを送るの3種類に大別できる悪質行為が後を絶たない。これらのせいでフリーセッションでうろつくこと自体が自殺行為に等しく、買い物ですら危険。
      • ジョブや対戦以外も含めたキル・デス比がステータスとして表示されるため、弱いプレイヤーを集中的にPKして抜ける、といった行為も多い。
    • 資金や経験値などの損害が無くとも*38、殺し合いをしたいわけではないプレイヤーにとっては「無意味なプレイ時間」「プレイ意欲の喪失」という損害を被ることになる。
    • 死亡した場合は演出後に復活するのだが、死亡した地点からそう遠くない位置であることが多く、以下の厄介な兵器や複数人のグループに襲われると延々リスキルされ続ける場合がある。
+ プレイヤーキルに悪用されている兵器
  • 強盗アップデートやそれ以前に追加された、車内への銃撃が効かず唯一の反撃手段たる破壊が許されない後述の個人車両扱いの「クルマ」「インサージェント」の装甲車2種*39、盗むしか入手方が無かった既存の戦闘機「レーザー」の価値を落とした買える垂直離着陸戦闘機「ハイドラ」、空の安全と航空機の価値を大きく落とした誰でも買える地対空ミサイル「ホーミングランチャー*40」の4者による破壊行為も目立つ。
  • カーディーラー・アップデート、銃器密造アップデートでは更にエスカレートし、下手したら戦闘機ですら食えるレベルのミサイルを搭載したハイテクカー「ルイナー2000」・あらゆる面で戦車の上位互換で個人車両として保管可能な兵員輸送車「APC」・機銃と近接地雷を装備し性能も通常の上位互換である「インサージェント・トラック・カスタム」・超火力のミニガンや近接地雷を搭載し運転手一人で全ての武装が使用可能な「戦闘用タンパ」・高性能な誘導ミサイルを装備しジェットエンジンと翼で空まで飛べる武装バイク「オプレッサー」・炸裂弾が撃てることで一撃必殺にさらなる磨きがかかる「ヘビースナイパーMk2」といった兵器が多数追加され、(ここでは挙げなかったがルイナー2000と同時に追加された兵器のデザインもあって)まさに世紀末状態。
  • さらにドゥームズ・デイ・アップデートでは、某タイムマシンめいた飛行可能なハイテク武装カー「デラックソ」、その気になればこれまで屋外では数少ない安全圏だった海底で攻撃可能な潜行もできる水陸両用の武装車両「ストロンバーグ*41」・料金をかけずにマップから姿を消せるステルス攻撃ヘリ「アクーラ」・機動性も下手な航空機を上回り、圧倒的な大火力と耐久力を誇る大型垂直離着陸機「アヴェンジャー」・莫大な運用コスト等制約は大きいものの避けようも防ぎようもない宇宙兵器「サテライトキャノン」による狙撃等が追加され、ドゥームズ・デイ(破滅の日)の陰謀を阻止すべきこれら兵器によるドゥームズ・デイ(大量PK)が発生している。
  • ナイトライフ・アップデートでは環境を最悪の無法地帯に変えたものとして、空飛ぶ武装バイク「オプレッサーMk.2」が追加。これは過去最大の機動力・破壊力を誇り、パッチ前はオートエイムが効かない使用だったため、これによって悪質PKは苛烈を極めた。
  • さらにはプレイヤーが搭乗する必要のない自爆ラジコン「RCバンディード」や無人小型戦車「インベードタンク」も追加。まさに現代戦争。
  • 先述の犯罪組織に属しているプレイヤーは後述通りにパッシブモードに出来ないので殺されがち、逆に組織ジョブそっちのけでレーダーに映らなくする等の組織の能力を悪用してPKに傾倒する組織も。
  • 安全な家の中でジョブを受注する、フリーセッション中はうろつかない、買い物等で外に出る場合は他人が入って来れない特殊なセッションで済ませるという、オンラインゲーム中でも家に引きこもるという、本末転倒な対策を採るプレイヤーも多い。
    • さらには回線を操作する、または多く集められた仲間プレイヤーによる除外投票で他プレイヤーを追放してセッションを占拠するという、荒らし同然の手法まで行われるようになってしまった*42
  • このように公開セッションでビジネスを行うには厳しい状況が続いていたが、「犯罪事業」アップデートで招待限定セッションなど、邪魔されない状況でビジネスを行えるようになった。一方で公開セッションで売却を行うと「高需要ボーナス」として売却価格に上乗せが入るように。
  • 一応「パッシブモード」という、こちらからの攻撃はできない一方で向こうからの攻撃を無効にできるモードがあるが、車に轢かれる、運転中に車ごと爆破するといった攻撃が通用する欠陥があるため、全く機能していない*43
    • 次世代機版では罰金は保険*44のかかった個人車両にも適用されるため、直接的なPKを防ぐという本来の機能を果たすようになった*45
      • 一方でパッシブモードにできない状況も増えてきている。後部座席に用意されたシャンパンを飲むなど、くつろげる機能を持つ航空機に乗っている、先述の犯罪組織に属している(リーダー含む)などがこれに当たる。「ダイヤモンドカジノ&リゾート」アップデート以降は大半の兵器類を操縦しているとパッシブは使えなくなり、事前にパッシブにしていても30秒で解除されるようになった。第三者*46への体当たりやロケットの噴射などの物理現象は可能なのでこれを利用した嫌がらせはできる*47
      • フリーセッション中にランダムで発生するチャレンジがあるが、戦闘と関係ないチャレンジ*48であってもパッシブモードだと参加不可。パッシブモードだと殴ったり武器を出すこと自体ができないためNPCや警官にも手出しできない、といった制約も受けてしまう。
      • 次世代機版では「いま乗っている」車にもパッシブモードが適用されるものの、降りた途端に個人車両を破壊する行為や乗り込ませないように粘着する行為も。
    • また、パッシブモードのプレイヤーでもいくつかの方法でキルすることはできる(例:衝突や落下などのシステム側由来のダメージを利用)。これに関してはパッシブ側のプレイヤーもできることが多い。
      • パッシブモード中のプレイヤーにわざわざ煽り行為をするプレイヤーも稀に存在。
  • 一応、悪質なプレイヤーは「負け犬」として隔離されるはずなのだが…。
    • そもそも負け犬とみなされる行為は「個人車両を破壊*49」「ジョブの途中放棄」「(先述の)パッシブプレイヤー殺害」「他プレイヤーから通報される」の4つだけで、しかもかなりの回数で犯さなければ負け犬とみなされない。
      • また負け犬ポイントのリセットも少なくない頻度で行われる。そのため「逃げ得」でもされてしまえばそこまでである。
      • 肝心の「プレイヤーキル」は含まれていない。そのため初心者狩りもリスキルも一切お咎めなし。
      • また、通報機能も全く役に立っていない。メニュー→オンライン→プレイヤー→報告→報告内容を選択という深層にあって利用しづらい上、項目に「システムを悪用」「バグを悪用」はあるが「チートを使用している」という項目はない。
      • 個人車両の破壊に関しては「保険」をかけてある車両ならすぐに同じ車両を取り戻せる機能はある。しかし、保険会社に連絡して車両を用意してもらって保険会社の駐車場まで取りに行くor整備士に車を運んでもらう、といった手間は破壊された側の負担となる。
    • そして、負け犬部屋に隔離されても「強制的に負け犬帽子を被らされる」「他の負け犬プレイヤーとしか遊べない」以外のデメリットが皆無なので、負け犬部屋の存在自体がほとんど無意味なものと化してしまっている。
      • この負け犬部屋も不具合が多く、数時間程度で通常の部屋に戻れる手段も実証されている。
  • オンラインの機能である「GTAクリエイター」を使うことにより自分でデスマッチなどのジョブを作ることができるのだが、それを悪用して作られた、ただキル数を荒稼ぎするだけの(通称)ハメジョブが大量発生している。
    • 詳しい手口などは割愛するが、傾向としてはジョブ名、説明文が詐欺じみている事が挙げられる。しかし、例外もあるため見極めることは困難。
    • このハメジョブの影響で真面目に作った自作ジョブですらハメジョブ扱いされて見向きもされず、全然人が集まらないという事もザラで、後述と関係するジョブのマンネリを助長させている。
  • 現在では、武器の照準モード設定値が「アシスト照準」か「自由照準」かによってセッションが分割される事を利用して「ガチなプレイヤー同士の戦闘や無法地帯を楽しみたかったらアシスト照準」「各ビジネスによる金策がしたかったら自由照準」という棲み分けが暗黙の了解となっている。ただし、Win版ではどちらでも傾向が明確に違うわけでもないので、フリーセッションで何がやりたいにせよ先にセッションの様子を見るのがよいだろう。
  • それ以外にもプログラムを変えて無敵となる、ランクを不正に上げる、他のプレイヤーを爆殺するなど(オンラインゲームで禁忌されている方の)チートを使っているユーザーが非常に多い。
    • チートを使わずとも、(本編の)チートをオンラインに持ち込む等の悪質なバグ技を使うプレイヤーも少なくない。
    • Win版は改造の容易さから次世代機版以上に無法地帯と化しており、チーターに遭遇することはそこまで珍しいことではない。チーターがいないセッションの方が少ないと感じるだろう*50
      • 2021年現在は全盛期に比べなりを潜めているが、全体テキストチャットでチートツール購入を勧めてくるなど、その問題は根深い。
    • 報告しようにも前述のとおりやり辛い上、チーターは「プレイヤーのいる地点へ瞬間移動」「名前の表示さえない完全透明化」「屋内にいながらセッション内の誰でも爆殺」などの能力を簡単に使えるため、のんきにメニューなど開いている間にキルされてしまう。そもそもキルされると死亡表示が優先されてメニューを閉じてしまう*51ので、チーターに粘着キルされている時ほど通報できない。通報させる気などないとしか言いようがない。そもそも、通報したところでチーターに気づかれて報復される可能性があり、実際にセッション内にいないはずのチーターが嫌がらせをしてくる事例すらある(参照)。
      • 他にもキルログを偽装する機能などがチートツールに付属しているとのこと。つまりチーターによって第三者がチーターに見えるようなログを量産されるということ。
      • 他にもお金を発生させたりその場にある車をその場で(もちろん他人の個人車両も可能)改造したり、一般車が湧かないようにしたり天気や時間を変えたりという(本人には便利でも場合によっては他人には迷惑な)機能の他、他人をマップの端に瞬間移動させる、セッションからの追放*52、他人のゲームをクラッシュなどを否応なしに一瞬で行うなどの嫌がらせのためだけの機能も持っているとのこと*53
  • 2022年末~2023年初頭にかけて非常に悪質なチーターが増加した為か、2023年2月初頭になって遂に対応がされたとのこと。
    • 具体的にはチートツールで爆音を断続的に再生したりモーション初期化連打や火柱などをキャラクターにくっつけてプレイの妨害を行い、チャットには「ゲームの修復はこちら(実物のインターネットのアドレス)*54」といった内容をスパム、万一フリーセッションからミッション等に逃げられても自動的にマッチングを退出するプログラムを仕込むなど本気で妨害のみを行っていた*55
    • 他にもお金を押し付ける、ランクカンストor初期化、負け犬ポイントカンスト*56及びそれによる永久BANといった被害にあったという声がSNS等で見られた。

仕様の問題点

+ 上記2点以外にも、細かいところにまで目を向けるとキリがない。
  • 基本的に『IV』とは違い、直接それぞれのゲームモードではなく、フリーセッション(『IV』におけるフリーモードを基本としたオープンワールド)へ行き、それぞれのゲームモードへ飛ぶ仕様となった。
    • その為仕様が複雑となっており、手間がかかる。その為、ロードに時間が掛かる場合もある。
    • 『IV』ではON/OFFが切り替え可能であった警察の有無の切り替えができなくなっており、上述のようにやたら強くてタチの悪い邪魔なだけの警察が邪魔してくるので、ただのお遊びでプレイするのにも難儀する。
  • 日本版は規制の問題から隔離サーバーであるため、機種によっては過疎の心配が出てくる。
  • 本編と違い、車種の数が省かれている他、警察車両などガレージに保存できないものも多い。航空機はアップデートでカスタム・保有できるようになったが、警察車両や大型・商用車両、そして船は未だに所有できない。購入できる種類もあるが、自分の物には出来ずペガサスから安価だが使用料を払いレンタルという形となる。
    • このペガサス、便利なサービスだがいろいろと問題も多く「最寄りの場所に配置しました」と言いながら明らかに遠い場所に送り、やっとたどり着いたと思ったら「適切な場所がない」として回収、乗り物から少し離れると「使用していない」として勝手に回収(後のアップデートで離れても回収されないようになった)、入ると「ギャングアタック」が開始されるエリアに配送される、挙句の果てには配送場所に無理やり配置して乗り物を爆破させることまである程。
    • また「ペガサス」の乗り物は修理やカスタムが不可能で、破壊してもペナルティーがない使い捨て式。戦闘用の乗り物でPKを試みるプレイヤーを乗り物ごと撃退してもお咎め無しなうえ、乗り物を修理されて短時間に何度も攻撃されると言うこともない。
      • しかしこの仕様はバスやリムジン、キャンピングカーといったいわゆるロールプレイ向きの車種にとっては害悪でしかなく、事故などで損傷してしまえばわざわざ呼びなおして取りにいく必要があり、破壊にペナルティーがないので「その場のノリで」破壊されるということも。
  • 同一車でも一部のオプション(ウイングスポイラー等)の有無によって差異があるが、購入の際にオプションを指定できない。プレイヤーにできるのはパーツ付きが納車されるよう祈ることだけ。数十万ドルするような高額車両でもこの仕様なので鬼畜。さらにこういったオプションパーツは何故かカスタムでも着脱不可。
    • アップデートにより購入時に指定できる車種も増えたが、未だに選べない車も数種類ある。
  • 『IV』では、ストーリーで入れなかった建物に入れるなどのお楽しみ要素があったが、今作のオンラインではストーリーの都合上(プロローグの銀行強盗の3ヶ月前とされる)、ストーリーで入れる建物が非常に少なくなっており、ほとんどはバグで入る他無い*57
  • フォントファイルが日本語版用と中国語版用(簡体字と繁体字で別れている)と韓国語版用とそれ以外とで別となっている。
    • 日本語コンソール版では日本語と英語しか入っていないので基本的に問題になることではないが、Win版は全世界共通サーバーかつこのゲームが対応しているどの言語設定も使えるため、日本語版設定だとチャットで一部の中国語や韓国語が正常に表示できず文字化けを起こすことがある*58*59。ちなみに日本語入力時にも、日本語フォントに「ゔ」や炸裂弾(ゲーム内ではさく裂弾)の「炸」の文字が存在しないので、「ヴ」を含む車名などをオンラインで打とうとすると四角の図形が出て本当にちゃんと入力できているか不安にさせる。一応、「ゔ」を変換するとちゃんと「ヴ」が候補に出ていることから、文字の取り扱いの問題でなくただフォントにないだけというのはわかるのだが。
  • 施設を購入するとその施設に対応したNPCの連絡先を入手出来るのだが、表示される連絡先は全てアルファベットの昇順で、並び替えが出来ない。
    • 「ロスサントス・ドラッグウォーズ」アップデートで連絡先の並べ替えおよびミュートが可能になった。
  • 毎年クリスマス前後一週間程の間、期間限定でサンアンドレアス全域に雪が降るのだが、これがマンネリであるという事も含めてプレイヤーからはすこぶる不評。
    • 雪の表現の分、テクスチャの描写が遅くなる。
    • 雪の影響によりスリップしやすくなり、航空機は視界が非常に悪くなる。海上を飛んでいると海の表面が分からなくなり水面に激突する事故が多くなる等、プレイヤーにとって不利な要素しかない。
    • 雪が降っていると雪玉を作って投擲武器として投げられるお遊び要素があるが、有効に働く要素はなく遊びとして見てもほとんどのプレイヤーはもって数時間で飽きる。
    • この時期にはクリスマスプレゼントとして、何かしらの乗り物や期間限定の衣服などがタダで貰える等のお楽しみ要素はある。

運営・対応の問題点

+ 上記一連の問題を放置する以外にも、的外れな対応が目立つ。
  • パッケージに「GTAオンライン同時収録」と書きながら、発売初日には稼動していなかった。
    • このため、景品表示法に違反した疑惑ももたれていた。
    • その他、ゲームが発表された当初は「住民も生活しており、例えば早朝住宅街で見かけた住民が後で通勤しているのを見ることができる」等と言ってはいたが、実際には他のゲーム同様一般人のグラフィックは数種類であり、同じ見た目のNPCが町のあちこちに発生するというだけである。もちろん同じ画面内にも複数普通に存在する*60
  • 稼ぎやすいミッションの内容をクリアしにくいよう変更する、リプレイ(ミッションクリア後、同じミッションを再プレイ)を廃止し、毎回メニューを開いて選択させる方向に改悪する、高難度の強盗などと下方修正には熱心。
    • そして、誰もやりたがらない(実装して2週間も経てば死にコンテンツ化するような)特殊なルールの対戦ジョブ、異常に高騰した新アイテム、異常な難度のフリーセッション上のジョブ、下準備にかかる費用も難度も異常な新ミッションを次々と実装などから見てもロクに稼がせないくせに課金アイテムを買わせる気満々。
    • 敵対モード、サバイバル、キャプチャー、GTAレース、ラリーレース、マシンデスマッチ…とオンライン稼動当初より存在している「死にコンテンツ」も相当多い。
      • これらは先述の「デイリーチャレンジ」の対象とするというてこ入れも行われたが、チャレンジ達成を阻む要因にもなっている。
  • 最大の問題として横行しているPK行為も、5回連続で殺され続けてようやく発動できる限定的なパッシブモード「幽霊モード」を実装する程度で、その対策は前面的かつ積極的ではない。
    • それどころか「暴れるほど赤くなったプレイヤーを倒すと儲かる制度を追加で導入」「フリーセッション上のジョブは妨害した側がカネとRPを得られる仕様でもって実装」「先述通りの超強力な兵器を次々と実装」する辺り、公式がPKを推奨していると考えていい*61
  • 最初のアップデート「ビーチバム」より、オンラインで追加された武器や乗り物がストーリーでも使えたのだが、突然アナウンスも一切なく「強盗」アップデート以降の追加要素がストーリー上に反映されなくなってしまった。
    • しかも、何らかの方法で乗り物をストーリーに持ち込んでも5秒ほどで消えてしまうという対策付き。
      • 武器であればすぐに消滅することはないが、スイッチすると消滅してしまいセーブデータにも反映されない。
      • Win版にて(対策の対策MODを施した上で)それらの物を本編上で呼び出してプレイする者、その様子を映したプレイ動画を投稿する者も少なくない。
    • 事実上のオンライン独占コンテンツとして実装された要素は、過去作にはあったが本編には無かった乗り物、武器、先述の組織経営、(シリーズ恒例の)チート等として存在していた特殊効果、過去作にも無かった完全新規のものと多岐にわたる。
    • 本編の追加ストーリーDLCも開発中止された。このDLCの要素は全てオンラインに組み込まれたとも言われている。
  • これらはアップデートである程度改善されたり対策はされているものの、後手後手に回ってしまっており、根本的な問題は未だほとんどが未解決状態。チートに至ってはチートの被害者やチートを通報したプレイヤーが逆に永久BANされる始末である。
    • この様な現状から、運営が端から対策する気が無いものと思われる。これには、マナーの悪いプレイヤーに廃課金者が多いことが起因している可能性がある。

総評

『日本語版SA』の再来を予感させる過剰な規制が施されてしまったが、それでもおなじみの自由度は健在。むしろ更に強化された本作は、まさしく『GTA』シリーズの最高傑作と言える。
複数の主人公を取り入れることによってプレイ意欲を駆り立てる個性とプレイスタイルを与え、この世界の一員として自然と参加でき、強い没入感を与える。

オンラインも『GTA』シリーズらしい確固たる個性を醸し出しており、積極的なアップデートや本格的なオンラインプレイも備わっている高いボリュームを持っている。
しかし、PKの横行を煽るシステムなどから合わない人には合わない作りになっているのも確かである。

本編であるストーリーモードだけなら良作で間違いないが、オンラインに関しては人を選ぶ作品になっている。


余談

  • 主人公の1人であるトレバー性格は、実在の犯罪者であるチャールズ・ブロンソン(同名の俳優とは別人)から発想を得ている。
    • なお、容姿はトレバーの声優兼モーションアクターであるカナダ人俳優のスティーブン・オッグ氏をベースにしている。
  • 2009年6月にPS3専用タイトルとして発表された『AGENT』に使用される予定だったアセットが、本作で映画セットとして登場している模様。
    • 同作は東西冷戦期を舞台としたスパイアクションとして開発されていたようだが、前述の流用に加え2018年11月には商標が破棄されているため、事実上の開発中止と思われる(参照)。
  • トレバーのスイッチイベントの一つに「ファギオ(スクーター)に乗って叫びながら高速道路を走っている」というものがあるが、これはYouTubeに投稿された海外の『IV』のプレイ動画*62が元ネタとなっている。
    • このネタは公式のお気に入りなのか、後の「スタントライダース」アップデートで「Scooter Brothers」と書かれた帽子も追加された。
  • 「オンラインの時間軸は本編の3ヶ月前(2012~2013年頃)」とされているのだが、「銃器密造アップデート」で追加された機動作戦ミッション「スパイ狩り」においてエージェント14が「2017年にもなって…」と発言したり、「強盗:ドゥームズデイ」にて「仮想通貨はバブルだ」「2018年」など2013年ではありえない言及をしたりと時間軸がかなりあやふやとなっている。公式によれば極秘空輸後から本編の時系列を追い越したとのこと。それだと矛盾が多くなるが…。
    • ただ、本来その「本編の3ヶ月前」というのは本編で壊した建物や死んだ人間がオンラインで健存している辻褄を合わせる為でしかなく、実際それらは今でも普通に存在しているため、オンライン主人公の活躍により途中から史実が変わった(パラレルワールドになった)可能性もある。
      • 実際、2020年12月追加の「カヨ・ペリコ強盗」アップデートのムービー内でトレバーとパトリシアの不倫写真が登場し、2021年12月15日追加の「契約」アップデートには起業家となったフランクリンが登場しているので、現在のオンラインの時系列はオフラインの後になったとみて間違いないだろう。
  • 非常にスタッフロールが長い事でも知られており、その長さはなんと1時間を越える。一般的に海外ゲームのスタッフロールは長いとされているが、本作はその中でも随一である。
    • その一方で、スタッフロール中のムービーでは通常の視点とは異なるサンアンドレアスが見られる為、時間のある時にはじっくり観るのもまた一興である。
  • 本作の売上本数は2021年8月時点で1億5000万本を突破していることが投資家向けの情報で明らかとなった。これは、『Minecraft』に次ぐゲーム史上2番目の売上本数である。
  • 2021年12月16日に、PS3/360版の「Grand Theft Auto Online」のサービスが終了した。

その後の展開

  • 2022年3月15日に最新の次世代機であるPS5/XSXでも発売された。視覚的なアップグレードに加えパフォーマンス及び応答性が向上している。さらに、本編同時収録の通常版に加え、オンラインのみを収録した版もリリースされた。
    • 一方で、PS3/360のゲームが3世代続けて発売されることには不満を漏らす声もあった。これには本編の追加ストーリーDLCの開発中止や、PS4/Oneの世代において『GTA』の新作が発売どころか発表すらされなかったことが起因している。
      • 発売元であるRockster Gamesはオンラインにおける課金アイテムの売り上げを重視していると公言している。桁違いの売上高もこれに拍車を掛けていると思われる(参照)。
    • 新作の音沙汰がなくオンラインでの収益とコンテンツの供給が衰えない現状から、本作が「最後のGTA」となりかねないと危惧するシリーズファンも少なくない。
      • 実は『GTA』が人気シリーズでありながらこれほど長期間新作がリリースされてないのは、前述した売上高やRockster Gamesの運営方針だけの問題ではなく、アメリカの社会情勢も大きく関係していることが同社の共同設立者・Dan Houser氏への公式インタビューで明らかになっている。
      • また、近年『GTA』シリーズの開発に携わっていたスタッフが相次いでRockstarから退職している他、2020年には『GTA』シリーズの総合ディレクターでもあり、Rockster Gamesの共同創設者の1人であるDan Houser氏も退職したことが発覚しており、既にロックスター社内で『GTA』シリーズの新作を製作できるスタッフが存在しないとの見方もある*63
    • しかし、それでも『GTA』の新作を望むユーザーは世界中におり、2021年8月末にはドイツで『GTA6』の発売を求める男性がテレビの生放送に乱入するという珍事も起きている(参照)。
      • その後、2022年2月にRockster Gamesが公式で初めて『GTA』の新作を開発中であることを明言した。ただし、その作品がナンバリング最新作の『GTA6』かどうかまでは言及されていない。また、発売時期については2024年から2025年頃とされている。