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ガンヘッド - (2014/04/29 (火) 18:58:59) の編集履歴(バックアップ)
GUNHED
【がんへっど】
ジャンル
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STG
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対応機種
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PCエンジン
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発売元
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ハドソン
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開発元
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コンパイル
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発売日
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1989年7月7日
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定価
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6,200円
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配信
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バーチャルコンソール【Wii】:2008年6月17日/600Wiiポイント PCエンジンアーカイブス:2010年7月21日/600円
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分類
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良作
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キャラバンシューティングシリーズ
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コンパイルSTGリンク
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概要
東宝とサンライズがタッグを組んだ巨大ロボット実写映画『ガンヘッド』のゲーム化である。が、本作と映画の共通点はタイトルロゴしかない。ゲームには映画内の要素は一切なく、OPデモやタイトルなどに出ている自機のロボット形態も、映画のガンヘッド(戦車のような兵器)のスタンディングモードとデザインが違っている。そもそも原作のガンヘッドは陸戦兵器だが、本作は空飛ぶ自機を操る縦STG。原作を完全に無視している。しかしそれでもPCEの傑作STGと呼ばれるに相応しい出来。
特徴とシステム
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パワーアップが多彩な縦STG、四種のメイン武器と補助の四種のサブ武器がある。他にジェルというパワーアップアイテムもある。
Iボタンで一定範囲の敵を瞬時に殲滅するボムを撃て、スピードはSELECTボタンで1~4段階に調節できる。
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メイン武器は以下のいずれかを選択できる。
同種の武器を取るか、武器レベルごとに一定数のジェルを取ると攻撃が強化されて、被弾を耐えられるシールドが装備される。
しかし武器レベルが低いとシールド効果がなく、被弾するとパワーダウンする。
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フォトン・プラクター(I):初期武装で撃墜後リスタート時の装備でもある、攻撃判定が一番小さいが連射力のある弾を撃つ。
またサブ武器も他のメイン武器より強化される。
最終的に前後5方向へ攻撃できるようになる、キャラバンゲーではおなじみの攻撃。
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ディスラプト・ウェーブ(II):高速連射の幅の広い弾を撃つ。最終的に前方三方向+補助の単発弾を発射するようになる。
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フィールド・サンダー(III):イナズマ状のレーザーを撃つ攻撃。パワーアップするほど複雑な軌道を描く攻撃になる。
最終的には一度の攻撃で全画面を覆うほどに、ただし連射が効かない。
スピード4速でLV3~4を撃ち、下に移動することでちょっとだけイナズマをその場に留まらせることができる。
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リング・ブラスター(IV):金属球が周囲で回る、これは攻撃力も持っていて敵の弾を遮断する。
パワーアップするほど数が増え、最大四つとなる。
通常弾も撃てるが、フォトン・ブラスターの第二段階のものでかなり貧弱。
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サブ武器も同種のアイテム取るとパワーアップしていく、ただしジェルは影響しない。
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ホーミング・ミサイル(H):追尾力のあるミサイルを装備する。
最初は頼りないがパワーアップすると速度と追尾力が上がり、LV4ではスプレット効果も付く。
何故か当てているとザコを破壊した時と同様にアイテムキャリアが飛んでくる。
発射数はフォトン・ブラスター装備時が8、その他は4。
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マルチ・ボディー(M):グラディウスシリーズのオプションと似たような、いわゆる分身アイテムを装備できる。
分身の攻撃は基本メイン武器の簡易版。
しかしリング・ブラスターは通常弾1発4連射に対し、フォトン・ブラスターは通常弾2発8連射と破格。
最大二つまでつけられ、さらに強化すると敵の弾を防ぐようになる。
ちなみにこのアイテムを取得したときの空耳「オッパイパーイ」」が一部で有名。
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シールド(S):攻撃に耐えるシールドを装備する、かなりの被弾に耐える。
ただしシールドで幅が広がり当たり判定も大きくなる、また使用時間があり被弾しなくてもやがて消える。
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フル・ファイヤー(F):各メイン武器をノーマルのものから特殊なものに強化する。
フォトン・プラクター:前方3方向がなくなり敵に命中すると拡散する波動弾になる、武器レベルが高いと連射数も多い。
ディスラプト・ウェーブ:前方への横一列の単発弾が付加される、最大5発追加される。
フィールド・サンダー:追尾能力を持ったレーザーが発射される、武器レベルが高いと2本になる。
リング・ブラスター:回転する光球を飛ばす、武器レベルごとに発射数が異なり最強状態では全画面を覆うほどになる。
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ボムは自機が無敵になる訳ではないので緊急回避的な意味はやや弱い。
サブ武器を連続で取ると増え(装備されていればどの種類を取っても増える)基本的に16発持てる。
1面ボスを破壊せずに逃すと隠しボーナスがあり、その場合に限り上限を超えてボムが増える。
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緑のアイテムキャリアを撃つと、I~IVかH~Fの4種づつが時間で切り変わるアイテムが出る。
弾を当てると切り変わりが止まるので、比較的狙って武器を入手できる。
またそのアイテムに一定ダメージを与えるか画面下に逃すと、虹色のジェムが出現し画面上方向に漂う。
取ると画面上の敵が全滅し、残機の部分が金色になりその場復活回数が1回増える。(通常死ぬと戻し復活)
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ボムを使いきり0個にして、その状態でジェムを32個連続で取ると、隠しアイテムとして虹色の自機がアイテムキャリアから出る。
取るとフォトン・プラクターとリング・ブラスターに限り8方向にショットが撃てるようになる。
その状態でサブ武器を切り替え続けボムを増やすと、8WAYがなくなることがある。
メイン武器・サブ武器とは別扱いなので、リング・ブラスター+フルファイヤー+8WAYの同時併用は一軒の価値あり。
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敵は空中のものと地上のものに別れるが、どちらも同一の武器で攻撃できる。対空中、対地上攻撃というような面倒な事はない。
評価点
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とにかく派手。
最大までパワーアップするとほぼ全画面を覆うような攻撃が多く、敵をなぎ倒していく爽快感を味わえる。
地上の敵も空中の敵もいっしょに破壊できるので、面倒な事なしに派手さを堪能できる。
ただ、だからと言って最強状態で適当に撃っていればという訳ではもちろんない、攻撃に耐えたり抜けてくる敵も結構いる。
武器の特性を理解し、面に応じて使い分けるのが重要。
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多彩なパワーアップの組み合わせが、面白い。
武器が4系統、アイテムも4系統の組み合わせは多岐に渡る。
弾数重視にするも、バリアーに頼って防御重視にするもよしである。
特にフル・ファイアーは武器の特性が大きく変わるので、実質武器がさらに4系統増えたのと同じ。
これはノーマルの状態の武器とまた違った戦闘が楽しめる。
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難易度はそう厳しくない。何度か練習すればクリアできる程度の難しさ。
裏技だが一応難易度設定はある、敵がかなり硬くなり敵弾も増えるがクリアは可能なレベル。
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各ステージは特徴的につくられている、特に8面の泡ばかりが攻撃してくるステージは泡の表現が面白い。
問題点
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一度撃破されると復帰が難しい。
この手のパワーアップ段階が大きいゲームでよくあるが、本作も一度撃破されるとそこからのプレイが格段に厳しくなる。
このため、その場復活回数が少ないと残機があまり意味をなさない。
特に終盤までくると、撃破された場所によってはかなり厳しい。
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もっとも終盤になるとボムがかなり大量にあるので、思い切って頼ってしまうと結構挽回できる事もある。
総評
とにかく多彩で派手な攻撃が特徴のSTG、各攻撃が特徴的で単純に撃つ楽しさがある。
難易度もほどほどで、誰でも練習すればクリアできる程度という点がいい。
一応キャラクターゲームなのだが、全く原作を無視した点が逆によさを引き出した、まさしくPCEを代表するSTGである。
版権の問題で移植は絶望的と思われていたが、海外版である『ブレイジングレーザーズ』としてWiiのバーチャルコンソールで配信されている。