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ポスタル2 - (2014/02/25 (火) 02:10:52) の編集履歴(バックアップ)


ポスタル2

【ぽすたるつー】

ジャンル アクション
対応機種 Windows XP/Vista/7*1
発売元 マイクロマウス
ドライブ*2
開発元 Running With Scissors
発売日 2003年4月11日
定価 オープンプライス
分類 バカゲー

概要

その残虐な内容からアメリカやニュージーランドで発禁となったアクションゲーム『ポスタル』の第2作目。
前作はストーリーがなく、無差別に市民を殺していくという内容で日本でも物議を醸した曰くつきの作品であった。
今作ではちょっとしたストーリーを付加しつつ、妻から頼まれたおつかいをこなしていく「日常生活シミュレーター」を謳っているが、明らかに悪ノリが悪化したバカゲーと化している。

  • プレイヤーは主人公ポスタル・デュードとなり、月曜日~金曜日を通して妻から頼まれたおつかいをこなしていく事となる。
    • しかし、行く先々で「ムカツク事件」が発生し、これにどう対処するかが本作の醍醐味となっている。
  • システムはアンリアル2エンジンを採用したFPSに変更され、近接武器から銃器などの多彩な武装を使用可能になっている。
  • 後に後日談となる土曜日と日曜日を追加する「ポスタル2 ウィークエンド」やMODを含む拡張データを含んだパッケージが発売された。

評価点およびバカな点

  • 「おつかいをこなして家に帰るだけ」という内容に偽りはないが、そのおつかいの過程は波乱万丈に満ちており、それをどう乗り切るかは全てプレイヤーに委ねられる。
    例えば月曜日のおつかいは「会社で小切手を貰う」「小切手を換金してくる」「スーパーで牛乳を買う」の3つだが…
    • 小切手を貰いにゲーム会社*3に行くと会社の前で反暴力ゲーム団体がデモを行っており、小切手を受け取ろうとすると突然襲撃してくる。
      解決方法は応戦する、社員に任せて逃げ回る、入り口にトラップを仕掛けて襲撃前に抹殺するなど多彩な方法が採れる。
    • 小切手を換金に行くと、今度は強盗が襲撃してくる。ここでの解決方法は警察に任せて逃げる、警察と共に応戦する、警察が応戦している間に金庫に忍び込んで金を強奪するなどがある。
    • 最後の牛乳を買いに行くおつかいは比較的平和な内容で、レジの前の列に並ぶだけ。が、列が進むのが待っていられないなら人々を蹴飛ばして列を進めたり、万引きする事(そして店主が攻撃してくる)などが可能。
    • このようにどのおつかいにおいてもプレイヤーの頭次第で様々な解決方法を取る事が出来る自由度の高さ*4とおバカさ加減が本作を人気たらしめている部分である。
      ちなみに一度襲撃された組織からは敵対しているものと見なされ、路上で突然襲われるようになるシステムがある。
  • 当然ながら、これ以外にも街中で自由自在に暴れまわる事も可能。一応やりすぎると犯罪メーターが溜まり、警官が追ってくるようになる。
  • 武器もとにかくおバカ。
    • シャベルや銃器はいいとして、ハサミ*5小便*6といったどう見てもネタなモノまで多彩に用意されている。
    • 一見ネタにしか見えない小便だが、実は上に向けて使う事で体についた火を消火出来るという地味に実用的な効果がある。ちなみに使うためにはチャックを下ろす必要があるが、鏡で見ると自主規制されるようになっている。
      条件を満たしてクリアすると、可燃性の小便が出せるようになるゲームモードが解禁される。
    • 町には猫がいるのだが、拾ってストックする事が出来る。その用途はサイレンサーである。猫の口から弾が出る光景はシュール以外の何者でもない。
      余談だが、金曜日のおつかいを全て終えるとなぜか空から猫が降りまくるシュールな光景が展開される。
  • こんな内容ながら日本語吹き替え対応の完全日本語版が発売されている。前作は日本語マニュアル付き英語版しかなかったのに……。
    • 訳自体もかなりクオリティが高く、吹き替えの演技も申し分ないのでストレスなくプレイ出来る。
      面白い台詞としては上記反暴力ゲーム団体のデモで聞ける「ゲームはいらなーい!脳が溶けるぞー!」などの痛烈な皮肉などがある。
    • さらに言うと世界最速で発売されたのも日本である。RWS社の社長が日本贔屓らしい。

その他のおバカ要素

  • 実在の人物として「アーノルドぼうやは人気者」で有名な俳優ゲーリー・コールマン本人が出演している。
    • 彼が出演する事になった理由は「ゲーム中で子供が殺せない?だったら背の低い大人ならいいよね!」という乱暴なものである*7。どう見てもケンカを売っているようにしか見えない。
  • 他にも某テロリストやら、レクター博士の独房やらアレの形をしたマスコットが登場する。色々な意味で危ない。

問題点・賛否両論点

  • 厳密な問題点と言えるかは微妙だが、所謂不謹慎ゲーに属する。
    • 前述の団体のように実在しそうな団体がいきなり襲撃してくる場面が多く、実在の人物も簡単に死ぬなどブラックジョークとは言え、ちょっとやりたい放題しすぎなところがある。
      ゲロや下ネタなどの生理的嫌悪感を抱きやすい描写多数なので、人によっては合わないかもしれない。
    • 一応ゲーム起動時に「あくまでフィクションの出来事」という注意書きが表示されるようになっている。
  • ストーリーは散々記述してきた通りのお使いゲーなので単調。マジメに進めると飽きやすい。
  • 別のフィールドに移動する時など、長めのロードが入る。
    • 操作性などは快適なだけに、ここだけ目立ってしまっている。

総評

360度全方向にケンカを売りながらプレイする者も、それを見る者も笑わせてくれるバカゲー。それが本作である。
普通のFPSとして見ると佳作レベルなのだが、突き抜けた(突き抜けすぎた)おバカ要素のせいで大勢の印象に残るタイトルとなった。
プレイ動画や記事も大量に存在するので、これらに触れるだけでも本作のおバカさ加減は理解していただけるだろう。
が、やはりゲームは自分でやってナンボ。不謹慎ゲーに抵抗のない人ならストレス発散を兼ねてぜひプレイしていただきたい。

余談

  • タイトルの「Postal」の語源は「Going postal」という英語圏のスラング。意味は「発狂して殺人事件を起こす・またはブチ切れる」。
    • この言葉は1986年に米国の郵便局員が起こした銃乱射事件に由来する。さすがに不名誉なため、米郵便公社はタイトルを変えるよう訴えたらしい。