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ゲームセンターCX 3丁目の有野 - (2016/04/21 (木) 23:43:03) の編集履歴(バックアップ)


ゲームセンターCX 3丁目の有野

【げーむせんたーしーえっくす さんちょうめのありの】

ジャンル ゲームinゲーム

対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 バンダイナムコゲームス
開発元 グレフ
クアドラソフトウェア
スーパースィープ (サウンド制作)
M2 (一部ミドルウェア提供)
発売日 2014年3月20日
定価 通常版/DL版:5,220円
限定版:7,124円(税別)
判定 クソゲー
ポイント 2014年クソゲーオブザイヤー携帯機部門次点
総じて出来が悪いゲームinゲーム
80年代というものを解っていない出来栄え
限定版付属DVDは大部分が好評
ゲームセンターCXシリーズ
有野の挑戦状 / スペースインベーダーCX / 有野の挑戦状2 / 3丁目の有野
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧

概要

CSフジテレビONE・NEXTで放映しているテレビ番組『ゲームセンターCX 』(略称GCCX)とタイアップしたレトロゲーム風ミニゲーム集。
本作『有野の挑戦状』『2』を開発したインディーズゼロが他作品の開発で忙しかったため、開発はグレフが担当している。
限定版にはGCCX本編2本(『ハロー!パックマンに挑戦』『ドラゴンボール 神龍の謎に挑戦』)、『有野の挑戦状2』の挑戦、本作の裏ワザ、本作収録ゲームの「BREAK SHOOT」選手権が収録されたDVDが付属している。

あらすじ

有野少年はなんと記憶喪失に!!
ゲームをやれば思い出すかも・・・という事で、主人公と一緒に様々なジャンルのゲームをプレイして、
有野少年の記憶を取り戻すべく奮闘する!!(公式サイトより引用)

ゲームinゲーム一覧

+ メインゲーム
  • 大筋の流れは「新ゲームが登場→ノルマをクリア→ストーリーが進む→すべてのノルマクリアで新ゲーム……」となっている。 そのため、本作でもっとも完成度が求められると言っても過言ではないのだが……
  • ルーミーと魔法のホウキ
    • マリオブラザーズ』風味のゲーム。ブロックを下からジャンプで崩し、そこに落ちた敵に箒をかけて倒すシステム。
    • ギミックとして滑るブロックや動くブロック、敵は飛び道具を撃ったり、こちらの操作を逆にするなど要素も豊かだが、それ故に中盤からは安全地帯を探したり、逃げまくりながら1匹ずつ潰すプレイを強いられる。
      • 倒し方も上の通り隙が大きいため、敵が多くなると1匹倒すことすら困難になってくる。
    • アイテムも登場するが、効果はランダムかつ極端。時折不利にもなる「時間停止」、単純に不利になる「全ブロック破壊」、不要な「5000点」などは役立たずで、「無敵」を引けたもの勝ち。
  • ウイングヒーロー
    • 横スクロールシューティング。見た目は『スカイキッド』に酷似している。
      • しかし、宙返りや斜め向き、左方向スクロールなど、元ネタの特徴がとことん削られており、アクション性や戦略性が大きく劣化している。
    • 本作独自の特徴として、自機墜落中にマイクに息を吹きかけると復帰できると番組では大々的に宣伝していたのだが、本ゲームを最初にプレイするアーケード版では使用不可で家庭用移植版でしか仕様できない。筐体に息を吹きかけるのは変な構図だろうが……
  • ソーマの秘宝
    • 迷路を進んで隠された宝箱を回収するゲーム。周囲の隠し通路や宝箱が見えるうえに、無敵状態にもなる「ハイドモード」という機能を使って進む。
    • ステージの表現が「FLOOR」であることや迷路の構成、ステージごとに出現が固定されたアイテムを使った攻略は『ドルアーガの塔』を思わせるが、謎解き要素は特にない。
    • 中盤からはマップがだだっ広くなり、ゲームを進めるのに必須なハイドモードもゲージ回復に時間がかかる。攻撃・スピードアップなどのアイテムはあるが持てるのは1個だけなど、ゲーム性が単調なのにとにかく時間がかかる。
      • プレイヤーキャラは動きが遅く、攻撃アイテムを手に入れても遠距離には届かないのでかなり弱い。それでいて敵キャラは『ドルアーガ』並に強めなのも難易度の高さの一因。
    • ワープを駆使すると一気に進めるが、終盤でワープすると、クリアに必要なアイテムのあるフロアを飛ばして進んでしまう罠要素にもなっている。
    • 真エンディングを見るには38階から実に12面もノーコンティニューでクリアする必要がある。ラスト面は当然ながら難易度は最高峰。
  • ザウルスボーイ
    • 着ぐるみでの性能チェンジを活かしながら進んでいく、横スクロールアクション。ゲームデザインは『高橋名人の冒険島』や『ロックマン』に近い。
    • 理不尽要素もちらほらあるが基本は歯ごたえのあるアクションゲームで、本作の中ではなかなか評価が高い。
    • このゲームと後述のブラッドオブドラゴンは外注のクアドラソフトウェアの作品である。
  • BREAK SHOOT
    • サッカーの様なブロック崩し。必殺シュートの使い方がカギ。ネオジオの隠れた名作『フライングパワーディスク』を退化させたような内容。
    • 3点先取の試合をやって進むゲームだが、毎回前哨戦という名のブロック崩しをやらされる。的が小さく壁が多いなどやたら難易度が高い。さらに自チームの壁が破壊されたり点がとられたりなどは試合に引き継がれる上、試合ではCPUの反応も鋭い。
  • ゾリアテス
    • 縦スクロールシューティング。武器を切り替えたり、オプションを付けながら進んでいく。
    • 無難かつオーソドックスな内容で特に目を引く要素もないが、特定の武器を遮断する壁が非常に厄介。
  • ブラッドオブドラゴン
    • SFC的ハードで発売されたFF風味のRPG。本作随一の出来の悪さ。当時と現在の双方から悪い部分を取り入れ、さらに本作独自の悪い要素をプラスした悪夢のようなゲームである。
    • お互いの攻撃がとても外れやすい。5回に1回は外れるほど。
      • 本作独自のシステムとして「魔法を単体対象にするか複数対象にするか」が選べるのだが、複数対象の攻撃魔法も命中率がかなり悪い。回復魔法にも使えるので無意味ではないが。
    • 『ドラクエ』でいうルーラもリレミトもないため、長距離移動やダンジョン脱出が面倒。
    • ストーリーの出来も悪い。『DQ6』や『DQ8』から切り取ってきたような展開がちらほらとあり、全体の展開も先が予測できる程度には単調。
      • エンディングではダブルヒロインのどちらかと結婚することになるのだが、その条件は不明。
    • キャラクターごとに立ち絵が存在するが、ヒロインなどには気合が入っているのに対し、他のはデッサンが狂っていたり、単純に品質が低い。
    • UIや文字の読みにくさは後述。
  • ネジマキングダム
    • おもちゃの兵隊を操作して進む、『ゼルダの伝説』風の見下ろし型アクションRPG。
    • 死ぬと死骸がマップに残り、それを活かして進めるのがウリ。しかし、その都合上か残機が溜まりやすく、ごり押しでなんとかなってしまう。
      • 死骸は足場やスイッチの重石にもなるのだが、連続ジャンプを行う地点では死骸が残らないし、重石はわざわざ死骸を用意せずとも設置されている。コンセプトぶち壊し。
    • BGMはおもちゃの行進のような軽快な曲で質はいいのだが、全6ワールド中4ワールドで同じ曲が使われているので飽きる。
    • 面白くなりそうなストーリーなのに、ゲーム進行は淡々とステージを進んでいく形。店もなければ会話する人もいない寂しい雰囲気。『ゼルダの伝説』のような攻略に直接関係のない所々に配置された隠し部屋を見つける楽しみもない。
+ サブゲーム
  • ストーリーとは特に関係なく、選択肢などによって手に入るノルマもないエンドレスゲーム。
  • 「SWORD MAN」「チーズポケット」
    • 『ゲーム&ウオッチ』で知られるLSIゲーム……なのだが、本来のLSIゲームではありえない表示となっている。(詳細は問題点で)
  • 10円ゲーム
    • 十字ボタンで10円を弾いてゴールに入れる。駄菓子屋にあったアレ。3種類ある。
  • コロコロゲーム
    • ジャイロセンサーを使い、3DSを動かして玉をゴールに入れる。4種類ある。
  • 「ジャンケンダーEX」「スーパールーラー」
    • 前者はジャンケン。後者はルーレット。両方ともコインを賭けて楽しむ。これも表現がおかしい。(詳細は問題点で)
  • DEFLINE
    • 「BREAK SHOOT」の元となった設定のある、『Pong』風グラフィックの作品。基本ルールなどは共通している。
  • 登郎
    • 積みあがるブロックを登っていくシンプルなゲーム。今作の良心

問題点

  • ゲームinゲームの出来が総じて悪い。
    • 上述の通り、「ウイングヒーロー」「ソーマ」「ブラドラ」「ネジマキ」は元ネタをプレイした方が楽しい。変化点は多少あれど、結局は難化や劣化している。
      また、「ルーミー」「BREAK SHOOT」は無限コンティニューによるごり押しが出来る代わりに、中盤からの非常に難易度が高い。
      • プレイヤーに大きく左右されるが、理不尽すぎない高難易度の「ザウルスボーイ」、シンプルなシューティングの「ゾリアテス」、そして「登郎」は本作収録のゲームの中で比較的評価が高い。
    • 「ルーミー」「ザウルスボーイ」「ネジマキ」などは面白そうな設定が存在するのに、ストーリーがまったく存在しない。文字がなく一枚絵やアニメーションで語られるだけで、プレイヤーからすればかなり意味不明。
    • 「ルーミー」「ウイングヒーロー」はサウンドのクオリティが低い。
      • BGMはともに12秒程度のチープなフレーズの繰り返しで、効果音も単調。ともに過去作収録の「コズミックゲート」や「WIZ-MAN」とは違い、ツボを外していてメリハリも感じられない。設定上の発売年である1984~1985年当時の水準に達していない。
    • サブゲームは再現が不十分なエレメカゲームやLSIゲームに、ただの10円ゲームやコロコロゲーム。「DEFLINE」はただの水増しで、真っ当に評価できるのは「登郎」くらい。
    • アンロックされていないゲームは「?」パネル表示になっているため、作中に収録されているゲームの数がわかってしまい、いくつ収録されているかのワクワク感がない。
  • ノルマの難易度が高い・設定がおかしい。
    • 何度も失敗してノルマがクリア出来ない時には友達(番組AD)に頼んでクリアして貰えるが、それを前提にした・それにしたっておかしいと言いたくなるノルマ設定が目立つ。
    • 最初のゲームである「ルーミー」のノルマに「3-5クリア」があるが、ここはこのゲームでも屈指の難関ステージである。床が滑る時点で不利なのに、敵は床を滑って穴に落ちる高性能な飛び道具を使ってきたりする。無限コンティニューでごり押しできるのが救い。
    • 「ソーマ」の「30Fクリア」は、10Fのドラゴンを倒してワープする攻略法を知らないとまず気力が持たない。
    • 「ゾリアテス」ではスコアアタック大会が開かれるものの、大会での勝利がノルマとなっているため、勝負に負けても何度でも挑める大会を根本から無視した設定から始まる。
      • 1回戦の相手は「ステージ1で約18万点」、準決勝の相手はでは「ステージ1で約25万点」をとっている。準決勝の方はやや厳しめなスコア設定ではあるが、両方とも負けるたびに相手のスコアが少しずつ下がっていく救済措置はある。
      • 決勝戦の相手はインディーズゼロ社長を元にした鈴井名人。ここではステージ2までのスコアを競うが、なんと名人は約120万点を叩き出す。準決勝を辛勝したレベルはおろか、そこで楽々勝てたプレイヤーでも間違いなく無理。クリアした報告はあるが数は少ない。
      • ここにも上の救済措置もあるのだが、点数減少は緩やか(120万→115万程度)。だが、何度も負けまくると選択肢が出て、片方を選べば鈴井名人が腹を壊してミスを連発、結果としてノルマクリアになる。この方法でクリアしても普通に優勝した扱いになって周囲から褒められるため、あまりに違和感が激しい。
        もう片方の選択肢を選べば続行になるが、厳しいことには変わりない。それどころか、鈴井名人に勝ちたいプレイヤーにとっては「挑んで負ける→選択肢が出るイベント→続行を選ぶ」が毎回出て面倒。
      • グレフはSTG製作が中心な会社であり、ブログでも会社ファン向けに本作を宣伝していたため、ここの難易度はSTGプレイヤーを対象にしたものだと思われる。だが、本作の購買層はGCCXファンやレトロゲームファンなどが想定されるもののため、明らかに思考がズレている。鈴井氏を立てる設定だとしてもプレイヤーからしてみればかなり理不尽。
    • 「ブラドラ」はレベル上げノルマを課せられる。ノルマ開始時のレベルは普通に進めて5~7程度だが、その付近の雑魚敵はそのまま戦えば全滅・レベル10でも冷や汗をかく強さな上、レベルアップは早くないのに目標レベルは13。
      • 実はただの越境出現で、ノルマが出る地点の目と鼻の先にあるダンジョンを通り、港町経由で目的地の小島に到着する頃には自然にレベル12~13程度になるのだが、そこは約15キャラ分の長さの道であり、越境にしては範囲が広すぎるため気付けない。
      • そもそもレベル上げは「やっていて厳しくなった時に自分からするもの」であって、「ノルマクリアのためにさせられるもの」ではない。時間がかかるせいで、自然とモチベーションが低くなる。
      • ゲーム内の友人にレベル上げを頼める救済措置があるが、それを使うと金が増えていない。キャラのレベル書き換えを書き換える処理しかしていないため、その単純さから違和感を感じさせてしまう。
    • 「ネジマキ」のノルマは「ステージ○をクリアしろ」系統しかない。まるでゲームをさせられている様な気分になる。
      • 最終ノルマに至っては「ラスボスを倒せ」。ゲームクリアはノルマなのだろうか?
      • 唯一の変化球として「隠し部屋を探せ!」と言った感じのノルマがある。友人にクリアを頼めるものだが、そうするとそのセーブデータのプレイ時間が強制的にカンストする。しかも、進行に必須な鍵を持った状態で頼むとデータの単純な書き換えによって鍵が消滅してしまい、そのデータでは進行不能になる不具合も発見されている。
    • この通り、ゲームが全体的に高難易度且つ、ノルマもハードルが高かったり面倒なものが多いため投げ出す人も多かった。
      • ここまで難易度が高いため、『挑戦状』にある最終挑戦「全ゲームのEDを見ろ!」が本作にはないのが救いと言えるかも知れない。
  • アドベンチャーパートの練り込み不足。
    • 町を歩いてゲームの攻略情報に関わるヒントを聞き出す事が出来る。これ自体のアイデアは悪くないものの、これ以外の点では蛇足気味な所が目立つ。
      • 序盤は「ゲーセンに怖い人がいるから入れない」などといった理由でそこでゲームが出来なくなる。入るためには移動して話すのを繰り返すばかり。
      • しかし、中盤からは家庭用ゲームをプレイする事が多くなった関係上、こういったイベントがぱったりと無くなる。
    • エンディングを迎えると、ストーリーモードの各章を選択して遊ぶ形式となる。エンディング後ならではの楽しみもなく、ストーリーモードのやり残しを埋める作業となる。
  • 80年代の懐かしさの再現がまったく出来ていない。「制作者は本当にレトロゲームを知っているのだろうか」と聞きたくなる内容が続く。
    • ゲームinゲームは、その時代のゲームにしては滑らか過ぎるドット絵など、当時にしてはオーバースペックである。
      • 解像度が上がった3DSの画面の4:3部分をフルに使用しているため、古いゲーム機よりも妙に画面が広々としている。
      • 最初の「ルーミー」からして、パケ絵やカラフルな画面などが1984年(『スーパーマリオブラザーズ』発売の前年)という設定上の発売年にまったくそぐわず、「コレジャナイ感」が際立っている。中途半端なアイテムのシステムも、数年単位で後の時代のシステムである。
        逆に、「BREAK SHOOT」はネオジオ相当のゲームにもかかわらず、グラフィックがかなり低品質。
      • 「ネジマキ」の死骸はかなりの数を画面内に残す事ができ、しかも別マップに移動しようが、ドット単位の細かい位置や向きまでもしっかりと記憶している。
        死骸がスプライトだとしても、数十体あろうが処理落ちやちらつきは起こらず、設定当時のゲーム機に備わった表示やメモリの能力*1を超越しすぎている。
      • さらに「ネジマキ」ではセーブデータ選択画面にセーブをした"現実の年月日"が表示されている。しかしゲーム機に時計機能が備わったのは21世紀の話。そもそも現実の現在日時が過去のゲームの画面に表示されるのも違和感が激しく、ゲームの時代設定を2つの理由からぶち壊している。そもそも表示する必要性自体も薄い。
      • 『PONG』がモチーフの「DEFLINE」はCPUと対戦する事になるのだが、この当時は人VS人の対戦が主流で、当時の技術で対戦が可能なAIを組めるほどなのかが疑問である。また、このゲームで遊ぶ際には有野少年はコントローラには一切手を触れていない。
      • そもそも、全てのゲームがアーケードから家庭用に移植されても何一つ変化がない。当時はスペック的にアーケードより家庭用機が大幅に劣っており、移植にあたり何らかの劣化は必然だったのにも関わらず、である。
    • LSIゲームやエレメカゲームが、現実に有り得ない表示を平気で行う。
      • 「ゲーム&ウオッチ」に代表されるLSIゲーム(液晶ゲーム)は、画面が電卓と同じ表示方式なので、同じ場所に状況によって違う絵を切り替えることは一切できない*2、はずである。
        しかし、本作でLSIゲームとされている「SWORD MAN」「チーズポケット」は、平気でその場でキャラが倒れ込んだり、さっきネズミがいた場所に手が伸びたりチーズが置かれたり、あるいはお互いの表示が重なったりする。これではただの「キャラを黒一色にして動きを荒くし、音をピーピーにした手抜きゲーム」でしかない。
      • 表示される液晶パターンも一切アンチエイリアスのかかっていない「黒一色のドット絵」であるので、「アナログな”型”を黒か透明かに切り替えて表示」する液晶からすればガクガクさが違和感バリバリ。そのうえ、画面周囲のLSIゲーム機本体を模した枠もインターネット初期のホームページ素材のような酷いクオリティで、異様なまでのこだわりの無さがこの1つのミニゲーム内だけからも垣間見ることができる。
      • エレメカゲームとされている「ジャンケンダーEX」もLEDランプの位置がいい加減で、手の形になるよう並べて埋め込まれた手首あたりのLEDが、ジャンケンの手によって位置が微妙にぶれたり、数が減ったりする。物理的に埋め込まれたLEDの配置が微妙に動くはすがない。
    • 「ブラドラ」は1991年(『DQ5』や『FF5』発売の前年)に発売という設定で、SFCを意識していると思われるが、中途半端に現代的な見た目や要素が多く見られ、今遊ぶとレトロゲームと言うより、最近のスマホの2DRPGや、PC版『RPGツクール』で作ったような出来栄えに感じてしまう。
      • キャラクターの立ち絵はプレイステーション以降に徐々に主流になったものであり、当時のSFC、とりわけRPGにおいて採用されたゲームはほぼない。
      • さらに立ち絵や戦闘背景はドット絵を打って作っているわけでなく、手書きイラストをスキャンしたような感じなうえ、画像圧縮に失敗したような出来栄えで画質もかなり悪い。
      • ゲーム内に表示される文字も、3DS本体に内蔵された、よく見慣れた滑らかなシステムフォントをそのまま使用していて、レトロ感を帳消しする大きな原因のひとつとなっている。
      • ひとつひとつのイベント会話も非常に長く、近代のRPGと比較しても遜色ない。その上、「脳筋」などのネットスラングも出てくる。
    • 遊び心のある説明書や、攻略記事に新作の情報が書かれたゲーム雑誌と言った、懐かしさを出す設定があまり出てこない。
      • 「ブラドラ」は大人気シリーズの新作という設定だが、その点のフォローをするべき説明書も雑誌もないために完全に死んでいる設定である。
      • ファミコンのライバルハードポジションとして、「ザウルスボーイ」用のハード「キングV-3」も出て来るのだが、プレイする側からすれば、何が違うのかさっぱり分からないためこの設定も死んでいる。
        しいて違いを挙げるなら、タイトル画面の前に「KING-V3」という文字がゆったりとフェードインアウトし、その間の8秒ほどはスキップできない。ゲームオーバー後でも毎回表示されるため大変邪魔である。
      • 一応、攻略情報は町を歩いて聞き込みする事で手に入るという点では昔を再現出来ている……かもしれない。
    • 登場する人物は友達から大人までほぼ全員がGCCXのスタッフだが、懐かしさを感じさせる言動ではなく、自分の持ちネタを喋っていたりするため、ここでも懐かしさを出す事に失敗している。
      • ちなみに製作したグレフの丸山氏は人物ではなく丸山神社として登場しているが、「神気取りか」と不評を浴びている。
    • ロゴなどに現代のパソコンに入った既成フォントを安易に使用したものがある。些細な点とはいえ、前作まではきちんと拘っていた点である*3
      • 「ルーミー」のロゴが、Windowsパソコンに大抵インストールされている「創英角ポップ体」をベースにしているほか、「ザウルスボーイ」での安易なフォント使用の酷さが際立っており、近年の低予算で作られたダウンロード販売ゲームやFlashゲームを想起させる。
      • 「ジャンケンダーEX」では盤面にWindowsユーザーにはおなじみの「メイリオ」が平気で使われており、オートシェイプをベタに使ったようなデザインの貧相さもあいまってPowerPointのスライドのように見える。
    • アドベンチャーパート内に登場するおもちゃ屋や10円ゲームの一部が、80年代の風景に全くそぐわない現代的な萌えキャラのイラストを看板に掲げているなど、時代設定を考慮していないとしか思えない点も問題に挙がる。
  • UIが劣悪。
    • メニュー画面はタッチ強制で、メッセージ送りやゲームinゲームではボタン強制。
      • 本編セーブは「セーブして続ける」ことが不可能でセーブするたびにロードしなくてはならないなど、全体的に親切な作りとは言えない。
    • プレイする上でほぼ必須なノルマや攻略情報は、ゲームinゲームプレイ中には読めず、いったん終了してから読む必要がある。
      • ゲームinゲームをポーズしたまま見れる説明書は「タッチでメニュー(絵に埋もれて見づらい文字で常時表示)」→「こうかん」→説明書を見たいゲームを選択→ゲームのあおり文の隣のページ、という奥まった場所にある。面白くなく読む必要もない文章の続きをわざわざ読む人がどれだけいるのかという話もあるが。
      • 説明書は「十字ボタン…移動」「Aボタン…決定」程度のボタン操作の箇条書き。ゲームによっては攻略情報と合わせて読んでも操作が分かりにくい始末。
      • リセットすらも搭載されていないの。上記の「タッチ→こうかん→ゲーム選択」からリロードが代わり。
    • 「ブラドラ」はSFC大作風設定なのに、FC以下もしくはFC並みのUI。
      • 十字ボタンを押しっぱなしにしてもカーソルがスクロールしない、現在の装備と新しく買う装備の性能の比較が出来ない、装備を買う時に現在装備している物は現在所持している個数に含まれない、など細かい点で苛立たせてくれる。
  • とにかく微妙な番組ネタ。
    • 番組が元になったゲームである以上、本作にもそれが元になったネタが多く登場するのだが、この番組のファンであればある程喜べない内容である。
    • 「ブラドラ」では「オガワ」という名の村人が登場する。GCCX本編の『ベスト競馬 ダービースタリオン』に出た最低ランクのジョッキー「おがわ」(有野のお気に入りキャラ)を参考にしたもの。
      • しかし、「おがわ」は有野の妄想では老人だったが、「オガワ」のアイコンや口調は若者のそれで、ジョッキー要素となんら関係ないことを話すだけ。そもそも「ブラドラ」と『ベスト競馬 ダービースタリオン』に特に関係もなく、再現もしきれていないのに何故出したのか。ちなみに「おがわ」は後述の名言リストに登録される。
    • 照れるような状況での「うるせいよ!*4」など、番組の名言も前後の流れを切り取って出している傾向がある上に、本作の登場人物は80年代の人々でなくGCCXのスタッフなのだと痛感させ、番組ファンと懐かしさに浸りたいプレイヤーの両方にダブルパンチを食らわせてくる。
      • 「ヘビーなCXファンの方に脚本を担当していただいている」との事だが、GCCX本編を使い所を間違えた上でほぼそのまま使用している手抜きシーンが目立つ。レゲー要素や懐かしさと番組ネタのバランスもとてもとれていない。
    • 前述の通りGCCXのスタッフが登場するが、人物の絵は特徴を捉えきれておらず、「言われればそう見えなくもない」か「全く似てない」のどちらかになっている。
  • 収集要素が完全にノーヒント
    • 「名言リスト」として、プレイ中に飛び出してくる上述の様な名言を集めていくものがあるが、収集しようとすれば只管に虚無感しか現れない。
      • ストーリーをやり直して特定の地点に行ったり選択肢を選んだり、ゲームinゲームで特定の操作をすると名言が言われて集まっていく……が、完全にノーヒントで条件から内容まで一切教えてくれないのである。
      • 特定の地点で「はなす」を何度も行うと名言が手に入るなど、まったく集めさせる気すら見られないのもある。
      • ヒントがないからどうすればいいか分からず、虱潰しに選択肢や行動を試さないといけない。また、クリアしたストーリーをもう1度プレイして名言を集める時にはノルマまでやる必要がある。そこまでやっても名言が出るかどうかは定かでない。更に全部集めても何もない。という追撃まで加えてくる。
    • 「攻略法リスト」もあるが、これも町を歩いて攻略情報を聞き回っているだけでは間違いなく埋まらない。
      • 埋める方法は"特定"のステージの"特定"の地点で"特定"の行動を起こすことに尽きる。こちらも入手条件は基本的に不明だが、名言リストよりかは種類も少なく集めやすい。
      • ボスの攻略情報は特定のボスに負けまくると入手できる。それが入手できてもプレイ中に読めないのだから意味が薄い。
    • 攻略法リストの中には裏ワザもあり、それを使えばやや快適に進める事も出来るのだが、それを入手する方法すらもノーヒント。
    • 全ゲーム収集についても、内容が大して変わらない10円ゲーム3種とコロコロゲーム4種程度。収集意欲が湧くかどうかは不明。
      • コロコロゲームに至っては特定の章プレイ中に特定の10円ゲームをクリアする、もしくは「ジャンケンダーEX」か「スーパールーラー」でコインを100枚集めるという、あまりに理不尽な方法でしか手に入らない。
    • 「ブラドラ」はジョブを集めていく要素もあるが、一部ノーヒント。本家FFと比べるのも野暮だが、ジョブの種類が初期ジョブ含めて1キャラ4種と控えめでもある。
    • 一部のメインゲームはストーリーモードで家庭用を収集しないと自宅やフリープレイで遊べない。単に面倒なだけである。
  • 『挑戦状』シリーズから劣化した点が多過ぎる。
    • 本作は開発元が異なるのだが、同じミニゲーム集・同じ原作のゲームとしては『挑戦状』シリーズと比較しても激しく見劣りする。
      • 遊び心のある説明書や世界観を深めるゲーム雑誌、苦手なゲームのクリアや快適なプレイをしたい時用の裏ワザ、単純なレトロゲームの焼き増しになっていないゲームinゲームの数々など、引き継がれなかったものが多い。
    • 本作でも「友達の家でゲームやってる当時の感覚の再現」という訳で有野少年が隣にいるが、ツッコミの種類がやけに少ない。なので喋る機会が少ないのだが、種類の少なさのせいで同じことばかり喋ったり、状況に会わないつぶやきをしたりする。
      • 音声をOFFにすることもできない。ボイスのボリュームを0にすることはできるが、今度はADVパートまでボイスなしになる。
    • また、『挑戦状』ではゲームプレイ中、下画面は「ゲームをする主人公と有野少年を後ろから眺める第三者視点」となっていたが、今作では「主人公と有野少年を前から見るテレビからの視点」というおかしな事になっている。畳の配置もおかしい。
      • 「自宅では何をやってもコントローラーを握る」仕様も重なり、何か言ったと思えばさっきと同じ事を言う有野少年と、10円ゲームをやっててもコントローラーを握っている主人公をテレビ側から見るプレイヤーという懐かしさどころか異様さしか感じない光景が出来てしまった。
    • その一方で、エンディングは前作のゲーム「課長は名探偵」の設定のもの。

評価点

  • 当時のレトロゲームの世情を再現した様な、難易度が高めのゲームが多く収録されている。
    • 「ルーミー」は運任せだが十分難易度は高く、「ザウルスボーイ」はほどよく楽しめる難易度。「ソーマ」「ゾリアテス」でスコアアタックやノーミスプレイに打ち込んでもよい。
    • サブゲームはレトロゲームの未再現という点に目をつぶれば「ソードマン」「チーズポケット」も面白く、「登郎」は単純ながらも中毒性は高い。
  • サウンド制作にスーパースィープが協力しており、「時代設定の割には音源が高性能すぎるのではないか」という指摘をおいておけば、ゲームinゲームのBGMについては「ルーミー」「ウイングヒーロー」を除き良質な部類である。
  • 『挑戦状』になかった要素が追加された。
    • 一部のゲームは他のプレイヤーとの協力プレイや対戦プレイが出来たりする。
      • 『2』にもあるにはあるのだが、相手は有野少年のみで他のプレイヤー相手には出来ない。
    • 「ブラドラ」「ネジマキ」はセーブデータが3つ保存できるように。『挑戦状』のセーブ可能ゲームでは1つだけである。
    • ブロック崩しや見下ろし型アクションRPGなど、新たなゲームジャンルも追加された。
    • すれちがい通信として、お互いのゲームのやり込み度を知れる「名刺」というものもある。
  • 有野課長や管Pのみならず、各スタッフのボイスも僅かながら新緑されている。

総評

「80年代という時代背景とレトロゲーム・それらをテーマとしたTV番組」と言う題材の再現性の低さのみならず、肝心のミニゲーム部分の出来の悪さが目立っている。
開発元が異なるため、前2作で培われたノウハウを活かせなかったのであろうという事情面を考慮しても、根本的な部分に粗やダメな部分が非常に多く、それ以前の出来になっているのは否めないところである。
結果的に、80年代を舞台にした懐かしいレトロさ、ゲームとしての面白さ、番組のノリを再現したゲームとしての出来のよさを期待していたレトロゲームファン・番組ファン双方からそっぽを向かれることになってしまった。

この記事でも『挑戦状』と比べられがちな傾向にあるが、『挑戦状』の存在を抜きにして単体で見たとしても、このゲームの出来は褒められた物ではないだろう。
クリア後の章セレクト画面でのボイスの中に、「3が2を超える事ってあるんかなー?」という物があるが、それが完全に自虐と化してしまったのは恐らく不本意ではないだろうか。

余談

  • 限定版の付属DVDにはDVD-BOXに収録されていなかった『ドラゴンボール 神龍の謎』と『ハロー! パックマン』が収録されている。
    • 本作の出来があまりもあんまりであったことも手伝って、「本作の唯一評価出来るところは特典DVDがあることだけ」という救いようがない評価をされることも少なくない。
    • しかし、同時収録の「BREAK SHOOT」選手権では本作のゲームを知らない鈴井氏をグレフの丸山氏がボコボコにしており、前述の鈴井名人や丸山神社のネタもあり、「丸山氏は鈴井氏に何か恨みがあるのか」と思いたくなる内容である。
      • もっとも、この「鈴井氏VS丸山氏」をセッティングしたのは当然DVDスタッフ。鈴井氏も番組内ではややいじられキャラ的存在であるため、丸山氏に非があるわけではない。
      • 結果的に特典DVDでも本作は足を引っ張る形になってしまった。
  • 初回版には番組スタッフのトレーディングカードが3種類から1枚が封入されている。その面子は作家岐部、タニー、AD高橋(純)。
    • このカードは番組10周年を記念されて作られたもので、本作のものを含めて全15種類が存在する。
  • 番組関連
    • 1月23日(GCCX#173の放送日と同日)発売予定だったが、約2か月延期した。
      • 結果、延期後の発売日は第17シーズン終了後の1ヶ月の休止期間中という、宣伝するには非常に間の悪いタイミングになってしまった。
      • また、このせいで本作付属のプレゼントキャンペーンにある「劇場版(2月22日公開)のスタッフロールに名前が載る」が完全に意味を失う羽目になってしまっている。
    • 『挑戦状』と同じく、番組内で有野課長がゲーム開発者にこうしてほしいと意見を出すコーナーがあるが、「ルーミー」のはともかく「ウィングヒーロー」のは再現性が低い(息を吹くと宙返りして回避→息を吹くと復活)。
  • 攻略サイトも多くが放置されていたため、2chのスレでは本作に対する不満が噴出しながらも、ゲームに対する質問が飛び交っていた。
    • ゲームの出来がこれのため、この手探り感を懐かしめたり楽しめたりするプレイヤーはいなかったようだ。
    • 攻略wikiに手を入れる者が出たのは本スレで質問すら出なくなった後のようだった。