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マリオストライカーズ チャージド - (2014/07/16 (水) 16:38:26) の編集履歴(バックアップ)
マリオストライカーズ チャージド
【まりおすとらいかーず ちゃーじど】
ジャンル
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ファイティングサッカー
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対応機種
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Wii
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発売元
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任天堂
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開発元
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Next Level Games
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発売日
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2007年9月20日
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定価
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5,966円(税込)
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プレイ人数
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1~4人
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分類
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賛否両論
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ポイント
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スーパーマリオストライカーズの続編 ゲームのカオスさや難易度も増量 マリオには珍しいコアゲーマー向けなシステム マリオやルイージなどが激怒する珍しい場面も 完成度は高いが微妙に調整不足な点も
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マリオシリーズ
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概要
マリオスポーツシリーズの一つ。
ゲームキューブで発売されたスーパーマリオストライカーズの続編である、何でもありなサッカーゲーム。チーム人数としてはフットサルに近い。
Wiiへと舞台を移したことでコントローラの変更、グラフィックの向上、ゲームシステムの一部改変などが行われた。
任天堂らしからぬ、というよりマリオらしからぬ万人向けを度外視した超難関ソフトであり、リーグモードをクリア出来る者は大して多くはなかったと言われる。
特徴・前作からの変更点
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基本は前作をベースにゲーム性を強化したものである。よって、元々の特徴である「何でもあり」な要素はさらに強化されている。
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このゲームの基本はパス回しや溜めでボールにパワーを溜めるのもそうだが、何より敵からいかにボールを奪い取るかということになる。
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相手を転ばせる
スライディング、
相手を突き飛ばす
タックル、などといった前作の要素はそのまま。
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ちなみにステージのラインには一部を除いて見えない壁が存在し、その壁までふっ飛ばされるとキャラクターが感電してしばらく行動不能となる。
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一部のステージはその壁すらなく、場外に出ると吹き飛ばされてしばらくの間ゲームから退場してしまうこともある。
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相手のタックルをかわす手段としてフェイントが存在する。文字通りかわすだけのものもあれば、なんと攻撃してきた相手に
カウンターを食らわせる
ものまで存在する。
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このフェイントを利用してキーパーの意表をついたり、キーパーそのものをスタンさせてシュートのチャンスを作るという余裕で反則を超えた行動などとれる。
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ある程度溜めたチャージシュートを放つと自分に、ボールを持っていない相手にタックルするとペナルティで相手にアイテムがランダムで支給される。
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キャプテンとなるキャラクターの能力がある程度差別化された。
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マリオとルイージなどはBGMが違うだけでほぼ同性能。他にも見た目だけ違って似たような能力を持つものが多い。
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各キャラクターにスーパーアビリティという能力が付加された。アビリティアイテムを手に入れると使用することが出来る。
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キャプテンの放つ必殺シュート『メガストライク』の仕様が変更。
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前作のように表示された振り子式ゲージのボタン押しタイミングによってシュートクオリティが変化するのはそのまま。
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本作ではボタン押しのタイミングによって打ち出されるボールの数(最大6発)、ボールのスピードが変わるシステムへと変更。キーパー側は飛んでくる無数のボールにWiiリモコンのポイントを合わせ、受け止める形式となった。
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サイドキッカー達は前作では1キャラを選んだら残りも全て同キャラで構成されていたが、今回は1人ずつ選ぶことが可能となった。
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サイドキッカーにもフェイントに加え、スーパーシュートという必殺シュートが使えるようになった。
評価点
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前作をそのまま強化したことで、ゲームの完成度があがっていること。
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キャプテンとなるキャラクターの能力調整は、プレイヤーの趣味だけに留まらずそれぞれのキャラの個性を高める結果となっており、ゲームに深みが増した。
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サイドキッカーを個別に選べるようになったことは、上記と合わせて本作最大の改善点と言える。ちなみにサイドキッカーは前作と同様全員同じキャラにすることも可能。
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サイドキッカーにも様々な固有能力が追加されており、むしろ今作でゲームの鍵を握るのはこのサイドキッカー達と言える。
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新作ステージにはギミックが追加され、よりカオス感が増した。
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BGMが大幅に追加されている点。
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前作では対戦中にBGMがなく、選手達の掛け声しか聞こえない物寂しい仕様だったが、今作で追加された新ステージに限りBGMが追加された。
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各キャラに本作オリジナルのBGMがあてられている。しかもそれぞれBGMのテーマが大きく異なり、非常に国際的なチョイスとなっている。
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Wii前半のゲームながら、わりとしっかりしたネットワーク対戦システムを実装。
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前作ではステージギミックだったクッパをプレイヤーキャラとして追加したこと。
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そのため、前作と異なりキャラクターサイズはその分抑えめにされている。
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普段は見せないマリオ達の『喜怒哀楽』の表情が見られる。
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シュートを決めると各キャラクターがパフォーマンスをするが、それらが非常に喜怒哀楽が激しい。あのマリオがシュートを決められ、機嫌を悪くして唸り声をあげるというとても珍しいシーンが見られる。
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一方で、ワルイージなどはシュートを決めた後で敵のサイドキッカーにボールをぶつけるなど、ヒールプレイヤー的なパフォーマンスもとる。
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同じ程度のスキルを持つプレイヤー同士の対戦は白熱。
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ネット上であげられているネットワーク対戦動画は、見ているだけでもかなり楽しい。
問題点・賛否両論点
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難易度が異常に高いうえに1Pモードはプレイ時間が長すぎる。本作最大の問題点はやはりこれに尽きる。
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各リーグを制覇するモードでは、各キャプテンと総当り戦を行い、そこで優勝したうえでチャンピオン(隠しキャラ)と戦って勝たなくてはならない。
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総当り戦で優勝出来ずに敗退、チャンピオンに敗退、となると
各リーグごとの始めからやり直し
となる。
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CPUの強さはCPU対戦モードのCPUレベルに準拠するが、普通レベル以上になってくると、CPUに初心者はまず勝てない。敵は的確にタックルやスライディングを決めてくるうえ、こちらの攻撃をフェイントで悠々と受け流す。
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しかもプレイヤーは一人のキャラしか自分の意思で動かせないのに対し、CPUは各キャラをある程度独立させて操作することが出来る部分がある。
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キャラクターの性能差の付け方が甘い。
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平均性能となるマリオ・ルイージ・ヨッシーは性能的ほとんど同キャラ。フェイント、スーパーアビリティといろいろ差別化出来る要素がありながら、これでは意味がない。
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それに対し他のキャラは比較的性能の差別化が大きく行われている。が、一部のキャラは同性能どころかあるキャラの劣化になってしまっているものがある。
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特にピーチはディディーコングの劣化としかいいようがない。ピーチとディディーのスーパーアビリティは敵を一時的に退場させるものだが、ディディーの方がその退場させる効果のある判定が少し長く残る。
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前作ステージは相変わらずBGMなし。
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新ステージも充分追加されており、ステージを使いまわすこと自体はさほど問題ではないが、仕様まで同じする必要はあったのか。
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プレイ中、キャラクターの台詞はダメージを食らった時か、スーパーアビリティを使った時など、一部しか再生されない。
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前作はBGMがない分キャラの掛け声で盛り上げようとしていたが、やかましい部分はあった。かといって何も喋らないのは…。
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サイドキッカー・カロンの性能が異常。
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カロンのフェイントはシュートチャージ時間に対応して一定距離をワープするというもの。一定の位置で最大一歩手前までチャージし、フェイントを使うと直接ゴールにボールを置ける強性能。
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これだけならテレサも一応持っており、強性能ではあるがそこまで問題ではないし、最大チャージまで溜めるのもそう容易ではない。
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一番酷いのはそのスーパーシュート。選手・キーパー問わず電撃で痺れさせる効果があり、しかも最大チャージまでの時間が意図的に短く設定されている。
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キーパーに電撃シュートを当てる→跳ね返ってきたボールをそのままゴールへ、というコンボはもはや定番である。
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キャラがあれだけ増えたのに対し、キーパーは相変わらずクリッターのみしか選べない。
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マリオ達のような性能変化がないキャラがいるなら、クリッター以外も選べてよかったのでは…。
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マリオシリーズでありながら万人向けではなく、完全にゲーマー向けとなっている点。
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ネットワークプレイはゲーマーだけがはびこるようになり、過疎化。そのまま2014年のサービス終了で静かに幕を閉じている。
総評
完成度自体は高く、極めればかなり楽しいゲームだが、誰でもプレイ出来るという印象の強いマリオゲームとして考えると相当な異色作である。
リアクションとしてはキャラクターの個性を大事にしているのにも関わらず、能力調整が雑なのも痛いところ。
しかしあと一歩煮詰めれば誰もが認める良作になり得る作品ではあり、根強いファンは多い。
だが本ゲームはやはりゲーマー向けというのが強すぎたためか。マリオシリーズにしては珍しく大きな値崩れを起こしたゲームでもある。
値崩れこそしているが、腕に自信のあるプレイヤーならば楽しめるゲームであることは間違いない。