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キッズステーション おジャ魔女どれみ♯ MAHO堂ダンスカーニバル! - (2014/07/31 (木) 21:15:13) の編集履歴(バックアップ)


キッズステーション おジャ魔女どれみ♯ MAHO堂ダンスカーニバル!

【きっずすてーしょん おじゃまじょどれみ しゃーぷっ まほうどうだんすかーにばる】

ジャンル 音ゲー / キャラゲー
対応機種 プレイステーション
発売元 バンダイ
発売日 2000年9月21日
定価 4,104円
プレイ人数 1~2人
周辺機器 キッズステーションコントローラ対応
備考 対象年齢:3~6歳
容量:309MB / 700MB
ポイント 赤ちゃんのハナちゃんをダンスであやそう!
はづき「とりあえず わたし おどるわ!

概要

バンダイの幼児向け知育教育ゲームソフトのシリーズ『キッズステーション』の内の1つ。
どたばたギャグと大人も楽しめる人間ドラマで人気になった、東映アニメーションオリジナルの女児向け名作アニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズ。
その第2期、赤ちゃんの「ハナちゃん」を迎え"ママは小学4年生"*1として育児に奮闘するおジャ魔女たちを描いた『おジャ魔女どれみ♯』(特に前半)をベースとした音楽ゲーム。
短いながら今作オリジナルのシナリオが用意されている。脚本はシリーズのメイン脚本家の大和屋暁氏。
知育教育ゲームとして「音感やリズム感が身につく」ことを謳っている。

システム

画面の指示に合わせて○×△□ボタンを押す音楽ゲーム

  • 本作では「リズムあそび」と呼ぶ。ボタンは○×△□(あるいは方向キー上下左右)の4つのボタンを使用する。それぞれが上下左右に対応している。
    • 「しじマーク」が上下左右を示す「タイミングマーク」に重なった時に指示にしたがってボタンを押す。画面の中央でダンスしているキャラクターを囲む形で楕円形にスコアがならんでおり時計回りに曲が進む。
    • タイミングの正確さは「やったね」「おしい」「もうすこし」の3段階で評価され、採点画面で得点として加算される。採点評価は4段階。
      • しじマークがないところでボタンを押してもペナルティはない。また、タイミングマークをとりこぼしても加点されないだけでペナルティはない。
    • 難易度は「やさしい」「ふつう」「むずかしい」の3つ。「やさしい」ではしじマークに上下左右の区別がない。「ふつう」「むずかしい」は上下左右の区別がある。譜面が複雑になるのではなくタイミング判定の厳しさで違いが出る模様。
  • キッズステーションシリーズは○×△□だけで操作できるようになっており、それ用のキッズステーションコントローラという大型の○×△□ボタンのみのコントローラを販売していた(ソフトによっては同梱版もあった)。
    • 今作も当然対応している。
+ 画像:キッズステーションコントローラ

モード

  • おはなしモード
    • このゲームの本編。今作オリジナルシナリオ上に「リズムあそび」が挟まっておりそれをクリアしておくモード。シナリオ部分はフルボイス。
  • ひとりでりずむあそびモード,ふたりでりずむあそびモード
    • 「リズムあそび」のみのモード。二人の場合は、同時にプレイし採点結果を競う。
      • プレイアブルキャラクターとして、本作に登場したおジャ魔女たち「春風どれみ」「藤原はづき」「妹尾あいこ」「瀬川おんぷ」「春風ぽっぷ」を選択できる。
  • 自己紹介モード
    • 『おジャ魔女どれみ♯』のキャラクターたちが自己紹介をするモード。フルボイスで漫才のような掛け合いをする。
  • えほんモード
    • 「リズムあそび」なしでシナリオのみを鑑賞するモード。
  • おんがくモード
    • 今作で使用された音楽を聴けるいわゆるサウンドチェックモード。
  • こえモード
    • キャラクターのセリフを聞けるモード。

評価点

原作を再現したリミテッドアニメーションとドット絵

  • 限定された枚数のコマを使ったながら原作のシーンを再現している。
    • 特にタイトルコールの再現度が高い。「花びらが集まって花となり中央に空いた空間におジャ魔女4人が四方から出てくる」というもので新規に起こされているがほぼ原作と同じである。
      • アニメ動画のライセンス料の問題やPS1なのでムービーをそのまま使うと容量や画質の問題があるのかもしれない。
  • 原作にほぼ忠実なドット絵
    • 基本的にアニメのカットから立ち絵を起こしているが、新規のドット絵もあまり違和感がない。
      • 妹尾あいこのトレードマーク「いつのまにかオーバーオールの片方の肩紐が外れている」も再現している。
  • 「よみこみ中」画面はそれぞれのストーリーに沿ったドット絵のアニメーションになっている。
  • 「リズムあそび」の背景はシナリオごとに異なり、キャラクターのダンスを映す鏡があったりおジャ魔女たちの顔がフェードインアウトするなど凝っている。

オリジナルシナリオ

  • 短いながらオリジナルシナリオが用意されている。脚本が原作と同じなので、教育知育ソフトにありがちなキャラ崩壊は見られない。
    • 基本的に「日常パート」と呼べるような内容となっている。
    • 「リズムあそび」に導くためのシナリオなので多少強引なところはある。ダンスパートは魔法を使わなくてもかならず(魔女)見習い服となる。
      • 「先生が転勤しちゃうかも! どうしよ どうしよ どうしよ」→はづき変身→はづき「とりあえず 私 踊るわ!」
    • 第1期(無印)を踏襲した「どれみが遅刻して教室にコッソリと入るが先生に見つかり怒られる」と「夜更かしをする必要のあるぽっぷが砂糖とミルクたっぷりのコーヒーを入れようとするところを親に見つかる」や『♯』と内容は異なるが「先生が辞めちゃう!?」と「ぽっぷの夜更かし」がある。
  • 自己紹介モードもオリジナル。

その他

  • 選択した時の効果音がペペルトポロンに魔法玉を入れる時のメロディ、設定の効果音とサウンドの音量チェックの音がどれみの「バッチリっすよ!」。

難点

  • 変身シーンの微妙さ
    • 変身シーンは、叩くとカスタネットのように音がする「リズムタップ」を使う「お着替え」であるがアニメからのカットではなくゲームオリジナルのイラストを使用しており違うものとなっている。
    • 特に、着替え後の掛け声「プリティー ウィッチー どれみっちー」と共にする決めポーズとは、ポーズにアニメと同じものを3コマ使っているにも関わらず先にポーズのコマを連続して流してしまい、その後に掛け声が流れるというもので惜しいとしか言えない。
    • また、ぽっぷは他のおジャ魔女より級が低く、「リズムタップ」でなく「ペペルトポロン」を使うので、メロディが違うのだが、同じメロディを使っており聞こえるはずのないリズムタップの音がする。
    • 合同魔法「マジカルステージ」の音楽が違う。

音ゲーとして

  • タイミングがとりにくい
    • 鳴る音は先述の「リズムタップ」を叩いた時の音と同じであるが、ボタンを押した瞬間に「パン!」となるのではなく「ンパン!」くらいのラグがある。
      • これで知育教育ソフトとして「音感やリズム感が身につくのか」疑問である。
      • もしかしたら、ボタンが大きく押下までのラグがあるキッズステーションコントローラ優先でプログラムされたのかもしれない。
    • ただ、音がはまった時に、音が曲とずれている感じはしない。
  • 回る譜面
    • 回る譜面は曲によってはそれなりの速度になり、個人差はあるだろうが、しじマークの把握に直線のスコアよりも手間取る。
      • なお、幼児向けなのでそこまでスコアが込み入ったり、ボタンの切り替えが要求されることはない。
  • ほとんどがBGM
    • ほとんどがBGMとしてアニメで使われていた曲をPS1音源で起こしたものかオリジナルのもので、原曲をそのまま使い歌が入っているものは『♯』のOP曲でありこのゲームのOPデモシーンでも使われている『おジャ魔女はココにいる』しかない。
      • その「ココにいる」もサビの最初の「おジャ魔女はここにいる」のところにスコアがなく拍子抜けする。
    • カラオケな歌ものに関しても、(大量に存在する)それぞれのキャラクターのキャラソンではなくアニメでBGMとして使われていた歌ものである。
      特に、おんぷはチャイドルとして活躍しており作中で曲を披露しているにも関わらずそれが使われなかった。
      • シナリオも「今度のコンサートの振り付けを練習したい」というもので、その歌を歌うとは思えない。
    • また、シナリオ1は赤ちゃんのハナちゃんをあやすというものであり、作中でハナちゃんを眠らせる奥の手として、また、おんぷとその母のアイドル時代の持ち歌として再三登場した『ルピナスの子守唄』がないことも残念な点である。
    • ゲームオリジナルでない曲のライセンス料について曲ごとにそれほどの違いがあるとは思えず、曲選びが微妙としか言えない。
      • ただ、あいこがはしゃいで魔女界で踊った曲は雰囲気に合っていた。
    • 先述のとおり、変身シーンは「リズムタップ」を叩くものであり、おジャ魔女の変身を体験するのに適したシステムであるにも関わらず変身シーンで「リズムあそび」はできない

総評

音楽をモチーフとしている『おジャ魔女どれみ』シリーズであり、作中の曲や歌にも力が入れられているにも関わらず、なじみのある歌はあまり収録されなかった。また、知育教育としても「ンパン!」ではリズム感がつくか怪しい。
音ゲーとして、対象年齢層を広げて、より上の難易度の複雑なスコアも用意し、ちゃんと原曲を使い、作り込んだ方がよかったのではないだろうか。
マニア向けアイテムとしてはアリといえるかもしれない。