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インフィニタ・ストラーダ - (2015/12/20 (日) 14:23:56) の編集履歴(バックアップ)


インフィニタ・ストラーダ

【いんふぃにた すとらーだ】

ジャンル SFファンタジーカードバトル
(デッキ構築型カードゲーム)
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 おふぃす5656
開発元 AMGエンタテインメント
発売日 2014年4月22日
定価 基本プレイ無料(カードパック課金制)
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
判定 クソゲー
ゲームバランスが不安定
ポイント 2014年クソゲーオブザイヤー携帯機部門大賞
バランス取る気無し、デッキ下限無し
対人戦で100%先攻1ターンキル
「コイントスの方がマシ」
もはや見えている地雷
クソゲーオブザイヤー関連作品一覧


概要

  • 携帯電話向けだけでなく、昨今は家庭用ゲーム機でも増えてきた「基本プレイ無料」のゲーム。
    ソーシャルカードゲーム『無限のストラーダ』のコンシューマ版といった感じで、設定とイラストの流用が見られる。
  • ソーシャルゲームのようにキャラクターをシステム的にカード化したものではなく、実際のトレーディングカードゲーム(TCG)に近い「デッキ構築型カードゲーム」となった。
    ……と思われていたのだが、ソーシャルゲームの理屈に無理やり戦略性をねじ込もうとしたせいか、基本ルール、カードパワーともに破綻しており、ゲームになっていない状態であった。
    • フレンドを作って得をするソーシャル要素は無く、本作はあくまで「オンライン課金・対戦のあるトレーディングカードゲーム」である。
+ PV(OPムービー)

ルール・システム

  • カードは以下のパラメータが設定されている。
    • 攻撃時のAP、防御時のHP、配置に必要なCOST。
    • 属性:サイバーズ(人間/黄)、ケルズ(天使/緑)、デモンズ(悪魔/赤)の3種類。
    • 種族:8種類あり、カードにより最大4種類を兼ね備える。
      神、天使、悪魔、精霊、不死、人間、機械、旧神。
    • 属性:17種類あり、カードにより最大6種類を兼ね備える。
      地、水、火、風、光、闇、善、悪、力場、物理、非実体、炎、冷気、電気、酸、音波、電撃。
    • 特技:常時発動する効果。カードにより最低2種類、最大6種類を兼ね備える。
    • スキル:配置された後、スキル固有のCOSTを消費して任意で発動できる効果。一部低レアリティカードは持っておらず、カードが持つスキルは1種類のみ。
      • 「属性」のパラメータが2つあるが、これが正式名称である。「サイバーズ・ケルズ・デモンズ」は「勢力」などの方が良いのではないだろうか。
      • 「特技」のテキストに従うと、17種類ある方の属性は「エナジー属性」と言うらしい。 表現が重複していてダサい。
  • デッキは同名カード4枚まで・合計20枚まで、ゲーム開始時の手札は6枚。
  • プレイヤーは「指揮官」となり、カード同様にHPが設定される。
  • ターン開始時にデッキからカードを1枚引き、COSTの消費源となるMPが補充される。
  • 場はカードを5枚まで配置できる「スロット」によって構成される。
    • スロットにも3種類+中立の勢力属性が付与されており、中立以外ではマッチングによるパラメータの増減が発生する。
    • 「急速展開」の特技を持たない限り、配置されたカードはそのターン中に行動できない。いわゆる「召喚酔い」。
    • 支援:手札から配置済みスロットにカードを重ねて、APを上昇させる。
    • 進化:「支援」と同じ要領で同名カードを重ねて、AP・HPを上昇させる。
  • 敵のカード配置済みスロットを選択するとカード同士の戦闘となり、敵カードのHPを自カードのAP分減らす。HPをゼロにすれば墓場へ送る。
  • 空きスロットを選択すると「指揮官攻撃」となり、敵指揮官のHPを自分のAP分減らす。
    • 指揮官攻撃されたプレイヤーは、カードを空きスロットへ移動させることで「機動防御」を行うことができるが、HPを超過したダメージは指揮官へ貫通する。
    • カードを全て墓場へ送られるか、HPをゼロにされると敗北。ギブアップもできる。
  • 「任務」(ストーリーモード)に加え、「訓練施設」と称されたCPU対戦、オンライン対戦を行うことができる。
    • いずれのモードでも経験値・ゴールドを入手でき、経験値を溜めれば指揮官HPアップ、ゴールドを使えばショップでパックを購入できる。
    • ストーリーモードの各章をクリアすると、一度だけパックを入手でき、ゲーム内ショップで購入可能なパックも増えていく。
    • オンライン対戦では、非売品パックを報酬として入手できる。
  • もちろん「カードパック課金制」なので、PlayStation Storeで有料購入できるカードパックがある。

問題点

  • デッキ枚数について
    • 20枚「まで」。上限はあるが下限は無く、1枚でも良い。デッキ切れによる敗北・ダメージなどのペナルティも一切無い。
      • デッキを初期手札の6枚以内にしてしまえば、望み通りの手札が初手で100%揃う。TCGや麻雀などでは「積み込み」と呼ばれる不正行為である。
      • デッキのカードを全て墓地に送られたら負けなので、枚数を減らしすぎることは不利だと思われるかもしれないが、後述するように初手を固定できるメリットの方が遥かに上回っている。
      • 同じカードゲームに例えるなら「エクゾディア5枚だけの『遊戯王*1*2」「AとJの2枚だけで遊ぶブラックジャック*3、あるいは本作における最良の戦術を皮肉って「待ちガイルvs10割即死コンボ」などと散々に例えられる。
    • 仮にデッキを最大の20枚に固定したとしても、同名カード4枚・初期手札6枚では、目当てのカードを引ける確率はかなり高い*4
  • 種族・属性について
    • 「神・旧神」「火・炎」「電気・電撃」。種族・属性ともに、多すぎて見分けのつかないものがある上、これらを組み合わせているカードもある。
      • 「電撃」とはKADOKAWA/アスキー・メディアワークスの「電撃」であり、「電撃パック」(『電撃マオウ』イラストレーター)のカード、『電撃プレイステーション』特典カードの専用属性である。名前を考え直した方が絶対に良い。
    • 最大で8種類の種族のうち1/2の4種類を併せ持つ、17種類の属性のうち1/3の6種類を併せ持つ、というのも盛りすぎ。
      • 「不死・人間・機械・旧神」という種族のあり方が疑われるカード、「物理・非実体」「光・闇・善・悪」という矛盾した属性を併せ持つカードなど、いくつかの設定も疑問。
      • 高すぎるカードパワーも含めて、小中学生の考えそうな「ぼくのかんがえたさいきょうのかーど」と同等またはそれ以下。「光・闇」のような相反属性だけならよくある設定だろうが。
      • 全種族・全属性を表示し、所属するものを色分けで表すという画面の設計も最悪。文字数が多すぎてパッと見ても分からない。
  • 進化・支援について
    • 有料パックからデッキ投入可能な進化済みカードを入手可能である上、進化カードの多くは進化前と同コストである。
    • 進化カード同士の進化でスキル・特技も強化される「超進化」も可能だが、超進化済みカードも同様にパックから入手可能である。
      • 進化というより、進化カードを買えor劣化品を2枚セットで使えと言われているような印象を受ける。
    • 進化によるHP・AP上昇は、厳密には「上書き」である。
      HPは回復できるメリットがあるものの、APは支援に比べれば微々たる上昇量である上、支援効果はリセットされる。
      • 進化・支援の併用は困難であり、進化済みカードの優位性を高めている。
  • カード性能・数値計算について
    • レアリティが高いほど強いというのはカードゲームの大原則ではあるが、本作ではソーシャルゲームと同等以上にレアリティを区別しており、実用性に天地の差があり、実用に耐えるのはほんの一握りのレアカードのみ。
      • 本作では星の数で表され、具体的には最低の星1でAP200/HP200/COST2、星3でAP600/HP600/COST4、最大の星5でAP2250/HP2250/COST8など。
        能力値だけでなく特技・スキルも増えていくのでコスト比が釣り合っていない。
      • 超進化させると差は更に開く。星1でAP400/HP400/COST3に対し、星5でAP6000/HP5750/COST10など。
      • デメリットとしてはコストの増加が挙げられるが、MPは自動で補充される上に補充値も多い。
        ストーリーを進めれば1ターン10以上、終盤は20以上補充されてコストを使い切る前にデッキが切れるので、コスト管理の概念・デメリットもほぼ皆無。
    • 数値が増減される要素が多い上、数値が細かく難解。
      • AP100のカードが超進化するとAP275になったり、AP1380/HP640のカードがあったりする。
        特技・スキルの増減も、「10%」「15%」「30%」「75%」といったキリの悪い数字のオンパレード。
        加減算の対象は常に最新値であり、掛け算に掛け算を重ねる、掛け算したものを割り算する、とても大雑把なもの。
        AP600のカードに「AP75%アップ」のスキルを2回使う場合、1回目は600の75%アップで1050、2回目は1050の75%アップで1837(小数点切捨て)。一桁目が0と5ですらなくなる。
      • スロットと勢力の相性による増減値は、「アンマッチ:AP0.8倍 HP0.8倍」、「マッチ:AP2.2倍 HP2.2倍」、「ベストマッチ:AP2.5倍 HP4倍」。
        やはりキリが悪い上、ベストマッチとそれ以外の差が開きすぎている。
        ストーリーモードでは各バトルごとにフィールドの属性が固定されているが、それを事前に知ることができないので、フィールドを見てからギブアップしてデッキを組み直すことがほぼ必須となる。
        それ自体は死に覚えゲーとして許容するとしても、そもそも配置されたカードがほぼ全てカード表記と違うステータスになってしまうため、状況を理解することが困難である。
      • 相性・特技・スキルのいずれの場合も、固定値ではなく割合(%)で増減するため、数百程度のステータスの低レアカードには雀の涙ほどで、数千以上のステータスの高レアカードは更に有利。
        ベストマッチのHP4倍効果を受ける場合、HP400だと1600(+1200)だが、HP5750なら23000(+17250)になる。
      • 「星3以下からの攻撃1/2」「物理属性からの攻撃75%減少」「酸属性に対して攻撃力2倍」という3つの特技と、
        「地・闇・悪・物理・冷気・音波」という6属性を全て兼ね備えるなど、高レアカードは能力を山盛りしている。
        ダメージ計算は当然自動で行われるが、「このカードにあのカードで攻撃されるとXダメージ発生する」などといったダメージの試算・戦略立てはおよそ不可能。
    • 先に挙げた「星3以下からの攻撃1/2」という特技は、「星3以下無効化」「星2以下1/2」など様々な上位・下位互換を含めると、星4以上のカードの多くが持っており、低レアリティカードの存在意義を奪っている。
      星3とは無料で入手できる最高レアリティ(対戦報酬パックを除く)であり、無課金・小額課金ユーザーへの圧力にもなっている。
      • 更に本編中盤(6~7章)以降、このようなカードをCPUが大量に使用してくる。難易度の調整や課金についてのバランス感覚がいびつである。
    • 特技・スキルは、配置されたカードや戦闘に関するもの、特にダメージの増減に関するものが大多数を占めており、「急速展開」の特技を持っていない限り、先攻が後攻のカードをモグラ叩きのように殴り続けるだけ。
    • そんな中で一際輝くのが、戦闘すら不要になるスキル「自らを犠牲にして墓場に送る」除去効果。
      効果対象も「敵味方問わず・敵のみ」「3勢力のうちいずれか1つ・勢力問わず全て」の 水増し パターンが豊富である上、「敵のみ・勢力問わず全て」という最強の除去が報酬パックから入手できる。
      • 「進化禁止」「スキル発動禁止」「機動防御禁止」などの禁止系スキルに対しては、「進化禁止無効」「スキル発動禁止無効」「機動防御禁止無効」という 小学生のケンカのような 耐性特技があるが、何故か除去耐性の特技だけは存在しない*5
      • 「墓場のカードを手札に回収する」スキルのカードが存在し、除去と回収の2枚だけのデッキを回し続けて勝利することができる。
        相手はカードを出せば墓地へ送られて負け、出さなければ直接攻撃されて負け。すなわち「待ちガイル」である。
    • カードを組み合わせたコンボはせいぜい「除去と回収」、「特定の種族が配置されているとコスト減少」の特技を生かせる程度で、ドロー加速や手札破壊といった駆け引きなども無く、デッキ構築の要素は薄い。
    • 「レア度の違いによって絶対的に能力の違いが出る」「課金した方が有利」というのはソーシャルゲームによくある不文律であるが、
      ソーシャルゲームがそれでも娯楽として成り立つのは、ルールとして単純な分、手持ちの消費アイテム等の(リアルマネー・リアル時間含む)リソースのやりくりによって多少の戦力差は跳ね返す(要は「金と時間と物量と工夫でなんとかする」)事が可能なため。
      • プレイヤー同士の1対1、お互い同じ量の限られたリソースしか与えられない対戦型カードゲームに対してその不文律をそのまま持って来れば、ゲームとして破綻するのは当然と言える。
  • カードパックについて
    • ゴールド(ゲーム内通貨)で購入できるパックは、購入数があらかじめ設定されており、自由な増減はできない。1枚、5枚、10枚、所持金で買える分全部。
      • やがて低額パックを購入しようとすると10の次がいきなり1000以上になる。実際買う必要はほとんど無いが。
    • PSストアで購入できる有料パックは、強いカードほど高い、まとめ買いの割引もほとんど無い、という阿漕な商売。
      • そもそも高くて強いカードの星が多いだけで、「レアリティ」として正しく機能しているのは、対戦報酬パックのみである。
    • しかもパックの収録カードリストが非公開であり、課金には紐無しバンジージャンプのような勇気を求められる。
      • 一応、「サイバーズパック★★★」「12宮天使★★★★パック」など、パック名で収録カードは大まかに分かるようになっている。
        CPU戦・オンライン対戦で使われたカードなら、スクリーンショットを撮ればそのカードに限り内容を知ることはできる。パックの収録数と比べれば「多少」程度だが。
      • 「パック」と「★」の挿入箇所がズレている、カードテキストでは「☆」でパック名では「★」になるなど、細部に規則性が見られないが正式名称である
    • 一定以上のレアリティが課金専用というのはソーシャルゲームでよくある設定だが、排出率ではなく金額の設定に用いることは珍しい。というか、あくどい。
      また、強力な目玉商品となるカードの紹介、収録内容の公開をしていない点でもTCG・ソーシャルゲームと比べて手抜きを感じる。
+ 有料パック価格一覧
パック レアリティ 1枚 3枚 5枚
サイバーズパック ★★★ 100 250 350
ケルズパック
デモンズパック
電撃パック
レアパック ★★★★ 200 500 750
12宮天使パック
12柱悪魔パック
エージェント事務局パック ★★★★
進化カードのみ封入
257 617 1,028
創世の秘蹟パック ★★★★★ 308 771 1,234
  • オンライン対人戦について
    • スキルを手札から発動できる特別ルールが 何故か 追加され、バランスが更に悪化する。
      • 本来はカードの配置コスト、スキルの発動コストで二重の負担がある。
        配置ターンには行動できない=攻撃だけではなくスキルも発動できないため、「急速展開」カードで奇襲される=相手ターン中に破壊されるリスクを負う必要もある。
        しかしこのルールでは、配置のコストと破壊されるリスクの両方を踏み倒せる。
    • こちらではターン進行時の補充MPが10固定なので、コスト10超進化カードを次々配置するような単純なプレイはできない。
      だが、支援効果・空きスロットの勢力を書き換えるスキル・攻撃力を上昇させるスキル・コストを補充するスキル。
      これらを駆使して「急速展開」カードを徹底的に強化することで、デッキ=初期手札6枚で 100%の先攻1ターンキル、待ちに入ることさえ許さない「開幕10割即死コンボ」 が可能である。
      • 無課金でも手に入る除去+回収カードに対し、こちらの速攻を含む数枚のカードは要課金。無料でもクソ、課金すれば更にクソ。
      • コスト補充スキルは、本来の発動条件だと「場から墓地に送られたときにコストを補充する」という相手を牽制するようなものが、「手札から墓地に送るだけでコストを補充する」という何の面白味もないものになっている。
  • 対人戦に限ったことではないが、スキル発動・進化を禁止・制限するなどの「ロック」(先出し)はできるものの、相手のカード配置・スキル発動を無効化するなどの「カウンター」(後出し)はシステム上存在しない。
    ただでさえ有利な先攻プレイヤーを止める術は無く、「ソリティア(1人遊び)*6*7」そのものである。
    • 先攻・後攻は自動で勝手に決められるため、究極的には先攻を祈るだけの介入不能な正真正銘の運ゲー。ジャンケンレベルの駆け引きすら無く、コイントスの方がマシ
    • 「除去スキル」も対人戦で手札から発動できる。
      先攻1ターンキルが成立しなかった=そのデッキを使わなかったor操作ミスをした場合、後攻は相手の場を除去スキルで一掃してからほぼ同様の手順を取ることで*8 100%の後攻1ターンキル が可能。
      • 1ターンキルに拘らなければ、手札除去スキルに怯えながら「先にカードを出した方が負け」のルール下で遊ぶことになる。無限ループなどではない完全な膠着状態
    • このどうしようもないバランスをはじめとした諸々の要因で、まともな対戦はほぼ成立せず、開始直後から過疎。
      掲示板などで対戦相手を募り、報酬パック・トロフィーを目当てに互いにデッキを1枚にして即決着orギブアップを繰り返す異様な光景の談合が行われるのが主であり、それでさえ僅かである。
    • 対戦部屋の全体的な仕様も、1対1の対戦とチャットが最低限できるだけでしかなく不便。
      プレイヤー名がPSNのID名で固定、個別レギュレーション設定不可、対戦部屋の名付け不可、パスワード設定不可、デッキ編集不可、多人数での観戦・チャット・入れ替え戦なども不可。
      • レギュレーションを自主的に設定しようにも、部屋に名前を付けることもできないし、チャットで話し合ってもデッキを組むのに出直さなければいけない。
        うっかり人違いでバトルを始めてしまったら、即ギブアップしなければいけない。元々が過疎なのでこれらの心配は杞憂にしかならないが。
  • 販売体制・オンライン対応などについて
    • 本作の販売スケジュールは以下の通り。本体+追加ストーリーは無料、パックは有料。
      • 4月22日:本体(1~5章)配信、星3パック販売開始
      • 4月30日:6章配信、星4レアパック販売開始
      • 5月13日:7章配信、星4天使パック販売開始
      • 5月27日:8章配信、星4悪魔、星4事務局パック販売開始
      • 6月3日:最終章用追加データ「追加カード画像・エンディング画像」配信
      • 6月10日:9章+最終章配信、星5創世パック販売開始
    • 本体には「全11章のうち第5章までを収録」と大嘘が書いてある。本体2.7GBに対して追加ストーリー数百KBなので、恐らくアンロックフラグを配信しているだけ。
      ただし、最終章だけは「追加画像」として300Mほどの別データが用意されている。何故それだけ別データになった。
    • カードパックの追加販売時にもゲーム本体はアップデートされておらず、元々ゲーム内に存在しているカードデータがアンロックされただけ。厳密な意味で「カードの追加」は行われていない。
    • これらのアップデート対応もわずか2ヶ月足らずで終了しており、TCGとしてもオンラインゲームとしても死産と言っていいレベルの終息。
      • ゲームデータは最初から最後まで完成されており、何故アンロック式・基本無料のカードパック販売にしたのか、理解に苦しむ。
        カードの定期的な追加が行われない以上、バトルにもコレクションにも目新しさは無い。
        商法の良し悪しを抜きにしてゲーム性だけを評価するなら、TCG、ソーシャルゲーム、どちらにも完全に劣る。
    • 8月19日~26日の1週間のみ「サマーキャンペーンパック」が販売されていたが、既存カードの詰め合わせで失笑を買った。
      • 星3パックと同じ価格ながら、カードは星3~5まで、特に全種類の星5が収録されており、少々目を引いた。封入率がどうだったか、今となっては定かではないが。
      • 同時期にSCEが『PS Vitaで基本プレイ無料のゲームを遊びつくせ!キャンペーン』を開催しており、これに合わせたものだったと思われる。
        SCEはもう少しまともな作品を選んだ方が良かったのではないだろうか。
      • 更に同時期に「その他調整」と称されたアップデートが行われているが、ゲームバランスの調整などは全く行われていない*9
  • その他
    • 体感の個人差にもよるが、イラストの多くは商業用ゲームのレベルに達しているとは言いがたい。元のソーシャルゲームからして業界内でのレベルは低く、コンシューマでは尚更。
      • その割に セクシャル(性的表現) でCERO:Dに指定されており、エロ要素で釣る気満々。
        超進化カードで女性キャラクターの露出を増やすものが多く、全裸で体育座りさせて、髪で乳首を、足の角度で局部を隠しただけというかなり過激なものもある。
      • 褒めどころ・エロの有り難味、鑑賞に耐えるものが無いわけではない。両手で数え足りる程度で評価点にはとてもならないが。
      • 多くのユーザーはイラストに魅力を感じずプレイを断念しているかと思うが、ゲーム性が破綻しすぎていて、正直それどころではない。
    • 同じくゲーム性と比べれば些細な問題だが、UIの作りこみの甘さが見た目でも動作でも目立つ。
      • UIのフォントにゴシック体と明朝体しか使われておらず、『ツクール』製のような安っぽさを感じる。
      • 「タッチによる分かりやすい快適な操作」を謳っているが、タッチ操作にしか対応しない。
        ボタンの大きさや反応速度も調整不足で、思い通りに操作できないこともしばしば。「快適」には程遠い。
      • ストーリーモードのスキップ機能は余裕でテキストが読める程度の速度にしかならない。
        一方で、スキップボタンが小さく反応が悪いため、「止めるのに失敗して戦闘前にセーブができなかった」という報告も多い。
        戦闘を挟んでもスキップが止まらない仕様も合わせて、連戦時は特に悲惨なことに。
      • 試合中は、殆どの行動の度に5~10秒ほど演出が入るため、試合のテンポは異常に悪い。もちろんカット不可。
      • カードパックの購入と同様、カードの売却も「1枚、5枚、10枚、全部」の4通りでしかできない。
        また、一度売るたびカードリストが一番上に戻るため、まとめ売りには異様に手間が掛かる。そもそも無料パックを購入するメリットが薄いのが救いといえば救い。
    • 誤植の数自体は(酷いものと比べれば)まだマシだが、致命的なものがある。
      • 電撃パック収録カードのテキストに「不二原理香」のクレジットがあるが、「不二原理」氏の誤植。
        スタッフ・キャストの誤植は言うまでもなく非常に失礼なことだが、謝罪も訂正も行われていない。
      • トロフィーでも、よりにもよってゴールドトロフィーで「イニフィニタマスター」の誤植。
        "infinita strada"とは日本人には馴染みの浅いイタリア語の表記だが、その発音を「イニフィニタ」と表記することは間違いなく無い*10

評価点?

  • 問題点しかないといっていい。しかし「基本無料」である以上、わずかだが評価点を見出す余地はある。
    • 無料で遊ぶだけでもほぼ間違いなくクソだと分かり、金をドブに捨てる可能性は低い。
      • あくまで、無料なら許せる(かも知れない)。金を払う価値が無い・金を取ってはいけないと判断されたクソゲー、「見えている地雷」のようなものである。
    • 「Time is money/時は金なり」ということわざにもある、金銭だけが全てではない「時間の大切さ」を強く実感できる(かも知れない)。

総評

  • 「有料体験版」「金返せ」と揶揄されるゲームは数あれど、本当に無料でもやる価値が無いというゲームは、コンシューマーでは正に前代未聞。
    異常なカードパワー、「積み込み」を容認するルールなどによる、極めてバランスの悪いカードゲームとなってしまった。
    「調整に失敗した」と言うより「バランスを取る気が無い」と言うべき、何もかもが破綻した粗製乱造の極地である。
    いくらなんでも、開発段階で異常性には気付いていたのではないだろうか…。
  • イラスト・キャラクター目当てなら、同じ基本無料の携帯電話/Vita向けゲームを探せば、本作より遥かにマシなゲームを見つけられるだろう。
  • デジタルカードゲーム目当てなら、基本無料のパック課金制・全国対戦可能と同条件が揃うアーケードゲーム『CODE OF JOKER』がある。
    実際のTCGをデジタル化したものにも、同機種で遊べる・ダウンロード版なら2,000~3,000円で課金要素なし・アドホックパーティーで遠隔対戦にも対応できるPSPソフト『遊☆戯☆王5D's TAG FORCE6』『遊☆戯☆王ARC-V TAG FORCE SPECIAL』がある。
    • 2シリーズとも最終的にはパワーカードのゴリ押し傾向で、ゲームバランスが良いとは言えないかもしれないが、モグラ叩きに終始したり、カウンター手段すら無く1ターンキルが100%成立するコレよりはマシ。
  • トロフィー目当てでも、対人戦のものが含まれているため、過疎の中ネットで対戦相手を探す、無くす覚悟で友達を付き合わせる、Vitaを2台購入する……いずれにしても厳しい道のりである。
    • よって、本作の存在意義はほぼ皆無と言えよう。無料で遊べるクソゲー入門用題材が関の山。

備考・その後

  • 『クソゲーオブザイヤー』では、審議の末2014年携帯機部門大賞を受賞。
    • 登場当初は数値のインフレと除去が強すぎるという2点のバランスの悪さが指摘されていたが、全カードが判明していない検証不足もあり、課金させるための当たり前のものという反論、基本無料ゆえの審議の可否を問う意見もあった。
      しかし、課金も含めた全カードのリストアップで除去対策が存在しなかったこと、更に100%1ターンキルが発見されたことにより「コイントスの方がマシ」という評価を決定的なものにしてしまった。
      • 総評では、本来の基本無料ゲームを「課金で何らか得るものがあり、もっと楽しめる」と定義しているのに対し、
        本作は「課金しても何も得るものがなく、もっとクソを味わえる」「基本無料の枠組みを壊さない悪魔合体の基本無料クソゲー」と評して大賞としている。
      • そちらで名付けられた通称は『タダ』。「基本無料(タダ)」であることと『インフィニ・ストラー』の後ろ2文字から。
        また、語感がラノベ・アニメ『インフィニット・ストラトス』と似すぎている上、2014年にはそのゲームも発売されており、混同しないようにする目的もあった模様。
    • 基本プレイ無料タイトルとしてKOTY史上初のノミネート&大賞受賞。
      • サービス初期の『機動戦士ガンダム バトルオペレーション』が話題になったことがあったが、こちらは選外とされている。
      • エロゲー部門では『カスタムメイドオンライン』、乙女ゲー部門では『うた☆プリアイランド』が次点に挙がり、選考基準・選定理由は違えど、同2014年のKOTYでは偶然にも数多くの「基本無料ゲーム」が並んでいる。
      • 同年の据置機大賞『仮面ライダー サモンライド!』は基本無料ゲームではないが、基本無料でないからこそ追加課金を攻略に要する姿勢を数あるクソ要素のひとつとして評価された経緯があり、世相が色濃く出た一年だったと言えよう。
  • 開発元のAMGエンタテインメントは、専門学校*12「アミューズメントメディア総合学院(AMG)」を中心とした『AMGグループ』に属している。
    本作には同グループの関係者が多く参加しており、在校生もプランナー、イラストレーターなどで一部に参加。キャストも伊藤かな恵、加藤英美里など同校を卒業した声優が多くを占める。
    • (卒業生という繋がりがあるとはいえ)有名声優を起用、「電撃」とのタイアップ、以前から存在していたソーシャルゲームなど、学生企画ではなさそうなお膳立ての形跡がある。
      プランナーというのもプロデューサー/ディレクターよりも下の役職であり、「専門学校制作のクソゲー」というのは誤解。在校生の非は極めて少ないと思われる。
    • 「産学共同ゲーム作品」と称されている以上の詳しい実態・開発体制については我々の知るところではないが、結果作られたのがこのクソゲーでは、同校にとっても逆効果ではないのだろうか……。
  • ソーシャルゲーム版『無限のストラーダ』は、GREEでは12年12月から、モバゲーでは13年2月から配信されていたが、14年8月下旬に2年未満でサービスを終了。
    ヤマダゲームでも13年5月から配信されていたが、14年6月初旬から更新を停止しており、1年弱で事実上のサービス終了。その後15年春に配信を停止、完全にサービスを終了した模様。(別wiki参考資料)
    この状況で更にコンシューマへ参入するのは無謀だったと言える。先に述べた通り、本作はアンロックに終始して純粋なアップデートはほぼ行わなかった。