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デジモンセイバーズ アナザーミッション - (2014/11/15 (土) 11:43:56) の編集履歴(バックアップ)
デジモンセイバーズ アナザーミッション
【でじもんせいばーず あなざーみっしょん】
ジャンル
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ドラマチックRPG
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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ベック
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発売日
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2006年11月30日
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定価
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7,140円
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分類
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クソゲー
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ポイント
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ある意味デジモンバトルターミナルのコンシューマー版 発想だけは奇抜な面倒くさいシステム 何をするにもロード地獄 ステージ内容は薄いのにエンカウントは濃い キャラゲーとしてもやや中途半端 七大魔王が初めて映像で集結した作品
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デジタルモンスターシリーズリンク
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概要
2006年4月から2007年3月まで放送されていたTVアニメーション『デジモンセイバーズ』をゲーム化した作品。
しかし、実際は同時期に稼働していたデータカードダスゲーム『究極対戦!!デジモンバトルターミナル』のグラフィックを流用した作品で、登場デジモンの大半はそこから使いまわされている。
「エモーショナルコマンド・システム」という独自の戦闘システムを用いたRPGであり、進化にも「ギャラクティカエボリューション・システム」というものが用いられている。
ストーリーの本筋に関わるパートはほぼフルボイスである。声優も全員同じであり、当時アニメ版でもメインキャラクター・藤枝淑乃役で声優参加していた新垣結衣もアフレコに参加している。
シナリオは完全オリジナルである。脚本はアニメ本編関係者ではなく、デジモンネクストの原作担当である浜崎達也が書いた。
シリーズの一作品単体を題材としている点は、シリーズ全体で見ると比較的珍しい部類である。
しかし、内容的にはファンを満足させる出来かと言われると、首をかしげる部分が多く、キャラゲーとして見ても手を抜いている部分が見られるところも多々ある。
そして何より、ゲームとしての出来はあまり良いとは到底言えない。
ストーリー
DATS隊員として日夜戦い続ける大門大とその仲間達だが、ある時大は魔王型デジモン・デーモンに襲われてしまう。手も足も出せずに敗北した大は、デーモン打倒を誓う。その頃、世間では児童連続失踪事件が発生していた。DATSは、この事件はデジモン絡みではないかと疑い始め、大達を調査に送る。その裏では、ある一つの野望が渦巻いていた。
オリジナルキャラクター
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神楽司(声:うえだゆうじ)
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DATSに配属された新たな技術者で、穏やかな顔立ちの青年。失踪した神楽由麻の兄。トーマの大学の先輩でもあるが、成績はトーマにまでは及ばなかった模様。配属後、DATSのサポートを行う。
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桂小三郎(声:吉野裕行)&ピヨモン(声:吉田小南美)
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胡散臭さを醸し出す私立探偵。ある人物の依頼で相棒のピヨモンと共に魔王デジモンから得られるコードキーを狙っている。
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ピヨモンは『アドベンチャー』やTV版の存在とは別個体で、陽気な性格な小三郎の相棒という設定。
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後のプレイアブルキャラの一人。正当進化のみに絞ると武之内空の個体と同じバードラモン、ガルダモン、ホウオウモンと進化する。
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神楽由麻(声:沢城みゆき)&レナモン(声:千葉進歩)
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連続児童失踪事件の被害者。デジヴァイスは持っていないが、レナモンとは大の仲良し。一緒にいる所を見られ、化け物女と虐められていた。
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由麻のレナモンはデジモンテイマーズに登場した牧野留姫のパートナーとして有名だが、本作では声が男性的である。ただしキャラクターとしては中性的となっている。
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正当進化の流れはテイマーズの個体と同様。ただ、本作のレナモンを進化させていって女性的体型のサクヤモンにすると…。
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ちなみにこの当時はデジモンを意図的に進化させるにはデジヴァイスが必要だったが、由麻はデジヴァイスなしでデジモンを進化させることが出来る。これは偶然と思われるが、TV版でも大門知香が同じことを行っている。
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新田正貴(声:千葉一伸)
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元DATS隊員で、淑乃の先輩に当たる人物。デジモンを使って人を傷つけてしまったことがあり、その自責の念から失踪。
問題点
問題しかない独自システムの数々
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俺のやりたいことだけやらせろ!デジモンの感情がプレイヤーを左右するエモーショナルコマンド・システム。
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パートナーとモンスターといったような関係を主軸とするRPGは他にもよくあるが、基本的にはプレイヤーが戦術を考え、指示を与えていく。しかし本作では、その行動は戦術と関係なくデジモン側に依存することになるシステムが用いられている。
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キャラクターのターンが来ると、デジモンの周りに六角形のコマンドが蜂の巣状に表示され、画面を埋め尽くす。六角形のコマンドには、それぞれ技の名称やそのデジモンが持つ一定のコマンドが記されているのだが、その数が一番多いものを選ばないとデジモンとの好感度があがらない。
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ゲーム中の説明になぞらえるなら、アグモンが「ベビーフレイム」という技を使いたい時、画面にはベビーフレイムのコマンドが多く表示される。「するどいツメ」もある程度見られるが、この場合は「ベビーフレイム」を選ばないとデジモンの意向に反してしまい、好感度があがらなくなってしまう。
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しかもこれ、明らかに数が多いコマンドが一目でわかれば良いのだが、はっきり言ってどちらが多いか微妙なラインなことも少なくなく、最良のコマンドを選ぶためにコマンド数を数えないといけない作業に追われることもしばしば。
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これらのコマンドはデジモンの気に左右される。攻撃を受けすぎると弱気になって「にげる」などのコマンドしか出なくなってしまう。そういった場合は、デジモンの気に左右されないテイマーのサポートコマンドを使用することである程度感情をコントロールする必要がある。
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これを説明するために、ゲームにおける初戦闘(イベント戦)中、アグモンはオタマモンの攻撃を一撃受けただけで弱気になり、画面一杯に「逃げる」コマンドが広がるパートがある。気の移り変わりが激しいわけでも、気が弱いわけでもないキャラを使って説明する必要があったのか?
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普通のRPGなら戦術を考えなくてはならないが、本作ではデジモンのメンタルも考慮に入れなくてはならない。話だけ聞くと面白そうに見えるが、このせいでゲームテンポが悪くなってしまっており、ただ面倒さだけが際立つのみである。
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え?アグモンがあんなデジモンに進化?煩わしさばかりのギャラクティカエボリューション・システム。
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本作は星座をなぞりながら進化を開放していく…という名の進化条件やその系図を星座になぞらえた進化システムが存在する。
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進化条件を揃えると、コマンドの中に「デジソウルチャージ」が表示されるようになり、選択するとデジモンが進化する。こう聞くと普通に見えるが、進化条件開放後は戦闘開始からいきなりその進化状態で戦うようになる。よって、アニメのデジモンゲームでありながら、正規のデジモン進化シーンを見られるのは開放した最初の一回だけである。
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つまり3段階しかない=3回しか進化が見られない…と思いきやそれも違う。なんと本作ではゲーム中起こった異変の影響で、異常な進化を行うようになったという設定が付属され、普段とは違うデジモンに変化する。
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つまり、進化の系統図を示す星座の中には、劇中で進化したことがない別のデジモンに進化することが可能なのである。しかもシステム上、完全体のライズグレイモンに進化しているのに、デジソウルチャージしたらティラノモンやオタマモンに退化した、ということも平然と起こる。
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最大の問題点は、一度進化すると他の進化条件を満たさない限り、その姿で戦わなくてはならないということである。よって「進化したらとんでもなく弱いデジモンになってしまった!」としても戦いが終わるまではその姿で戦わなくてはならない。
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進化後は、そのままだと最後に進化したデジモンの姿で戦うことになってしまうので、星座を開いて一回一回自分の好みのデジモンに設定し直させられる。面倒だが、戦闘中に進化しないと進化を開放したことにならないので、嫌でも必ず進化させなければならない。ウザい。
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当然正規の進化は3種くらいしかなく、それ以外のほぼ8割程度はまったく関係のないデジモンである。完全体から成熟期に、という退化パターンあるため、劇中と同じく「アグモン進化ぁ!ジオグレイモン!」といった掛け声も、システムの構造のせいで導入しようがなかった。無言の進化シーンを見せられても、当然ファンは盛り上がらない。
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ちなみに、正規の進化以外では戦闘中のキャラクターボイスも消失する。なんのためにこんな番外進化を付けたのだろうか?
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さらに進化するデジモンも、イロモノ系がかなり多い。主人公のデジモンがチューモンなど、小悪党として扱われやすいデジモンに進化して、喜ぶ人が果たしているのか。
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デジソウルチャージの際、アグモンのパートナーで主人公の大門大のみは、敵を殴ってダメージを与えてから進化の体勢に入る。その際、大でトドメを刺してしまうと進化に失敗する。せっかくの劇中再現なのにむしろ妨げになってしまっているのは残念なことである。
その他の問題
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とにかくロードが多い。
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ロードが問題点にあがりやすいRPGにはお決まりの「戦闘中」は勿論、メニュー画面や進化系図を見る星座を開くにもロードが長い。とにかくこれだけでストレスが溜まる。
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戦闘パート各種の問題。
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エンカウント率が高い。上記のロードの問題があるため、尚の事ストレスが溜まる。
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そのくせステージ自体はエンカウントを考慮しなければ、さして密度の濃いものではない。エンカウントで水増しをするな。
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戦闘に入ると、壮観出来るカメラ位置からスタートするのだが、その後必ず敵を正面視点から一体一体写した後に戦闘へと移る。戦闘に入る度にいちいちこれなのでロードの長さに加えて鬱陶しい。
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ふりがなが全て()付けで表現される。
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例えば「凶暴なデジモンが出現した」、という文章があるとして、それらを「凶暴(きょうぼう)なデジモンが出現(しゅつげん)した」と一々表記される。しかも頻度は多めである。
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さらに言うと、ふりがなが振られる基準もイマイチ不明。
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ふりがながあることは、子供向け故に当然なのだが、一々()付けで書かれるためそれだけで文章が埋まってしまう。もっとやりようはなかったのだろうか。
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バトルターミナルの使い回しなため、エフェクトも壮絶に使い回ししている。
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例えば、ベビーフレイムは火炎弾を発射するエフェクトになっているが、これと攻撃属性が同じなら、例えどの成長形態で放たれても、ショボイエフェクトは全て同じである。つまり、究極体であるシャイングレイモンの必殺技「グロリアス・バースト」も当然のように同じエフェクト。ショボくて盛り上がらない。
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ちなみに、何故か唯一「ジオグレイソード」だけは妙に演出が凝っている。アニメ本編では「スグオレルソード」と揶揄され、まるで活躍しなかったのに…。
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キャラゲーとしての中途半端さ。
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一部のキャラの声質が違う。
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特に目立つのがシャイングレイモン。劇中はライズグレイモンと同じくらいの声の低さだったが、本作ではかなりドスの効いた声になっている。
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デジモン達は倒されるとアニメ本編と同じくデジタマに戻る。しかもこれはこちらのパートナーデジモンにも適用される。
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アニメ本編では「デジタマになると記憶がリセットされる」設定であり、アグモンも一度だけデジタマに戻るという悲劇に見舞われているが、パートナーとの絆のおかげで記憶を保ったというストーリー的には熱い内容が用意されている。本作ではアイテムを使えばすぐにデジタマから復帰出来る。感動も何もあったものではない。
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大門大が目上の人間を「さん」付けする。
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特に設定を無視しているのは、DATSの所長である湯島に対して「湯島さん」と呼ぶこと。本編ではおっちゃん呼ばわりなのだが。
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全ての進化を揃えると、大門大の生身での戦闘が見られなくなる。
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デジモンセイバーズの売りの一つとして、「喧嘩好きな主人公が巨大なデジモン相手でも素手で殴りかかり、時には命懸けで渡り合う」というこれまでのシリーズにはないものがある。デジモンのテンションに左右されないサポートコマンドがありながら、そもそもこの特徴を取り込んでいないのはガッカリなところである。
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公式で本当にそうなのか怪しくなる設定が見受けられる。
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オペレーターの一人、黒崎美樹は本筋と関係ない会話パート(ボイス未収録)で、競馬でスってしまい、口汚い言葉を使って悔しがるシーンがある。ちゃっかりした女性という設定こそあるが、そんな横暴な言葉を使うシーンは本編にはない。出番が少ないからといって逸脱して良いわけではないだろう。
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シナリオで撒かれる謎がやや浅く、隠し方が雑。
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デーモンの正体や、事件の黒幕などは、謎が解ける前にあっさりわかってしまうような展開が多く、興ざめなところが多い。
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隠すほどの内容ではないが一応ネタバレ回避
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デーモンの正体が新田正貴とわかるのは比較的後のほうだが、冒頭のデジヴァイスを見て狼狽える場面にて、わざわざ台詞で「デジヴァイスを見て狼狽え始めた」と言ってしまうなど、かなりわかりやすいヒントを声に出してしまっている。
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ただ、デーモンの声はかなり強いエフェクトがかかっており、あくまで匂わす程度なので、声優が新田と同じ千葉一伸と気づくのは難しく、まだ後者に比べればマシな方。
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問題は司、本編の途中、小三郎が依頼者である黒幕と会話するのだが、そのシルエットが明らかに司そのもの。声もエフェクトがかかっているが、シルエットと照らし合わせればすぐに司だとわかってしまう。
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謎とは違うが、司が凶行に走った動機もかなり器が小さい。自分の虚栄心を満足させるために自分の妹や子供達を生贄に捧げ、デーモン=新田を利用したあげくに消滅させた、という外道。
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最終的に司は一度ルーチェモンによって肉体をコードキーへと変換させられるが、事件解決後に命だけはなんとか助かって元に戻る。こいつに利用されたあげく、娘を残して消えた新田は復活しなかったのに。
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本編の悪役でも倉田という似たような科学者の悪役がいるが、彼なりに人類のことを考えて(身勝手な理論だが)デジモンを虐殺していたのに対し、司は私利私欲のために外道となっているため、キャラとしては小さく見えてしまう。しかもよく考えると本作では倉田より外道なことをしている。
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セイバーズにまともな白衣の研究者は登場しないのだろうか…。
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賛否両論
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本作に収録されているデジモン図鑑において、内容がデジモンセイバーズ本編ではなく過去作であるデジモンアドベンチャーからのネタを使っている点が多いこと。
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パンプモンとゴツモンが渋谷系と記されているなど、基本的にはアドベンチャーからのネタが多い。デジモンアドベンチャーファンは思わずニヤリとするネタだが、セイバーズしか知らないファンにとっては一体何のことだかわからない内容である。
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他のゲームならいざ知らず、本作で過去作のファンに媚びた内容をチョイスしたのは、果たしてベストな判断だったのかは疑わしい。
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ちなみにゴツモンは本編では準レギュラー的存在であり、それをさしおいてアドベンチャー寄りの解説をするというのは流石にいかがなものかと言わざるをえない。
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雑魚モンスターでもエテモンが登場すると専用BGM(というよりエテモンが自分のことを歌ったロック)が流れる。しかしその内容は素人丸出しで聞き心地は最悪。正にラブセレナーデを受けた相手の不快さを体感出来るような、かなり気持ちの悪い内容。
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元々エテモンは歌を技とするデジモンなので別にアニメ版を題材にしているとは限らないが、歌の中でエテモンは「アチキ」と言っているため、意識していると思われても仕方ない。どの道気分が悪くなることは間違いないが。
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この歌のせいで、エテモンの襲来をご遠慮願いたいとかんがえるプレイヤーもいたのではないだろうか。
評価点
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キャラゲーとしては中途半端だが、小ネタに関してだけは比較的良く拾っている点。
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回復アイテムに「小百合の玉子焼き」が存在する。
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勝利台詞にも「小百合の玉子焼きが食べたい」というアグモンに対し、大の「人の親を呼び捨てにするな!」というアニメでよくあったやりとりも見られる。
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本作のオリキャラ・桂小三郎のパートナーはピヨモンになっている。しかしアニメ本編でのピヨモンは、大門大の妹・大門知香と親交を深めたデジモンである。そのため、ゲームでも大がそのことに言及し、知香の知るピヨモンではないか?と聞くシーンがある。本作では声も性格も進化の順も異なるため、別個体である。
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勝利台詞に、劇中における名台詞がいくつか入っている。
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特に大門大からは、ファンの間でも印象深いとされる漢の台詞がいくつも聞ける。
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また、大がデジモンにトドメを刺して戦闘が終了すると、大の「なんだ、もう終わりか?」の後にトーマの「そんな馬鹿な?!」という驚きの声が入る。
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基本はフルボイスであり、操作解説やインターミッションにおける会話などを除けば、ストーリーに関してはほぼ完全に声が当てられている。
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テイマー以外のDATS隊員も登場し、台詞を喋るので、下記のゲスト声優を含め、キャストには大分予算を投じている模様である。
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七大魔王がゲームとはいえ集結する点。
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この点はこのゲームの売りの一つになっていた。ちなみに本編は「ロイヤルナイツ」が全員ではないが最も集結した作品となっている。
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なお、七大魔王の一体「ベルフェモン」はアニメにも登場し、第3クール最大のボスとして君臨するが、本作のものとは別個体である。
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戦闘参加していないデジモンにも経験値が入る。
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ただし戦闘に参加していないと一部の進化条件は達成出来ないのがネック。
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オリジナル面はやや薄いストーリーを除けばそこまで悪くない。
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オリジナルキャラクターはどれもそこまで悪くはなく、それぞれキャラ自体はよく立っている。
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時折コマネチを披露するなど、一見軽薄に見える小三郎は、意外と深い台詞を吐いたりするので、単純に憎めれキャラとは言い切れない魅力がある。
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ピヨモンは、甘えん坊な武之内空のピヨモンとも、勇敢な性格の大門知香のピヨモンとも違い、明るく呑気でやかましいというテイマーともども憎めない性格。
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レナモンは違和感を覚える者も居るが、男の声で中性的なキャラというなかなか個性的な設定。
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ストーリー自体はやや尺が足りない感を思わせるだけで、要所要所はそこまで悪い内容ではない。ただストーリーのラストはエピローグもなく終了なため、終わった時の余韻は薄い。
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全編本作オリジナルのBGMの作り込みは比較的良好。
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この点はアニメ楽曲のアレンジでもなければ、バトルターミナルの流用でもない。
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戦闘音楽はストーリーの進行状況によって変わる。よってもう一度聞きたいからと言って最初のフィールドに戻っても、その楽曲は聞けなくなってしまう。
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ゲスト声優の豪華さ。
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本作発売時点で有名な声優として、沢城みゆき、うえだゆうじ、千葉一伸、関俊彦など。
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脇も、当時東映アニメーションの作品で比較的常連的に参加していた面子が顔を揃えており、雰囲気はちゃんと出ている。
総評
ゲームとしては問題だらけ、キャラゲーとしても今一つ、中身に至るまで使い回しだらけと、かなり問題点の多い手抜きゲーム。
デジモンゲーム暗黒期の作品ということからか、発想自体は買える部分もあるが、その多くは非常に残念な内容となってしまった。
デジモンセイバーズ自体の不振もあって、ほとんど話題にあがらなかったが、残念なことはファンすらその存在を知るものが少ないということである。
ただ、フルボイスでオリジナルのストーリーが体感出来るという点だけ見れば、ファンにとってまったく美味しいポイントがないわけではない。
しかしファンにとって、唯一まともに声付きでキャラクターが登場しているゲームがこれだけ、と見ると少々残念な限りである。