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討鬼伝 極 - (2021/11/28 (日) 13:27:44) の編集履歴(バックアップ)


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討鬼伝 極

【とうきでん きわみ】

ジャンル ハンティングアクション



対応機種 プレイステーション・ヴィータ
プレイステーション・ポータブル
プレイステーション4
Windows Vista~8.1
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
発売日 【PSV/PSP】2014年8月28日
【PS4】2015年4月23日
【Win】2015年6月26日
定価 【PSV】5,800円
【PSP】4,800円
【PS4】6,800円
【Win】6,000円(各税別)
備考 【PSV/PS4】
PSV版とPS4版間でのクロスプレイ、クロスセーブ対応
【PS4】
討鬼伝』(PSV版)にアップデート1.07を適用することで
ネットワークを介してデータ引き継ぎ可能
【Win】
SteamWorks対応、PSV版とPS4版でマルチプレイは不可
判定 良作
ポイント ボリューム倍増
続編としては申し分ない
討鬼伝シリーズ
討鬼伝 / 討鬼伝 極 / 討鬼伝2


概要

2013年6月にコーエーテクモゲームスから発売された、「和」の世界観を軸に作られた狩りゲー『討鬼伝』のアッパーバージョン。
前作の内容が丸々入っているので、新規でも参入が出来る。前作プレイ済みデータの引き継ぎは、PSPからPSVへも可能となっている。
本項では前作までとその内容を無印と、本作とその新要素を『極』と呼ぶ事にする。


物語

オオマガドキを巡る戦いから三月―
ウタカタの里は、しばしの安寧の中にあった。

しかし、その平和は突如破られる。
北から未知の”鬼”が現れ、「中つ国」の守りを喰い破ったのだ。

霊山より派遣された精鋭「百鬼隊」
霊山に従わず、独立不覊(どくりつふき)を貫く「シラヌイの里」
そして暗躍する秘密組織「陰陽方」
それぞれの思惑を秘めた者たちが今、ウタカタの里に集う。

死戦の果て、勝つのは人か、“鬼”か。
モノノフたちよ、”鬼”を討て!

(公式サイトより)


追加・変更点

基本的なシステムは全て『討鬼伝』と同じなので、そちらを参照。

新キャラクター

  • 本作では7人の新キャラクターが追加されている。
    • 大和と共にオオマガドキを戦い抜いた英雄の一人である「相馬」と、シラヌイの里出身で相馬に付き従う「暦」と、記憶喪失で銃使いの「ホロウ」と、暦の上司にあたるシラヌイの長「凛音」ら4人は任務に同行可能。
    • 大和と古い付き合いのある怪しげな軍師「九葉」と、影で暗躍する半人半鬼の少女「虚海/千歳*1」と、主人公の意識に潜り込んだ謎の少年「オビト」の3人は任務に同行出来ないが、それぞれが物語で重要な役目を果たしている。

鬼千切・極

  • 武器ゲージとは別に存在する共闘ゲージを溜める事で発動可能。味方と一緒に鬼の同一部位を攻撃する、味方を回復させるなど、パーティーに有益な貢献行動をする事で溜まる。ゲージを満タンにして味方との「絆」が結ばれる事で発動し*2、鬼の複数部位を一気に破壊する事が出来る。「絆」を結んでいる仲間が多ければ多いほど威力も高い。
    • 鬼千切・極はゲージが溜まると誰でも発動出来るわけではなく、ゲージが溜まった時点でプレイヤーの中から代表で1人が発動権を得る*3。ゲージを溜めることに貢献すればするほど発動権を得やすくなっているほか、オフラインでプレイする場合はNPCが発動権を得ることはなく、確実にプレイヤーが発動権を得られるようになっている。
    • 鬼千切よりもダウン時間が長く、発動時の角度が良ければ3つ以上の部位を同時に破壊する事が出来る上に効果範囲も広いので、無印版で破壊の難しかった部位も比較的容易に壊せる。
      • 勿論、従来の鬼千切も使える。ボタン操作は鬼千切、鬼千切・極共通でどちらも使える状態の時は鬼千切・極が優先される。

緊急任務・無限討伐任務

  • 緊急任務はストーリー第七章に突入した時に解放され、以降はストーリーの任務をいくつかこなすことで不定期に発生する。ウタカタの里に攻めあがってきている大型鬼の討伐をし、里の防衛を目標とするという体の任務で、現地(鬼域限定)に赴くまで討伐対象がわからない。
    • 総じて通常の大型鬼よりも強力だが、通常の任務よりもミタマ・素材の入手確率が高く、稀少度の高い素材も入手しやすい。
      • 更に、緊急任務では自動的に鬼祓い成功時に希に同じ素材をもうひとつ入手出来るスキル、「名うての祓い師」と同等の効果が付与されるので、運が良ければ素材をより多く入手出来ることもある。
    • この緊急任務と下記の無限討伐任務・特殊調査任務でしか出現しない大型鬼が登場する。
      • ただし、それ以外の要素の合わせ技でこの仕様には反発の声が強い。詳細は後述する。
  • 無限討伐任務は、秋水に話しかける事で受注可能な制限時間無しの任務。
    • 一度全滅したらそれで失敗扱いとなってしまうが、全滅か撤退を選択する以外に任務の失敗条件は無く*4オフラインでも同行NPCの選択次第では、基礎編なら30体討伐は比較的余裕。
    • また稀少な素材の取得率もいくらか出やすくなり、特にミタマの取得率は通常任務の比ではないので、収集要素の救済措置となっている。
      • その一方で塵芥などの換金素材に化ける確率が相当に高いので、ピンポイントに特定の素材を欲している場合にはあまり向いていない。あくまでハク(お金)稼ぎやあまりミタマが揃っていない段階でのミタマ収集、そして規定数撃破毎にもらえる後述の魂鋼(たまはがね)収集と割り切った方が良い*5
    • ストーリーと集団任務がそれぞれ一定の進行度に到達すると無限討伐と別に「特殊調査任務」が追加される。
      • これは特定のカテゴリ*6に属する大型鬼を討伐する任務で、達成する毎に「調査段階」が上がっていく。調査段階が規定段階に達する毎に秋水からオフラインでは里のモノノフからもらった特別な素材を用いて作成した双子武器を極級武器に強化する*7のに必要な素材が、オンラインではモノノフ制式系の武器を極級武器に強化する*8のに必要な素材を得られる*9
      • 調査段階が低いうちは5ウェーブクリアで完了となるが、調査段階を上げると最大で10ウェーブクリアしないと完了とならず、勿論段階が上がればそれに応じて鬼も強くなっていく。また無限討伐でも同様だが、時折2体同時討伐になることもあるため、ウェーブ数よりもクリアのために倒さなければならない大型鬼の数が多くなることもザラにある。

武器・ミタマ

  • 武器は、新たに「金砕棒」「薙刀」「銃」が追加。
    • 手甲並の攻撃力の金砕棒、素早い連続攻撃と空中での攻撃が可能な薙刀、遠距離から様々な弾種を打ち込める銃 という名の対物ライフル が、従来の武器と差別化を図っての導入となり、武器の種類はこれで計9種類となった。
    • その他、既存武器も一部モーションが追加された。
  • ミタマに「献」と「壊」が追加。
    • 「献」スタイルは支援を得意とし、「壊」は部位破壊に特化したスタイルとなっている。
    • 新たなスタイルが追加されただけでなく、ミタマの数そのものも大幅に増加し、日本神話や歴史小説の登場人物等も追加されたことで、ミタマの総数はなんと300を超える事になった。
  • ミタマの最高レベル引き上げ
    • 成長レベルを最大12段階(MAXの表記は「極」)まで引き上げ可能になった。また、極レベルまで成長させると、常時スキル1つ保持+今までそのミタマが獲得したスキルを3つまで自由に選択出来るようになる。泣く泣く消去したあのスキルをまた使えるようになる、という事で非常に使い勝手が良くなった。
  • ミタマ入手条件の緩和。
    • ミタマの入手条件として、難易度と領域の指定が一致する必要が無印ではあったが、本作においては領域の指定は変わらないものの、難易度の条件でいくらか融通が利くようになった。
      • 無印では、例えば「下級の雅の領域で特定の大型鬼を倒す」という条件で入手出来るミタマは、上級の雅の領域で同じ大型鬼を倒してもミタマを入手出来なかったが、本作では領域の条件が合っていれば、極級の場合は上級と下級、上級の場合は下級の指定があるミタマでも入手できるようになった。
      • これにより、例えば「上級だと複数同時討伐任務になってしまう任務でしかミタマを入手出来る可能性が無いが、極級だと単体討伐か複数連続討伐にはなるが戦いやすい任務がある」と言う場合は、上級の任務に固執せずに敢えて極級の任務を回すという対処法も存在する。

フィールド

  • 極編からウタカタの里の「里周辺」が新規で追加。他にも、無印編の各フィールドに「侵域」が2種類ずつ追加された。こちらはストーリーの都合上、極編の大型鬼討伐時にのみ現れる。
  • 里周辺とストーリー上で登場する「時の狭間*10」、「何地彼方*11」は全ての領域のミタマを入手出来る可能性がある。

指示

  • NPCを連れて行く際、「攻(攻撃重視)」「任(任意行動)」「援(援護重視)」「集(集合)」の指示が出せるようになった。
    • 慣れれば攻撃中でも即座に一斉指示を出せるようになるので、鬼祓いと攻撃で戦力を二分して戦う、という融通の利く戦い方が出来る。
    • 「集」は鬼千切・極を使ったり、フィールド内探索でNPCに無駄な行動をさせない為に使う事が主となる。

天狐システム

  • ただアイテム採集に行かせるだけで終わりだった無印までと違い、天狐をカスタマイズ出来るようになった。
    • おやつをあげる事で、天狐の鳴き声と体毛を自分の好きな様に変えられる*12
    • ミタマを1つ同行させて成長させる事が出来るようになった*13
    • 着せ替えで衣装を替えると、それに応じてアイテムを取る量や種類が変わったり、ミタマが育ちやすくなる。
    • 冒険に出した天狐の領域とそのレベル(無印・上級・極級)が同じだと、戦場で天狐に出会える。一度接触するとそれ以降パーティーに同行し、鬼祓いやタマフリをしてサポートしてくれる。
    • プレーヤーが力尽きた時にタマフリで救済してくれることもあるため、単独任務では中々心強い。

その他、無印までのDLCは特殊任務という形で全て収録されている。


評価点

変わらぬ爽快感

  • 鬼千切・極という要素が追加された事で無印以上の爽快感が得られる。
  • 無印の時点で優秀だったNPCは更に強化され、回避行動の速度強化や受け身が追加された事でプレイヤー側が感じるストレスは軽減。
    • 追加された新キャラクターも、無印で網羅出来なかった武器・戦闘スタイルを今作で全て網羅する形で登場する。
    • 特に戦闘中は共闘ゲージの存在もある為、発動させたタマフリが他プレイヤーに影響を及ぼす場合も多く、土壇場で思わぬ恩恵を受ける場面も増えた。
  • 追加武器も個性的で、薙刀が加わった事で、空中での攻撃が可能な武器はこれで3種類となった。高所から絶える事無い斬撃を出せる薙刀や、手甲の様に連打し過ぎによる誤爆が少ない高威力の金砕棒は、コツを掴めば中々面白い。

グラフィック

  • 無印と変わらず、携帯機としてはトップクラスを維持している。ムービーにも更に磨きが掛かり、演出も高評価。
  • 女性キャラのプロポーションも中々である。

大幅なボリュームアップ

  • 新規追加の大型鬼は、変異種を含めた20以上。ほぼ無印の倍である。
    • デザインも従来通り個性的で、防具作成の楽しみも増える
  • 物語も、オフラインで6章分、オンラインで進行度7つ分が追加された。無印に比べればチャプター数は減っているが、極級任務が、オン・オフ共に終盤に凝縮されている事を考慮すれば、充分なボリュームと言える。

追加要素によるUIの改善

無印でも好評だったローディングの短さや、アップデートなどで改善されていったUIは更に強化された。以下は更に本作から追加された要素。

  • 別働隊派遣
    • 任務に同行させなかった里のモノノフのいずれか1人を隊長とした別動隊を編成*14、他の任務へと派遣し、プレイヤーの任務達成時と同時に隊長としたキャラクターの能力*15に応じた素材を獲得出来る*16
      • ただし、別働隊は集団任務*17では派遣させることが出来ず、オフラインでもストーリー上の展開の都合で派遣出来なかったり、派遣出来ても自身が受注した任務が含まれる章より前の章の最低1回クリアしている任務*18からしか選べない。
    • その他、緊急任務が発生した際に、プレイヤーが緊急任務以外の任務を受注した場合も里に残る(=任務に同行させない)モノノフが里の防衛、つまりは緊急任務にあたる形になるために別動隊の派遣が出来なくなる
      • なお、里に残るモノノフに緊急任務を任せた場合は一切素材を入手することが出来ない。あくまで緊急任務はプレイヤーが受注しないと素材の入手が出来ないので注意。
      • プレイヤーが受注した場合は通常通り、現在進行中の前章までのクリア済任務に派遣が可能。
  • “鬼”事典
    • 鬼の弱点となる五大属性と武器属性を参照出来るようになった。
  • 鍛冶屋
    • 魂鋼という特殊な素材をひとつ消費する事で、「馴染み度」に関係無く、武器や防具を鍛錬出来る。魂鋼は「魂鋼」「純魂鋼」「神仙魂鋼」の三種類あり、それぞれ鍛錬可能レベルが違う。
    • 魂鋼は基本的には無限討伐任務をクリアすることで秋水から報酬として受け取ることができるが、神木から要求された素材と交換することで貰えることも。
  • 禊場
    • 一定以上仲が良くなった人物を選択し、禊ぎに誘えるようになった*19
    • また、禊場利用許可証が無くても、禊場の入り口でハクを支払えば利用出来るようになった*20
  • 他にも、禊場にミタマをひとつ奉納すると、希に奉納してあるミタマのスキルの内ひとつが発動する。
  • 賽銭箱、神木なども仕様が変更されている。

物語

  • 無印編では、里のモノノフ達一人一人の過去を掘り下げる事に注力していた為、物語の進行そのものはあまり気にならないと言ってしまえる程度のものであり、掘り下げられない点も多かった。
  • 極編では、新キャラの追加に伴って世界観を軸にした物語へと変わり、中々力が入っている。
    • 何故古代から現在までの領域やミタマが同じ時間に存在しているのか、初穂が数十年の時を超えたのは何故か、鬼はそもそも何故生まれたのか、など。
    • キャラクターの追加人数もそれ程多くは無いので、一人一人を丁寧に描きつつしっかり物語を完結させている。
      • 特にラストへと繋がる千歳とホロウの話は、演出も相まって評価が高い。
    • ストーリーを展開しつつも、主人公の個性を抑えてある。仲間たちが主人公の内面に触れることが少なく、狩ゲーにおいてありがちな「キャラクターメイクと矛盾する性格を押し付けられる」という問題が解消されている。
      ヒロインとの絡みも程々なので女性主人公でも違和感が少ない。
  • ラスボスを倒し終わっても、おまけという感じでまだ物語が続く。この点も無印から改善されている点である。

問題点

大型鬼

前回に引き続き、大型鬼の調整不足が目立つ。

  • 極編大型鬼の異常な強化
    • 鬼千切・極が複数部位を一気に破壊してしまう特性上、マガツヒ状態(部位を破壊して鬼のどこを攻撃しても体力が削れる状態)にすることが困難。
      • ただし、体力を半分ほど削ればタマハミ状態(常にマガツヒ状態)へ移行することが多い。
      • 発売当初は「全部位の破壊が完了しているのに、その時点で体力が残り8~9割以上残っている*21」・「無印で5分位でクリアできていた任務が、同じ装備・ミタマの構成で20分以上かかった」などの声が非常に多く上がっていた。
    • 新規鬼はとにかく速い個体が多い。特にパッケージ鬼となっている「イミハヤヒ」は、その物語初登場時さながらの絶望感を与えるくらいに素早い上にタマハミ状態になると、鎖鎌・双刀・薙刀といった空中戦が出来る武器でも届かない高さの空中へ飛び上がることが多くなり、中々ダメージを与えるのが困難。
      • なお、飛び上がったイミハヤヒは太刀の特殊技「残心(ざんしん)*22」を用いる事で叩き落とす事も可能となっている。しかし、この残心はイミハヤヒを叩き落とすだけでなく、どこか一個所でも刀傷の色が赤以上になっていれば*23鬼の一部を除いた攻撃を中断させて強引に怯ませる*24事が出来る。
      • それ故に、アプデ前は大型鬼の攻撃のほとんどがやたら広範囲で隙がなく、ロクに攻撃のチャンスもないという状態だったため、この追い風を受けて敵の攻撃を1回無効化し、効果が切れるまでは攻撃モーションを途中でキャンセルして回避アクションを取ることが出来るタマフリ「空蝉(うつせみ)」を使える迅スタイルと太刀の所謂「迅太刀」と呼ばれる組み合わせが他を圧倒するほど強力になった*25
    • 全体的に攻撃力が高く一撃で3~4割持っていかれることもザラ。慣れていないとやられて復活させてもらい治癒を使っても一発も耐えられずまた死亡の悪循環も起こる。
    • 状態異常攻撃を放つ鬼も多く、特に突進系の攻撃は非常に高いホーミング性能を持っている為、慣れないと高威力攻撃のコンボであっという間に体力を削られる。突進で眠らされたり等、関係の不明確な攻撃もある。
      • 更に、一部の鬼は気絶状態のアイコンが出ないのに気絶同様に一定時間行動不能になるという状態異常を起こしてくる。通常の気絶は回復できるが、こちらは回復不可。つまりは「一定時間経過するまでどうやっても回復させることが出来ない気絶状態」である。
      • バックステップ、少し動いた尻尾や地面への叩き付け、地面から抜くために振り上げた腕などにも逐一攻撃判定が存在しており、ダメージを受ける。これは上記の空蝉と相性が悪い。しかし、それでも空蝉を使わないで立ち回ろうとするのはもはや無理という状態になってしまっており、無印の時と違い、空蝉必須のような空気が醸成されてしまっていた*26
    • ホーミング性能の高い遠距離攻撃をバラ撒く、何の制限も解除方法も無い味方サイドのみを吸引する攻撃など厄介と言うより理不尽な攻撃が多い事も拍車を掛けた。
  • 余談になるが、発売直後はあまりにも鬼が異常に強化されていたため、ストーリークリアを目指す上でプレイヤー間では「オンラインで手伝い部屋を立てて進行度を上げ、ストーリーのラスボス鬼から取れる素材を集めて強力な極級装備を作ってからストーリーを進める」と言う身も蓋もない言い方をしてしまえば寄生プレイが推奨されるというあんまりな事になったりもした。
    • 無印からの仕様としてマルチプレイの進行度を先に進めてしまうとストーリーでまだ登場していないキャラクターが秋水の所で閲覧出来る人物辞典やマルチプレイの任務でNPC同行者を選ぶところで何故か出てきてしまうという、ある種ネタバレを受けるような形になってしまう*27
      • これに倣ってストーリーを進めるためにネタバレを甘んじて受けるか、それを嫌って意地でもオンラインに頼らずにプレイするかという状態になってしまう。
      • これに頼らずにクリア出来るプレイヤーはまだしも、発売直後はそうも行かなかったプレイヤーが多かったのが実情だったため、無印ではこの仕様を気にしなかった(影響を受けなかった)プレイヤーからも不満が出ていた。
  • 前作同様、大型鬼の中には部位破壊後に制約がかからない鬼が居る。
    • 例えば脚部を破壊すればジャンプ攻撃後の着地に失敗してころんだり、部位破壊をした個所を用いた攻撃が弱体化する鬼など居るが、何処を破壊しても攻撃に何の変化も無い鬼が追加・既存問わず存在している。
    • 「部位の破壊」がコンセプトとなっている本作では当然こういった敵は好まれていない。
  • 鬼の素材ドロップ
    • 無印でも鬼の部位を祓った時に鬼の素材が出るとは限らず、実質的なハズレ素材*28に化けることが多かった。今作でも変わらず出現し、加えて極級の任務にも関わらず上級・下級の素材が出てくる*29こともある。
      • 特にそういったハズレ素材は大抵の部位や報酬欄のテーブルに必ず入っていたため、運が悪いと報酬全てがハズレで埋まる場合もある*30
  • 本作で追加された鬼のうち、「コガネムジナ」という鬼に関してはその仕様を含めて不満意見がかなり上がっている。
    • コガネムジナはその部位が高く売れるために欲に目がくらんだモノノフに乱獲され、めったに見かけられなくなったという設定があり、それを受けて通常の任務では出現せず、緊急任務か無限討伐か特殊調査で低確率で出現するのみとなっている。
      • そのため、普通にプレイしていると第七章開始時に発生する緊急任務での確定出現以外でお目にかかることなくストーリーをクリアしてしまうこともザラであった。それだけならいいのだが、依頼の中にコガネムジナから取れる素材そのものとその素材を使って作る兜を要求されるものがあり、ただでさえコガネムジナがめったに出現しないことも含めてかなりのストレス要素になってしまっている。
    • こちらに関しては後のダウンロードコンテンツで難易度はやや高いものの上級コガネムジナの確定出現の任務が配信されるという形での救済措置がなされたが、そのほかにトロフィー(作中の勲章)の獲得を目指そうとなると今度は極級のコガネムジナの討伐を何度も行わなければならなくなってしまう。
      • 上級は配信されたが、極級のコガネムジナは完全に先述の緊急任務か無限・特殊での出現に賭けるしかない。アップデートによりハズレ素材化けはほぼ起こらず、ほぼ確実にコガネムジナの素材を得られるようにはなった*31が、それでも上級素材化けは容赦なく起こる。
      • トロフィーの獲得は必須ではないので「コンプリートまでの道が険しいこと」それ自体は問題無い。だが、この仕様はプレイヤーのスキルや行動でどうにかなる物ではなく完全に運によって左右されるため、「延命処置もしくはあからさまなプレイ時間の引き延ばし」に見えてしまうプレイヤーが多いのも無理もないだろう。
      • 改善アップデートの前はハズレ素材化け*32まで起こっていたため、コガネムジナ狙いのオンラインマルチプレイの部屋はこの上なく殺伐としていた*33
      • 加えて、コガネムジナ自体がゲーム全体を通して見ても「強敵」に含まれる様な強さを持っているのも困り物。
  • ストーリーのラスボスの鬼とその変異種の鬼は他の大型鬼と異なり、残体力やマガツヒ状態への移行などの要因でタマハミ化せず、特定の攻撃をいずれかのモノノフが喰らったときにのみタマハミ化する。
    • 通常の状態だとさしたる強敵ではないのだが、タマハミ化させてしまうと一転して苛烈な攻撃を行うようになる。こちらもアップデートでいくらか弱体化したことで上級は面倒さは変わらずともそこまで厄介では無くなったが、極級の場合はそれでもなおかなり暴れ回る。
      • つまりタマハミ化させてしまうと結果として難易度が大きく跳ね上がってしまう。そのため、攻撃を喰らってしまった者はクリアの難易度を跳ね上げた、いわば「戦犯*34」扱いとなってしまい、タマハミ化する攻撃がビーム状であることもあって「戦犯ビーム」と揶揄されるようになった。
      • 厄介なことに、この戦犯ビームを喰らってタマハミ状態にしないと中々落とさない素材*35が複数必要になるケースもあり、該当する装備を作るためには、あえて戦犯ビームを喰らいに行く必要も出てきてしまうが、当時は前述のように野良パーティのマルチプレイでそんな事をすれば一気に険悪ムードになってしまっていたのである。
    • 更に、タマハミ化させてしまうと浄化が間に合わなかった部位のみならず、一部の部位がその度に完全に再生してしまうため、全部位破壊も遠のいてしまう*36
      • タマハミ化させてしまった際の難易度上昇とそれに伴う部位再生という二つの仕様が合わさり、特に発売直後の本作が「ギスギスオンライン」と一部から揶揄されていた*37
      • アップデートである程度は改善されているものの、共闘を売りにしたゲームでここまでギスギスさせるような要素を仕込む理由が見いだせないこともあり、未だに開発への不信感は根強い。

武器・ミタマについて

  • 不遇な銃
    • 体験版の時からあまりの火力の低さ、そしてリロードの遅さに反して異様な気力消費ペース、トドメとばかりに銃(や弓)を装備しているキャラクターが攻撃態勢に入るだけでその鬼の近くで攻撃しているキャラクターを無視してヘイト*38を稼いでターゲットを取ってしまう仕様により、そちらを攻撃しようと鬼が動き回ってしまうことで近接武器を装備しているキャラクターが否応なしに追いかけっこをさせられてしまうといった要素がプレイヤーから問題視され、修正するように要望を出されていたが、結局発売まで叶う事は無かった。
      • ちなみにヘイトに関して、上で軽く触れた弓に関しては距離を取り過ぎると威力が下がる仕様があり、鬼千切などを除けばそこまで攻撃が届く距離も長くないため、そこまで距離を取らずに立ち回ることになるが、距離による威力の弱体化もなく攻撃が届く距離も長い銃は、弓も同様の異常なヘイトの仕様があるにもかかわらず、殊更悪目立ちしてしまっている部分もある。
    • 現在はアップデートで上方修正され、威力やリロード速度、消費気力量に調整が入りかなり快適になった。特に威力が上方修正されたので、他武器と比べても見劣りはしない。しかし、異常なヘイト管理の仕様は結局修正されていない。
  • 空中戦の難度上昇
    • 空中にいると被ダメージが増加する仕様になり、鬼の対空攻撃自体も増えたため双刀、鎖鎌などの空中戦を得意とする武器が不遇となった。
      • アップデートによりダメージ系統の調整と合わせてこちらも幾分か改善され、少なくとも「空中に飛べば死ぬ」と揶揄されるような発売初期の状況は脱している。
    • しかし双刀や鎖鎌は空中でこそ真価を発揮する武器であると同時に、空中戦は他の狩りゲーに無い独自の魅力の一つと考える人も多かったため、調整の甘さというより魅力を損なう調整を選択した事への不信感は現在も燻っている。
  • 武器・防具の生産
    • 上級・極級の鬼から直接生産出来る武器が殆ど無い。大抵は、無印編で作ってきた武器を強化するのに必要となるだけで、いきなりその素材から新しい武器を作る、という事が出来ない事が殆ど。
      • 現在はアップデートで改善され、新規追加された鬼の素材から新武器を作れるようになった。
  • 武器・防具でのバランスの悪さ(素材)
    • 要求する素材のバランスが取れていない。別働隊に素材を集めてもらうというシステムがあるが、派遣先は現在よりも前の章での任務から選ぶことになるので、現在の章で出現した最新の素材などは集められない。特にオフラインの極級に相当する任務は全て十三章であるため、多くのプレイヤーが欲する極級の素材に対して別働隊システムは役に立たない*39
      • 該当の鬼1体の討伐で1個のみ、更に前述した素材化けも起こるため確実に入手できない素材を多数要求してきたり、1回で順調に取れても2~3個ほどというような素材を防具一式揃える(下記参照)のにトータル10個以上要求してきたりもザラ。
      • 更に防具にはその「一式の組み合わせ」によって発動するスキルも存在するため、装備を求める場合要求素材はその多くが被る事になる。
    • それ以外、武器においても一部の大型鬼由来の装備以外のものに関して、不自然なくらいに要求素材が被る事もあり、一例として、鎖鎌や双刀では極級のインカルラの角を破壊することで入手出来る「迦楼羅の真角」が3つの武器でトータル11個要求されたり*40する。
      • そして、装備によってはあえて部位再生させてから再度部位破壊して鬼祓いをしないとまず手に入らない上に、当然のように化けまくる素材*41を複数要求してくるものもあれば、上述のただでさえ安定して出現する手段が無い極級のコガネムジナの本体を祓う以外の入手手段が無い上、こちらも当然のように上級素材やランクがそれより高いはずのレア素材の方に化けまくるせいで満足に集まらない「蔵宝皮」を12個集めて初めて防具一式が作れる*42、トロフィー目的で武器だけ作るにしても必要となる3個を集めるだけでも十分苦行であったりと、素材に関しては完全に調整不足もしくはあからさまな延命手段として悪用されていると批判されることになった。
  • 武器・防具でのバランスの悪さ(性能)
    • 防具において極級突入後割と早い段階で作れるようになる「抜忍の装束」一式がランク8の割に異常に強力になっている。
    • こちらは作るまでに無印のDLC任務もしくは本作の特殊任務を達成して獲得できる素材から作れる装備を作ってから2回強化派生させる必要があるため、作るまでやや面倒ではあるが、いざ作ってしまえばその手間すらも妥当だと思えるほどの高性能となっている。
      • 大抵の装備は「1つもしくは2つの属性に対して高い防御効果を発揮する代わりにそれと対になる属性に対して非常に脆くなる」か「全ての属性に対して安定した防御効果を発揮する代わりにその効果自体は大して強くない」と言う調整をされていることがほとんどなのだが、「抜忍の装束」は全ての属性に対して極めて高い防御効果を誇る上、更に物理防御力もランク8でありながらその上のランク9の装備一式と十分張り合えるだけの防御力を誇っている*43ため、下手にランク9の防具を作るよりも「抜忍の装束」一式を揃えてしまえばそれで問題ないという状態になってしまっている。
      • 唯一「重さ」の数値は非常に低い。重さが一定値以上あれば鬼を押しながら移動が出来るので、端に押し込まれたときなどの脱出手段として使えなくもないが、本作の場合は金砕棒のように位置取りが重要になる武器種*44もあるため、無闇に鬼を押して動かしてしまうとかえって迷惑になってしまうこともある。そのため一概に重ければ良いというものでもないため、欠点とも言い切れない。
    • それ以外にも全体的な調整として、特定の武器や防具の性能が飛び抜けて高いせいで、それらを乗り継いでいけば事足りる状態になるため、結果としてそれ以外の装備を作らず終いになってしまうことが少なくない。
      • その結果、オンラインでは上記の抜忍の装束一式で身を固めたプレイヤーだらけになってしまうことも少なくなかった。アップデートが入ったことで現状はいくらか見た目重視の装備でも立ち回れるようにはなっているのだが、やはり他者と集まってプレイする「狩りゲー」ではプレイヤーごとの個性を重視する人も多いため、この調整は褒められたものでは無いことは間違いない。
  • 相変わらずモチベーションを保ちづらい強化・作成の仕様
    • 武器と防具の強化先がキー素材を獲得するまで表示が「???」になってしまっていたり、作成の場合は他に必要な素材を持っていたとしてもラインナップにすら上がらないのは変わっていない。特定武器や防具を作成するという目標を立てづらいためモチベーションがあがらない。
      • さらに、相変わらず派生強化すると唐突に属性が変わってしまう*45武器がある事も不満意見につながっている。
  • ミタマの格差
    • 300種類以上あるミタマだが、覚えるスキルにやはり優劣が発生し、武器や戦闘スタイル毎に使われるミタマの偏りが見られる。
      • レベル極になればスキルの入れ替えが出来るが、レベル極で覚えるスキルは固定で入れ替え不可。それもレベル極でしか覚えられない強力なスキルを覚えるわけでも無く、汎用のスキルが当てられており、このレベル極で覚えられるスキルが微妙と言うだけの理由で産廃扱いされてしまったりもしている。
    • 特に、発売直後や現状でも極級ともなると鬼の攻撃力が苛烈なため、レベル極で「逆鱗」を覚えるミタマは軒並み産廃扱いを受ける傾向が強くなっている。
      • 逆鱗は「体力が低下すると会心(クリティカルヒット)の発生率が高くなる」と言うものだが、極級では体力がある程度あれば一撃死を免れる「大和魂」が無い限りはまず逆鱗の効果にあやかる前に戦闘不能になってしまう。従って、逆鱗があったところでほぼ無駄という状況になってしまうためにこのようなことになっている。
    • 実際はアップデート前であったとしてもスキル枠一つ程度で難易度が変動するほどピーキーなゲームではないが、本作はミタマもまたゲームを盛り上げるサブキャラクターの様な存在のため、好きなミタマを好きに選べないのは魅力を損なう要素であると言わざるを得ない。

NPC

  • 発売直後はNPCのタマフリ使用回数に上限が設けられていたため、前述した鬼の強さも相俟って援護どころかNPC自身の回復すらままならなくなったりすることもあった。
    • また上限が設けられていたにもかかわらず道中の雑魚に無駄にタマフリを使って肝心の大型鬼との戦いでタマフリ切れになってしまって居た。
  • 現在はNPCのタマフリ制限に調整が入り積極的に援護してくるようになった。
    • しかし、道中の雑魚に不必要にタマフリを使うことは変わっていない。
  • ほとんどの状況で攻撃の回避を最優先するようで、鬼千切・極を使うために「集」命令を下しても敵の挙動によってフラフラと走り回り発動しにくい。
    • 鬼千切・極は発動時に敵を強制的に怯ませるためサッサと集まってもらって使いたいという場合がほとんどで、優秀過ぎるAIが欠点となった稀有な例。
      • また、「集」指示をかけているのに鬼が近付いてくると攻撃を仕掛けようと離れて行ってしまうことすらあり、タイミングが悪いとそれまで繋がっていた線が途切れてしまうこともあり得る。
    • 同様に敵の攻撃判定に過剰に反応をするため、明らかに当たらないような攻撃に対しても回避しようとふらふら走り回っていて攻撃の手が緩んでしまうこともある。
    • また、破壊した鬼の部位の鬼祓いや味方の復活をするための行動に移行すると、最短距離で行こうとして鬼に引っかかってその場で走り続けていたり、辺りを訳も解らず走り回っていたり*46といった行動もあった。
  • 一部のタマフリ使用時の挙動
    • NPCが「献身*47」「捨身供儀*48」を発動させると、作戦を「攻」にしていない限りは指示を無視してプレイヤーの周り*49に付きまとうようになる。
      • 付きまとうようになるだけでなく、なぜか余程近くに鬼が来ない限り、攻撃などもせずにプレイヤーの周りに付きまとうだけなので、よほど鬼が近くに来ている、鬼の部位や骸の真上に立っているでもなければ棒立ちになってしまう。
    • そのため、上述のタマフリを発動させたNPCを戦力として運用するためにはいちいち個別に作戦を出す必要がある。
      • 最初からそれらのタマフリを使う献スタイルであればスタイル特性*50も相まって最初から「攻」にしておけばいいが、「運否天賦*51」で何を引き当てるかわからない賭スタイルのNPCを特にタマフリの使用回数の回復ができる「幸魂*52」目当てで連れて行っている場合などは使ってもらうために「攻」以外の指示にすることが多いと思われることもあり、適宜指示を入れ替えるわずらわしさを受け入れる必要が出てきてしまう。
  • 不可解な小型鬼撃破後の挙動
    • 全員を「任」指示にしていて、かつエリア内に大型鬼がいない状況の時、小型鬼を撃破するとその骸を鬼祓いする者と、そのまま次の小型鬼に攻撃を仕掛ける者とに分かれることが多い。
      • しかし、そのエリアの中の最後の小型鬼を撃破した時に限り、なぜか倒した小型鬼の骸を鬼祓いせずに倒した直後そのままプレイヤーのほうに向かってくることがかなり目立つ。そして、プレイヤーと合流するとそのまま踵を返して先ほど倒した鬼の骸を鬼祓いしに行くのである。そしてこれは、「任」指示でなくても元々プレイヤーの周りで行動させる「集」指示でない限りはこうなってしまうのである。
      • 無印では少なくともこのような挙動は見られず、極になってから見られるようになった挙動であり、何を意図してこのような挙動にしたのか、疑問の声が上がっている。
      • ただでさえ、再生で回収されない限りは残り続ける大型鬼の部位と違い、小型鬼の骸は時間経過で消滅してしまう*53ので、この挙動のせいでプレイヤーの位置によっては倒したは良いが素材を回収出来ずじまいになってしまうことも頻繁に発生する。
  • NPCの鬼千切に関して
    • 相馬は「壊」スタイルであり、そのタマフリのうちの「布都御魂*54」により、鬼千切を出す機会がとても多い。金砕棒の鬼千切は発動前に溜めてタイミングを調整することが出来るのだが、相馬はすぐにぶっ放せば当たるというのに意味も無く溜めてからおもむろにぶっ放すことが多い。溜めずに即ぶっ放すこともあるのだがかなりムラがある。
    • そのため動きの素早い鬼が増えた本作では、せっかくの鬼千切りを盛大に空振りするケースも多い。
      • これは金砕棒を装備しているNPCであれば、相馬に限らずどのキャラクターにも当てはまるのだが、ストーリーと戦闘スタイルの関係で特に印象に残りやすく、このせいで相馬は「三振王」などの不名誉なあだ名が付けられている。
    • 凛音や息吹(槍)、那木(弓)、ホロウ(銃)のような鬼千切が飛び道具になっているNPCは、連戦の任務で新しい大型鬼が登場演出中の攻撃が当たらないタイミングで鬼千切を撃ってしまう事がある。

その他

  • コラボキャラクターの存在
    • ファミ通とのコラボの一環で、美麻(CV:今井麻美氏)と美柚(CV:原由実氏)の2人が、極ストーリーから登場するようになる。
      • そもそも、作品全体で見ても浮いている感が強く、キャラクターとしても喋り方などを含めて色々と癖が強かったり、媚びていると受け取られるようなキャラクター描写になっているため、拒絶反応を示すプレイヤーも少なくない。
  • DLC関連
    • 無印の時と同様にDLCとして追加任務集が配信されたほか、限定の防具やミタマなどが配信されたが、今回も装備品やミタマの多くは無印の時同様に一切のアフターフォローがなく、リアルタイムで入手し損ねると取り返しのつかないことになりやすかった。
      • 更に、無印で配信されているDLCも極で適用することも出来ないため、極からプレイを始めたプレイヤーは無印のDLCを(極だけでは)一切入手することが出来ない。無印の追加任務集は全て特殊任務という形で収録されているので、それらの報酬で作れる装備品は問題はないが、防具やミタマに関しては無印から引き継ぐことはできても、極だけで入手する手段が存在していない*55
    • 既にサービス終了したスマホゲームとのコラボコンテンツや雑誌付録扱いのコンテンツ等、今回も後に有料の形で配信などのフォローがなされなかった。
      • 更に酷いことに、本作では発動したことのあるスキルの一覧をチェック出来るのだが、無印からのDLCを全てコンプリートしていないとスキルリストを全て埋めることが出来ない。
      • ミタマの組み合わせスキルの中に無印のDLCとして配信していた『どこでもいっしょ』とのコラボレーションのミタマ「トロ」「クロ」や「立花誾千代」「竹中半兵衛」「紫の上」等との組み合わせスキルが存在しており、それらも枠外ではなく、正規の番号の中に組み込まれてしまっているためである。
      • 防具にしても、無印・極の両方でローソン・HMV系列限定の装備一式が存在しており、当然の如く、それらの一式で組み合わせスキルが発動するが、これもスキルリストの中に枠外ではなく、正規の番号の中に組み込まれてしまっているので、これらも同様に入手し損ねた時点でスキルリストをコンプリートすることは出来なくなってしまう。
      • DLC防具やミタマに組み合わせスキルを設定すること自体は咎められることではないが、発動済みスキルを一覧で確認できるようにするのであれば、せめて無印・極いずれのDLC限定のミタマ・防具が絡む組み合わせスキルは番号を割り当てずに枠外の扱いにするくらいの配慮はあるべきだろう。
      • ちなみに、ミタマ総覧では無印・極のDLC配信ミタマはすべて番号が割り当てられておらず、番号の欄が「---」で表示されている。この配慮をミタマ及び防具の組み合わせスキルでは何故出来なかったのだろうか。
    • 勿論、リアルタイムでプレイしていたプレイヤーを優遇するのは間違いではないが、後からプレイを開始したとしても同じプレイヤーであることには変わりはない。
      • それがプレイ開始時期が遅かったというだけで、その時点でどうしようもなくしてしまうのはやりすぎである。それぞれのコンテンツが配信されてからある程度経ったタイミングで、せめて有料販売という形で雑誌付録や限定コンテンツも含めて購入できるなどのフォローはするべきだったのではないだろうか。
    • ちなみに、PS4版の発売と合わせてPS4への引継ぎ用として雑誌付録コンテンツ含めて配信されたが、あくまで引継ぎ用なのでVita版で既に該当のコンテンツを所有していないと購入*56する事は出来ない。
  • ストーリー
    • 基本的には高評価ではあるが、終盤にかけてホロウが出張りすぎていて主人公を喰ってしまっているといった不満意見も見られる。
      • その他、中つ国や霊山といった抽象的なものはあっても無印の時は出てこなかった実在している地名(会津や箱館(函館)、壇ノ浦など)が出て来るようになったり、ホロウが体内に持っているというある機関の存在など、無印から見たら世界観が悪い意味で迷子になってしまっているという指摘もある。
    • また、元々無印の段階で天狐好きの面はあったとは言え、それが強調されすぎてただの天狐馬鹿*57にされてしまった速鳥を筆頭に無印からのキャラクターのイベント描写が酷すぎるといった意見も目立つ。
      • 無印のキャラクターに関しては描写がくどすぎる*58、もしくはネタに走りすぎている*59という部分が目立ってしまっている。一方でそれといった描写が無かった富嶽の株が極ストーリーであまり触れられなかったことで相対的に更に上がった等と言われる*60こともあるほど。ただし、富嶽が無印では評判の悪いキャラクターだったというわけでは無く、むしろこちらもストーリー上の描写含めて元々株は高かったと言えるので誤解の無きよう。
  • 全体的に過剰なエフェクト
    • タマフリ効果中や一部の攻撃が特に酷いが、全体的に明らかにエフェクトが過剰になっており、迅スタイルの「科戸ノ風」などを発動させているともはやプレイヤーの姿が発動中エフェクトに包まれてまともに見えないなど、これらの点が多くのプレイヤーから不満としてあげられた。
      • 当然、過剰なエフェクトにより処理落ちが発生しやすくなるほか、一部の攻撃は他のプレイヤー(特に近接武器を装備しているプレイヤー)がそのエフェクトで画面を覆われて満足に見えなくなってしまうなど、多大な迷惑がかかってしまうため、ゲームシステムとして組み込まれているにもかかわらず敬遠されやすい。
    • エフェクトの問題でマルチプレイで使うべきではないとされる行動の代表例としては
      • 虚空ノ顎(こくうのあぎと):空スタイルの○ボタンのタマフリ。効果中は一定範囲内にいる鬼に継続的にダメージを与える。そのシンボルが非常に大きい上にエフェクトが派手すぎるため、周囲のプレイヤーが処理落ちおよび画面を覆われてしまう。
      • 弓による専心(せんしん:○ボタン短押し)中の番え射ち(つがえうち:△△△)の連射:通称「専心シャワー」と呼ばれているもので、その場から動けなくなる代わりに、攻撃速度や溜め速度が大幅に高速化する専心中に△ボタンによる番え射ちのうちの△△△で出す攻撃が着弾点を基点に周囲に矢の雨を降らせるものになっているが、これもその周辺で戦っている近接プレイヤーの視界を妨げてしまう上、処理落ちも起きやすい。
      • 銃の吸引弾:吸引効果を持つフィールドを展開中は虚空ノ顎同様にその周辺で戦っている近接プレイヤーは視界を塞がれ、処理落ちが発生しやすくなる。
      • 弓と銃には前述した異常なヘイト管理の仕様が存在しているほか、それぞれに上に書いたように他のプレイヤーに悪影響を及ぼしかねない行動が存在していることと相まって、マルチプレイの部屋には「遠距離(弓・銃)禁止」とする部屋がかなり目立っていた。流石に発売から5年近く経った2019年となってはそもそも部屋がほとんど立たなくなっていることもあり、そう言う部屋もあまり見かけられなくなっているが。
      • なお、主に処理落ちや視界占拠が問題になってくるのはPSV版の方であり、後に発売されたPS4版のみをプレイしたプレイヤーの中にはこの辺に関して、実感がないという人もいるのではないだろうか*61
  • 共闘ゲージ増加の仕様。
    • 共闘ゲージの獲得条件に同じ部位を攻撃しないと増加しないという物がある。
      • 例えば、空中戦を得意とする双刀のプレイヤーが高所にある鬼の部位(角など)を攻撃し、地上戦特化の手甲のプレイヤーが足などを攻撃していた場合、共闘ゲージは増えない。
      • ダメージを与えるために部位破壊を要する本作においては同部位を集中攻撃する意義はあるが、鬼の部位には斬撃や打撃など弱点となる武器属性も存在しており、そもそもこういった共闘狩りゲーで同じ場所に留まるのは困難であり、また多くの部位を破壊する事で報酬も増加するため、総合的には上手く噛み合っていない。
      • 次回作では共闘ゲージは同じ部位でなくても普通に鬼を攻撃すれば増加するようになった。
  • 引き継いではじめから」の仕様
    • 俗に言う「強くてニューゲーム」のようなモノなのだが、本作の場合は使用に条件*62がなく引き継ぐ土台となるデータが存在していれば使用することが出来る機能になっている。
      • 装備の作成・強化状況やミタマの入手や強化度合い*63、など、ほとんど全ての情報を引き継いでプレイが出来るようになっている。
    • この機能において問題視されるのが、「友好度の段階まで引き継いでしまう」こと、「集団任務(マルチプレイ用の任務)の進行度までリセットされてしまう」こと、「そもそもこれを使わないとキャラクターメイキングをやり直せない」ことがあげられる。
    • まず、友好度に関しては男女の性別差で禊に2人で入ったときの反応が異なっており、更には友好度の段階でも反応は異なってくる。しかし、引き継ぎではこの友好度も引き継いでしまうため、キャラクターの性別を変えてプレイをしても友好度が最大になっていれば、友好度最大の掛け合い以外を見ることが出来ない。
      • 禊場スキルの効果量にも関わるため興味が無いプレイヤーには問題無いが、わざわざ作り直して最初からプレイする以上、友好度の段階が上がっていく過程を楽しみたいプレイヤーも少なくない。
    • 集団任務の進行度に関しては赤文字で表記されている進行度を上げるためにクリアが必須となる任務だけでなく、それ以外の黒文字で記載されている任務も全て未達成の状態となってしまう。
      • ストーリー仕立てになっているオフラインの任務に関してはまだしも、集団任務はストーリーとは関係ない任務な上、この進行度の進捗状況でマルチプレイの入室可能条件を設定する仕様になっているため、これを初期化されてしまうとまた赤文字のキーとなる任務だけでもクリアして進行度上げをしなければならなくなってしまう。
      • キーとなる任務自体は各進行度で多くても5個くらい*64になってはいるが、そもそも初期化する意味が無いため「無駄な作業」と捉えられる事が多い。
      • 既にトロフィーや勲章の「金眼四ツ目の守り人(無印全任務達成で獲得の勲章)」や「金眼四ツ目の鬼神(極までの全任務達成で獲得の勲章・トロフィー)」を獲得している場合、勲章を獲得している状態を引き継げるが、獲得していないで引き継ぎをしてしまった場合は、またオフラインのストーリー任務の全達成は当然のこと、集団任務も進行度一から進行度十七までの全任務をクリアしなければ勲章・トロフィーを獲得できない。キャラクターの作り直し、あるいはストーリーを最初から見直すための代償としては流石に大きすぎるものがある。トロフィーや勲章を気にしないのであれば問題はないが…。
    • キャラクターメイキングに関しては本作はストーリーのある作品なので、途中でキャラクターを作り替えることが出来ると違和感があるという意見もあるが、引き継ぎの仕様が上述の通り不便と言うよりも気軽には出来ないモノになっているため、例えばちょっと装備を男用と女用の違いや禊の男女での反応の違いを見比べてみたいなどのことでも本作の場合は進捗状況を捨ててまっさらにしなければならない。
      • 引き継ぎの仕様と相まって、せめて引き継ぎを経ずに気軽にキャラクターメイキングをやり直せるようにして欲しかったという意見もある。
    • ちなみに、これで最初からやり直した場合、前述した第七章開始時の確定発生の緊急任務において、通常は木綿の台詞にあるように(上級の)コガネムジナが確定で出現するのだが、やり直す前に既にこのイベントを発生させていた場合はコガネムジナ以外の鬼も普通に登場するようになっている。
      • なお、この状態でも直前の木綿の台詞は変更されないので、「「コガネムジナが来ている」って言ってたのに、全然違う鬼が出てきた!バグだ!」とならないように注意。
      • それに加えて、オフライン、オンラインのいずれかでも極級に突入したことのあるデータを元にしている場合は、このタイミングでも極級の鬼が登場するようになっているので注意が必要になる*65
  • 禊場
    • 無印と同様に禊場のやりとりはスキップ出来ず、禊場に入ってすぐ何のスキルが発動したかを確認することはできない。
      • 開発としてはそのやりとりを楽しんで欲しいという思いがあるのだろうが、ただでさえ「マラソン」と言われるような繰り返し作業が多くなる狩りゲーにおいて、ほんの些細な時間と言えど余計な演出で時間を食われてしまうことは単なるストレスの発生源にしかならず、本作では禊シーンに入る時とそこから拠点に戻る時とでそこそこ長いローディングが入ってしまうため、不満が大きい。
  • 処理落ち
    • これまで散々記述したが、無印では殆ど発生しなかった処理落ちが本作ではかなり目立つようになった。スピーディーなアクションが売りの一つだった本作では気になる部分である。
      • 一部の特殊調査のマップなどでは条件次第とは言え通常プレイですら支障をきたしかねないほどに処理落ちが発生して重くなることも。また、手甲のようにタイミング良くボタンを押すことで攻撃力がアップするといった武器種は程度の問題ではなく処理落ちがあることでその影響が殊更大きくなってしまう。
  • 任務内容
    • 物語の都合上、1周目の任務では同行者が指定されている場合が多いのだが人数制限のあった任務は、2周目以降も連れて行ける人数に変化が無い。
    • 2体同時の乱戦で一部任務の難易度が非常に高い。また、本作では全体的に複数同時討伐の任務が増加。
      • 特にアップデート前の第十章のストーリー上の任務である「死線の果てに」は第九章を乗り越えたプレイヤー(下記参照)でも難易度が高すぎるなどの悲鳴も上がっていた。現在はこれらを含めてアップデートである程度修正済み。
    • アップデートで改善されたことで現在ではそこまで大きな問題になっていないが、発売直後は第九章がストーリーの都合でウタカタの里が拠点でなくなるため、装備を作成することができない*66、仲間が暦と途中から来るホロウ以外いないという状態でありながらアップデート前の異常な鬼と戦わされるため、にっちもさっちもいかなくなり詰んだと考える人が続出した。
      • さすがにこれはアップデートで物語における状況を踏まえた調整がされて現在ではそこで詰むような事にはならなくなっているが、トラウマを植え付けられた人は多い。
  • 無印同様全ての鬼に専用BGMが用意されているが、「カゼキリ」およびその変異種の「アマキリ」のコンパチである追加鬼・「ヤチギリ」のBGMはただのアレンジとなっている。
    • もっともヤチギリはそれらの上位存在である「キリ属の王」という設定のため、手抜きなどではなく意図的な関連付けと思われる。
  • 天狐のカスタマイズ、その他
    • その要素自体は無印から望まれていたのだが、カスタマイズおよびごきげん度を上げるために必要なおやつの単価が高く、ご機嫌度が低かった場合おやつをあげて高くしないと上等なアイテムを拾ってくれず、拾う数自体も目に見えて減るようになっている。
      • 更に天狐にミタマを宿せるようになったことで、宿しているミタマの属する領域と派遣した領域(難易度は不問)が合致すれば拾ってくる量が増えるという仕様が追加されたが、これによって、毎回派遣先に合わせて付け替えをするか特定の領域に特化して派遣させない限り、どんなにごきげん度を上げても無印の頃とは比べものにならない少なさになってしまうことも*67
    • 当然天狐にあげるおやつは1回使い切りなのだが、5段階あるごきげん度を1段階あげるおやつが500ハク、2段階上げるのに1000ハク、最大にするのに2000ハクも必要。更にカスタマイズ用のおやつは、体毛の色カスタマイズ用の団子が各種1500ハク、声色カスタマイズ用の飴が各種500ハク必要で、カスタマイズ用のおやつは同じものを連続で2回与えないと実際に変更出来ない。
      • 1回で数万ハク単位で入手出来るようになる極級の任務を回せるようになればそこまで大きな負担では無い*68が、特に天狐が登場した直後の段階では明らかに破格の高さになっており、更に無印に存在していない要素でこの要素を導入するのに合わせて無印での依頼報酬などでおやつがもらえるようにするといった調整も全くされていないため、余計におやつのバカ高さが際立ってしまっている*69
    • 何故か派遣先の決定、及び着せ替え・ミタマ装着などのカスタマイズメニューとおやつを渡すメニューが別になっていたり、戦闘時の支援を目当てに選ぼうとすると、本部で任務地の確認→自宅へ戻り天狐を派遣(ご機嫌度が低い場合おやつ)→改めて本部で任務の受注という形になるなど、細かい手間が妙に多い。
  • オンラインプレイ関連
    • 本作はチャットシステムを採用していないためコミュニケーションがとりづらい。(身振り手振りのアクションは出来る)
    • 鬼千切・極がその効果が非常に強力な上、発動権がゲームの側で決められてしまうため発動権を得てもプレッシャーになる。フレンド同士なら問題ないが、野良プレイなどではミスの責任が大きいため緊張しやすい。
    • マルチプレイ中は一度部屋から退出して拠点に戻らなければ装備を作ること、天狐を派遣させること、アイテムの売買*70のいずれも出来ず、極めて不便な仕様となっている。
      • 素材集めをして装備を作るにしても、一度退出しなければ何の素材が足りていないのかが確認出来ず、素材が集まったとしてもその場で作成して能力を強化することも出来ず…と、無印からその点は指摘されていたにもかかわらず変更されていない。
    • 伝達文も増えており、またショートカットで良く使うものを登録しておけるようになったのだが、ショートカットが戦闘中と統合本部内で共有されている上にその数も多くないので、扱いづらい。
      • 統合本部内で必要になるものと戦闘中に必要になるものでは当然その方向性は全く異なるのだが、別々に管理出来ないため結局ショートカットだけでは足りずに普通に伝達文メニューを開いて伝達文を送る必要に迫られることが多々。
      • 伝達文も増えたとは言え、まだまだプレイヤー視点では明らかにこれで十分足りているとは言えない状況なのだが、そんな中で明らかにネタとしてしか使いようがないもの*71が目立つため不満意見が噴出している。フリーチャットが出来ない以上、ネタに使えるのがあること自体は悪いことではないが、必要な物を抑え切れていると言えない状況で増やされても「優先順位がおかしい」となってしまうのは必定である。
  • トロフィー(勲章)
    • 本作のトロフィー(勲章)の中に上級者が手応えを求めて制約を設けてプレイするようないわゆる「縛りプレイ」を要求してくるトロフィー(勲章)が複数あることに対して疑問や不満の声がある*72
      • やり込みの要素ではあるものの、無印では時間をかけてやりこめば少なくともコンプリートは十分可能なものだったため、その落差でことさら悪印象につながってしまっていると思われる。
    • また、特定の武器種に属する武器を全て入手する事で得られる「岩通す一念」という物が、PSV版でしか戦えない敵由来の槍が条件に含まれており「PSV以外のハードでは槍でトロフィーを取得出来ない」状態になっている。

総評

掘り下げられた物語と充分なボリューム、ユーザーライクと呼ぶには至らない所はあれども無印から強化されたプレイアビリティもあり総合的に良作と呼べる内容に仕上がっている。

だが、発売直後は「無印のアップデートである程度は完成していた戦闘面でのバランス調整に余計な手を加えたことで壊滅的になってしまった上、無印部分も無印発売初期の劣悪バランス・仕様に戻っていた」という点でユーザーから大きな不評を買った。

無印の迅速な対応に比して多少もたつきはあったものの、アップデートにより修正する対応は今回も取られたが、それが好意的に捉えられた*73前回とは対照的に、無印のアップデートでの改良点まで無にしている所も踏まえて厳しい意見が多かった。

ゲーム自体の出来は無印から折り紙付きで、部位破壊の爽快感は健在。前回同様ミタマイラストコンテストや他狩りゲーとのタイアップなども盛んに行われた。
現在はアップデートにより多くの問題点が修正済みであり、無印編も全て収録されているので、まだシリーズをプレイした事が無い人は、今作から始めてみるのがいいだろう*74
ただし、言うまでも無いがアップデートは必ず適用しておくべきだろう。


余談

  • 大型アップデートにより、『ソウル・サクリファイス デルタ』や『フリーダムウォーズ』などのコラボ衣装が配信。更には極編に新規鬼が3体追加された。
    • 無印でも『ソウル・サクリファイス』とコラボしたケルベロスがアップデートで登場しているが、今回はシリーズオリジナルの新規鬼である。
  • 本作のトレジャーボックスには限定のウタカタのモノノフになりきれる防具のプロダクトコードや天狐のぬいぐるみ、画集、極新規追加楽曲を収録したサウンドトラックCDが同梱されている。
    • このうち、サウンドトラックに関しては公式Twitterアカウントで発売1週間前にユーザーから単体売りの有無の問い合わせに対してトレジャーボックス以外での販売予定なしとしていたのだが、ゲーム発売と同日にiTunes StoreやAmazonなどでトレジャーボックス同梱のサウンドトラックが配信開始されており、不満意見が一部であがっている。
      • 確かにCDではないが、特にサントラ目当てだったユーザーにしてみればそんなとんちのような問答で納得できるわけもなく、この対応はいささか不誠実に過ぎるといわざるを得ないだろう。
  • 本作のレビューなどで特に否定的な内容になると時折見られるフレーズとして「こだわり」がある。
    • これはPSV/PSP版の発売直前に4gamerに掲載されたインタビュー記事の関口ディレクターの「ここだけは譲れない,という一線は,どの要素にも必ず存在します」という部分から、「ここだけは譲れない一線=(開発の)こだわり」と言うところから来ている。
      • 何度か配信された体験版においても上述したイミハヤヒはやたらと動き回る上に飛び回るため、満足に攻撃も出来ずにひたすら追いかけっこをさせられると言う点で強い不満を抱くプレイヤーが多く、その挙動を調整して欲しいという意見が大量に寄せられている事に触れ、調整はするが大元の挙動は譲れないものだとして出てきた発言。
    • このインタビュー記事が掲載されて以降、発売してから多く噴出することとなった不満に対して「(それらは全部)開発のこだわりだから(文句を言っても)仕方ない*75」と揶揄されてしまった。
    • しかし、大型アップデートとして配信された1.03では譲れない一線の一例で上がったのはずのイミハヤヒの挙動も飛ぶ頻度が大きく減少したり、それ以外の挙動も大幅に遅くなったり等、譲れない一線を易々と譲ってしまっている調整が為された。
      • これ自体は評価されても良いことなのだが、発売前後の対応やインタビュー記事から、ユーザーには腑に落ちない思いが残った。
  • 前述したトロフィー、「岩通す一念」に関してPSV版でしか手に入らない装備品も取得しないと獲得出来ない武器種があるという明らかなメーカーサイドのミスもあるが、それも「ご迷惑をおかけしております、検討します(現在に至るまで仕様変更無し)が他の武器種なら取れるのでそちらで試して下さい(要約)」と返した件などの他、不誠実と判断される対応が目立った。
    • こういった不誠実な対応に加えて、アップデートで告知に記載されていない修正が入ることが少なくないことが問題視された。
    • 例えば1.03アップデートの賭スタイルにおいて立ち回りが変わるレベル*76の変更がなされた。
      • 1.04アップデートでこの賭スタイルの仕様は本来のものに修正された。
      • それ以外にも、同様に薙刀の黄昏などで武器ゲージの溜まりやすさに手が加えられてゲージが非常に溜まりにくくされてしまったりなど、プレイヤーサイドが弱体化するものに限ってこれ以降も告知も無しに変更を加えられるようになったため、こちらもプレイヤーからの不信感を煽る結果となった。
      • これらの不誠実な対応は無印の時の開発陣からは考えられないものであり、評価の落差が広がった原因となっている。
  • 上の不誠実な対応の一例として時折出てくるものに発売直前の体験版についての顛末がある。
    • PSV/PSP版の発売直前に製品版にデータを引き継げる体験版が配信され、ストーリーの第二章の任務「疾風の狩人」のカゼキリが登場するまでを楽しめる「序盤体験版」と武器種ごとに装備が指定され、防具は完全固定、ミタマはそれぞれの戦闘スタイルごとに1人がピックアップされ、レベル3固定という状態でイミハヤヒやゴウエンマなどの討伐に挑む「特殊任務」が収録されている。
      • 発売初期の惨状からも察せるだろうが、特殊任務のバランスは非常に悪く、桁外れに高い攻撃力と体力、そして自重を知らない鬼の挙動の三重苦に多くのプレイヤーから不満を寄せられたようで、公式に「体験版をプレイいただいている皆様へ」という声明を出すことになった。
    • このバランスの悪さはあくまで前作をやりこんだプレイヤーへの挑戦状的なもので、製品版ではこのようなバランスにはなっていない…としていたのだが、実際の製品版ではむしろプレイヤーからは「(体験版の)特殊任務の方がまだマシだった」・「メーカー(の公式声明文)に騙された」・「いくら装備を強化しようが、ミタマを強化しようが(鬼の強さが異常で、プレイするのがしんどいのは)全然変わらない」などの不満意見が挙がるほどの壊滅的な内容となっており、無印で好意的に見ていたプレイヤーでも見限る者が多く出てくる事態になってしまった。
      • また、この特殊任務の壊滅的なバランスにストレスが溜まっているところで、これまた前述した4gamerのインタビュー記事という追撃が来たこともプレイヤー側に絶望を与えるには充分であった。
    • 元々本作の発表後の早い段階で「ミタマの習得するスキルは原則上方修正(強化する)*77」としていたのだが、体験版及び発売初期の調整はその効果を実感できないレベルで鬼が強化されていたため、「スキルは上方修正(それ以上に鬼を強化しないとは言っていない)」と揶揄するプレイヤーも存在していた。
      • ゲーム内容だけではなく、こういった諸々の対応の積み重ねでファンだったプレイヤーをアンチに変えてしまっているという笑えない状態であった。なお、PS4版が発売される前にも同様の体験版が配信されたが、こちらの特殊任務はちゃんとまともに楽しめる程度のバランスになっているので安心してほしい。
  • 2015年4月23日にPS4版が発売された。
    • 初回特典に2015年の大河ドラマで主人公となっていることから選ばれたのか、「杉 文(すぎ ふみ。後の楫取美和子(かとりみわこ))」のミタマのプロダクトコードが同梱されている。
    • その他、パッケージ版同封の操作方法をまとめた簡易説明書に関してミスが生じている。訂正に関する案内がこちらのページ
    • 無印のアップデートで追加され、PSV版『極』では初期から収録されていた『ソウル・サクリファイス』とのコラボレーションコンテンツのうち、集団任務の「特殊任務」に属していた「地獄ノ番犬(「ケルベロス」討伐)」と「王と犬狼の狂宴(「ケルベロス」と「ゴウエンマ」討伐)」の2つに関してはPS4版では収録されていない(プレイできない)ので注意*78
      • また、無印ではアップデートを適用したPSV版であれば無条件でプレイできたが、極では進行度十に到達しなければプレイできず、さらにPS4版とPSV版でクロスセーブを利用してプレイしている場合でもVita版の方で集団任務の進行度十に到達させないと、PSV版でもプレイできなくなってしまう*79のでこちらも合わせて注意して欲しい。
    • 任務は収録されていないが、同じくコラボレーションコンテンツのDLCとして無印で配信された防具「王道の法衣」一式、および前述の2任務の報酬「衛兵の槍片」を使って作成できる武器、「魔槍・ケルベロス」はPSV版極もしくは無印で作成・入手していた場合はPS4版でも引き継いで使用可能。
      • ただし前述した通りPS4版単体では槍で「岩通す一念」のトロフィー・勲章の獲得が出来ないので要注意。
  • 2015年6月26日にSteamダウンロード専売でWin版が発売された。オンラインマルチプレイもサポートされるが、PSV及びPS4ユーザーとのマルチプレイは不可と公表されている。
    • ただし、DirectX11対応グラフィックボードが必須になっておりプレイのハードルは決して低いものではない。当初は30fps固定であったことがかなりの批判を浴びていたが、アップデートによりその点は改善された。
      • また、先に発売されていたPS4版の時点でも大きな問題となっていた、前述した「魔槍・ケルベロス」に絡むトロフィーの問題は全く手つかずのまま移植されているため、Steam版でも「Steam版では入手することが出来ない「魔槍・ケルベロス」が要求されるため、槍では「岩通す一念」の実績を解除することが出来ない」状態のままとなっており、これも本作に関連した開発およびメーカーの不誠実な対応の一端として解釈されている。
      • あくまで「槍で「岩通す一念」を解除しようとしなければ良い話」ではあり、槍以外で「岩通す一念」を解除すれば他の実績を全て解除することが条件の「極めしモノノフ」の実績はSteam版でも問題なく解除出来る。しかし、別ハードとは言え、既に同様の問題が発生している事柄を修正も無しと言うのは、不誠実と断じられるのも無理はない。
  • 2016年1月6日から2月2日までPlayStation Plus加入者限定のフリープレイで無料配信された。