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トライゴン - (2015/01/24 (土) 01:13:15) の編集履歴(バックアップ)


トライゴン

【とらいごん】

ジャンル 縦スクロールシューティング
対応機種 アーケード
発売・開発元 コナミ
稼働開始日 1990年5月23日
プレイ人数 1~2人(同時プレイ)
ポイント ド迫力なボンバー
見た目そのままの当たり判定
「トライゴン」は 補助兵器の名前


概要

コナミが1990年にリリースした業務用縦スクロールシューティングゲーム。
シューティングとしては至ってシンプルな作りだが、要所要所にオリジナル要素が加わっている作品。
コナミのシューティングでは珍しくボンバー制を採用しており、発売前には多くのユーザーが期待を寄せていたが、同時期に発売された『雷電』に客足が奪われる結果となり、大ヒットには至らなかった。

第4回(90年)ゲーメスト大賞 ベストシューティング賞第7位。ベストVGM賞第10位。

ストーリー

「侵略者の魔の手から、秘密工場のある人工島(トーポアイランド)を守れ!」

2020年、異星文明が兵器複製技術を武器に侵略戦争を仕掛けてきた。徐々に圧倒される人類は、最後の切り札としてまだ侵略者に知られていないプラズマ波動兵器を投入した。しかし、この秘密工場の存在が敵に知られ、工場のある人工島(トーポアイランド)に敵の攻撃が向けられた。果たして人類の運命は!?

システム

1レバー+2ボタン(ショット・スペシャルウェポン)で自機である 「スーパー戦闘機」 を操り、全9面を攻略する。2周エンド。戻り復活制。

  • パワーアップアイテムを取得することで攻撃力が上昇する。広範囲に攻撃が可能な 「スプレッド」 と、一直線にしか攻撃はできないがフルオート連射できる 「バルカン」 の2種類がある。どちらも最大5段階までパワーアップが可能で、1段階上昇するごとに前者は2WAY増え、後者は連射速度が早くなる。
  • スペシャルウェポン(ボンバー)も2種類存在し、AI化された特殊レーザーで敵を自動追尾してくれる 「ドラゴンレーザー」 と、攻撃力では劣るものの緊急回避として有用な 「ライトニングソード」 が存在する。ある意味このゲームを象徴するシステム。
  • 灰色の編隊を倒すことで出現する無人補助戦闘ポッド 「トライゴン」 を取ると、自機に隣接するような形で援護してくれる。自機の周りを回転可能で、敵がどこから出現してもダメージを与えてくれる。また敵が画面上に居ない状態で自機を動かすと、自機が動いた方向とは逆の位置(例えば自機が左に動くと「トライゴン」は自機の右側に動く)に移動するので、ある程度自分の好きな方向に配備させることができる。但し以上の特徴は1人プレイ時のみに適用されるものであり、2人プレイ時では大きく異なってくる。
    • 1Pプレイ時だと「トライゴン」は一種類しか登場しないが、二人同時プレイの際には四種類に増える。
      • 「シングル・トライゴン」 ・・・バルカン砲をフルオート連射する。
      • 「ツイン・トライゴン」 ・・・2方向への射撃が可能。
      • 「ハンティング・トライゴン」 ・・・AI化されたレーザーで、敵を自動追尾して攻撃する。
      • 「ブラスト・トライゴン」 ・・・特殊ナパームを発射する。 また「トライゴン」の配置の仕方も1Pプレイ時と違い、常に互いの自機の間の中央に漂う形になる。尚、どちらかが被弾すると互いを結んでいた共有線が切れて、「トライゴン」が消滅する。
  • 「ボーナス」アイテムは、特定の敵を倒すことで出現する。連続して取得することによって「1000→2000→3000→4000→5730」と段階的にアップしていく。一度でも取り損なうと再び「1000」から始まる。
  • 残機が0の状態でプレイしていると、稀に金色の編隊が現れる。その編隊を倒すと「1UP」アイテムが出現する。残機0の状態だと何度でも出現し更に完全に運が絡むため、涙を呑んだスコアラーもいたとかいないとか・・・。

評価点

  • 「ドラゴンレーザー」は他のゲームではあまり見られないボンバーであり、画面中を駆け巡るその姿は爽快感がある。また「ライトニングソード」は即発動して自機を守ってくれるため、用途としてもきちんと差別化が図られている。
  • 音楽の評価も高い。このあたりは流石コナミといったところ。各ボス毎に専用VGMが用意されており、プレイヤーを飽きさせない。エンディング曲である「Nostalgic」はファンの間では大変評価が高い。ちなみにVGMを担当した松原健一氏はこのゲームを最後にアーケード担当から退いたため、並々ならぬ思いで作曲に臨んだらしい。

問題点

  • 当たり判定が非常に大きい。
    • 自機の先端部分はまだ若干甘いものの、両翼から尾翼にかけては見た目通りの判定があるため、避けたと思っていたら死んでいた、なんてことはよくある話。前年にリリースされた『グラディウスⅢ』もビックリの判定のデカさである。また自機の移動速度も決して早くないので、余裕をもった立ち回りが要求される。
  • 復活が厳しい。
    • 一度死んでしまうと所持していたボンバーが全て無くなる。それに加えて戻り復活となるため、復活が非常に厳しく場面がある。特に後方からの攻撃が加わる5面は難度が高く、2周目の復活はほぼ絶望的。但し二人プレイのときに被弾してもお互いに「ライトニングソード」を一発ずつ所持した状態でその場復活するためある程度難度は落ちる。

総評

『フラックアタック』『A-JAX』と共に、三大コナミ地味縦シューとして扱われることが多いこのゲームだが、ゲーム自体は割りと楽しめる作品になっている。ただやはり当たり判定の厳しさが足かせとなった上に、同時期にリリースされた『雷電』がユーザーから大変な評価を受けていたため、相対的にインカムが減少してしまい、やがて公から姿を消してしまったゲームである。