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ソルスティス 三次元迷宮の狂獣 - (2019/05/26 (日) 03:30:23) の編集履歴(バックアップ)


ソルスティス 三次元迷宮の狂獣

【そるすてぃす さんじげんめいきゅうのきょうじゅう】

ジャンル アクションパズル
対応機種 ファミリーコンピュータ
発売元 EPIC・ソニーレコード
開発元 SOFTWARE CREATIONS
発売日 1990年7月20日
定価 5,900円
判定 良作
ポイント 曲とグラフィックは逸品もの


概要

  • 元々海外のNES用ソフトとして発売された『Solstice:The Quest for the Staff of Demnos』の日本版である。

特徴

  • 魔術師シャダックスを操作して古城に隠された杖の欠片を集め、黒魔術師モルビスを倒しさらわれたエレノア姫を救い出す、という筋書きの、クォータービュー方式の擬似3Dアクションゲーム。
    • このゲームはアクションゲームではあるが、基本的には攻撃法法がないため、探索ゲームやパズルゲームとしての性格が強い。
  • 操作方法は十字ボタンで4方向に移動、Aでジャンプ、Bで足元にある台や箱などのアイテムを拾ったり置いたりするというもの。

評価点

  • まずプレイヤーが驚くのが、ファミコンの電源を入れていの一番に流れる異次元的なBGM。
    • と言うのも本作は当時20歳のTiM Follin氏が音楽を担当しているのだが、元々は欧米のファミコンであるNES用ゲームとして開発された作品という事もあり、何と拡張音源をいっさい使用していない。
      • 他のファミコン作品SILVER SURFERにも携わり、ゲームの出来はともかく曲の方は評判が良い。
  • グラフィックも綺麗で、とくにゲームスタート直後のオープニングはダークでファンタジックな印象が強く残る。
  • ゲームはクォータービュー視点なのだが、表現技術もかなり凝っており、ワイヤーフレームでできたブロックの陰に隠れたり、リフトに足場を乗せて組み合わせるギミックなど、高度な処理が施されている。
  • 広大な場所はエリア毎に繋がっている。全て1画面スクロールなし。前後左右はもちろん、上下に繋がって構成されて立体感がある。
  • 敵キャラも、スライム、目玉、クモ、鉄球など多彩である。
    • 敵キャラの名前が非常に個性的で、いわゆるスケルトンが「進軍頭蓋骨」上記の目玉が「魔性鳩脅し」他にも「邪悪烏賊飯」「猛臭偏平足」など。

問題点

  • 難易度がやや高めで、一部ステージは「死んで覚える」ことをしなければならない。
    • 謎解きは数部屋にまたがるものも多くあるため、ノーヒントで解くのは困難を極める。
    • また、ステージは広いくせにセーブもパスワードもない。
  • ボス戦がない。
    • アイテムをそろえてモルビスにたどり着けばイベントでクリア、となる。

総評

日本で発売されたファミコンのゲームソフトとしては異色の、思考力とテクニックの両方が求められるクォータービューアクションパズル。
ゲーム内容、グラフィック、サウンドいずれをとっても最高峰とされる逸品ではあるが、皮肉なことに発売元がソニー系故にバーチャルコンソールで復活する事はほぼ不可能だろう。


余談

  • 続編にあたる、『ソルスティスII』*1が1993年11月12日にSFC用ソフトとして発売された。日本版の発売元は前作同様EPIC・ソニーレコード。
    • 前作の主人公、シャダックスの息子であるクレンダールが主役で、監禁されている父親を救うために試練の旅へ出るというもの。
    • プラットフォームがSFCに変わったことから画面スクロール、ボス戦、フィールドはSFC特有のMODE7で描かれており、前作とは違い武器による攻撃が可能となり、システムにもRPGライクな成長要素が加わるなど別物のような作品となっている。
    • ちなみに、GBで発売された『アルタードスペース』*2は舞台こそSF世界ではあるが、本作のゲームシステムを踏襲しているため、差し詰め「SF版ソルスティス」とも言われている。
  • 細かい話なのだが、外部端子につなげるジョイカードなどの連射コントローラでは操作が不可能。