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【ろくよんではっけんたまごっち みんなでたまごっちわーるど】
ジャンル | 育成パーティボードゲーム | |
対応機種 | ニンテンドウ64 | |
発売元 | バンダイ | |
開発元 | ハドソン | |
発売日 | 1997年12月19日 | |
定価 | 7,140円(税5%込) | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
育成+ボードゲームという画期的な作品 実はマリオパーティの前身 どちらの要素も上手く組み込まれた良パーティゲー 子を育てるために起こる壮絶な奪い合い たまごっちブーム終了後の発売でまるで売れなかった |
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たまごっちシリーズリンク |
唯一ニンテンドウ64で発売された、たまごっちによるパーティボードゲーム。開発はハドソンで、同社が『マリオパーティ』以前に手がけた作品である。
当時、実機では様々なたまごっちが登場していたが、本作に登場するのは初代のたまごっちと新種発見の2種類である。
ゲーム内容は、たまごっち本来の育成要素と、パーティボードゲームを組み合わせた斬新な内容。
どちらの要素にも手抜きや手落ちが少なく、ちゃんとたまごっちである意味を含めた、ただのキャラゲーに留まらないパーティゲームである。
評価は高いものの、残念ながらたまごっちブーム終焉後の発売となったため、ほとんど売れることはなかった悲劇のゲーム。
プレイヤーは最初に初代たまごっちか新種発見たまごっち、いずれかのたまごと、その色を選ぶ(*1)。色はそのままプレイヤーカラーとなる。
参加プレイヤーは1ターンごとにたまごっちにお世話を行いながら、様々なイベントで蓄積されていく変身パワーを溜め、たまごっちを成長させていく。
最終段階となるアダルトっちの時点で、変身パワーを一番先に溜めきって自分のターンを迎えたプレイヤーが勝利となる。
1ターンごとにプレイヤー達はサイコロを振るか、特殊効果を得るカードを使うか選択。その後で1コマンドだけお世話が出来る。
お世話をするためにはお世話パワーというものを消費しなくてはならず、お世話の内容によって消費数値が異なる。
このお世話パワーが足りないとプレイヤーは思うようにお世話が出来ず、0になると嫌でも育児放棄同然の状態となってしまう。
お世話パワーの回復手段は少なく、相手から奪い取る手段も存在するため、計画的に余裕を考えてお世話をしなければならない。
たまごっちは実機と同じくランダムで病気にかかる。病気にかかるとサイコロの目が3までになったり、変身パワーが減少したり制限を背負うことになる。
当然病気を放置することも可能だが、あまりに放置しておくとたまごっちは死んでしまい、そのプレイヤーはゲームオーバーになる。
特定のマス目に止まることで、基本全員参加のミニゲームがスタートする。
ミニゲームの勝者は変身パワー+ごきげんがあがるが、敗者はごきげんが下がる。また、勝敗を問わずおなかを消費する。
プレイヤーキャラが勝利すると、たまごっちは「熟たまごっち」に成長を遂げる。これがたまごっち図鑑に記録される。
熟たまごっちは、全て本作オリジナルである。任天堂ハードということもあり、マリオっちという特殊なたまごっちも存在する(ただし超低確率)。
またまたたまごっちの一団が、宇宙船に乗って地球に寄っていこうとしていた。しかし宇宙船の中で一杯のごはんを巡って大喧嘩、宇宙船は墜落してしまう。
一方地球では、たまごっちの研究で一躍名を挙げたばんぞー博士が、いつものようのお見合いに失敗して落ち込んでいた。そんなばんぞー博士の頭に墜落した宇宙船が直撃する。
泣きっ面に蜂といった仕打ちをうけるばんぞー博士だったが、これをキッカケに新たなアイデアが浮かび、6日かけて新しいたまごっちハウスを開発する。
それは、ボードゲームで遊びながら4匹のたまごっちを育てて競い合う、新たなパーティゲームであった。
たまごっちブームに便乗して出した駄作かと思いきや、パーティゲームとしてもたまごっちゲームとしてもかなりの完成度を誇ったゲーム。
当時のたまごっちファンは老若男女幅広いものになりつつあったため、もし時代さえあえば年齢層を問わず楽しめるものだっただろう。
だが、本作は発売した時期があまりにも遅く、そして悪すぎた。
加熱しきったたまごっちブームが氷河期に突入した真っ只中に発売された本作は、あまり話題にあがることなく歴史の闇に消えてしまったのである。
しかし本作のノウハウは後の『マリオパーティ』シリーズにつながっており、決して無駄になったわけではない。