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アナザーコード 2つの記憶 - (2015/03/18 (水) 21:18:46) の編集履歴(バックアップ)
アナザーコード 2つの記憶
【あなざーこーど ふたつのきおく】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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DSカード
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発売元
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任天堂
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開発元
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シング
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発売日
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2005年2月24日
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定価
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4,571円(税別)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:全年齢対象
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判定
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なし
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ポイント
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DSでミステリー アイデアはユニークだがボリュームには乏しい
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概要
DSで発売されたアドベンチャーゲーム。シナリオ担当は『殺人倶楽部』などで有名な鈴木理香氏。
DSの機能を生かした謎解きが特徴。
ストーリー
13歳最後の日、アシュレイ・ミズキ・ロビンズは叔母のジェシカと共に船上にいた。
11年前、彼女の母親は何者かに殺され、父は妹に3歳のアシュレイを預け11年間もの間行方不明になっていた。
しかし14歳の誕生日が近づいたある日、差出人不明の小包が届く。
その中には謎の機械と行方不明のはずの父からのメッセージが入っていた。
「愛するアシュレイ、14歳の誕生日を一緒に過ごそう。ブラッド・エドワード島で君を待っている。」
死んだと聞かされていたはずの父からの突然のメッセージにアシュレイは戸惑うが、ジェシカはアシュレイに父に会うことを強く勧める。
「アシュレイ、パパに会うの。会えば、きっと全てがわかる…」
母の死の真相と自らの記憶を探るため、アシュレイはブラッド・エドワード島に向かう…。
システム
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見下ろし視点のごく普通のアドベンチャー。操作はボタンでもタッチでも可。プレイヤーはアシュレイを操作してブラッド・エドワード島の屋敷、エドワード邸を探索することになる。
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怪しいところに来たらタッチかボタンでその場を詳しく探ることが出来る。このシーンではカーソルを動かして怪しい場所を直接調べることができる。
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アシュレイは父から新開発の小型機器「DAS(見た目はニンテンドーDSに酷似)」を渡されており、これを使った謎解きができる。
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DASにはカメラ機能が搭載されており、基本的にどこでも写真を撮る事が出来る。撮った写真は重ね合わせて謎を解く鍵になることがある。またそれ以外にも重要な機能が隠されているらしいが…。
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余談だがDSに本当にカメラ機能が搭載されるのは本作発売から3年後のDSiを待つ必要がある。ある意味iの登場を予言していたのかもしれない。
評価点
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読後感爽やかな完成度の高いシナリオ。
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エグイシナリオを得意とする鈴木氏の作品だが、本作は随所に黒い要素を匂わせつつも、全体的な雰囲気は非常に爽やかにまとめている。
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どちらかというと近年のライトノベル風の作風と言うよりは70年~80年代のジュブナイル小説風の作風である。ティーンエイジャーの少女の父との関わりや過去の惨劇と向き合う事への葛藤などを少し引いた目線からリアルに描いている。
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幽霊や記憶を操作する装置が登場するなどややSFチックではあるが、あくまでこれらの存在は小道具に留めており、全体的なテーマは「父と少女の再会」を貫いている。
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島で出会う幽霊の少年「ディー」と島で起きたエドワード一族にまつわる血塗られた惨劇の存在もほどよいアクセントになっている。
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本作のサブタイトルである「2つの記憶」はアシュレイとディーの記憶のことを指している。普通にシナリオを進めればアシュレイの記憶は全て取り戻せるが、ディーの記憶はいわばサブシナリオ扱いになっており、特に取り戻さなくてもシナリオは先に進む。
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エドワード家に起きた惨劇については断片的な資料とディーの記憶に頼る必要があるのだが、明確には語られずドロドロとしたえげつない雰囲気が漂う部分もあり少しぞっとする。
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DSの機能を生かした独特な謎解き。
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特にユニークなのは「写真立て」のトリック。他にも「版画」や「ほこり取り」などはDSの機能を良く活かしたオリジナルな謎解きになっている。
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謎解きの難易度そのものはそう高くはない。基本的に他の部屋にまで派生する謎解きはあまり多くなく、多くは一部屋で完結するものになっている。
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その部屋でやるべき探索を全て終えないと他の部屋に行けないという制限がある部屋もあるので、基本的に「詰む」というほどのことはない。また、ゲームオーバー、詰み選択肢と言った罠も一切なく、全体的にアドベンチャーとしては難易度は控えめである。
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ただ、前述のようにDSの機能を生かした独特な謎解きもあるので「易しすぎてあくびが出る」ほど簡単にもいかない。簡単目ながらほどよい難易度に仕上がっていると言えるだろう。
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グラフィックや演出もハイレベル。
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DSの2画面を生かして上下に別々のアングルから同じシーンを映し出すなど、イベントシーンは良く出来ている。
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キャラクターの造形もあまり媚びておらず、普通に可愛いと言える物である。グラフィックレベルも高い。
問題点
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終盤のシナリオが尻切れトンボ気味。
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展開がかなり唐突で、伏線もあまり張られていない。序盤の展開に比べるとあまり練り切れていない印象である。
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とはいえ、最終盤に至るシナリオの完成度は普通に高い。黒幕の明かし方や「アナザー」にまつわる展開をもう少し丁寧に描写して欲しかったところ。
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終盤は謎解きがほぼなくなり、文章を追うだけになってしまうのも残念。
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エドワード家にまつわる人物は人数が多い上、ほぼ全員が故人であるため関係性を追うのが大変。
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アシュレイに関わるキャラクターは非常に少ないのだが、ゲーム中に名前の出てくるキャラクターのうち半分以上が既に死亡しているエドワード家の人間なのでそちらまで含めてシナリオを把握しようとすると結構大変である。
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ボリュームは薄い。
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よほど迷っても一周10時間はかからない。アドベンチャーに慣れている人なら、初見でも一周5時間は切れるだろう。
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2周目はあるが、細かい演出が変わるだけで大筋のシナリオには変化がない。大きなルート変化のような物はないので、何周もやりこむのは難しい。
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DASの写真機能は、撮った写真を重ねて謎を解く程度で、他人に見せて反応をうかがうと言った使い方は出来ない。せっかくのカメラ機能なのに、それを活用した謎解きがないのはもったいない。
総評
キャッチコピーである「さわれる推理小説」というテーマに良くも悪くも忠実な作風である。
基本的に一本道なシナリオに、DSでの謎解きを付け足した…と言った雰囲気で、ゲームオーバーなどもないのでどちらかと言えば電子書籍感覚で楽しむのがよいのかもしれない。
シナリオそのものの完成度は高いので、「ライトな作風のミステリーを楽しみたい」という人にはオススメ。
その後・余談
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続編『アナザーコード:R 記憶の扉』がWiiで発売された。本作の重要なネタバレを含むのでプレイする順番には注意。
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アシュレイの生まれた年は1991年で固定だが誕生日はDSの本体設定が反映される。
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…それはいいのだが本作の舞台は「アシュレイの誕生日の前日」なので、設定した誕生日によっては12月に半袖でうろつく羽目になる。
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ただ明確な舞台は語られていないので、ひょっとするとブラッド・エドワード島が赤道直下や南半球にある可能性もなくはない。…それはそれで矛盾しそうだが。
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「アシュレイ」とは読み方を変えれば「アシュリー」のことである。同じ任天堂にほぼ同名のキャラクターがいるが、関係性は特にない。