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チョロQ3 - (2015/04/17 (金) 22:19:10) の編集履歴(バックアップ)


チョロQ3

【ちょろきゅーすりー】

ジャンル レースゲーム
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 タカラ
開発元 タムソフト
発売日 1998年2月19日
定価 6,090円(税5%込)
プレイ人数 1~2人
廉価版 PlayStation the Best for Family
1999年5月4日/2,940円
PS one Books
2004年6月24日/1,575円
判定 良作
チョロQゲームリンク

概要

  • プルバック式のミニカー「チョロQ」を題材にしたレースゲーム第3弾。
  • タムソフトが開発したチョロQのゲームとしてはこれが最後となる。そのため以降の作品は作風がやや異なる。
  • チョロQ2でのボリュームアップ路線をさらに進め、チョロQタウンはより広いチョロQシティに、ボディは100種、グランプリは3つ、コースは全て新規で数も増量となった。イベント数100、ボディー数100、パーツ数100の「3つの100」を当時売り文句にしていた。

前作からの変更点・追加要素

  • チョロQシティ
    • 前作のチョロQタウンからさらにフィールドが広がった。
    • 100のイベントが用意されている。イベントを一つ終えるごとにチョロQコインが貰える。全部で100枚存在する。
    • このイベント100を達成するとパスワードが出て来るがこれは発売当初に行われたキャンペーン用のパスワードなので現在は意味が無い。
      • イベント100を達成した後改めてハイパーグランプリで優勝すると隠しパーツがもらえるため現在も完全に無意味になったわけではない。
  • 昼夜
    • ストーリーを進めると昼夜を変える事ができるようになる。
      • 夜になると暗くなる、探索できる範囲が大きく変わる、夜専用のイベント・レースがこなせるようになる等の違いがある。
  • タカラくじ
    • タカラくじを買う事ができる。タカラくじの抽選発表はレースを1回しないと発表されない。
    • 当たるとそれまで購入したパーツの代金分が賞金として支払われるため金策が幾分楽になった。
      • ちなみに一見当選確率1/1000に見えるが実際はもっと高い確率で当たるので金策として十分現実的。
  • パーツの追加
    • ホイールはチョロQの性能に影響しないドレスアップ目的のパーツ。ペイントショップでペイントする事もできる。
    • ウエットタイヤは濡れた路面に強いタイヤ。セミレーシングタイヤはレーシングタイヤとオールラウンドの中間的な性能を持つタイヤ。
  • 2P対戦専用モードの追加
    • ゴルフレースはチョロQをカップの中に入れるまでの時間を計測する。全9ホールを終えた時点での合計タイムの少ないプレイヤーが勝ち。
    • コインキャッチレースはチョロQシティ内に散らばったチョロQコインを、先に5枚集めた方が勝ち。
    • ヒルクライムレースはスタートから頂上の折り返し地点でUターンし、ゴールを目指すレース。
    • アルペンレースはコース内の二つの旗の間を通りながらゴールを目指すレース。二つの旗の間を通らないとペナルティとしてタイムが5秒加算される。

コース

+ 新コースの数々
  • オーバルサーキット
    • その名の通りの楕円型サーキット。レイアウト的には難しい部分は何もない。コーナーにはバンク角が付いている。
    • このコースでは1位のマシンがプレイヤー車と同じ装備になるため、追い抜くのは非常に難しい。インに入ることを徹底したりスピードを高く保ったりして繊細な走りを維持しなければ勝てないが、そうすると今度はミスしやすくなる。コース自体のシンプルさとは裏腹に非常に難しいレースになる。
  • ショートサーキット
    • オーバルサーキットで入賞すると解禁される。一つだけ急なコーナーはあるが、特に難しいことはないコース。
    • 前作のショートサーキットとは左右反転している以外構成は同じ。ただしロケーションは全く違う場所。
  • トレインロード
    • チョロQシティ内の駅に近づくと発見できる。電車用の線路の上を走るオフロードコース。
    • 難しいポイントは少ないが、鉄橋に入る時のギャップと一瞬オンロードになる地帯には注意。ちなみに駅名をよく見ると「ろす」と書いてある。「ろす」ってなんだ?
  • チョロQキャッスル
    • チョロQシティ内の城に近づくと発見できる。お城の中を走りまわるオンロードコース。
    • 直角コーナーやヘアピン、水路でのスラロームなど難しいコーナーの多いテクニカルコース。途中ジャンプポイントがあるがせいそうしゃがたまに失敗する。
  • 地下水路
    • チョロQシティ内の水路入り口に近づくと発見できる。その名の通り水路を走るコース。廃棄物が散乱している。
    • 路面は常にウェットなのでウェットタイヤは必須。直角コーナーの連続するテクニカルコース。ジャンプ台左の壁にショートカットがあるが実用性は低い。このコースにも初代の森と泉のコースと同じく謎の剣が刺さっている場所がある。
  • 春はあけぼの
    • 季節変化コースの第三弾。今作ではどことなくお寺っぽい雰囲気に。
    • 開始直後の石段はスピンしやすく、その後にも100°コーナーが待ち構えるが、以降は一転して高速コースに。全体としては難易度は低め。
  • チョロ砂漠
    • ラリーレイドのような雰囲気の砂漠コース。後半は遺跡の中も走る。
    • 路面はオフロードが多いが、遺跡内はオンロードで、しかも最大の難所であるヘアピンが遺跡内にあるため、遺跡内では丁寧な運転が求められる。
  • チョロQホテル
    • 一定条件を満たした後チョロQシティ内のホテルに近づくことで解禁される。ホテル内外を疾走するユニークなコース。
    • 駐車場からホテル内に入り、最後はプールに飛び込むというすごいレイアウト。コースの方もシビアなコーナーがジグザグに折り重なる難しい構成になっている。
  • ミドルサーキット
    • サーキットコースの第二弾。ショートサーキットと一部を共有する。
    • 前半は複合コーナーセクションやヘアピンを構えるテクニカルな構成、後半は緩やかなコーナーだけの高速セクションとなっており、速度域の変動が激しいコース。
  • チャイナ峠
    • 竹林の中の峠道を走る、中華の雰囲気漂うテクニカルコース。
    • 狭い道幅に曲がりくねった峠道が峠攻めの雰囲気を盛り上げてくれる。途中にはアウト側の壁が無く落ちると大きく戻される危険なコーナーもあるなど、難易度の高いコース。
  • ビッグタイヤ
    • チョロQシティ内のビッグタイヤを使わないと行けないコース入り口へ近づくと解禁される。「ビッグタイヤ」というコース名の通り、ビッグタイヤ用のレイアウト。
    • コース上に大量の障害物があり、ビッグタイヤで乗り越えながら進む一風変わったレース。このコースではライバルカーもビッグタイヤ装備になる。ビッグタイヤ無しでも一応走れるが、障害物を全部よけなければならずまともなタイムは出せない。
  • ジャングル
    • 密林の中を走るオフロードコース。やっぱり遺跡が出てくる。
    • 高低差のあるコーナーや水没地帯に林立するトーテムポール避けセクション、ピラミッド迂回4連直角コーナーなど難所の多いコース。
  • 秋は夕暮れ
    • 四季シリーズ・秋。路面に落ち葉が降り積もり、オフロードコース化している。
    • 春はあけぼのと同じロケーションだがロングコースに分岐している。グリップの低い路面だがアベレージスピードの高い高速コースであり、タイヤスリップの危険性が高いコース。
  • 夏は夜
    • 四季シリーズ・夏。昼夜変更が可能になってから解禁される夜コース。
    • 春はあけぼのとの共有部分はわずか。オフロードコースであるもののコースの半分は水中を走るウェット路面であり、タイヤ選択に悩まされる。水中から出てくる部分はギャップとコーナーが複合している難所。
  • NEWスタジアム
    • サッカースタジアムだった場所を改修して作ったアトラクション系コース。夜専用。
    • アップダウンやジャンプなど高低差が激しく、その上丸太による障害物まであるテクニカルコース。ジャンプでバスを飛び越えるなどカースタントのようなシーンも。
  • 洞窟
    • 薄暗い洞窟内を走る夜専用コース。三週目になるとコースの各所がオーロラのように光る。
    • 難しいコーナーはないものの道幅は常にせまく、コースが二手に分かれる部分もあるなど、窮屈なオフロードコース。
  • ミステリーハウス
    • 夜のチョロQシティ内のお化け屋敷に近づくと解禁されるコース。夜専用。
    • 階段などの高低差が激しく、角度のきついコーナーも多い高難度コース。敵車が全部真っ黒、せいそうしゃが速い、タイヤスモークが出ない、リプレイで屋敷内の天井を走っているなどの怪奇現象が起こる。
  • ロングサーキット
    • サーキットコースのフル構成版。ミドルサーキットの後半から分岐してゆく。
    • 前半はミドルサーキットと同一だが、そこからさらにヘアピンとシケインが増えている。敵車はこのコースのシケインが苦手のようで、インを繋いで直線的に抜ければ大きく引き離すことができる。
  • 冬はつとめて
    • 四季シリーズ・冬。雪が降り積もり、路面がスノーに変化している。
    • 前半部は秋は夕暮れと共有するが、そこからさらにテクニカルなセクションへ分岐する。合流地点のジャンプなど難所も多く、グリップの低下も相まってシビアなコースになっている。
  • アイス&スノー
    • 雪山から市街地にかけてを走る超ロングコース。市街地では道がいくつかに分かれる。
    • 非常に長いうえに連続直角コーナーやギャップとの複合コーナーも多数あるきわめて複雑なコース。その上路面も雪で、各コースの中でも群を抜いて難しいコースに仕上がっている。
  • チョロQシティ
    • ハイパーグランプリ最終戦のみで走れるコース。チョロQシティを使った市街地コース。
    • チョロQシティそのままのため、直角コーナーが多く道幅も狭い。オンロードなので速度は出るが、ちょっとオーバースピードするとすぐに曲がりきれなくなるシビアなコース。

評価点

  • レース以外の要素が大幅に増量。
    • 探索要素はフィールドが広がっただけでなく、100のイベントが追加された事で探索がより楽しめるようになった。
      • 前作ではレース以外ではプレイヤー以外のチョロQは登場しなかったが、あるイベントをする事によりプレイヤー以外のチョロQが登場する。
    • 前作で登場したカジノは8ラインスロットとポーカーの2種類になり、ジムカーナはオフロード系コースが新たに追加。
    • インテリアを買う事でガレージを飾る事ができるようになった。
  • コースのバリエーションも増加
    • コースは全て新コースで20+1と量が増加。
    • 砂漠やジャングルのような自然がモチーフのコースは勿論、お城や地下水路等、サーキット以外の人工物がモチーフのコースが登場。バリエーションが豊かになった。
    • チョロQ2ではあまり使う事の無かったビッグタイヤが、専用のコースが登場。高低差が激しくいつもとは違う感覚でレースに挑める。
    • 従来作と同様、2P専用コースも含めて全てのコースに異なるBGMが用意されている。いずれも背景の雰囲気を表しながらノリの良さでレースを盛り上げる良曲揃い。CMでも使われた「チョロQホテル」のBGMが代表的な一曲。
  • シリーズ毎に増えてきたボディもいよいよ三桁の大台に乗り、充実のボリュームを誇る。
    • 相変わらずスポーツカーだけにこだわらない幅広いラインナップ。はたらく車は種類が相当増えており、一部のはたらく車ボディはチョロQシティでイベントを起こせる。(せいそうしゃでゴミ収集、パトカーでカーチェイスなど)
    • ボディを持てる数が100個に増えたのも地味だが大きい改善点。今まではたくさんのボディがあってもそのうち6個しか持てなかったが、今作では様々なボディを余すことなく楽しめる。
    • 車種が増えてきたことでよりマニアックなボディも増えており、4種のペイントパターンにも元ネタがあったりして、分かる人にはニヤッとできる要素となっている。ミゼットIIのラリー仕様車なんてこのゲームぐらいでしか見られないだろう。
  • グラフィクスの強化
    • チカチカしている部分が減っていたり、ビッグタイヤが円になっている、ホイールがパーツになる等、より細かい部分が描写されている。
  • 前作では可変フレームレートなためヌルヌル⇔ガクガクといきなり変化したコースが存在したが今作ではフレームレートが固定されてスムーズに動くようになった。
  • カジノは期待値が上がり、これで稼ぐことが十分可能になった事で存在意義が大きく増した。

問題点

  • 100個のイベントの中には攻略情報なしの自力攻略では発見が難しいものがいくつか含まれる。
    • 特定ボディを使用しなければできないイベントなどは存在に気付きにくい。特に発見が困難なのは「グランプリ終盤戦の攻略中にガレージそばの畑を見る」というもの。
      • グランプリ攻略中のみ発生するイベントが気づきにくいという欠点は前作の四季コースを見逃しやすいという欠点とまったく同じであり、同じ轍を踏む結果になった。
  • イベントの中にジムカーナ系ミニゲームを「○○秒以内にクリア」がコイン獲得の条件になっているものがあるがジムカーナの多くは難しい物ばかりとなっている。
  • チョロQシティはチョロQタウンに比べると碁盤の目のような配置になっている部分が多い。
    • マップが広いものの地図を買わないとマップを表示する事ができないので、前作に比べると迷いやすくなっている。
  • ハイパーグランプリ最後の「チョロQシティ」コースはクリアしてもスプリントレースやフリーランに追加されない。
    • ゲーム内最終グランプリの最終戦で高難度コースという正念場に関わらず、練習ができないためぶっつけ本番で挑まざるを得ない。
      • チョロQシティを使った市街地コースのため、道さえ覚えれば街で疑似的に練習することは一応可能。
  • 前作以前に比べると難易度が低下している。子供向けのおもちゃが元のゲームという原点に立ち返ったともいえるが、前作レベルのハードなレースはなくなっており、賛否両論。

総評

全体的に要素の追加がなされ、大幅なボリュームアップだけでなく前作の不満点もほぼ解消した。
前作をさらに上回る24万本のヒットを記録し、TVCMの放映、サントラの販売なども行われ、チョロQゲームの中でも最高潮の人気を誇った。
今作はチョロQシリーズの中でも最高傑作とも呼ばれる事もあるほどにファンからの人気が高い作品となった。

余談

  • 多くのプレイヤーが最初に走ることになるコース「オーバルサーキット」のBGMがなぜか『RIDGE RACER?』のBGMと全く同じフレーズを使用した曲になっている。