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じゃりン子チエ ばくだん娘の幸せさがし - (2015/06/14 (日) 01:45:54) の編集履歴(バックアップ)


じゃりン子チエ ばくだん娘の幸せさがし

【じゃりんこちえ ばくだんむすめのしあわせさがし】

ジャンル アドベンチャー
対応機種 ファミリーコンピュータ
メディア 3MbitROMカートリッジ
発売・開発元 コナミ
発売日 1988年7月15日
定価 5,800円(税別)
判定 良作

概要

  • 双葉社の「漫画アクション」で掲載されていた、はるき悦巳の漫画『じゃりン子チエ』を題材としたファミコンのアドベンチャーゲーム。
    • 原作漫画は大阪でホルモン焼き屋を切り盛りする主人公の女の子、チエちゃんとその周囲の人物の生活を描いた下町人情あふれる内容が人気を博し、大阪を中心とした関西ではかなり有名となった。
      • どれほど関西で有名かと言うと、第二期のアニメは知名度の低い関東では放送が見送られた程。

特徴

  • ふぁみこんむかし話 新・鬼ヶ島 (前編・後編)?』のようにメッセージがすべて縦書きで表示される、オーソドックスなスタイルのアドベンチャーゲーム。
    • メッセージが縦書きなのは、漫画のような表現方法を意識したと思われる。
  • 行動の選択肢は多く行ける場所も多い。
  • 三つの章に分かれて進むのだが、章ごとに主人公は異なりそれにより筋書きも大きく異なる。
    • 第一章…チエちゃんが主人公となり、街中にいる困った人たちを助ける。
    • 第二章…飼い猫の小鉄が主人公で、街中を探索する。チエちゃんのなくしものからストーリーは始まる。
    • 第三章…チエちゃんの父親であるテツが主人公。お金がテーマ。
  • カセット内にコナミ謹製の特殊チップ「コナミVRC2」を装備している。

評価点

  • グラフィックがしっかりしていること。
    • チエちゃんや小鉄などの主要な登場人物はちゃんと描かれている。さらに、風景はどれ一つとっても大阪の下町らしい渋い色調が懐かしさを誘う。
    • 場所ごとにウィンドウが変化し、グラフィックもそれに併せて描かれている。更に風景を一周して見れる箇所もある。ADVでは見られない珍しい表現である。
  • セリフも原作を尊重した内容で、しかもキャラクターごとに反応が違い、意味もなく話しかけたくなる。
    • 会話の内容も、原作同様ほのぼのした内容で「漫画の世界に入っている」という感覚が楽しめる。
  • ゲームはADV一辺倒…かと思いきや、なぞなぞやおいちょかぶ等のミニゲームもあるので「次に何が起こる?」と期待させられる。
  • BGMは大阪の下町にふさわしいのんびりした曲調で、聞いてて飽きない。
  • 間違った選択をしてもペナルティはほとんどの場面でないので、ADV初心者でも総当たりで攻略できる。
  • パスワードは平仮名がたったの8文字。覚えやすく入力しやすい。
    • ただし再開できるポイントは10箇所程度なのでもっと短くできたんじゃないか、とも言える。

問題点

  • 幾つかのミニゲームは難易度が高く、特にパチスロは運ゲーを強いられる。
  • エンディングが一つしかなく、一本道。そのくせヒントが少ない。
  • パスワードの表示はセレクトボタンでいつでもできるが、その際に「ゲームオーバーやでえ。」とチエちゃんに言われる。事実上のリタイア自殺ボタン。

総評

「漫画を遊んでいる」という感覚になれる良質なキャラゲー。
登場人物の原作での振る舞いを鑑みてノーミスクリアを目指すも、じっくり時間をかけてプレイしてじゃりン子チエの世界を堪能するのも自由。
難易度は比較的低めなので、ADV初心者にも勧められる。