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NEWラブプラス - (2015/08/22 (土) 10:21:33) の編集履歴(バックアップ)


NEWラブプラス

【にゅーらぶぷらす】

ジャンル 恋愛シミュレーション
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 コナミデジタルエンタテインメント
タボット
発売日 パッケージ版:2012年2月14日
DL版:2012年12月27日*1
価格 パッケージ版:6,648円
DL版:4,571円(共に税別)
判定 改善
ポイント 3DSになり、画質は向上
3DSの機能をふんだんに活用
発売当時はバグやフリーズが多発


概要

  • 女の子と恋愛し、付き合った後を楽しむことが出来る恋愛シミュレーションゲーム『ラブプラス』シリーズの第3弾。
    • 同シリーズとしてはじめて3DSで発売。3DSでのプレイに合わせて変更点や新要素もあるが大筋は旧作と同様。
  • 発売直後は重大なバグやフリーズなどが発生し、まともにプレイすることも困難であった。
    • 現在ではパッチの導入によって、おおよそのバグやフリーズは直っている。
      • ただし、現在では本作に追加要素などを加えた『NEWラブプラス+』が発売されているので、こちらを買う意義はあまりない。

新要素

基本的な要素は『ラブプラス』と同じであるため、ここでは省略する。

  • ジャイロセンサーへの対応
    • 3DS本体を動かすことでカノジョを見る角度が変わる。
      • 写真撮影時にはデフォルトで対応している他、それ以外の場面でもジャイロセンサーを対応させることも出来る。
    • 角度の変わる量は範囲が決まっており、例えばスカートの中を覗き見たりすることはできない*2
  • 写真撮影
    • 文字通りカノジョを撮影することが出来る。ジャイロセンサーに対応している。
    • 撮った写真はSDカードに出力することも出来る。
  • 顔認識
    • 3DSの内蔵カメラを用いた顔認識であり、カノジョがプレイヤーの顔を覚えてくれるシステム。
    • 登録したプレイヤー以外の人物がプレイしようとしてもロックされ、プレイができない「カレシロック」。
      • 顔認識の登録は一度しか行うことが出来ず、変更は不可。
      • そもそもこの機能を利用しないことも出来る。
    • また、この顔認識を利用し、他のプレイヤーとカノジョが出会うことで挨拶などの会話を取ってくれるモードもある。
  • 青春の一ページ
    • カノジョのちょっとした物語を楽しむことが出来る。
    • 恋人パートでは数少ないストーリー展開がある場面といえる。
  • ゲーム内通貨の導入
    • リッチと呼ばれる通貨であり、ゲーム内でのアイテムの購入などに必要となる。
    • デートの食事シーンではリッチを使って注文も可能となった。
    • リッチは毎週仕送りでもらうことが出来る他、3DSのゲームコイン*3を利用して手に入れることが可能。
  • どこでもデートの実装
    • 実際のスポットを写真に撮り、それを利用したデートコースを作成することが出来る。
    • 作成したデートコースは他のプレイヤーと交換も出来る。

評価点

グラフィック面の大幅強化

  • ハードがDSから3DSになったことによってグラフィック面は大きく進化した。
    • カノジョのグラフィックが綺麗になったのはもちろんのこと、アイテムなどの描き込みも繊細に。
    • また、立体視にも対応している。前作同様の縦持ちの他、横持ちという選択肢もとれる。

システムの改善、強化

  • スキンシップは常に出来るようになった
    • 但し、『人目』という概念が存在し、人目が多いと断られる。
  • デートでの彼氏力の利用はプレイヤーが利用する量を決められるようになった。
  • 雨や雪といった天候の実装。当然、雨の日には傘を差したカノジョを見られる。

賛否両論点

代わり映えしないカノジョ候補

  • カノジョ候補は高嶺愛花(マナカ)、小早川凛子(リンコ)、姉ヶ崎寧々(ネネ)の3人であり、初代から一切の変更、追加はない。
    • 性格パターンはそれぞれのカノジョで3パターンであるが、これも初代からの変更や追加は一切ない。
    • 髪型などの追加はあるが、代わり映えしないことに対する否定意見もある。
    • もっとも、このシリーズでは『カノジョと付き合う』ことを念頭に置いているため、初代から一貫して同じカノジョを好くプレイヤーが多く、気にしない人も多い。

問題点

致命的なバグ、フリーズの存在

  • 現在ではパッチによって修正しているが、発売当時はゲームの進行に重大な影響を及ぼすバグやフリーズが多数存在した。
    • カノジョの会話内容がおかしくなる、メールの内容がおかしい、といったフラグ管理のバグや、デート終了後に突然フリーズ、カノジョの呼び出しで時間を指定するとフリーズ…といった再現性が高いフリーズも発生。
    • 前作のセーブデータを引き継ぎすることによって発生するバグなども多く、上記のバグと合わせるとフラグの管理については杜撰であったと言わざるを得ない。
    • メーカーもこれらの存在を認めており、2度のパッチによって修正されたものも多いが、完全に直ったわけではないので注意。

読書月間イベント

  • 読書月間イベントはカノジョと一緒の本を読むというイベントであり、公式ページでも宣伝されていた。
  • 読む本はカノジョごとに違うが実在する作品であり、マナカは『赤毛のアン』、リンコは『ぼくのメジャースプーン』、ネネは『魍魎の匣』である。
  • 期間は100日であり、期間内にはカノジョと一緒に本を読むイベントが発生することもある。
    • イベント中は本を読むことになるため、基本的にゲームは放置することになる。
      • 放置した時間に応じてカノジョも読み進めていき質問によってある程度カノジョの読むペースを制御することは出来る。
  • ここまで読むだけだと問題点でもない気がするが、まず、重要なこととして一緒に読む本のデータはゲーム内には一切ない。
    • このイベントに対応する本は講談社から発売されている文庫本であり、1,000円前後で販売されているものを自分で買う必要がある。なお、発売直後は『ラブプラス』とコラボしたオリジナルのブックカバーのものが発売されていた。
  • 読んでいる本はその進行に応じてカノジョと展開などを話し合うことがあるが、マナカのものについては話の整合性が合わない(出てきていないワードが出てくるなど)場面がある。
    • 公式から明確な回答があったわけではないが、有志の間ではマナカの読んでいる赤毛のアンが講談社の文庫本ではない別のものであるという意見が強い。
      • これが事実だとすると、当然プレイヤーはいくら頑張っても、マナカと話を合わせることは出来ないことになる。
    • なお、他の2人のカノジョとは(ちゃんと読んでいれば)しっかりと会話の内容が一致するようになっている。
    • これが原因なのかどうかは不明だが、6月のパッチで読書月間のイベントそのものが発生しなくなってしまった。これについては公式の見解は特にない。

引き継ぎには有料のソフトが必要

  • 本作は『ラブプラス』及び『ラブプラス+』のデータを引き継ぐことが出来る。
    • 前述の通りカノジョとのつきあいを大切にするプレイヤーが多いゲームであり、それを引き継ぎたいというプレイヤーは多い。
  • データの引き継ぎには『ラブプラスTOOLS』というダウンロードソフトが必要なのだが、200円、すなわち有料である。
    • 一応、このソフトでは他にARカメラを用いてカノジョを撮影するという機能が備わっている。しかしながら引き継ぎをするためだけにも200円とはいえ、有料のソフトが必要なのは不満が強い。
    • 不満が多かったかは分からないが、次作『NEWラブプラス+』のセーブデータの引き継ぎは無料の引き継ぎソフトが作られた。

総評

3DSによる綺麗なカノジョを期待したプレイヤーは多く、事実グラフィック面でのパワーアップは確かに感じられる。
しかしながら、致命的なバグやフリーズによりプレイすることすらままならない出来、雰囲気を大切にする作品にも拘わらずフラグ管理が正しくないため、カノジョの会話やメールに矛盾が生じる状況に多くのプレイヤーが落胆した。
現在ではバグの多くが直っており普通にプレイすることも可能となっているが、初期のバグの印象は強かった為か、評価は芳しくない。
引き継ぎに有料のソフトが必要だったり、そのソフトも機能が発売直前に予定から変更されたりと、発売日(バレンタインデー)に合わせようと見切り発車した印象の作品である。


余談

  • メーカーはバグの存在を認めたが、認めたのは1ヶ月後の同年3月13日であり、それまでは「仕様」という言葉を繰り返していた。
    • カノジョのスキンシップの判定がおかしくなっており、胸などを触ると喜び、髪を撫でると怒るというさながら娼婦のような状況を仕様というあるまじき態度であった。
    • バグの存在を認めた後は、ソフトは販売店などから回収されたため、一時期ソフトを見かけることはほぼ無くなった。
  • ほぼ2年後の2014年3月27日には続編である『NEWラブプラス+』が発売された。続編という位置づけでバグなどはほとんどないが、顔認識や立体視といった機能は排除された。