【さいこぶれいく】
カプコンを退社したバイオハザードの生みの親、三上真司氏がディレクターを務めたTPS視点のサバイバルホラーゲーム。
「サバイバルホラーへの原点回帰」を謳い、「国産初のAAAタイトル」「500万以上のセールスに見合う内容を持ったゲーム」等の自信満々な発言、発売前の宣伝等のビジュアルや実写PVの効果もあり、大きく期待と同時に不安視されていた(当時、PVの後半辺りから「何故か熱の冷める感覚がある」という意見が意外と多く見られた)。
刑事セバスチャンは、相棒のジョセフ、キッドと共に、精神病院で起こった壮絶な大量死亡事件の現場へと急行するが、不穏な気配を察した次の瞬間気を失ってしまう。目覚めた彼が目にしたものとは? 現実と虚構、絡み合うストーリー、死と隣り合わせの狂気の世界で、生き延びるために戦え!(パッケージより)
どこかで見た恐怖演出・要素と本作独自のオリジナリティの欠如、飲み込み辛いストーリー、劣悪なカメラと操作性、違和感を覚えざるを得ない数々の描写、DLCに至るまで多数の問題点を抱えており、その完成度は決して高いとは言えない。
「サバイバルホラーへの原点回帰」「500万以上のセールスに見合う」という開発側の強気な発言と、それに全く見合わない方向性・クオリティも本作の低評価を後押ししており、各レビューサイトは大荒れ、大手通販サイトアマゾンでは発売一ヶ月足らずで僅か半額以下にまで値崩れし、「在庫ブレイク」という蔑称もつけられてしまった。
三上氏が謳った「(第8世代ハードにおける)国産初のAAAタイトル」の名に相応しい出来かと言われると大きな疑問が残る、色々と残念な作品である。
ただし、多数の粗はあれど「ホラーではなくハードコアシューターとして見れば、完成度は高く楽しめる」「敵配置を覚え、やりこむうちに楽しさが分かってくる」と評価する声も根強い。とても万人向けのゲームとはいえないが、一概にクソゲーとして片付けるには惜しい部分がある。
周回毎に縛りプレイをして遊べるくらいの実績解除もあるので、ダークな世界観に浸りたいという方はプレイしてみてもいいだろう。