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セプテントリオン ~Out of the blue~ - (2015/12/31 (木) 14:04:15) の編集履歴(バックアップ)


セプテントリオン ~Out of the blue~

【せぷてんとりおん あうと おぶ ぶるー】

ジャンル アクションアドベンチャー
高解像度で見る
対応機種 プレイステーション
販売元 ヒューマン
発売日 1999年3月11日
定価 5,800円(税別)
判定 劣化ゲー
ポイント どうしてこうなった?
無意味なポリゴン化
緊迫感のない演出と乗客ども
劣悪な操作性
セプテントリオンシリーズ
SFC / ~Out of the blue~

概要

映画の迫力と臨場感をゲームに持たせることを目的とした、シネマティックライブシリーズの第1弾『セプテントリオン』のリメイク……の、はず。
リメイクと銘打っているが、ストーリは完全に別物であり、謎の3D化やリアリティとは程遠い演出に加え、誰得な追加シナリオがあるわりには
アクション面は退化とSFC版の良さをことごとくなくしてしまっておりファンからなかったことにされている。

問題点

  • 緊迫感のない演出
    • まず、冒頭のOPムービーで船が謎の爆発を起こして沈没しそうという描写があった後、プレイヤーはいきなり浸水した船内にほっぽり出される。
      ---SFCでは豪華客船が高波を受け転覆。転覆前にも主人公やその親友たちとのやり取りなど丁寧な描写があったのだが…
    • SFCでは状況に応じていろいろな操作・挙動があったのに比べ、本作では足がつかないほど浸水しない限りはほぼ直立で動く。
      • このため、首付近まで浸水してるのに全力疾走するなどシュールな光景が延々と続く。
      • 船が傾いた際には前作同様四つん這いになるが、膝まで浸水していてもちょっとでも傾いたら四つん這いになり
        ほうっておくとそのまま溺死してしまう。早急なエリア移動が求められるが四つん這いなのでそれも不可能。
        これぐらいなら立てるだろ!とツッコミたくなること請け合いである。
    • SFCでは浸水した通路に面した部屋は浸水していたが、本作では何故か浸水してない。
      • このため、完全浸水したエリアでも部屋の中は安全という緊張感のないものになっている。
  • とにかく悪い操作性
    • SFC版もリアリティを求めるが故、操作性はかなり癖があったが、3D化に伴う操作性の複雑さによりよけいに癖が強くなっている。
      • コントローラーの上下で移動、左右で旋回という操作なので左右に移動するにはいちいち旋回して前進しなければならない。
      • アナログスティックに対応していないため、十字キーのみで操作する必要がありよけい移動が難しくストレスに感じる。
    • 救出ボタンの挙動が遅くなったのでタイミングが合わないと救出できない。
      • 穴に落ちた救出者を助けるには、飛ぶ瞬間ぐらいに押さないといつまでやっても救出できない。
  • 本作最大の敵・【穴】
    • 船内の通路にはところどころ穴が開いてある箇所があるが、そこに操作キャラが落ちると傾き具合では脱出不可で、リセットするしかない。
  • アクション要素の排除
    • 狭い箇所を飛びつつ移動することなどがなくなり、純粋な探索ゲームになっている。
    • 下記の事も考えれば妥当といえば妥当だが、協力しあうというドラマ性が薄れてしまった。
  • 救出関連
    • SFC版と違い一本のストーリとして展開しているため、先に進むには乗客の救出が攻略必須条件。
      • SFC版では一人でも脱出できたのに本作では面倒な仲間引率を絶対に行わなければならない。
      • もちろん一人でも仲間が事故死したら即ゲームオーバー。ただしアクション要素は乏しいので事故死は少ない。
      • しかし、SFCでも問題であったCPUルーチンが悪く妙な位置に引っかかったりするのは本作でも健在。
        救出が絶対条件なので見捨てることもできないためストレスがたまる。
      • この仕様により救出させられている感が強くなり、よけいにドラマ性が削がれるハメになった。
    • しかも乗客は発見したものの「忘れ物がある」「友達を探したい」などといってすぐに勝手な行動を取りはぐれる。誰一人危機感など感じていない。
      • 船長指示で船内報告をしていないからともとれるが、どんなに傾いていようが、浸水していようが、火災で煙が充満していようがこんなノリである
    • さらに、そのあとは決まって後を追わされるハメになる。一応ヒントはくれるのだが、あまりにも大雑把でわかりにくい
      • 例を挙げれば、この階のどこかに母親がいる。と言われるが階層には40部屋以上あり、しらみつぶしに探すことになる
      • ○号室に~何番フロアに~などと言われるが勿論番号なんて書いてないのでやっぱりしらみつぶしに探す事に…
      • しかも忘れ物などはキャラと接触してからフラグが発生してとれるようになるため、事前にとることはできない。~長い通路を抜けて、フロアを移動して乗客を見つけた後忘れ物を取りに来た道を戻らされるなんてザラであり、ここまでくると救出というよりはもはやお使いの域である。
  • 余りに謎な追加要素。
+ ネタバレ

研究の末に生まれた殺人寄生虫を生み出し世界に流そうというモノ 3D化されたことといい完全にBIOHAZARD?を意識していることがうかがえてしまう。 しかも、ストーリー上は何もかも黒幕の計画通りに進んでいるのに、寄生虫の事は最後まで有耶無耶という始末。 前作のファンはこんな展開を望むはずもなく、黒歴史と化した。

評価点

無い。しいて言えば、99年当時にしてはポリゴン描写等はまあまあではある程度。

総評

ポセイドンアドベンチャーのオマージュとして、SFCという制限の多いハードにおいても映画さながらのドラマ性と緊迫感を生み出した傑作だった前作。
それがPSという次世代機に代わってどれほど進化したのか期待していたファンの希望を粉々に打ち砕いた迷作というに尽きるだろう。

余談

  • SFC版が版権問題でVC化が絶望的ゆえか、不人気作品のこちらがアーカイブスで発売されるという誰得なことが起こった
  • 人気声優がゲーム実況を行う「つれゲー」において、金元寿子氏と赤崎千夏氏が本作をプレイしたが、金元は開始数十分で「このゲームまじクソゲーだな」と評し、赤崎からは「ラスボスは開発元」というセリフが飛び、最終的に2人から「こんなものゲームじゃない!」と散々な評価をされた。
    • 前述のアーカイブス化に関して金元からでたセリフが「これが(アーカイブス化)!?信じられない!!」
      • 金元は割と気に入っている様だが、クソゲーには変わりないとの事。一方の赤崎のプレイ感想は最後まで「評価することがなにもない」という意見だった。
    • つれゲーでは過去に『恐怖体感・呪怨』というアレな作品をプレイしておきながら、(本作が)初のクソゲー挑戦と書かれていた。