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Minecraft - (2022/12/06 (火) 21:44:09) の編集履歴(バックアップ)


Minecraft

【まいんくらふと】

ジャンル サンドボックス




対応機種 Java Edition(原作PC版) Windows
Mac OS X
Linux
統合版/Bedrock Edition*1 Windows10*2
プレイステーション4
Xbox One
Nintendo Switch
Console Edition*3*4 Xbox 360
プレイステーション3
プレイステーション・ヴィータ
Wii U
New ニンテンドー3DS
メディア 全機種 ダウンロードソフト
360/WiiU DVD-ROM
One/PS3/PS4 BD-ROM
PSV/Switch/New3DS 各種ゲームカード
発売 Microsoft
開発元 Mojang
発売日 2011年11月18日*5
定価 Java Edition 3,000円(税抜)
Windows 10 Edition 3,150円 (税込)*6
360 1,980円(税抜)
One 2,000円(税抜)
PS3/PS4/PSV 2,592円(税込)
WiiU/Switch/New3DS 3,888円(税込)
Pocket Edition 840円 (税込)
プレイ人数 下記以外 1~複数人
PS3/PSV 1~6人
New3DS 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 世界で最も売れたサンドボックスゲームの代表作
高い自由度ながらも基本操作はシンプル
広大なマップと飽きの来ないボリューム
プレイヤーが目的を自分で見出す必要が有る

以下文中では表記統一のため、Java Editionは「PC版」と、Console Editionは「CS版」と、Bedrock Editionは「統合版」と表記する



概要

Notch(マルクス・ペルソン)およびMojang ABのメンバーにより製作されたサンドボックスゲーム。
世界の大半が1m四方の立方体のキューブブロックで構成され、プレイヤーはこれらを自由に破壊・取得・設置できる。
これを利用してプレイヤーの発想次第で自分の好みの建造物や生産設備等自由な発想で色々建築が出来る。

ゲーム開始時に自動生成される世界は、ある程度のエリアごとにバイオームと呼ばれる気候や地形が設定される。
それらの地下には、洞窟・廃坑や渓谷と言った地形もある。
プレイヤーはこれらを探索してモンスターと戦ったり、隠された宝物を探し出したり、資源を採集してゆく。
戦利品や資源はクラフト素材として利用したり、冒険の助けや建築の資材等に利用する。
圧倒的自由度とクラフトや建築の楽しさ等で老若男女幅広い層を魅了し、様々なフォロワー作品も現れたオープンワールド・サンドボックスゲームの中でも抜きん出た存在といえる。

操作方法は主にFPS(ファーストパーソンシューティング)と同じ仕組みを採用している。


特徴・本作の魅力(評価点)

  • 圧倒的な自由度
    • 最終的な目標はゲーム開始時点では示されず、プレイヤーは基本的に何をしても構わない。 農業や釣りに勤しむもよし、戦闘を楽しむもよし、集めたブロックで建築するもよし。
      • 本作をサンドボックス(砂場)ゲームたらしめる所以は、ひとえにこの点の成すところである。
    • ワールドによってはMOB(NPC)の住む村があり、プレイヤーは村人と取引などを行い普段手に入らないアイテムを貰うことも出来る。 一方で村人を攻撃すると村を守護するアイアンゴーレムが出てきたりするが、殺戮に走ることも許容されている。
  • 建築要素
    • 立方体のキューブブロックを組み合わせるという単純な作業ながら、建築の中毒性は高い。
      • 小難しいことは必要なく、ワンボタンでレゴブロックを組み合わせる様な感覚で建築が可能。 仕損じても一部の資材以外はブロックを破壊すると回収可能なので好きなように作れる。
    • 資材の保管、クラフトの用地、冒険や生活を支援する家・拠点の建築は誰もが通る道。
      • 難易度『ピースフル』以外では夜になると敵モンスターが大量に沸いてかなり危険になるため、それらを避ける意味でも不可欠となる。
      • モンスターは一定の明度以下の暗さで出現するため、家を建てるだけではなく周辺を光源などで明るくする必要が有る。時折、プレイヤーを見つけ流れ着くモンスターも居るので注意。
      • 特に『クリーパー』と呼ばれるモンスターは、プレイヤーに近づいて自爆し、プレイヤーは勿論付近のブロックやアイテムを収納する『チェスト』とその中身を吹き飛ばす事から、ファンより建造物の天敵として恐れられている。
    • 初めは『豆腐』と揶揄される簡素な四角形の家しか作れなくても、インテリアに凝ってみたり、外観にこだわったりすれば豪邸や要塞・お城など自分の発想で好きなものが作れる。
      • これを進めることで、いつしか世界そのものがプレイヤーの手で作り変えられていく。海を埋め立てるのも空中都市を建設するのも思いのまま。マップの上限・下限こそあるが途方も無い広さを誇る。
      • 中には天空の城ラピュタ東京ディズニーランドを再現したワールド、巨大なモザイクアートを作るといった創作が盛んに行われている。
      • もっと凄いものになると、下記の回路などを併用してアニメーションを作るなど膨大な手間をかけた良質な作品が公開されている。
      • 政府や公共機関が地図データを再現したワールドを配布したり、あるいはマルチプレイサーバーとして公開しているケースもある。
    • ワールドでの生活をメインとした『サバイバルモード』の他、ブロックの取り出しや3次元移動が自由になり建築に専念できる『クリエイティブモード』も存在する。
      • ただしクリエイティブモードは一種のチートモードであるため、一度でも切り替えるとそのワールドではトロフィー・実績が入手できなくなる。
  • 回路の作成
    • レッドストーン鉱石を発見すれば可能になる要素。レバー、ピストン等のアイテム及びブロックと組み合わせることで、資材や建材の生産や農業等の作業を全自動・半自動化する機械を作成することができるようになる。
      • 動画投稿サイトなどでは数多くの趣向に富んだ生産装置が作られており、中にはモンスターのドロップでしか得られないアイテムを生産する為に、機械的にモンスターを倒すソイレントシステムじみた装置なども良く作られている。
    • 電源の入出力もレバーのような手動式のものや、キャラクターやアイテム等が乗る事で電源出力される物、日光で反応する日照センサー等のように様々な仕組みが用意されてある。
    • 最初はあまり気にする必要はないが、導線を流れる信号にも距離や遅延、信号レベルの概念があり、これらの仕組みを利用した上級の回路を作成する事も可能となる。
    • レッドストーン回路の可能性は意外に侮れず、なんと2年がかりでワープロを作成してしまった人もいる
  • 冒険要素
    • 地上を冒険するだけでも様々なバイオームがあり、それぞれに独特の植生であったり資源等もあるのでこれらを探す事で下記クラフトの手助けとなる。
      • 良質な素材ほど地中深くや特殊な方法のみでしか行き来できないネザーやジ・エンドと呼ばれる異世界等、過酷だったり危険な地帯に存在することが多い。故にこれらを手に入れる為に採掘や冒険を計画し未知のエリアを探索する楽しみがある。
    • 万人に配慮された戦闘システム
      • 戦闘に関して言えば小難しい事はほぼない。出来るアクションは攻撃とガードの二択。弓の場合は弦の絞る動作と発射のみとなる。
    • 建築要素の項で述べたように、難易度設定によって戦闘を全くしない設定も可能。ただし、モンスターを倒すか村落で取引をすることでしか手に入らないアイテムもまた存在する。
      • 地上では敵が出ない『ピースフル』で進め、目的地の洞窟内部でスリルを味わうために『ハード』へ上げるといったことも自由自在。
      • 相手が強すぎだと思ったらオプションメニューでいつでも変更可能なので、初心者でも安心。
    • 死んだ場合、手持ちのアイテムをその場にドロップして失い、最後にリスポーンした地点か寝たベッドでリスポーンする。
      • 廃坑の中に存在するレアアイテムや貴重な地下資源の鉱脈は魅力的だが、それに比例して死んだら手持ちが全部ロストしやすくなる危険性も上がる。冒険へのモチベーションを煽りつつ中弛みさせない。
    • PC版限定で、マゾなチャレンジャー向けに「ハード固定」な上に「1度死ぬとそのワールドが削除」されてしまう『ハードコアモード』もある。
  • クラフト要素
    • ゲーム中で使用する素材除く大体のアイテム、装備等はプレイヤーの手で作り出すことになる。
    • 初めの内は木や石素材の道具だが、鉄やダイヤなどを加工することで高品質な物へのクラフトが可能となってゆく。
    • 素材は探索・採掘以外にも収集する手段がある。食料を釣りや酪農・農業で自給自足したり、様々道具の材料となる木の栽培や飾りや染料となる花の栽培等を行う、村を発展させるなど戦闘のみならず生産活動でも楽しめる要素も多岐にわたる。
  • プレイする度に代わる地形やバイオーム
    • 生成や形状にはある程度規則性はあるものの、新規プレイ時に作られるワールド毎に地形やバイオームが変わるので一つとして同じものはない。
    • ワールドに生まれ立った時点でどこへ降り立つかはわからない。果てしなく広がる森林か砂漠か…冒険はプレイ開始時から始まっている。
      • 「資源も何もない絶海の中に浮かぶ小島に放り出される」等というトラブルもある。限られた物資と根性で脱出を試みるかはあなた次第。
      • ワールド生成時に同じシード値を入力すれば、同じワールドで遊ぶことが出来る。お気に入りのシード値を探すのもまた一興。
    • ランダムが気に入らないなら多数の生成パラメーターを細かく指定できる。レッドストーンやダイヤといった各種鉱石を厭というほど大量に生成させたり、急峻な地形が続く難易度の高いワールドを生成させることも可能。
  • ゲームの拡張性
    • 家庭用版(以下CS版)は見た目を変えるスキンパックやテクスチャパックだけでなく、『Skyrim』『Fallout』『Mass Effect』や、任天堂ハード版限定で『スーパーマリオ』といった作品を題材にした特別なBGMが流れるワールドを散策できるマッシュアップパックのようなDLCが豊富に用意されている。
    • PC版においてはスキン/テクスチャパックの変更が非常に容易で配布サイトなども充実しているが、これだけではない。
      Javaの知識があれば発想次第で何でも作れる拡張性があり、オブジェクト追加にシステム改善、ゲームシステムそのものやレンダリングシステムまで変えてしまう物など数多くのMODが存在する。
      • 『Skyrim』の『The Elder Scrolls』シリーズと同じように、『Minecraft』の真のスタートはMOD導入からと唱えるプレイヤーもいたりする。PC版を前提に紹介する攻略記事も多い。
      • 多少なりともPCの知識はいるが、導入も大半は非常に容易。本体のバージョンなどを管理するランチャーが同梱されている上、『Minecraft』本体自体にMOD管理機能を追加する必須MODが主流になっていることもあり、マネージメントも容易である。
      • 大型やシステム変更を行うMODはスクリプトその物を置き換えたり、頻出する命令などを内包したAPIを収録したMODを入れなければならないケースもある。そこは情報サイトなどを見ながらつきあっていくべきだろう。
  • マルチプレイで盛り上がれる
    • どの機種においてもマルチプレイモードを備えている。協力してダンジョンや洞窟に挑むもよし、1人ではできない巨大建築に挑むもよし、あるいはCS版なら対戦用ミニゲームで、PC版でMODが使えるなら対戦ゲームに変えて乱闘するか…。
    • PC版であれば有料でサーバーレンタルもできるが、多少のネットワーク等の知識があれば少しの手間で自分で専用サーバーを立てることが出来る。
      • 自分の作った珠玉の建築を公開するワールドを作ったり、仲間同士で同じワールドを探索することも可能である。
      • 前述のMODでカスタマイズすることでその可能性は大いに広がり、アスレチックレースにお化け屋敷探索の様な物や、果ては『スプラトゥーン』のナワバリバトルなどを再現してしまったユーザーもいる。
    • 統合版であれば、多少の制限はあるものの機種の壁を全く気にせずマルチプレイが可能であるため、異なるコンソールを持つユーザー間でもプレイが可能である。
      • 統合版の登場によってPCや据置機、果てはスマホでのクロスプレイが可能である。
  • アップデートと続々追加されるコンテンツ
    • 正式リリース以降大小のアップデートがそこそこの頻度で行われ、バイオームやモンスター以外にも空を飛ぶ装備など様々なコンテンツが追加されている。
    • 先述のCS版のマッシュアップパックや、対戦ミニゲームの追加ステージ等の有償コンテンツを除けば、基本システムの変更を伴うゲーム内要素の追加は無償で行われ中々飽きさせない。
    • 1つのゲームソフトで長く遊べるのは子供にも財布にも優しい。MODが使えないCS版でもアップデートによる拡張性に期待できる。
      • アプデの規模は近年になっても縮小されておらず、むしろ最近の方がリリース初期よりも豪華な内容である事も珍しくない。
    • なお、旧世代機となったPSV/PS3/360/WiiU向けのアップデートは、現行バージョンであるPC版1.13に相当する内容へのアップデートを以て終了した。

賛否両論点

  • 奔放すぎる自由度
    • 何をしても良いという事は何をしていいのか分からない事と表裏一体であり、開始直後は急にゲームの世界に放り込まれるので誇張なく目的を見失う。最終的な目標やクリアまで全てプレイヤーが決めるものとなっているため、遊び方は自由と言えば長所ではあるが、一方でPC版・統合版ではチュートリアルなどもないので何ができるのかを手探りで覚える必要がある。これも含めて本作の特色だが、人を選ぶ一因にもなっている。プレイヤーがゲームに自身で面白さを見出す事ができるかで評価も変わってくる。
    • 具体的な目的としては「建築」であるが、そのために素材・アイテム・ブロックの収集を行い、その準備として装備の拡充や食料の確保などの各システムを利用していくのが大筋である。しかし実際にはプレイヤーが建築を強制される事はないし、冒険を求めて好き放題してもよく、さらにそれらのいずれもネタバレを含むため完全に解説するわけにもいかない側面もある。
    • またアドベンチャーの遊び方ができるとはいえあくまで一要素に過ぎず、クエストなどもない。このため何を目標にすれば良いか分からないと感じる層もいる。
  • 要求される建築センス
    • 見栄えの良い建物を作るにはそれなりの研究と練習(そして大量のブロックと長い手間を惜しまぬ熱意)が必要。豆腐建築から脱却するまでのハードルは高くついている。
    • もっともこの手の問題は形を縛らないコンストラクションものにはよくあることであり「それなりに凝ったものを作ろうとすれば創意工夫と努力が必要になる」というだけでなので、豆腐建築や適当にひたすら積み上げていくだけでも問題ないし、「凝った建物を作れるようになれなければゲーム自体を楽しめない」というわけでもない。そうした点を含めて自由度が高いと言える。
    • マルチプレイでも「楽しむ事が大事」としてあまり気に留められない事が多いが、他のプレイヤーと協力して建築したり、あれこれ建築ノウハウを教えあったりするのも一興だろう。
  • 建築の自由度
    • あくまでブロック単位のブロック遊びが主体となっている本作では、特にバニラ(MODを使用しない状態)では現実世界のような家具・インテリア類は工夫によって似せたものを作る以外に存在しない。
    • ブロックの種類から連想できる建築物のジャンルが歴史的、ファンタジー的に偏りがちなので、現代的・未来的なたぐいの建築を行うにはリソースパック(テクスチャパック)でブロックの外見を変えたり、MODを導入する必要がある。元々PC版が主体であり、海外製ゲームの例に漏れず活況なMODを利用するのが主流であったためあまり問題はなかったのだが、CS版・統合版ではMODが使えないので工夫の余地がかなり少ない事になる。
      • とはいえ、こう言った制約はプレイヤーサイドの様々な創意工夫を促す意図であえて設けられている*7側面もあり、ブロックの(単体で見れば単調とも思える)シンプルなテクスチャも含めて「一つのブロックを様々なものに見立てる」という想像力が必要とされる構成になっている。
      • この作りがブロックの名前(本来想定されている用途)に縛られない自由な発想を生み出す土壌にもなっていることは間違いなく、「階段ブロックを使ったベンチ」「柵の上に感圧板か絨毯を置くか、階段ブロックを逆に置いたテーブル」といった工夫が広く行われている。
      • 実際に、デフォルトで生成された村の家でも、感圧板や階段を用いた家具が配置されている。
  • 対象年齢と演出
    • コンシューマ移植から一気に増えた誤解だが、本作は子供向けのファンシーな世界ではない。立方体の集合体のようなマイルドな見た目ではあるが、動物を殺して食料やアイテムを入手する必要があったり*8、村人等の非敵対MOBにも攻撃する事が可能。ネザーのように禍々しい世界も普通にあるし、ただ武器で攻撃するだけでなく、砂や砂利を使って生き埋めにしたり、火で燃やしたりなど、クライムゲーさながらの残虐な方法も取れる*9
    • ただ後年の影響を受けたゲームに比べればまったく過激な表現ではなく、製作者であるNotchも血の表現を好まなかったため、グロ表現といったものは一切無い。
    • どちらかといえば見た目に反して驚くのは音である。
      • そういうものだと知らない内はホラーに感じられる音が意外と多く、例えば突如鳴り響く風洞音*10、ゾンビの声、雷鳴・落雷など想像以上に驚かされる。慣れてしまえばそれまでだが…。
      • 食料を食べ終わった時のゲップ音に不快感を示すプレイヤーもいる。
      • 以前のバージョンではプレイヤーがダメージを受けた時の音が「ウオッ」というこちらも妙にリアルなおっさんボイスで固定あった。*11
    • ただ、こう言った要素があることで「いかにもサバイバルをしている」「自由な遊び方ができる」という雰囲気づくりの役にも立っているため、一概に悪い点とも言い切れない。
  • 戦闘が単調気味
    • クラフト主体のゲームであるためか、後年のサンドボックス型ゲームと比べるとアドベンチャー要素が薄く、モンスターのアルゴリズムがシンプルで手ごたえは薄め。
    • アップデートで既存のモンスターの強化版など手ごわい物も増えているが、難しいゲームを遊びたい場合は基本的にMODを導入して有志の作り出した広大なワールドでモンスターやダンジョンを遊ぶのが主流であった。とはいえやはりそれはPC版限定の話であり、多種多様なMODを一切使う事ができないCS版・統合版では不満点として挙げられる事もある。
      • しかし、プレイヤーなどの標的に対して、変化が伴う地形から移動可能な進路を割り出して近付いてきたり、移動できない地形であれば無駄に動かなかったり、移動に関してはかなり賢い。
      • 全体的に弓と矢に偏重している。
        殴ってくるだけのゾンビやクモはともかく、同じく弓を持っているスケルトンや近寄ると即自爆するクリーパーなどに剣だけで立ち向かうのは辛い。
        おまけに序盤は矢の確保も面倒なのでおいそれと射ちまくる訳にもいかない。矢が一本あれば消費無しで使えるエンチャントというのもあるが、序盤の入手方法は釣る位しかない。
  • 困難な位置把握
    • ブロック単位の組み合わせで地形が構成されているため、慣れるまでは同じような景色によって迷子になりやすい。特に初心者は帰り道が分からず死に戻りを選択する事も多い。言い換えれば道しるべの準備もせず遠出する方が悪いとも言えるが…。
    • 地図は存在するが、手に持っていないとマッピングされない上に地上部分しか記録されないので地下では役に立たない。特に地下や洞窟への冒険の際は縦移動が加わるので、無為に穴を掘り進める、自然生成された洞穴を下手に突き進むと地上への脱出が難しくなりかねない。
      • もっとも、これらも慣れれば大した問題ではない。上へ掘り進めていけばいずれ地上には出られるし、そのための予備の道具の準備はゲームを遊んでいる間に学べる基礎である。
      • 生活拠点のxyz座標を控えておいたり、目印となる焚き火などを使う手がある他、前述した地図も拠点で作成しただけのものを持っていくだけで帰り道の方角を知る事ができる。
  • 移動の手間
    • 特に初期の頃は移動の手間がかなり掛かっていた。時代背景としてもビデオカードの進化過渡期であった事もあり、画面の描写距離(チャンク)の平均が短く、距離500を超える地点との往復はそれなりに遠かった。
    • アイテムを大量輸送する方法がない上、近隣の資源を取りつくしたりすると遠方からの調達が必要なのでいろいろ面倒である。
    • バージョンアップによりこれらの問題を解決する手段が複数実装されているため、現在では大きな問題となる事はない。
+ 以下のVer表記はPC版に準拠
  • レールや各種パーツを敷設する必要が有るがトロッコを使えば高速に移動と大量の資材を輸送できる。
  • ハイリスクではあるが、ネザーと通常世界との関係をうまく利用すれば、相当の距離の間を短時間で移動できる。
  • Ver1.6から馬や豚等に騎乗することもできるようになっている。長距離移動のみならずこれらは装備を後付けでき、バッグを追加すれば資材の大量輸送にも寄与してくれる。
  • Ver1.9から空を高速で滑空できるアイテムも実装された。更にとある既存のアイテムがVer1.11から推進剤として使えるようになり、事実上の飛行も可能になった。
  • Ver1.13から本格的な泳ぎが可能となり、水に関する効果のある防具が無くとも水中での自由度が高まった。

問題点

  • プラットフォームごとの差異
    • 歴史は後述するが、大まかに言って本作は長らくPC用のJava Edition(JE)が人気を博しており、その後コンシューマ用に調整されたBedrock Edition(BE、統合版)でさらに人気が爆発した経緯を持つ。このため様々なエディションはあれど、JEとBEの2つが本作の主力と言って差し支えない。
      • …なのだが、この2つはブロックの機能など基本的な部分は共通しているものの、様々な部分で「細かい差異」では片付けられないほど異なる部分があり、同じ名前のアップデートを冠する事も多い事も手伝ってしばしば混乱を招く要因になっている。特にトラップ装置、テクスチャー、MOD、モンスターのドロップ等はきちんとエディションの説明をしないと話がかみ合わなくなる。
      • 中でも批判されるのが日本語表記。JEとBEはエンジンが異なるので上記の挙動の違いは仕方がない部分もあるが、名前に関しては同じものなのに何故統一しないのか理解に苦しむレベルで無意味に変えている。「ゾンビピグリン」が「ゾンビ化ピグリン」、「ドラウンド」が「溺死ゾンビ」、「ディスペンサー」が「発射装置」、「レッドストーンリピーター」が「レッドストーン反復装置」などなど、挙げればキリがない。スカルク系のブロックなどで不自然に空白を挿入している名前もある。
  • ワールド・バイオーム生成の偏り
    • 多種のバイオームが存在するのは本作の長所ではあるものの、一つのワールドで全てを網羅するのはかなり難しい。自分の目で見るというだけならあくまで趣味の範疇であり大した問題ではないが、一部のメジャーなアイテム・ブロックにも特定のバイオームでしか手に入らないものがある。
      • よく挙げられるのが砂漠。砂ブロックは建築に欠かせないガラス、色彩豊かなコンクリートブロックなどの素材になるが、運悪く砂漠のバイオームに出会えないとかなり不便な事になる。
      • 他にも「村」がまったく見つからず村人が利用できない(他、ジャガイモやニンジンが手に入らない)、多様な木材の種類を利用できない、等。
      • アップデートにより救済措置は充実してきている*12ものの、それなりの手間や運が必要な部分は変わらない。そうなるとワールド生成のseed値を見直す方が現実的で、自分で外部サイトを参照して事前に有用な値を探すか、公開されているおすすめのseed値に頼る必要がある。
  • 派生加工ブロックの偏り
    • 多種のブロックが存在する割に同じテクスチャで存在する階段・ハーフブロック・柵(塀)が一部のブロックでしか作成できない。
    • 新たなブロックが実装される度に挙がる問題点の一つで、これらに加工できるブロックのチョイスがしばしば疑問視される。磨かれた系の石材の塀が作れなかったり、色彩豊かなコンクリート系の階段・ハーフが無い等。
  • アップデートでの新要素反映の問題点
    • アップデートによって新たに実装された要素のうち、地形に関係するものに関しては既に生成されたワールドの部分では一切反映されることがない。
      • そのため、新要素を自分の目で確かめるには今まで行ったことが無い未生成の地域まで足を伸ばすか、ワールド自体を作り直す必要がある。
      • バージョンをまたいで新たに生成されたチャンクは既存のワールドと生成法則が変わるため、そこから不自然に突然切り立った崖「バージョンの壁」がしばしば生成される。
    • CS版は、PC版と統合版と比べてバージョンの遅れが生じている*13
      • 逆に先述のミニゲーム、チュートリアルワールド、アイテムの説明等、PC版と統合版には無い要素があったり、価格も若干安価であるため、値段相応といったところ。
      • ただし任天堂CS版は、他機種と同様に遅れながらもPC版と統合版よりも高め(後述の「統合版」ではバージョンの差はほぼ改善)。
  • 各ソニーハード版の難点
    • 各ソニーハード版は追加コンテンツのクロスバイができなくなった。
      • スキンなどはそれぞれ機種毎に個別で買わなければならない。
  • PSV版やSwitch統合版について
    • 状況にもよるがフレームレートがかなり不安定。オブジェクトの配置によっては一桁台に落ちることもある。
    • 処理落ちで操作できない間もゲームはきっちり進行しており、つまり単にイライラするのみならず、 画面が数秒固まったと思ったら敵に一方的に攻撃されたり、水中で一瞬で息が切れて溺死したりといった理不尽な事故 が起きるということでもある。よりによってMOBが増えやすい高難易度ほど起こりやすい。
    • 現在ではある程度改善されているがアプリケーションエラー(いわゆる「落ちる」こと)が発生することもしばしばあった。
      • 動物や村人等大量のMobがいたり、描画の多い雪国だったり、負荷のかかるオートセーブの瞬間は特に重い。それでいてオートセーブの間隔は変更不可かつ かなり早めに設定されている のも拍車をかけている。
      • 本作はPS3/360の時点でもパフォーマンス面で厳しい点*14があったため、いずれもマシンパワーの面でかなり無理をしているのだと思われる。

総評

探索・戦闘・クラフト・建築……やり始めると終わりが見えない『Minecraft』は、発売当時のゲームとはひと味違う魅力にあふれていた。
YouTubeやニコニコ動画等の動画共有サイトにより、様々な動画投稿者の実況プレイや、枠に当てはまらない様々なプレイスタイルの動画が広まった事もヒット要因の1つと言えよう。
ゲームへのモチベーションをプレイヤー自身の手で作り出すという点は賛否が分かれるかもしれないが、自分なりの楽しみ方を見つけさえできれば発想次第で幾らでも楽しみ方が広がる余地を持つので簡単に飽きはしない。
最初こそ放り出されるが、少しプレイすれば出来ることが格段に広がるためプレイスタイルを強要されず、ゲームの難易度もそこまで高くないので自分のペースで楽しんでゆくことが出来る。
自由度の高いゲームを求めている人や飽きにくいゲームを探している人であれば、是非とも手にとって見ていただきたい。


余談

  • 統合版(Bedrock Edition)
    • スマホ版『Pocket Edition』からの発展版。2017年のE3にてPS4/One/Switch/Win*15/iOS/Androidに加え、各種VR間での各移植版を全て統合しクロスプレイに対応する「Better Together Update」が発表され、PS4も事情により数年遅れる形で統合版へ順次移行されることになった。
    • ここから統合版が原作PC版に代わって無印表記になり、原作PC版にはCS版に倣って『Java Edition』の表記が追加された。
    • 世界のサイズは無限になった一方で、C++で作られた独自のエンジンを採用している事から、動作もやや軽量になっている。
    • Switchの場合、『スーパーマリオ マッシュアップパック』を使って作られた世界や、マリオシリーズのテクスチャパックとスキンパックを使っている間は版権の都合上クロスプレイは出来ず、Switch同士でしか通信できない。
      • テクスチャパックとスキンパックに関しては適用している間だけクロスプレイが不可能なだけで、他のものに変更すれば、再度クロスプレイが可能になる。
      • また、先述の旧世代機であるPSV/PS3/360/WiiUも統合計画から外された。
  • 見た目はレトロなドットテイストだが3Dゲームであるため、PC版をそれなりの画質設定で快適に遊ぶにはグラフィックボードは必須レベル。「とにかく遊べれば良い」なら設定を落とす手もあるが。
    • 「Minecraft Japan Wiki」には推奨スペックの解説も載っているので、自身のPCスペックで大丈夫か不安な場合は参考にすると良いだろう。
  • 2014年にマイクロソフトがMojanABを買収しており、Notchは退社している。彼としても『Minecraft』は既に自らの手を離れたという認識があり、今後も新たなゲームや実験作を作っていくとのことである。
  • モンスターのクリーパーは元は豚のモデルの失敗作を流用したものである。後に別途豚のモデルも作られ実装されている。
  • 本作のスピンオフとして、純粋なADVの『Minecraft: Story Mode』と、クォータービューのアクションゲーム『Minecraft Dungeons』がリリースされている。
  • 「プレイヤーの創意工夫に委ねる」というゲームデザインに知的教育としての活用を見出され、教育現場での採用も増えつつある。
    • モノの成り立ちが目に見える事から、プログラミングなどと絡めたカリキュラムも多い。それに対応してか、『Pocket Edition』がベースの教育機関向けのPC版『Education Edition』も開発されている。
      • 戦闘要素が削られ、管理者(教師)によるプレイヤー(生徒)の管理機能が強化された特別カスタム版となっている。
  • 『Nintendo Switch Edition(≠統合版)』の発売に合わせてYouTubeの任天堂公式チャンネルにて、お笑いコンビのよゐこによるプレイ動画「よゐこのマイクラでサバイバル生活」が公開された。
    • 本動画はSwitch内のゲームニュースや3DS/WiiUのニンテンドーeショップでも視聴が可能となっている。
    • プレイ内容と目的は概ねPC版と他CS版と共通であり、機種を問わない宣伝にもなっている。
      • 「創造神」ことよゐこ有野氏の突出した創造力、森の洋館炎上事件*16等様々なハプニングを引き起こす「破壊神」ことよゐこ濱口氏のプレイ、熟練コンビによる掛け合い等見どころも多い。
    • ゲームに詰まった際にはSwitchとTwitterの連動機能を用いて視聴者にアドバイスを貰うという方法を取っており、SwitchとSNS連動機能のアピールにもなっている。
  • ストロング国立演劇博物館に行われるビデオゲームの栄誉の殿堂にて2015年ごろから候補が存在し続けたが2020年に候補から5年越の受賞を果たした。
    • 受賞内容はインディーゲームの存在を認知した事、学校で授業素材として使われた事、全てのプラットフォームで1億7,600万本を記録した事。
  • 2020年5月には累計販売数が2億本を突破。世界一売れたゲームとなった。
    • PSV版でもPSVソフトで唯一のミリオンセラーかつハーフミリオンであり*17、PSVは本作以外のソフトが売れないことから「マインクラフト専用機」と呼ばれることが多い。
  • Switch『大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にて、DLCファイターパス2の追加ファイターとしてスティーブ・アレックス・ゾンビ・エンダーマンが参戦した。この4名はカラーバリエーションに同居する形での1ファイター枠としての登場になる。
    • なお、2020年10月1日に参戦が発表される直前、期待度があまりに大きすぎた為か参戦ムービーのカウントダウンのタイミングでTwitterのサーバーが落ちる現象が見られた。