【ふぉーるあうと ふぉー】
ジャンル | RPG | |||
対応機種 |
プレイステーション4 Xbox One Windows |
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発売元 | ゼニマックス アジア | |||
開発元 | Bethesda Game Studio | |||
発売日 | 2015年12月17日 | |||
定価 |
通常版:8,618円 Pip-Boyエディション:18,144円 |
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レーティング | CERO:Z(18才以上対象) | |||
判定 | 良作 | |||
ポイント |
シューター要素が大幅強化 ハクスラ要素の導入 クラフト&建築要素の登場 ロールプレイの自由度に陰り 今回は規制での変更なし 相変わらずの誤訳、超訳 ゼニアジの対応悪し |
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Falloutシリーズリンク |
人は過ちを繰り返す
2077年10月23日
ボストンのサンクチュアリ・ヒルズに住む若い夫婦の元にVault-Tec社からの使者が現れた。付近に設置された地下シェルターVault 111への入居が一家全員に認められたという通知を告げに来たのであった。
その通知を受け取った直後、アメリカ本土に核が落とされているというニュースが流れ、夫婦は赤子の息子、ショーンを連れてさっそくVaultに避難する。
Vault-Tecのスタッフの誘導で夫婦はそれぞれ冷凍冬眠装置カプセルに入れられ、赤子はパートナーと共にカプセルに入ることに。
すぐに装置が起動し、彼らは意識を失った。
核が落とされどのくらい過ぎたのかがわからないくらいの時間が過ぎたある日、外部からの操作によって一時的に冷凍冬眠が解除される。
目覚めた主人公がカプセル越しに目にしたのは、謎の男と女が主人公のパートナーと共にいる赤子を強引に奪い、パートナーが銃殺される場面であった。
主人公は再び冷凍冬眠に入ってしまい、謎の男は意識を失いかけた主人公に向けて意味深な言葉を呟く——「まだ代わりはある」。
核戦争からちょうど210年後の2287年10月23日。主人公は目を醒ましカプセルから出る。
変わり果てたパートナーの遺体の前で仇討ちとショーンを連れ戻すことを誓い、唯一の生存者(Sole Survivor)としてVault 111から脱出したのであった。
『The Elder Scrolls』シリーズと双璧を成すベセスダの人気オープンワールドRPG。
同じくベセスダ開発の『Fallout 3』の直接的な続編だが、ストーリー上の繋がりはかなり薄い。
同様に、実質的な前作にあたるオブシディアン開発の『Fallout New Vegas』とも物語がほぼ関連していないため、本作は単品でも楽しむことができる。
核戦争で崩壊したレトロフューチャーなアメリカが舞台という独特な世界観は健在。
そしてWin版恒例のMODコミュニティも相変わらず活発。公式の製作キットがまだリリースされていない時期から多数のMODが製作され、現在でもその勢いは衰えていない。
更に今回からCS版でのMOD対応をも本格的に開始し、より自由に遊べるゲームとしての魅力が強まった。
『Skyrim』が『Fallout 3』『Fallout New Vegas?』のシステムを多数取り入れていたのと同じように、武具のCNDシステム廃止・キルムーブの大幅な増加・ロード画面の演出等、本作もまた『Skyrim』の影響を強く受けている。
核戦争後の崩壊した世界で生きる人々を描くシリーズの持ち味は健在ながら、これまでになかった「武器の改造やハクスラ要素」「街づくり」という遊びが増えたのが大きい。
月日が経つにつれ増えていくMODもあり、なかなか飽きることのできないゲームであるといえよう。
国内のファンとしては前作のCS版を問題視されていた「規制なし」というニュースや、『Skyrim』で起きた国内Win版独自実行ファイルを全世界共通化するなど確実な進歩を見せた反面、ローカライズの問題や限定版で起きた問題など不信感はまだ拭えたとは言い切れない。
またストーリー面には「作りこまれた世界観での自由度の高さ」を重視してきた方向性と衝突している点があるなど、『Fallout』シリーズやベセスダRPGらしからぬ弊害もある。
追加要素や刷新した要素を楽しめるどうかでかなり評価は変わるだろう。