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スライムもりもりドラゴンクエスト 衝撃のしっぽ団
【すらいむもりもりどらごんくえすと しょうげきのしっぽだん】
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ジャンル
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アクションアドベンチャー
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対応機種
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ゲームボーイアドバンス
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発売元
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スクウェア・エニックス
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開発元
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トーセ
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発売日
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2003年11月14日
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価格
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5,800円（税抜）
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廉価版
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アルティメットヒッツ
2006年3月9日/3,143円
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判定
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良作
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ポイント
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ドラクエ初のアクションゲーム
スライムが主人公
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ドラゴンクエストシリーズリンク
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概要
ドラゴンクエストシリーズにおいて最弱の敵ながらも、同時にマスコットであるモンスター「スライム」を主役に据えたアクションゲーム。
舞台はスライム系のモンスターばっかり住んでいる「スラバッカ島」。
ある日、「ももんじゃ」と、ももんじゃのしっぽが生えたモンスター軍団「しっぽ団」に100匹のスライムが拉致されてしまう。
その騒動から偶然助かった1匹のスライムこと、主人公のスラリン(名前変更可能)がしっぽ団に立ち向かっていく。
キャラクターデザインはDQシリーズに縁の深いかねこ統氏が担当。本作の漫画版も手掛けている。
特徴
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スライムを操作して進む見下ろし型アクション。
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十字ボタンで移動。Aボタンでジャンプをし、押しっぱなしになると少しフワフワ(ホバリング)する。
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Aボタンを押したまま十字ボタンを押すことで、体当たり攻撃の「スラ・ストライク」ができる。
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仲間のスライムが閉じ込められている箱からの救出やオブジェクトの起動など、本作でもっとも重要なアクションになっている。
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スラ・ストライクで吹き飛ばしたものは、着地点に移動することで自動的にキャッチする。3個まで背負うことが可能で、LRボタンで並べ替え、Bボタンで投げる。
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一定時間溜めると光りだし、威力や飛距離が上がる。また、中盤以降はキラキラ壁を壊せるスーパー・スラ・ストライクを教えてもらい、行動範囲が広がる。
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ゲームの目的はしっぽ団に奪われた全100匹のスライムを助けること。全8面。
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ステージには助けるべくスライムが入れられた箱、敵のしっぽ団員、アイテムである資材が存在。
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スライムはスラ・ストライクで出した後、それを背負ってステージの出入口に投げる、もしくはトロッコ・いかだ・風船台などの乗り物に投げることで救出扱いになる。
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助けたスライムはプレイヤーにお礼の手紙を送ってくる。1匹ごとにキャラ付けがされているため、手紙の文面もそれぞれ異なる。
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しっぽ団員や資材もスラ・ストライクで吹っ飛ばしてから背負い、トロッコなどに投げることで街に送られる。出入口では送った扱いにはならない。
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ステージには時間の概念があり、夜中になっても居つくと赤しっぽ団が襲来。プレイヤーはどうあがいても太刀打ちできないが、道具屋で買える時の砂を持っていると1度だけ朝に戻れる。
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街を発展させる要素
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送られたスライムはスーランの街に戻り、しっぽ団も当たり前のように住みつく。資材は倉庫に入れられる。
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ゲーム開始時のスーランの街は、しっぽ団の手によって各所に○○St(スラトン)鉄球が置かれている。記載された数のスライムが街に戻ると鉄球をどかすことが可能で、徐々に行ける場所が増えていくことに。
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集めた資材は特別なももんじゃ「シドもじゃ(FFシリーズのパロディ)」が開いた「まもの堂」に仕事を依頼して消費。街の景観を良くしたり、新たな建築物を作れる。
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特定のスライムを救出することでミニゲームが遊べる。ツボをスラ・ストライクで壊す「ドキドキツボくらっしゅ」、サーフボードに乗ってお金を集める「なみのりコゼニトール」、スライムをボールに見たてて行うサッカーの「スッカー」の3種類。
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ツボくらっしゅはタイムアタック、コゼニトールはスコアアタック、スッカーはミッション的要素が存在。中々に中毒性が高い。
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通信対戦「スラみもりもりくいだおれウォーズ」
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内容は大食らいな主人公の妹・スラみに食べ物を持っていくもの。4人まで参加可能。
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この通信対戦で一定数勝利したり、ミニゲームで一定のスコアを取ると「へきがのかけら」が入手できる。すべて集めると……
評価点
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完成度の高いアクション
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Aでジャンプ、それに十字ボタンも合わせて攻撃……と、操作は直感的でわかりやすく、アクションゲーム初心者にも遊びやすい。
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魔物も序盤のザコは何も考えずに倒せるが、終盤のステージに出てくるものは一筋縄ではいかない。基本的にどれも隙や楽な倒し方があるので慣れれば楽勝。
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ボスはそれぞれ倒し方が異なる。単にスラ・ストライクを決めればいいものから、相手の攻撃を利用するもの、アイテムを利用して戦うものなどバリエーション豊か。
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ラスボスや裏ボスになると、画面を一時的に見にくくする、主人公を変身させる(が、そのものが強くない)、ステージの仕様で台から落ちるとステージの最初から……と、卑怯？な戦法をとってくるものも存在。
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ステージも単純に攻略していけばいいわけではなく、少々ながらも謎解きやおつかい的要素も存在。
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デザインを担当したかねこ氏の画風に合わせての非常にコミカルなゲームデザイン。バカゲーっぽいとも言える。
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本作のストーリーは王道ながらも実にばかばかしい。ラスボスの動機からしてそれは見られる。
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ボスと再戦する時は初回とセリフが違う。しかし、主人公は正体を知っているのに頑なに身を隠してきたり、敗因と同じことをしてしまったりする。
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ギャグばかりとはいえ、カラカラ水源のボスはかつて戦ったボスが私情で協力してくれたり、ラスボス第2形態との戦いは街の仲間が応援に来てくれるなど、盛り上がれる要素も存在する。
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魔物は例外なくももんじゃのしっぽが生えており、デザインも全体的にカワイイものになっている。
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動きも実に面白い。おおきづちは攻撃を受けてハンマーをなくすと泣きだしたり、キメラは攻撃を受けると地面を尺取虫のように這いつくばって移動するなど。おおみみずは本当に大きくなっている。
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本家では魔物でも本作で資材扱いになったものも。「スライムナイト」を背負うと剣を振って攻撃できるのはスライムが主人公のゲームならでは。「ばくだんいわ」は壁を破壊できる関係で無限に復活する。
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街にいる住民にスラ・ストライクをすることも可能。基本的に怒られる。
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特定のタンスを開けるとわたぼうやワルぼうが出てきたり、本編中には『IV』『VII』などの本家をリスペクトしたネタもある。
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豊かなグラフィックやBGM
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とにかくドット絵のアニメーションが美麗。スライムの待機モーションからしてふにふにした感じが伝わってくる。ステージ背景なども素晴らしく、グラフィックに関してはGBA中期のソフトでありながらもトップレベルだろう。
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BGMは本家と同じくすぎやまこういちが担当。「スライムばかりの街」に似つかわしい温かみやバトル時の緊張感などがよく表現されている。
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ラスボス第3形態や裏ボス戦のBGMは必聴の価値があるだろう。出来の良さに反して、本作でしか使われていない。
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SEは攻撃を受けた時に「ピギー」とか、物をキャッチした時に「よいしょ」といった、人間の言葉に聞こえるようなものが一部存在している。
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地味に便利な機能
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セーブデータは2つ作れる。
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スリープモードをオンにすると、ゲーム中に特定のコマンド入力でいつでもスリープ状態に入れる。
問題点
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ボリュームが少なく、難易度もかなり低い。これといって壁も感じないまますぐにクリアできてしまう。
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ボスは非常に弱い。ラスボスや裏ボスになってようやく手ごたえが出てくる。
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それら以外のボスは倒し方がシステムの単純さもあってとてもわかりやすい。倒し方を自ら言ってくるボスもいる始末。
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スライムを100匹助けるのが本作での目的だが、頭を使わないと助けられないスライムは存在しない。最低でも70匹は集めないと進めないため集められないと困るが、まず見逃すところがない目立つところに置かれていても安直過ぎる。
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その後はまもの堂の依頼をすべてクリアするとか、魔物・資材のコンプリート、ミニゲームの記録更新や壁画の完成など、やれることはあってもあまり楽しくはない。やり込み要素は少ない部類。
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セーブデータは2つあるので、1つを完全クリア、もう1つをデータを消して何度もプレイする用にすれば中々楽しめるだろう。
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少なからずある処理落ち。
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顕著なのはニコミスキー鉱山のくさったしたいとひとつめピエロの大量発生地点や、同マップを模した「テキや」。動きがコマ送りになって操作が難しくなる。
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プレイに支障が出ないレベルのものはモンスターが一画面に複数いたり、スッカースタジアム前の水たまりを歩いたりすると発生する傾向にある。
総評
スライムを主役に据えた、かわいくて面白おかしいアクションゲーム。
難易度も低ければ操作も直感的かつ簡単で、非常に遊びやすいのが最大の特徴。
作中にちりばめられた細かな本家ネタの数々から、DQファンにとってはより一層と楽しむことができる。
その代わりとして、難易度やボリュームなどが犠牲となっている。やや雰囲気ゲーの要素もあり、単純なゲームとしては物足りなさを感じるだろう。
とっつきやすさからアクションゲーム入門作と言えるかもしれない。
余談
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一発ネタでは終わらず、ハードをDSに移して『大戦車としっぽ団』、3DSで『大海賊としっぽ団』など続編をリリースした。
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本作を『大戦車としっぽ団』とでダブルスロットを行うと、本作に登場するボスキャラ「ギガお」を模した大戦車が使用可能となる。
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本作のキーアクション「スラ・ストライク」は、本家シリーズの『VIII』や『X』、『バトルロード』にスライム系モンスターが使う特技として逆輸入された。
