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ミラクルガールズフェスティバル - (2017/08/22 (火) 01:23:11) の編集履歴(バックアップ)


ミラクルガールズフェスティバル

【みらくるがーるずふぇすてぃばる】

ジャンル リズムアクション
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
メディア PS Vitaカード/ダウンロードソフト
発売・開発元 セガゲームス
発売日 2015年12月17日
定価 6,990円(税別)
周辺機器 PlayStation Vita TV対応
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作
ポイント 『初音ミク -Project DIVA-』のアニメキャラ版
合同難民キャンプに繰り出されたセガの本気
セガ クロスオーバー関連作品シリーズ


概要

プレイヤーはライブフェス「ミラクルガールズフェスティバル」に出場する各グループ(作品)のディレクターとなってライブを成功へと導いていくこととなる。 …という設定の人気アニメ11作品から総勢47名のキャラクターが一堂に会してライブパフォーマンスを繰り広げるリズムゲーム。略称は「みがる」*1、「MGF」など。
各作品のオープニング曲やエンディング曲、挿入歌などが2曲ずつ合計22曲収録されている。
ゲームエンジンは同じくセガから発売された『初音ミク -Project DIVA-』シリーズの「DIVAエンジン」を使用している。

参戦作品

+ 参戦作品・収録曲一覧

太字のキャラクターはライブ時の演出のみ登場。

作品 ユニット 楽曲 キャラクター 声優
ゆるゆり 七森中☆ごらく部 ゆりゆららららゆるゆり大事件(1期OP)
いぇす!ゆゆゆ☆ゆるゆり♪♪(2期OP)
赤座あかり 三上枝織
歳納京子 大坪由佳
船見結衣 津田美波
吉川ちなつ 大久保瑠美
這いよれ! ニャル子さんF 後ろから這いより隊G 太陽曰く燃えよカオス(1期OP)
恋は渾沌の隷也(2期OP)
ニャル子 阿澄佳奈
クー子 松来未祐
暮井珠緒 大坪由佳
ビビッドレッド・オペレーション Vivid Shining Sky(ED)
ありふれたしあわせ(ED)
一色あかね 佐倉綾音
二葉あおい 村川梨衣
三枝わかば 大坪由佳
四宮ひまわり 内田彩
黒騎れい 内田真礼
きんいろモザイク Rhodanthe* Jumping!!(1期OP)
Your Voice(1期ED)
大宮忍 西明日香
アリス・カータレット 田中真奈美
小路綾 種田梨沙
猪熊陽子 内山夕実
九条カレン 東山奈央
蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ- Trident ブルー・フィールド(TVシリーズED)
Innocent Blue(TVシリーズED)
イオナ 渕上舞
タカオ 沼倉愛美
ハルナ 山村響
キリシマ
てさぐれ!部活もの あんこーる Stand Up!!!!(OP)
てさぐり部部歌(挿入歌)
鈴木結愛 西明日香
佐藤陽菜 明坂聡美
高橋葵 荻野可鈴
田中心春 大橋彩香
園田萌舞子・園田姉妹
Wake Up, Girls! Wake Up, Girls! タチアガレ!(劇場版主題歌)
7 Girls War(TVシリーズOP)
島田真夢 吉岡茉祐
林田藍里 永野愛理
片山実波 田中美海
七瀬佳乃 青山吉能
久海菜々美 山下七海
菊間夏夜 奥野香耶
岡本未夕 高木美佑
GO!GO!575 うたよめ575 コトバ・カラフル(OP)
コトバ・サガシタイ(OVA ED)
正岡小豆 大坪由佳
小林抹茶 大橋彩香
与謝野柚子 寿美菜子
小野小梅 芹澤優
のうりん も・ぎ・た・て♡フルーツガールズ(ED)
コードレス☆照れ☆PHONE(挿入歌)
木下林檎(草壁ゆか*2 田村ゆかり
中沢農 花澤香菜
未確認で進行形 みかくにんぐッ! とまどい→レシピ(OP)
まっしろわーるど(ED)
夜ノ森小紅 照井春佳
夜ノ森紅緒 松井恵理子
三峰真白 吉田有里
ご注文はうさぎですか? Petit Rabbit's
チマメ隊
Daydream cafe(1期OP)
ぽっぴんジャンプ♪(1期ED)
ココア(保登心愛) 佐倉綾音
チノ(香風智乃) 水瀬いのり
リゼ(天々座理世) 種田梨沙
千夜(宇治松千夜) 佐藤聡美
シャロ(桐間紗路) 内田真礼
マヤ(条河麻耶) 徳井青空
メグ(奈津恵) 村川梨衣
  • 以後、以下の略称を用いる。
    • 『ビビッドレッド・オペレーション』→『ビビオペ』
    • 『きんいろモザイク』→『きんモザ』
    • 『てさぐれ!部活もの あんこーる』→『てさ部』
    • 『Wake Up, Girls!』→『WUG』
    • 『未確認で進行形』→『みでし』
    • 『ご注文はうさぎですか?』→『ごちうさ』

特徴・評価点

  • 人気アニメのキャラクターが夢の共演。
    • 2011年から2014年春までに放映された深夜アニメを中心に選出されており、ジャンルを問わず非常に豪華なラインナップとなっている。
      • いわゆる日常系アニメの中でも人気の高い『ゆるゆり』『きんモザ』『ごちうさ』。
      • OPの「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」や「\(・ω・\)SAN値!(/・ω・)/ピンチ!」といった掛け声で一世を風靡した『ニャル子さん』*3
      • 艦隊これくしょん-艦これ-』と共に萌え×ミリタリーのジャンルにおいて軍艦ブームの火付け役となった『アルペジオ』。
      • アニメ流行語大賞2014の第5位に選ばれた「ラブコメの波動を感じる*4」など数々の名言を生み出した『みでし』。
      • 本編もさることながらゲーム(非セガ製)の方も悪い意味で有名だった『ビビオペ』など、どれもアニメファンなら観たことはなくとも1度は耳にしたであろうタイトルばかり。
    • 人気は高くとも社会現象クラスと言えるほどの作品は無いが、むしろそういった一歩及ばない作品を多数収録することでゲーム化させたという点で評価できる。
      • 近年は放送が終了し、関連グッズの展開にも乏しいこの手の日常系アニメのファンは「難民」と自嘲する・揶揄されることがあるが、本作も一部からは「難民救済」「難民キャンプ」「難民フェスティバル」と話題になった。
    • 唯一『575』は5分アニメ且つOVAを含めても全5話のため他の作品に比べてやや知名度が劣る。
      • というのもこのアニメの原作がセガのゲーム『うた組み575』であり、開発スタッフも同じと言う関係からの参戦。
      • つまり実質上のオリジナルキャラ枠に近い存在であり、「『ミラクルガールズフェスティバル』のスタッフ」という設定としてナビゲーターの役割も担っている。
    • 同じく深夜アニメ作品が多数参戦している『ヒーローズファンタジア』『ねんどろいど じぇねれ~しょん』『超ヒロイン戦記』などと比べても作品数は遜色ない。また発売時点から比較的近年に放映されたアニメが多く、それらの作品のファン層にとって馴染み易くなっている。
  • 原作の絵柄を忠実に再現したCGモデル。
    • このゲーム最大のセールスポイント。DIVAエンジン使用を謳うだけあって、『Project DIVA』同様の高クオリティ。
    • ただ可愛いだけでなく原作の絵柄は無論、表情、身長、髪型、服装、胸の大きさに至るまで忠実に再現されており、二次元から三次元へと違和感なく昇華されている。
      • 真白の制服は特注で袖が長すぎて余っている(いわゆる萌え袖)など芸が細かい。
      • 元々が3DCGアニメの『てさ部』に至ってはファンから「原作を超えた」とまで言われるほど*5
    • もちろん大元のDIVAシリーズと同じく背景映像はリアルタイムレンダリング。
  • 原作再現度の非常に高い振り付け。
    • モーションアクターは「アフィリア・サーガ」など実在のアイドルが担当しており、振り付けの元ネタはアニメのOPやEDの映像、劇中での踊るシーン、声優のライブなどあらゆる箇所から取り入れられている。
      • 『のうりん』の第1話冒頭のライブシーンを完璧に再現した「コードレス☆照れ☆PHONE」は圧巻の一言。
    • 複数人で踊る場合、ただ同じモーションをトレースして使い回すのではなく、キャラごとに微妙な差が見受けられる。
      • 例えば『きんモザ』の場合、フリーダムに動く「カレン」、運動の苦手な「綾」など、それぞれの特徴が振り付けに反映されている。
    • ディレクターの清水大輔氏によると、参戦キャラの大半は普通の学生のため、あまりダンスにキレが出過ぎないようにしたとのこと。
      • しかし例外の一つは元からアイドルの『WUG』。声優たち本人がモーションアクターを務め、実際のライブかのようにステージ上を所狭しと動き回る。
  • キャラクターがとにかく喋る。
    • ロード画面ではランダムで「読み込み中です!」などといったボイスが、さらにモード選択画面ではワイプで各キャラクターがランダムで表示され、様々なメッセージが流れる。
      • さらにクリスマス、大晦日や元日などに季節ごとの特殊ボイスも収録されている。
      • また、記念日や誕生日には専用のボイスがあり、その内容も原作ファンならニヤリとするようなものが多い。
  • 楽曲がフルバージョンでも収録されている。
    • 最初はTVサイズの長さでしか楽曲を遊ぶことが出来ないが、条件を満たすとフルバージョンでも遊ぶことが出来るようになる。
    • 通常アニメ楽曲が音楽ゲームに収録される際はTVサイズで収録されるが、これによってTVサイズでは聞くことが出来ないパートも遊ぶことが出来る。
  • 難易度は『Project DIVA』シリーズと比較して全体的にやや温めで、リズムゲームに縁のなかったアニメファンでも取っ付き易い。
    • しかしきんモザの「Your Voice」だけは難易度が頭一つ飛び抜けており、本作のボス曲との呼び声も多い。
  • その他、ファンの心をくすぐる小ネタも抜かりない。
    • 前述の「うー!にゃー!」の弾幕がステージのスクリーンに流れる『太陽曰く燃えよカオス』。
    • 『ビビオペ』の原作同様の各キャラのお尻を強調する「ビビッドアングル」を再現したカメラワーク。
    • 原作未登場の『れい』の「黒のパレットスーツ」がオリジナルで収録されており、5人揃ってのパレットスーツ姿がついに実現。
    • 『ブルー・フィールド』でステージに乱入して来るクマのぬいぐるみ姿の「キリシマ」(通称「キリクマ」)。
    • アニメのOP映像にならい、歌詞の通り「さぁカメラが下からグイッとパンしてタイトルロゴがドーン!」となる「Stand Up!!!!」。

賛否両論点

  • 実際のライブの熱気を伝える「コール」を忠実に再現しすぎてしまっているため、観客のコールが生々しすぎると感じる場合も。
    • しかし一方で「(コールを担当した)開発スタッフの本気が面白い」「無いと物足りなく感じるようになってしまった」などといった評価もある。
      • 特に「コードレス☆照れ☆PHONE」はフロンティアワークス監修済みというだけあって力の入れようが凄まじく、一見の価値有り。
    • 流石に開発側も好みが別れることは分かっていたようで、オン・オフ切り替えが可能である。PVや公式サイトでは至る所でコールをオフに出来ることを告知していた。
  • 参戦作品の選出基準。
    • 上記のように参戦作品や登場キャラクター自体は非常に豪華なのだが、それらがリズムゲームやライブという題材に適していたかについては疑問が残る。
    • 作品の設定がリズムゲー向きなWUGや575、バレエ経験者のマヤとメグなど親和性の高い作品やキャラもいる一方で、運動の苦手なココアや千夜、病弱な小紅、歌も運動も苦手で更に恥ずかしがり屋な綾などは設定上ライブに向いているとは言い難い。硬派なSF戦記モノであるアルペジオに関しては世界観からして縁がなく、美少女推しの日常アニメ・コメディアニメが占める中で明らかに浮いている。
      • 一応、前述のように振り付けを各キャラの体力に合わせるという配慮はされているものの、悪く言えば作品の知名度有りきでの選出ととれなくもない。
    • しかし、昨今のアニメではヒロイン達がOPやEDで歌う事が定例化しており、原作はともかくアニメ本編では上記のキャラも踊ったりしている描写があるため、格ゲースピンオフにありがちな「非戦闘向けのキャラが参戦」というケースに比べれば違和感は少ないといえるだろう。

問題点

  • 収録曲が少なくややボリューム不足。
    • 全22曲、それぞれショートVerとフルVer合わせて計44種類だが、それでも『Project DIVA』などと比べるとやや物足りない。
    • 一部収録されていない人気曲もある。
      • キャラクター達が歌って踊るというコンセプトのため、一般歌手の歌うアルペジオのOP『SAVIOR OF SONG』やビビオペのOP『ENERGY』、のうりんのOP『秘密の扉から会いにきて』などはファンからの評判が高いものの残念ながら未収録となっている。
      • 特に『秘密の扉から会いにきて』は林檎(ゆか)役の田村ゆかり氏本人が歌っているのだが、あくまでキャラクター名義の楽曲でないと駄目な模様*6
    • また、このゲームの制作発表後に放映されたきんモザ2期、ごちうさ2期、ゆるゆり3期(&TVSP)、劇場版アルペジオ、続劇場版WUGの主題歌なども収録が間に合わなかったのか未収録となっている*7
      • ちなみにこのゲームのオープニングテーマであり小豆と抹茶の歌う『キセキ・フェスティバル』も収録時期の関係で実際にプレイすることはできない。
    • 公式Twitterアカウントは2015年10月31日に「DLCによる楽曲追加を検討中」と発言していたが(参考)、実際に発売されたのは衣装のみで、楽曲の追加はいまだに実現はしていない。
  • 音楽ゲームとしてのバランスの悪さ
    • 本作のクリアランクの評価基準は太鼓の達人の魂ゲージのような上昇型ゲージの「ボルテージ」(最大200%)とコンボが継続する判定「COOL」と「FINE」の割合の合計(最大100%)を足したものとなっている。
    • しかし、最低のクリアランク「O.K.」の条件は「99%以下」。0%でもこの判定であり、クリア扱いとなる。全曲クリアのトロフィーも放置で取得可能
      • 譜面の難易度も抑え気味など、音楽ゲームに慣れていないアニメファンに配慮しているのは分かるが、クリア失敗の概念がないのは如何なものか。
    • 一方で、隠し要素の「ウラモード」の難易度は非常に高い
      • ボルテージゲージMAXからスタートし、SAFE以下の判定でゲージが減少、ゲージが0になったら演奏終了、とbeatmaniaIIDXのハードゲージ等と同様のルールに変更される。
        ゲージの減少量こそSAFEで5%、SADで10%、WORSTで15%と、ゲージが200%あることを考慮すれば前述のbeatmaniaIIDXのハードゲージより少し緩い*8程度であるが、なんとCOOLやFINE判定を取ってもゲージが回復しない*9
        (DIVAシリーズも含め)本作が音ゲーとしては判定が厳しめなのも相まって、少しタイミングがずれると次々とFINE以下が量産されてゲージが蒸発していく。回復がないため、単純にミス機会の多い物量が多い譜面は不利となる。
      • 全曲クリアトロフィー対象外のおまけ要素ではあるが、通常モードとのふり幅があまりに極端ではないだろうか。また、ボルテージゲージの仕様が変更されているにも関わらず、クリアランクの条件およびボーダーは通常モードと同一。フルコンボ時クリアランクMIRACLEの次のクリアランクであるEXCELLENTをこのモードで取るための最大許容ミス数は実質3。
      • ただし、譜面自体の難易度が抑え気味なこともあり、音ゲー慣れしているプレイヤーにとってはこのくらいで丁度いいともいえる。このモードを出すまでに同じ楽曲を通常モード低難易度譜面でプレイする必要はあるが。
  • DLCのコスチュームの料金が割高。
    • 1種類につき300円×人数分のセット販売。例えばゆるゆりの場合は300円×4人の1,200円(税別)*10でバラ売りはされていない。
    • 無論、完成度自体は非常に高く値段相応の価値はあるのだが、1作品につき2曲しか収録されていない関係上、当然お披露目する機会も限られてくる。
      • 中でもビビオペのれい以外の4人、575の柚子と小梅、のうりんの林檎と農、ごちうさのチノ以外の6人に至っては持ち歌が1曲しかないため他のキャラよりも更に少ない。
    • また、各作品のDLC「水着」に限り、CERO対策なのか使用できるステージが「オーシャンビーチ」のみという制限があるため、楽しめる範囲が更に狭まっている。
    • その他、千夜の「甘兎庵」の制服、シャロの「フルール・ド・ラパン」の制服、ハルナのコート*11など原作でも着ている場面が多いにも関わらず収録されていない衣装も少なからず存在する。
  • ボタンのタイミングが若干早い。
    • 『Project DIVA』と比べて、ボタンの判定タイミングが若干早いように感じられる。オプションで調整可能なので、-10~-20くらいに調整するとよい。
      • 『Project DIVA』側の問題点において、“判定が若干遅めで、早押しに対しての判定が厳しい”という「目押し重視の判定」だった面があり、なるべくリズムを意識したでプレーで判定が合うように調整されたものと思われる。
      • しかし、リズムアクションに慣れるまでは譜面を見てからボタンを押すという傾向になることや、他の音ゲー作品で慣れている人でも譜面の流れ方自体は『Project DIVA』と同じなので、どうしても目押し気味になってしまうことを踏まえると、『Project DIVA』の経験の有無に関わらず判定が早いと感じるプレイヤーが多いと思われる。
      • 元々知っている曲だったり、ある程度このゲームに慣れてくると、譜面から大まかにでもリズムを想定できるようになってくるので、むしろこのぐらいの判定の早さが丁度良いぐらいになってくる。
  • クロスオーバー要素が一切ない。
    • 夢の共演を唱っているにも関わらず実際は出番が作品単位で独立しており、この手のお祭り企画の醍醐味である異なる作品同士の絡みは殆どない。コラボユニットでの合唱や衣装交換は無論、格ゲーなどでよくある掛け合いも存在しない。
    • 容姿が似ている上に声優まで同じためネタにされる「綾」と「リゼ」、アイドル繋がりの「林檎」と『WUG』の面々、シスコン繋がりの「ココア」と「紅緒」、金髪マニアの「忍」と他作品の金髪キャラなど、相性の良さそうなネタが豊富なだけに惜しむ声も多い。
      • 一応、「ミラクルくじ」で手に入れたフィギュアで異なる作品のキャラ同士をケース内に並べたりはできるのだが、いかんせん物足りなさは否めない。
      • 好意的に解釈すれば、作品間での優遇・不遇の亀裂を生まない、賛否両論を招く安直なクロスオーバーをしない、原作の雰囲気を壊さないという見方もできるが、どれも後ろ向きな理由であり慎重になりすぎたともいえる。
  • 原作の舞台となったステージが存在しない。
    • ステージは全てオリジナルであり、ごちうさの舞台・喫茶店「ラビットハウス」、ゆるゆりの「ごらく部部室」など、原作でもお馴染みの舞台で踊ることはできない。
    • これがライブではなくPV形式なら上記のような場所でも問題ないが、スタッフが特に力を入れていた観客のサイリウムやコールといったライブならではの空間作りには広さや雰囲気的に向かないという欠点もある。
      • 実際、この点についてはディレクターの清水大輔氏によると、当初は作品ごとにステージを用意する考えもあったが、スペシャルな空間を作りたくて今のかたちになったとのこと。
    • クロスオーバーをしない一方、このように原作再現にも乏しい点があり、少々どっちつかずな印象を受ける。

総評

単純にリズムゲーやお祭りゲーとして見た場合は痒いところに手が届かず、物足りなさは否めない。
逆にこのゲームをキャラゲーとして評価する場合は各作品のファンも納得する出来であり、セガの「わかってる」原作愛がひしひしと伝わって来る。
特に2010年以降の深夜アニメは消費サイクルが非常に早いため、一部の人気作を除いてアニメや原作終了後に作品に触れられる機会はとても貴重であり、少なくともアニメファンとってはまさにミラクルなゲームである。

Amazonでのレビューも2016年4月現在で120件以上投稿されており、その内の90件以上が星5つ、更に星4つ以上の割合が全体の約9割を占めているということからも、このゲームの人気が伺える。
やや邪道だが、単純にPV付きのアニソンアルバムとして購入しても元が取れるのも嬉しいところ。

余談

  • このゲームのタイトルに『ミラクルガールズ』とあるが、秋元奈美原作の少女漫画作品及びアニメ『ミラクル☆ガールズ』とは一切関係していない。
    • また、浦沢直樹の漫画作品及びアニメ『YAWARA!』のテーマソングとして『ミラクル・ガール』ともあるが、それとも一切関係していない。
      • 念のため一応記載しておいたが、『ミラクル☆ガールズ』も『YAWARA!』もアニメは存在したものの、どちらも90年代の古い作品かつ、両作ともオープニングもエンディングも主役キャラ+仲間たちで歌っているわけではないので、いずれにせよ恐らく参戦は出来ないだろう。
        まあ、参戦したら参戦したでミラクルなのだが。
  • クー子役の松来未祐氏は発売前の2015年10月27日に亡くなったため、クー子のボイスはアニメ収録時の音声をサンプリング収録。このためタイトルコールやメッセージの一部が収録されていない。
  • 同じく深夜アニメのクロスオーバー作品である『超ヒロイン戦記』では釘宮理恵氏が主要キャラ4人を演じたことで話題となったが、このゲームでは大坪由佳氏が『京子』『珠緒』『わかば』『小豆』と4人ものキャラを演じており、一部のファンの間では『ミラクル大坪フェスティバル』と呼ばれている。
  • ゲーム中にセガでお馴染みの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』のぬいぐるみが密かに登場している。気になる人は探してみよう。
  • イベントについて。
    • ゲームの評価と直接関係はないが、このゲームの初回生産特典には2016年4月3日に開催された出演声優陣等によるイベントのチケット先行予約シリアルが封入されるという、俗に言うイベントチケット商法が行われた。
      これ自体は深夜アニメのDVD特典でもよく行われていることであり、一概に悪いとは言えない。しかしそのイベントの内容は賛否が分かれるものとなった。
    • 解散ライブと日程が重なってしまったTridentを始め、のうりんやごちうさなどの声優陣は1人も出演しておらず、一部の作品の声優しか出演していない。
    • その代わりに、このゲームに出演していない『セガ・ハード・ガールズ』*12の声優などが多数出演。
      • この内容から発表当初は「ゲーム内に隠しキャラやDLCとしてセハガールが登場するのでは?」と予想されたが、残念ながらそのようなことも一切なかった。
    • トークパートの内容が、ラリークイズや卓球などゲームや原作とは無関係なものばかり。
    • トークパートの最後に登場したのが、何故か本作や575の関係者ではなく、本作とは無縁のセハガールのプロデューサー。
    • ライブパートでは、前述のセハガールやモーションアクターを担当したアフィリア・サーガ、WUG、うたよめ575による歌が披露されたのだが、その大半がゲームとは無関係の楽曲で、プレイヤーにとっては馴染みが薄かった。
    • 今後のDLC予定などの発表は一切なし。
      • 無論出演者に罪はなく、OPのキセキ・フェスティバル(フルver)の初披露など嬉しいサプライズもあったのだが、全体的にはゲームファン、アニメファン、声優ファンの誰にとっても完全には満足できない中途半端なイベントとなってしまったのである。

参考動画

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公式店頭PV

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