【えすぷれいど】
ジャンル | シューティング | |
対応機種 | アーケード | |
販売元 | アトラス | |
開発元 | ケイブ | |
稼動開始日 | 1998年 | |
判定 | 良作 | |
ポイント |
スタイリッシュながらも悲劇的な世界観 キャラクター性を前面に出した弾幕シューティングの草分け |
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ケイブ弾幕系STGリンク? |
「ESP者」と呼ばれる、超能力者による犯罪が多発している現代。その中でも強大なグループである「夜叉」は今や世界を動かせるほどの力を持ち、
東京を自分たちの都合の良い、城塞へと作り変えていった。
彼らは都内に徹底的な捜査網を敷き、ESP者がPK使用時に出す「DRIVE波」を感知し、拉致・洗脳も辞さない強硬な姿勢で、
組織のしもべとなるESP者を次々に増やしていった。
だが、それらは表立って話題にされることはなく、東京に暮らしている者にとっては普通の、平凡な生活が何も知らされずにおくられているのだった。
事態を重く見た阪神国際警察は、少数ではあるが署内にESP犯罪機関「JUDGE」を設立、「美作いろり」を戦闘員として帝都へ送り込む。
ロシア政府も現状を不都合と認識、「ブラックピーターパン」のコードネームを持つESP兵器「J-B 5th」を送り込み、「夜叉」の壊滅を狙う。
東京の鳳凰高校に通う「相模祐介」は、7歳のときにESP者として覚醒していたものの、祖父に「超能力を絶対に使うな」と強く戒められており、
自分自身も力に頼ることなく生きていきたいと思っていたため、「夜叉」の捜査網にかかることなく、日々を過ごしていた。
しかしイブの日の終業式後、陰湿な嫌がらせと暴力に遇っていたクラスメイトの「近江覚」が、突如ESP者として覚醒。
夜叉のスカウトマン達に感知され、誘拐されてしまう。
祐介は幼いころの苦い経験と、心の中にある正義感、それを示せなかった自分に駆られ、能力を使い彼を追いかける道を選んだ。
予想だにしていなかった、自分の能力の凄まじさ。
「夜叉」と「JUDGE」の激しい戦い。裏で暗躍する、「ブラックピーターパン」の破壊と殺戮の跡などを目のあたりにし、
祐介は重大かつ深刻な状況を思い知らされる事になる。そして・・・
(公式ストーリーより、一部改編して抜粋)
相模祐介ステージ「HOUOU HIGH SCHOOL」
突如現れた夜叉のスカウトマンに締め落され、気絶させられて拉致される「近江覚」。
駆けつけたクラスメイトの「相模祐介」は、抑えていた超能力を解放して彼を追いかけ、行く手を邪魔する夜叉との交戦状態に入る。
ボスは「近江覚」。憎悪に凝り固まった彼は、今までの鬱憤を晴らすかのようにESPを乱用し、無差別な攻撃を繰り出す。
J-B 5thステージ「SHOPPING MALL AT NIGHT」
ショッピングモールで演説をぶつ、夜叉の息のかかった要人。そこへ上空から襲い掛かり、机ごと彼を葬った「J-B 5th」。
計画を邪魔された夜叉は怒り、彼を亡き者にせんとする。
ボスは巨大装甲戦車「IZUNA」。
美作いろりステージ「BAY AREA」
夜叉のミサイル攻撃に逢う海浜公園。一人の女性が逃げる最中に躓いて転んでしまい、絶体絶命になる。
しかし、間一髪でバリアを張って女性を守った「美作いろり」。そのまま夜叉へ戦いを挑む。
ボスは巨大戦闘ヘリ「ペラボーイ」。
4面「WANGAN SUBWAY LINE」
地下鉄を駆け抜け、夜叉の執拗な追撃を振り切りつつ、総本部への道を辿る。
ボスは装甲人形「プレアデス」。
5面「LAST STAGE YAKSA STRONG HOLD」
ついに「夜叉」の総本部へ辿り着き、壮絶な戦いを繰り広げる。
前半部中ボスは夜叉最高幹部「五行覚師」。画面中央部に張られたバリアの中でガラ婦人が見物をしている。
五行覚師撃破後、逃げたガラ婦人を追い後半部(施設内)へ突入。そこでは夥しい数の量産型ESP者「アリス・クローン」が待ち受ける。
後半部中ボスは無敵の軍神「アレス」。巨大な像の頭部だけが浮かび上がりボスとなる様は圧巻。
最終ボスは夜叉総帥「ガラ婦人」。ESP犯罪組織の総帥というのは伊達ではなく、その攻撃は多彩にして熾烈。
出た当時は難しいと評されたが、今となってはケイブシューの中ではやや簡単な部類に入る。
弾幕系シューティングに分類されるが、2000年代中頃以降のような避け方を知らなければどうしようもない類の弾幕はほぼなく、アドリブの介入する余地が多いためシューティングが苦手でもそれなりに楽しめるだろう。
また、演出面も素晴らしく、高度な稼ぎをしなければプレイしていてストレスを感じる要素も少ないので、弾幕系シューティングの入門としても適した作品といえる。それでも終盤は圧倒的な弾幕に追いやられる面が続出するため実際にクリアできるかどうかは別問題だが。
これ以降、自機を人物にし、キャラクター性を押しだした弾幕系シューティングが増えていったことを鑑みても、本作が与えた影響は大きいと言えるだろう。
下記にもあるように、人気こそあったが移植には全く恵まれず、プロギアの嵐、19XXと並び「STG移植されない三銃士」とまで言われていたが、2018年に20年越しの移植が発表され、2019年12月についに『エスプレイドΨ(サイ)』とタイトルを改めPS4/Switchのマルチプラットフォームで発売された。M2 Shot TriggersシリーズとしてSwitch参入作にもなった。