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バウンティハンターサラ ホーリーマウンテンの帝王 - (2015/08/13 (木) 10:50:39) の編集履歴(バックアップ)


バウンティハンターサラ ホーリーマウンテンの帝王

【ばうんてぃはんたーさら ほーりーまうんてんのていおう】

ジャンル サウンドノベル
対応機種 プレイステーション、ドリームキャスト
発売元 カプコン
開発元 フラグシップ
発売日 2001年5月24日
定価 5,800円
判定 なし

概要

退廃的な近未来を舞台とした、ハードボイルド・サウンドノベル。女性賞金稼ぎが主人公。
開発は『BIOHAZARD 2?』などと同じシナリオ集団「フラグシップ」で、この事は強力なセールスポイントとされていた。

特徴

  • メインキャラは、主人公・相棒の情報屋・依頼人の警察幹部・ターゲットであるマフィアのボス・謎の男性ハンターの5人。最初のシナリオは1本だが、1度クリアすると冒頭で新たに2本のシナリオを選択できるようになる。
    • この3本のシナリオは、パラレルワールド的な関係になっている。何れも「主人公が警察幹部からマフィアのボス暗殺を依頼され、そこに謎のハンターが乱入する」という点だけは共通しているが、それ以外のストーリーの流れや、登場する脇役達はそれぞれまったく異なっている。
  • 他のサウンドノベル同様、選択肢が登場するが、本作には通常の選択肢以外に「カウントダウン」と「シンキング」という特殊な選択システムも登場する。
    • 前者は主に戦闘シーンに登場する分岐で、選択肢を決定するまでの時間がカウントされる。何秒以内に適切な選択をしたかによって、そのシナリオのエンディングにおける「ランク」が決定する。
    • 後者は主人公が今後の行動について考える際に登場するもので、選択を間違えるとゲームオーバーとなる。
      • シナリオ3本とも、クリア後に最高のランクである「S」を取る事で、最後のシナリオが出現する。

問題点

  • シナリオ1本がとにかく長い。普通に読んだ場合、クリアまでに2時間はかかる。
    • バッドエンドを除けば、各シナリオの大筋はそれ程変化しないので、初プレイでSランクを取り逃したら再プレイする気が起きるかどうか…。
      • 既読文章は速読みできるが、使っても元々が長過ぎるので…。
  • 前述の通り、シナリオの大筋に変化が乏しい上に3本とも基本設定は同じなので、従来のノベルの様な「シナリオによっては同じキャラがまったく別の役回りで登場する」などといった意外性はまるで無い。
  • 近未来が舞台という事で、独特の世界観設定や、無数の専門用語が存在する。それらは基本的に本文では深く解説されず、「キーワード」というコマンドで解説を読む事ができる…のだが、これらがあまりにも多過ぎる為、読んでいると本文の内容に集中できない。
    • しかも章が変わると、前章の用語は閲覧できなくなる。くどい様だが本文自体も長いので、とても覚えていられない。
    • 解説の1つ1つは割りと凝っているのだが…。

総評

「あのフラグシップが担当」と鳴り物入りで発売されたが、あまり話題にはならなかった。
冗長すぎる上に変化の乏しいストーリー構成、専門用語や世界観への細かい理解を必要とするあまりに物語への没入を妨げてしまう作りゆえ、
近未来SF調のハードボイルドストーリーという、ノベルゲームにも珍しい世界観設定を活かす事が出来なかった。
フラグシップ担当ということで話題を呼んだものの、シナリオ周りの難ゆえに受け入れられなかった惜しい作品である。

その後

翌年、同じくフラグシップによる続編『クリティカルバレット 7th TARGET』がPS2で発売された。
内容的には完全に本作の続編なのだが、なぜかパッケージには本作の事がまったく触れられていない。
更に本作の4本目のシナリオに登場するキャラも、全く登場していない。