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ザ・シムズ (GBA) - (2016/10/09 (日) 14:25:43) の編集履歴(バックアップ)


ザ・シムズ (GBA)

【ざ しむず】

ジャンル シミュレーションアドベンチャー
対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売元 エレクトロニック・アーツ
開発元 Maxis
発売日 2004年1月22日
定価 4,800円(税5%込)
セーブデータ 3個(+ GCメモリに1個)
レーティング CERO:全年齢対象
判定 なし
ポイント PS2/GC版とは内容が違うんです!
シムシリーズリンク


概要 「この町に来る前の記憶が無いんです…」

  • 本作は2003年12月に欧米で発売されたGBA版『The Sims Bustin’ Out』の日本語ローカライズである。
    • 同日発売されたPS2/GCの本作と同名の『ザ・シムズ』はそれぞれPS2/GC版の『The Sims Bustin’ Out』の日本語ローカライズであり、本作と内容が異なる。
      • そもそも舞台となっている場所が違う。
      • 本作は「もくひょう(後述)」で何をするべきかをガチガチに指定されるが、PS2/GCの『ザ・シムズ』はフリープレイモードがあり自由にプレイできる。
    • 本作タイトルは『ザ・シムズ』となっているがWin/Mac版『The Sims (邦題『シムピープル』)』ともシステムが全く異なる。
      • 『The Sims』は間接的に登場人物の生活に介入するゲームだったが、本作は3Dキャラクターを直接操作するAADVタイプのADVとなっている。

ストーリー 「おばさんがあなたを捨てて出ていった理由がわかった気がします」

夏休みに「シムバレー」に住む叔父の家にやって来た主人公がいろいろな仕事をすることで町に溶け込んでいく様を描いている。

システム 「あなたが配達している新聞を一度は読んだほうが良いですよ」

  • ゲームはリアルタイムで進行する。
    • シムたちは時間帯によって居場所が移動する
      • 知り合いのシムに電話をかけて電話が繋がった場合、その時点の居場所を教えてくれる。
    • 時間帯によって出来ないことがある。
      • 研究所は午後8:00-午前8:00の夜間しか開いていない。なぜそんな時間帯なのか?
      • おじさんの家の芝刈りは近所迷惑になるので午前5:00-午後7:00までしか出来ない。午前5:00でも迷惑だが。
  • 欲求メーター
    • 『シムピープル』から存在するシステムで、『ザ・シムズ』シリーズの特徴でもあるが、「空腹」「衛生」「睡眠」「社交」「便意」「心地よさ」「楽しさ」「体力」「部屋」という、やや多すぎる欲求に対して各々棒グラフのメーターが存在し、時間経過で減少していく。
      欲求メーターが満たされていない場合には作業が失敗しやすくなるなどの弊害があるため、「空腹」であれば食事をとる、「便意」があればトイレを使用することで欲求メーターを回復する必要がある。
      • 「便意」の欲求メーターが0になってしまった場合は漏らしてしまう。公共の場所で漏らすと即刑務所行きとなる。
    • ジムで体を鍛えると、欲求メーターの一部の項目が下がりにくくなる。
  • もくひょう
    • 本作品はADVであり、次に何をすべきかは事細かく「もくひょう」として示される。
      • なお、最終目標を達成してしまうとゲーム終了となり、あなたのシムバレーでの生活は終わってしまう。
  • しごと
    • いくつかの仕事のミニゲームが存在し、仕事で好成績を収めるとその仕事のレベルが上昇し、仕事の報酬が良くなる。
    • マップ上に落ちている空き瓶などを研究所に持って行くと買い取ってくれる。
  • 家具
    • 自分の部屋に家具を自由なレイアウトで置ける。家具は雑貨屋などで売買できる。家具はポケットに入れて持ち運べる
    • 自分の個人所有の家具のみ壊れることがある。おじさんの所有物やお店の備品は壊れないため技術スキルが低い間はそういったところの備品を使う手もあるが、壊れなければ修理する機会がないため技術スキルのレベルが低いままとなってしまう。
      • 他のシムと同居した場合、家具は自分所有のものを使うため、同居しているシムが使った後はプレーヤーがメンテナンスする必要がある。
        壊れた家具を直すのはもちろん、トイレやベッドの掃除などもしなければならない。

評価点 「胸のバッチがピカピカですね」

  • 成り上がれる
    • 学問を勤めて物事をよく知る者は貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるなり。

賛否両論点 「この町には変な人がたくさんいますね」

  • シュール過ぎる
    • ルールがシュール過ぎる。
      • 家具はポケットに入れて持ち運べる。ドラえもんか!
      • ジムのエレベーターのドアは勝手に開閉しているので、乗る際はドアが開いている時に飛び込む必要がある。
      • 会話の選択肢がシムズの気分で変わる
        NPCと会話する場合、欲求メーターが満たされているとまともな選択肢が並ぶが、欲求メーターがあまり満たされていないと「よう、田舎もんのおっさん!」「3文字以上の単語を知っていますか?」などの口汚い言葉だけが並ぶ。
        もちろん、それらの悪口を選ぶとそのNPCとの友好度が下がる。
    • ぶっ壊れたキャラクターのNPCがいる。
      • 空き巣
        シムの中に空き巣がいる。誰なのかは公然の秘密となっている。
        プレーヤーが空き巣の被害に遭うことがあるので、空き巣シムが自宅の近くにいる時間帯には自宅にいる方がよい。
      • あばれにわとり
        あばれにわとりに親を殺されたという設定のNPCがいて、刑事はあばれにわとりの捜査をしている。
        ゲームを進めると実際にマップ上に出現して、ぶつかると気絶させられることがある。
+ ネタバレ注意!
  • おじさん
    そもそも主人公はおじさんから夏休みに遊びの来ないかという手紙をもらって出かけたのだが…。
    • 唐突に「お前専用のシャワーを買え」と言い出す。「おじさんのシャワーで十分です」と言い返すと「ここはホテルじゃないんだ!」とキレられる。
      遊びに来いって誘ったのはお前だろ…「おばさんがあなたを捨てて出ていった理由がわかった気がします」と言いたくなる。
  • 図書館司書
    • 「図書館をオープンして欲しければ料理の勉強をして」
      「料理と図書館にどういう関係があるのですか?」
      「私は去年料理の本を出したのだけれども1冊も売れなかったの」
      「説明になっていません!」
  • ストーリーがぶっ飛んでいる
    • 本作のストーリーは奇人の言動によって唐突にもくひょうが発生する(上記ネタバレ部分参照)ため、先が読めない展開となっている。

問題点 「この町は何から何までトロイですね」

  • ヒントが少ない
    • 町の人はヒントになるような噂話的なことを言わないため、もくひょうを達成する方法に気づきにくい。
    • このため町中をいろいろと探索する必要があるが、仕事をしないと生計を立てられないことや、欲求メーターの縛りもあり、探索に充てられる時間は限られてくる。
      • しかし、クリアまでに制限時間があるわけでもないので、気長に探しても問題はない。
  • 恋愛感情はシミュレートされていない
    • 『シムピープル』ではシムズ同士が恋愛状態におちいるという『ガンパレード・マーチ』のような要素があったのだが、本作では実装されていない。
  • 家を持っているシムはプレーヤーとおじさんだけである
    • 自分以外のシムを自分の家に同居させることは出来るが、プレーヤーが他のシムの家に転がり込むことはできないのが残念である。

総評 「いっしょに住みませんか」

GBAでここまできっちりとしたシミュレーションが作り込めるとは思わなかったと感じざるを得ない力作。
欲求メーターや金銭的な制約で話を進め難いが、本作はどちらかというとアメリカンなカントリーライフをエンジョイする生活シミュレーションにADVが付いているようなものだと考えてまったり楽しむものなのだろう。
無難な和製ADVに飽きたなら、本作でエキセントリックな住民とイカれた生活をしてみてはいかがだろうか。

その後の展開 「ぼくはあなたと違って世界へ羽ばたくシムです」

着替えられるなどのシステムのパワーアップ及び、グラフィックも改善され、舞台を都会に移した『ザ・アーブズ シムズ・イン・ザ・シティ』が発売された。