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キミキス - (2017/10/24 (火) 15:47:32) の編集履歴(バックアップ)
キミキス
【きみきす】
ジャンル
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恋愛シミュレーション
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対応機種
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プレイステーション2
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発売・開発元
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エンターブレイン
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発売日
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2006年5月25日
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定価
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6,800円(税別)
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レーティング
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無印:CERO:12才以上対象 エビコレ+:CERO:B(12才以上対象)
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廉価版
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エビコレ+ 2008年2月14日/3,800円(税別)
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判定
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なし
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ポイント
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TLSシリーズの後継作品 ややランダム性が高い
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エンターブレイン恋愛シミュレーションシリーズ
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概要
エンターブレイン(現:KADOKAWA)による、恋愛シミュレーションゲームの人気シリーズ『トゥルー・ラブストーリー』シリーズの新作。
タイトルは一新されたが、コンセプトや基本システムはTLSシリーズを引き継いでいる。
キャラクターデザインは『Summer days and yet…』に引き続き高山箕犀が担当している。
2008年に発売された『エビコレ+』は無印版にシステム面の改良等を加えた廉価版。
システムや世界観を引き継いだ続編的作品として『アマガミ』がある。
あらすじ
高校2年の夏休みが終わった。何もない夏休みだった……。
今日から新学期。高校生活もこれであと残り半分。
このまま、出会いも何もなく終わってしまうんだろうか?
……僕は、まだキスをしたことがない。
恋も……したことがない……。
憧れてる子はいるけど、ろくに話もできない。
「このままじゃダメだ、もっと積極的になろう!!」
待ってるだけじゃ、きっと恋は始まらない。
一ヶ月ちょっと先の学園祭を、好きな女の子と一緒に周ることができたら……。
1年の時から同じクラスなのに、話しかけられなかった憧れの女の子……。
姉弟のように育ったのに、疎遠になってしまった年上の幼なじみ。
勇気を出せば、きっと想いが通じるはず……。
(公式サイトより引用)
システム
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移動パートでは学校内の場所を選択し、キャラクターと遭遇するとイベントが起こる。1日は「休み時間1」「休み時間2」「昼休み」「放課後」の4つの時間帯に分けられており、キャラクターの分布も変化する。
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ヒロインと出会うとマッチング会話パートに突入することがある。
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ターン毎に選択肢として「話題」を選び、話題がヒロインの好みに合えば会話が成功して高感度が上昇する。
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「話題」はプレイヤーが事前に編集して用意する「話題袋」から選ぶ。新しい「話題」はゲームの進行とともに手に入る。
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話題には「学校生活」「勉強」「運動」「おしゃれ」といったジャンルがあり、たとえば「運動」であればさらに「体育」「スポーツ」「水泳」といった細かい話題に分けられている。
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高感度の上がり方によって「スキ」「ナカヨシ」にルートが分離し、展開とエンディングが変化する。
評価点
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キャラクター
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攻略可能ヒロインは、本が好きでおとなしいクラスメイトの星乃結美、明るいうどん屋の娘の後輩里仲なるみ、2つ年上の幼なじみ水澤摩央、サッカーが得意なスポーツ少女咲野明日夏、IQ190の天才少女二見瑛理子、良家のお嬢様祇条深月。
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高山箕犀によるキャラクターのイラストは前作『Summer days and yet…』からかなり現代的にブラッシュアップされている。
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TLSシリーズの特徴である、現実的な髪の色などの「地味」さを受け継ぎつつ、各キャラクターが書き分けられている。
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ヒロインたちも、外見的にも内面的にも、好みが別れるようなアクの強さを持ったキャラクターはおらず、万人にプレイしやすい。
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システム
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おおよそTLSシリーズのシステムを踏襲しており、恋愛アドベンチャーとして堅実な作り。
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シリーズの代名詞である「下校会話」は「マッチング会話」としてアップデートされた。
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どんな話題を振れば興味を持ってくれるだろう、と相手の趣味趣向を考えながら話題を探るというのは現実の人間同士の会話にも近い要素であり、実際にヒロインたちとお喋りを楽しんでいるような感覚を味わえる。
問題点
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ゲーム性に不確定要素が多い
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移動パートではどこに行けば誰に会えるのかがわからないことが多く、狙ったヒロインに会うのが難しい。
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同様のランダムエンカウント式を採用した『フォトカノ』ではエンカウント補助のシステムが用意され、その調整版では学年とクラスに応じた時間割を確認できるようになり、狙ったヒロインに会いやすいような調整がされた。
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マッチング会話も、どの話題がヒットするのかヒントが少なく、結局勘と運に頼ってコマンド総当りで調べることになる。
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会話もプレイを進めていくと同じものを何度も見ることになる。確実にヒットする話題を選んでいくと、同じ会話の繰り返しになってしまうというシステム的な問題がある。
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後続作ではランダム性を廃止したり、会話の際に条件を満たせばどのような話題でもヒットさせられたりと、システムを改良されるようになった。
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キャラクター・ストーリーの印象が薄い
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キャラクターのクセの少なさは個性の弱さと表裏一体でもある。
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ボリュームも少なめで、数時間で1キャラクターを攻略できる程度。
総評
TLSシリーズのシステムを引き継ぎながらも、タイトルも新たに仕切り直した新作。
大きなストーリーを追うのではなく、あくまでヒロインと仲良くなることが目的のコンセプトはブレておらず、特に好みの分かれる要素などが無いため、どんなプレイヤーでも安心してプレイできるオーソドックスな恋愛シミュレーションになっている。
一方でゲーム部分はややランダム要素が多く不親切な部分があり、完成度や作り込みが高いとはいえないのは難点。キャラクターも印象が薄いと感じてしまう可能性があるが、これらの問題点は続編の『アマガミ』以降で大きく改善されることとなる。
タイトル仕切り直しから当初こそ「TLSシリーズの終焉」とみなして旧来のファンから反発の声も強かったが、ゲームとしての完成度や後続作の存在もあって、現在では後継者として受け入れる声も上がっている。
後のエンターブレインの恋愛シミュレーションシリーズの基盤となった、重要な一作と言える作品に間違いはない。
余談
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2007年に『キミキス pure rouge』のタイトルでアニメ化された…が、原作ファンの大多数から「黒歴史」と認識されている。それどころかアニメから入った人すらも黒歴史扱いされることが多い。
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理由としては主人公を分割するという謎の判断や、一部キャラクターの魅力をわざわざ損なう様な設定変更、それらに伴い原作からかけ離れてファンからも新規視聴者からも誰得な作風になったため。特に酷いことになったメインヒロイン星乃結美や、あんまりなキャラとなった主人公の片割れや水澤摩央などが特に存在を無かったことにされている。詳細は各自検索されたし。
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「続編『アマガミ』のアニメ版が原作を踏襲したオムニバス形式になったのは本作の反省を踏まえたから」と言われることもあるが、当然の判断である。むしろ本作アニメ化の時点で監督が独自過ぎる要素を反対を押し切って決断したという噂も根強い。
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そのような噂が出るほどにアニメに対する失望が深いという話でもあり、「『アマガミ』と同じ形式でもう一度作り直してくれ」というファンも少なくない。
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漫画版は5種類(東雲太郎、こくら雅史、黒井みめい、糸杉柾宏、佳月玲茅)も各紙で連載されるなど盛んなメディアミックスが展開された。
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漫画版は特に東雲太郎版(『キミキス -various heroines-』)が有名。
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この「複数の掲載誌に渡るコミカライズ」は、後続の『アマガミ』『フォトカノ』などでも踏襲されることになる。
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上述の通り、廉価版としてエビコレ+版が発売されているが、その後の移植等は行われていない。
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『アマガミ』はエビコレ+版が携帯機(PSPとPSVita)にも移植されているが、本作は未だにPS2以外で遊ぶ方法がなく、移植やゲームアーカイブス配信を望む声も強い。