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ゼルダの伝説 夢幻の砂時計 - (2015/07/07 (火) 14:16:21) の編集履歴(バックアップ)


ゼルダの伝説 夢幻の砂時計

【ぜるだのでんせつ むげんのすなどけい】

ジャンル ペンアクションアドベンチャー
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 512MbitDSカード
発売・開発元 任天堂
発売日 2007年6月23日
価格 4,800円(税込)
プレイ人数 1人(通信時1~2人)
セーブデータ 2個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント タッチペン操作が賛否両論
謎解きは面白い
ゼルダの伝説シリーズ関連リンク

概要

  • DS初のゼルダで、グラフィックは再びトゥーンに戻った。DSの機能を生かした謎解き要素や操作方法が大きなポイントである。

あらすじ

  • 海賊の頭である少女テトラとその手下達、そして緑衣の少年リンク。一緒に冒険を続けていた彼らは幽霊船に遭遇しテトラが連れ去られてしまう。リンクは彼女を助けようと幽霊船に飛び移ろうとしたが海に落ちてしまい、流れ着いた島で妖精シエラとシーワンという老人と出会う。リンクはテトラを救うため、その島で出会った船長ラインバックとともに幽霊船を探す冒険に旅立つ。(Wikipediaより抜粋)
  • ちなみに本作は『ゼルダの伝説 風のタクト』の正式な続編であり、前作より数ヶ月という設定である。そのため風のタクトに登場していた人物が何人か登場する。

システム

  • 本作においては移動・攻撃の全てにタッチペンを使用する。さらにマップなどにタッチペンを使ってメモを書くことができ(一部書けないマップもある)、謎解きのヒントや重要なことなどを書き残しておける。
  • ボタン操作はメニュー画面などへのショートカットに使う程度。また一部のイベントにはマイクを用いる。
    • アイテムを装備・使用するにもタッチペンで行うのだが、装備したアイテムはLボタンを押している間、構える事が出来る。この操作を利用すれば、攻撃/移動・アイテム使用をスムーズに切り替えられる。
    • これらのシステムは続編である『大地の汽笛』にもほぼそのまま継承されている。
  • ゲームは重要地点である「海王の神殿」に潜って海図を取ってくる→海域を船で移動→島に上陸してダンジョンを攻略する→また海王の神殿で新たな海図を…という流れで進行する。ダンジョンに入る前に何らかのサブイベントをクリアする必要がある点はこれまでのシリーズと共通。
  • 船はタッチペンで書いたとおりの航路を進む(途中で書き直すこともできる)。
    • 海を移動している最中も敵が出現するため、大砲で撃破するかジャンプで避けながら進む必要がある(一部のボス敵は海上で戦う)。
    • 船は海図に書いたとおりのルートを自動で進んでくれるので、砲撃や障害物の回避にも集中できる。一時停止も可能。
    • 宝の地図を使ったサルベージではミニゲーム画面になり、海中に沈んだお宝までサルベージアームを伸ばして引き揚げるまで操作する必要がある(アームにも耐久力があるので、障害物や敵に注意しなければならない)。
    • 尚、ゲームを進めると釣り竿を入手でき、海図に表示される釣りポイントで好きなときに釣りができるようになる。
      • リールを巻く、竿を引くといった操作にも、タッチスクリーンの機能が活かされている。
    • これらの要素が追加・変更されたおかげで、前作の海上パートの退屈さが幾分解消されている。
  • 各地で入手できるお宝と船のパーツはセーブデータによって価値と入手率が変わり、すれちがい通信で交換することができる。
    • また、船のパーツを組み合わせることによって自由に外観を変えることができる。更にパーツを同じシリーズの物で統一すると耐久力も上がる。
    • 船のパーツの買取価格も、交換相手のデータによって違う場合もある。

これまでのシリーズとの相違点

  • 前述の通りほぼ全ての操作がタッチペンのみで行える。武器の使用も剣の攻撃も移動も全てタッチペンである。
    • このタッチペン操作を簡単と思うか複雑と思うかで、本作の評価はガラリと変わると言っても過言ではない。
  • 以下の点がカット・変更されている。
    • ハートのかけら(ハートのうつわで統一)
    • 空き瓶の収集(薬は最初から最後まで持てる数は2個)
    • サイフの成長(最初から9999ルピー持てる)
    • 盾が成長しない(最初から同一の盾のみ)
    • ダンジョンマップ・コンパスがない(最初から表示されている)

評価点

  • 『風のタクト』で問題になった海上の移動が、敵との戦闘や宝物のサルベージなどでより充実した。
    • 一応前作にも同様のシステムはあったが、楽しさやテンポは格段に違う。
  • メモ機能や前述の変更点のおかげで謎解きは簡単になり、代わりにタッチペンを用いたアクション要素、船のパーツやお宝などのコレクション要素が強くなっている。
  • DSの機能を活用した面白い謎解き(タッチペンで文字を書く、マイクに息を吹きかける、DSを閉じるなど)が満載。
  • メッセージの漢字部分をタッチすると読み仮名が出るので、漢字が苦手な人も安心。

問題点

  • 異様に面倒臭い海王の神殿。
    • 進行上何度も行かなくてはならないにも関わらず、潜るたびに同じ謎解きを何度も何度もやる羽目になる。さらに時間制限に加え、挑戦する度に「倒せない・接触でタイムロス・攻撃もらえば即死」の嫌がらせのような敵『ファントム』やその強化版を相手にしてのスニーキングミッション紛いのダンジョン探索はだんだん面倒になってくる。ショートカットは一度だけで、ファントムを倒せるのは最強武器を入手した終盤のみ。
    • 制限時間となる『夢幻の砂時計』はダンジョンを攻略するたびに残り時間が延びるので、よほどのことがない限り残り時間がなくなって詰んでしまうことはない。またメモ機能で罠の解き方を書き残しておくこともできるため、罠の解き方に悩むことがあまりなくなっている(もっとも面倒なことに変わりないが)。
  • 回転アタックと弓矢の操作がかなり難しい。ボタン操作で代用することもできない。
    • なお、回転アタックの判定は「画面枠を2度叩く」である(小ネタ参照)。つまり画面枠に2度触れる形で小さくVの字を描いてみるとよい。
      • これは次回作『大地の汽笛』では操作が少々変更され改善されている。
    • 弓矢の操作はタッチして弓を引き、ペンを離して矢を飛ばすのだが、標的の上でペンを離せば当てやすい。また、Lボタンを押している間だけ装備中のアイテムを構えるので、これも利用すればより素早く扱える。
  • 最初から9999ルピー持てるためか、物価がやたらと高い。
    • 序盤は金欠で苦労するが、終盤になると余計なお宝が増えて逆にルピーの使い道が無く苦労することになる。
  • 船のパーツの入手手段が店での購入かサルベージしかなく(何が手に入るかは当然ランダム)、狙ったパーツがなかなかとれないことがよくある。
  • フィールドの解放感がなく閉塞感が強い(ただし海上は除く)。
  • オチがまさかの…。
+ ...
  • 夢オチ
    • ただし、これに関してはラストのとあるシーンの影響もあり「これはこれで良い」という意見も少なからず存在する。

小ネタ

  • 『時のオカリナ』のナビィを彷彿させるパートナーの妖精シエラはナビィ同様に水橋かおり氏が演じている。また、もう一人のパートナーであるラインバックはシリーズ初の普通の人間である。
  • 海王の正体が『夢をみる島』の風の魚そっくり。
  • 一部の漢字の振り仮名が笑える。(整備→ひるね等)
  • ちなみに海王の読み方は「かいおう」ではなく「うみおう」である。
  • 当時のゲーム誌に載った開発秘話に、回転アタックの操作が「画面枠を2度叩く」であったものを直感的な「丸を2度描く」に変えてはどうかと提言しつつその動作をしたところ、丸を2度描く過程で画面枠が2度叩かれ発動したため、プログラムはそのまま説明書の文面だけ変えられたというものがある。いらんことを…。

総評

  • タッチペンのみを用いた操作はやりやすいorやりにくいと評価が真っ二つに分かれているものの、DSならではの仕掛けや謎解きが好評。ミニゲームややり込み要素もあり、プレイヤーを退屈させない。海王の神殿の面倒臭さはかなり悪評判だが…。
  • 仕掛けには実際に自分で図形を描いたりメモを取るなど、単に選択肢を選んでいくだけではない、アナログな手応えを感じる事ができる。
    タッチペンでの操作には多少の慣れは必要だが、飛び道具系を思った場所に飛ばしたり、剣を振る動作にしてもペンの動かし方に応じて振り方が変わったり、
    慣れてしまうと携帯機ながらにペンを剣に見立てたように楽しむ事も出来るだろう。
    付属のタッチペンが小さすぎるのであれば、長いペンを使ってみたり、持ち方を工夫してみるだけでも、だいぶ変わってくるはず。

余談

本作は『風のタクト』以来の値崩れが激しく、家電量販店の殆どが最低、新品980円まで落ちている。