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ダライアスツイン - (2019/10/24 (木) 10:05:30) の編集履歴(バックアップ)
ダライアスツイン
【だらいあすついん】
概要
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スーパーファミコンが発売された間もない1991年に登場した、ダライアスシリーズとしては初となる家庭用オリジナル作品。同時にタイトーのスーパーファミコン参入第一作目でもある。
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ゲームとしてのベースは『ダライアスII』基準になっている、二人同時プレイ可能、全7ステージ、12ゾーン構成。
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『II』が太陽系内を舞台とするのに対し、本作は惑星ダライアスを目指すストーリーになっている。最終ステージ名もPLANET DARIUS。
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一人プレイではシリーズでは初登場となる緑のシルバーホークを操作する事になる。二人プレイ時は従来通り1Pが赤、2Pが青のシルバーホーク。
特徴
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『ダライアスII』同様、メイン攻撃としてショット、ボム、レーザーが存在し、各パワーアップアイテムを取る事により強化していくスタイルである。
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『II』では別武装扱いだったボムとレーザーは対地攻撃として統合されており、ボムのパワーアップが進むと敵や地形を貫通するレーザーに変化する。
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本作独自の仕様として、自機のショットに「ナパーム」と「ウェーブ」の二種類存在し、専用のアイテムで切り替えるのだが…これがゲームバランスを著しく崩壊させている元になっている。(後述)
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また、本作のアームは装備をしていない状態で青アイテムを回収した場合、ノーマル(緑)は3枚、スーパー(銀)は6枚、ハイパーに至っては(金)は12枚装備されるという中々大判振る舞いな仕様となっている。
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登場ボスの大半は『ダライアスII』のボスのアレンジが多く、ボスのコードネームがちょっと豪華になっている。
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1面のボスは『II』でも登場した「キラーヒジア」なのだが、容量の関係か第2形態(内部機構を展開してのミサイル連射)は削除されている。
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シリーズおなじみのボス戦での永久パターン防止キャラ「ヤズカ・タカーミィ」は本作でも健在だが、本作ではなんと道中でアイテムキャリアとして6機編隊で登場する。
単なるお邪魔キャラとしてではなく、プレイヤーの味方の形で登場するのはシリーズでは今の所本作のみである。
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前述の「ヤズカ」の仕様により、ボス戦では一定時間を経過するとボスが逃亡して強制的にステージクリアになる仕様となっている。
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スーパーファミコンの容量の問題なのか、ゾーン数が『II』に比べ縮小されており(『II』は28ゾーン)、最終ステージはゾーンLで固定。
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また、ゾーンマップの形が魚型になっており、この辺は粋な計らいと言えなくもない?
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マルチエンディング制は本作にも採用。最終ゾーンが1つのみの本作ではクリアまでのプレイ内容によって変化する。
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変化する条件は主に特定のゾーンを経由してクリア、クリアまでのミス回数、ボスを1体でも時間切れで逃したか否かの3つ。
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全体的に他の同シリーズ作品のような暗い色調や哀愁さといった雰囲気が少なく、明るさを重視している節があり、BGMもメジャーコードを多用した底抜けに明るいBGMが多い。マイナー調の曲もあるが中間と言った物がなく、とにかくストレートな曲ばかりである。
評価点
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ミス後の復帰仕様の改善
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ミス後は『II』と同じくその場復活方式だが、一度ミスするとほとんどの装備が初期状態に戻されてしまう『II』とは違い、本作はミスしても装備は一切パワーダウンしない仕様である。
その為、ミスしても極端に戦況が不利になる事は少なくなった。
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家庭用作品(移植作含む)としては初めて二人同時プレイが可能になった。
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本作より前に発売された家庭用作品では容量や技術面での問題によりアーケード版ではできた二人同時プレイが削除されていたため、純粋に評価できる点だろう。
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なお、本作は「SFCにて二人同時プレイができる初めてのタイトル」となっている。
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SFC初期タイトルにしては処理落ちが比較的少ない。
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他のシリーズ作品と引けを取らない良質なBGM
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本作のBGMはZUTATAではなく、外注の相澤静夫氏が作曲している。しかしBGMのクオリティは高く、作風こそ違いがあるものの他の同シリーズ作品の名曲と引けを取らないレベルである。
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なお、サウンドプログラムはZUNTATA(古川典裕氏、大縫一行氏)、サウンドソフトウェアはNAO.NEKO氏が担当している。
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ほとんどの曲が新曲だが、最終ステージ1つ前のゾーンKではボスのハイパーグレートシング戦で『ダライアス』のBOSS7(アレンジ)が流れる。
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後の『サーガイア』共々、少なくとも『ダライアス』の時点ではラスボスの一角に過ぎなかったグレートシングが、単独で特別なボスとして扱われるようになった作品といえる。
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後発のSNES版ではサウンドが若干作り変えられており、ステレオ出力にも対応している。逆に言えば日本版は残念ながらモノラル出力のみである。
問題点
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自機ショット周りの問題
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前述の通り、ショット切り替えアイテムを取ると、ショットが「ウェーブ⇔ナパーム」と切り替わるのだが、ウェーブの方がすべてにおいて高性能であり、攻略を楽にしていく上でナパームは邪魔なだけの存在になっている。ゲーム開始状態のショットはナパームなので、一回このアイテムを取ってウェーブにし、以後このアイテムを取らない事こそが安全にクリアする条件になっている。ちなみにこのショット切り替えアイテムはゲーム中たったの2回しか登場しない。
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ウェーブは攻撃力がナパームより高く、攻撃範囲もこっちが上、さらにはすべての敵、壁を貫通する能力も持っており、ナパームの良い面が全く無い。これを知らずにナパームで進んでしまうと、強制的に死亡フラグへ直行してしまいがちである。
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極端にヌルいステージと理不尽に難しいステージの差が激しい。
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装備が整っていない序盤2ステージが中々厳しい。自機の初期ショットが非貫通の「ナパーム」であること、ショット1発で壊れるザコ敵が少ない事から、ザコ敵の処理が遅れ気味になって押されがちになる。爽快感の面でもやや損していると言わざるをえないだろう。その上ゾーンAの中ボス「プリティフィン(エンゼルフィシュ)」はアームを貫通するウェーブ弾と突進攻撃を繰り出し、対処法を誤るとあっという間にやられてしまう。
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本作のアームには被弾後の無敵時間が存在しないため、アームを貫通する攻撃や耐久値のある敵の体当たりを受けると凄い勢いで残り枚数が減っていく。まともに直撃するとアームを装備している状態からそのままミスなんてこともあるため、これらの敵が出現する地点は気が抜けない。
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3面でショットをウェーブに切り替えて、パワーアップを順調に取っていけば、その後しばらくはさほど難しいポイントも無く(ゾーンHが他の面より若干難しめの程度)、アーム貫通攻撃と敵の体当たりにさえ注意すれば大分ごり押しで先に進む事が可能。
しかし、最終ステージであるゾーンLの道中戦だけは、まるで別のゲームの最高設定難易度に匹敵する鬼畜レベルの難しさであり、正攻法ではまず間違いなく沈没する事は必至である。
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ゾーンLの道中戦はザコ敵が出現しない代わりに今までのステージに登場した中ボスや大型敵が襲い掛かってくるという内容。そのため、ウェーブでも速攻撃破はできない、画面内が中ボス本体や攻撃まみれとなり避けるスペースが見当たらない、苦労して中ボスを1体倒してもすぐに次の中ボスが補充される、トドメにアイテムが一切出現せずアームの補充はできない…ととてもテストプレイされたとは思えない酷さである。
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一応、安全地帯を利用した攻略方は存在するので、クリアできないわけではないが、初見ではこの攻略はまず思いつかない。つまり、安置とパターン把握を覚えるしかまともな攻略は存在しない事になる。
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このような地獄のような道中を越えた後にラスボスが2体登場するが、道中の比にならない程弱く、楽に倒せてしまうというアンバランスな展開が待ち構えている。
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この様に、クリアが不安定なゲームにもかかわらず、コンティニューは一切存在しない。そのため、通常ではごり押しクリアは不可能。
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しかし、裏技で残機を50まで増やせるので、それを使えば流石にごり押しクリアは可能。ただし、この裏技を使用するにはコントローラーを二つ接続する必要がある。
総評
シリーズ初の家庭用オリジナル作品だが、極端に性能差のあるショットと、極端に難易度差の激しいステージが災いし、ゲームバランス面ではかなり大味なシューティングである事は否定できない。
しかし、他のシリーズに比べ、復活が容易なところや、(上述の残機増加の裏技を使用すれば)比較的楽にクリアできる点など、それなりにシューティングとして遊べるゲームであるのも事実ではある。
その他
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同時期のスーパーファミコンにて、コナミから『グラディウスIII』が発売され、有名シリーズである両者はよく比較される傾向にある。残念ながら完成度の面では『グラIII』の方が上という声が多いが…。
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ソフトの出荷数が多いらしく、今でも中古ショップにて捨て値で購入が可能。もしゲームがいまいちだったとしても、サウンドテストでBOSS7を含め名曲が堪能できる事を考えると、十分購入価値はあるはずだ。
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続編の『ダライアスフォース』は本作とはまた違った問題点、利点を兼ね備えたゲームとして賛否が分かれる事になる。
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上記の通り、作曲は外部の相澤静夫氏なのだが、当時のファミコン雑誌インタビューで音楽はZUNTATAなのか?と聞かれ、「はい!その通りです!」と嘘回答をしている。
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一応、サウンドプログラム等はZUNTATAなのだが、何か腑に落ちない記事となった。
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『ダライアス コズミックコレクション』(2019年2月28日発売、Switch)に『~フォース』と併せて特装版とダウンロード販売限定のコンシューマーエディション(特装版から家庭用作品を抜粋したもの)に収録されている。
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SFC版だけでなく前述のサウンド面が豪華になったSNES版も収録。