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ぷよぷよ7 - (2014/01/27 (月) 01:09:53) の編集履歴(バックアップ)


ぷよぷよ7

【ぷよぷよせぶん】

ジャンル アクションパズルゲーム


対応機種 ニンテンドーDS
プレイステーション・ポータブル
Wii
発売元 セガ
開発元 セガ、ハ・ン・ド(開発協力)
発売日 【DS】2009年7月30日
【PSP/Wii】2009年11月26日
定価 5,040円
魔導物語・ぷよぷよシリーズ関連作品リンク


概要

  • 『ぷよぷよ』シリーズのナンバリング7作目。ストーリーの舞台は「地球(チキュウ)」と呼ばれる、現実世界に類似した世界。主人公は新キャラの「あんどうりんご」という中学生の女の子。
    • なお、ナンバリングとしては本編6作目『ぷよぷよフィーバー2』が前作にあたるが、その後に15周年記念の外伝『ぷよぷよ! 15th』が発売され、本作はその多くの要素を引き継いでいるため、本項では『ぷよぷよ!15th』を「前作」として扱う。
  • キャラがオトナやコドモにへんしんする新ルール「だいへんしん」のほか、ぷよぷよの基礎や連鎖を学べる「がっこう」モード、連鎖のシミュレーションができる「れんしゅうノート」といった新モードが搭載された。
  • DS、Wii、PSPの3機種で発売。ゲーム全体の形式(ゲームモード、メニュー画面の構成など)は前作『ぷよぷよ!15th』の形式をほぼそのまま引き継いでいる。

評価点

「だいへんしん」ルール

  • 今作の新要素のひとつ「だいへんしん」ルールは、相殺するかフィールドに残っているおじゃまぷよを消すことで「へんしんゲージ」がたまり、ゲージを満タンすると、一定時間「へんしんモード」が始まり大連鎖が狙えるというもの。へんしんモードには「でかぷよラッシュ」「ちびぷよフィーバー」の2種類があり、それぞれのモードでいつもと異なる大連鎖を繰り出しハデな勝負を楽しむことができる。なお、どちらのへんしんモードを利用するかは、対戦前に各プレイヤーごとに選択が可能。
    • 「でかぷよラッシュ」では、通常より大きい組ぷよを操作して、同色を3つ以上つなげて消していく。一度消してから一定時間内につづけてぷよを消すと、連鎖数が加算されていき、これを「うわのせれんさ」と呼ぶ。うわのせれんさを続けることで、相手に大量のおじゃまぷよを送ることが可能。
    • 「ちびぷよフィーバー」では、通常より小さいぷよで出来た「連鎖のタネ」が降ってくる。連鎖のタネを上手に消すことで、大連鎖を起こすことが可能。こちらは、「ぷよぷよフィーバー」の「フィーバーモード」に近い内容となっている。
  • 「ぷよぷよフィーバー」ルールと近い形式だが、ゲージをためやすく、へんしんモード中はおじゃまぷよが一切降らずゲームオーバーにもならないため、初心者にはやさしいルールとなっている。
    • また、へんしんモード中はキャラがオトナやコドモにへんしんして、それに合わせて連鎖ボイスの声色も変わる等の演出面の特徴もある。これに関しては「パズルゲームではなくキャラゲー」と批判するファンもいるが、このルールのおかげで新しいファンが獲得できていたりもする。
  • 「だいへんしん」限定だが、組ぷよを即座に落とすことのできる新機能「クイックドロップ」が搭載されており、慣れると高速で連鎖が組める。こちらはほぼ好評。

Wi-Fi

  • 今作からWii版でもWi-Fi対戦が可能になった。今回はDS版のユーザーとマッチングして、合同のサーバーでの対戦も可能。対戦できるルールは「だいへんしん」「ぷよぷよ通」「ぷよぷよフィーバー」の3つ。

がっこうモード

  • 新モード。ぷよぷよの基本ルールや、連鎖の組み方を解説つきで学ぶことができる。連鎖の組み方については「かいだんづみ」「はさみこみ」「おりかえし」といった基本的なテクニックを練習可能。連鎖を組むのがニガテなプレイヤーにもやさしい設計となっている。

れんしゅうノート

  • 今回から搭載された、いわゆる連鎖シミュレーター。自由にぷよを配置して連鎖のシミュレーションができる。実際には有り得ない配置や連鎖も可能で、点数やどれだけ予告おじゃまぷよ発生するかも分かり、1連鎖ごとに進めたりスキップしたりすることも可能。キャラクターやルールの設定もできるため、連鎖ボイスが聞きたい時や、キャラクターのレート差がどのぐらいか知りたい時にも便利(ただし、「でかぷよ」のみ7連鎖までしか配置できず、うわのせれんさのシミュレートは不可能)。つくった連鎖はパスワード化でき、教えてもらったパスワードを入力すると別の人が作った連鎖を見たりすることもできる。
    • なお、DS版だと下画面を使用するため、タッチペンでぷよを配置できる。

その他

  • 旧作のBGMが数曲、アレンジして復活している。なお、『ぷよぷよ!』で搭載されていたキャラクターごとのテーマBGMは今作ではほとんど収録されておらず、新規のBGMが多い。
  • 旧作のキャラクターが数名復活した。
  • 機種ごとに独自のモードが搭載されている。

問題点・賛否両論点

ストーリー・世界観に関して

  • 今作はこれまでのファンタジーな世界観から「現代物」に変更。最初の舞台が「中学校」ということからなのか、一部のキャラの服装が「学校の制服」に変更されている。なぜ服装が制服になっているのかについては、ストーリー中にとくに説明はされていない。なお、ストーリー後半では、プリンプタウンも登場する。
    • 初代『ぷよぷよ』から、ほとんど服装が変わらなかったアルルについては批判が多い。他のキャラクターも「制服になったことで個性が無くなった」などの批判もあるが、逆に制服姿が見たかったからよかったという意見もある。
    • 「現代物」への変更自体は受け入れられたとしても、「今作のシナリオはそれらの設定である意味がないから受け入れられない」という声も。また、『フィーバー』シリーズの伏線を解消しないままの新主人公起用・新世界観にも不満の声がある。
  • シナリオは超展開の連続。その割にスケールが大きめ。もともと『ぷよぷよ』シリーズは旧作から「テキトー」なシナリオが多いが、今作がその範疇に入るか入らないかが、人によって判断が分かれた。
    • なお、2周目では、同じシナリオを(その時同行していた)別の味方キャラ視点から見ることができるのだが、主人公視点のまんざいデモとの変化はあまりない。また、今作の新キャラのうち、主人公の味方ポジションである「ささきまぐろ」「りすくませんぱい」の出番が少なく、描写があまり見られない。
    • 今回の新ルールである「だいへんしん」について、ストーリー上は「この世界に来てへんしんできるようになった」などチキュウ絡みであることが匂わされるが、その理由が明確に明かされることはない。
  • まんざいデモで表示されるイラストがギャグ顔で叫んでいるのに、音声は落ち着いているなど、演出がちぐはぐな箇所がある。
  • まんざいデモの中に「全年齢向け」とは思えないような、きわどいセリフが一部混じっている。直接的な表現ではなく、子供は気付かないレベルなので、受け入れる人・流す人も多いが、前作『ぷよぷよ!Puyopuyo 15th anniversary』でも、同じく「全年齢向け」でないネタがあったことから、シリーズの方針を疑うファンもいる。ただし、コンパイル時代でもこのようなネタは一部で存在した。
    • ちなみに、今作の「きわどいセリフ」の内容は、アミティの「さ、さんにんで!?◎×※▲%▽&♯!!」、エコロの「こんどはキミのカラダであそばせてよ」など。次回作の『ぷよぷよ!! 20th anniversary』でもこういったネタが一部で登場する。

キャラクターに関して

  • 前作より、旧シリーズ(コンパイル時代)のキャラが増加し、『フィーバー』シリーズのキャラが大幅に減少した。
  • 『ぷよぷよ7』からの新キャラが5名(うち1人は「ダークアルル」)、魔導キャラが8名(前作より2人減り新たに3人追加)、フィーバーキャラが6名(前作より9人減少)。魔導キャラの総数自体はさほど変わっていないが、フィーバーキャラの削減が著しい。ただし、魔導キャラもフィーバーキャラも主役級キャラは出ている。
    • 戻って来た旧シリーズファンもいるが、いまさら戻れるかと反論するファンも。また、フィーバーファンも、一部キャラが未登場・旧キャラの方が数が多いという事で怒る人もいる。
  • 「だいへんしん」ルールで、一部キャラのへんしん姿が変化に乏しく、カーバンクルに至っては全くへんしんしていないなど、手抜きくさい部分も。スタッフも意識していたのか、作中のまんざいデモにこの点に関するネタが一部で使われている。
  • また、クルークの衣装が、中途半端なものになっている。

ゲームシステムに関して

  • キャラ毎の組ぷよのパターンが、調整の余地のあった前作から変更が無い。また、今作の新キャラは、今作未登場の過去キャラの組ぷよパターンおよび連鎖倍率レートを流用している。
    • それぞれユウ&レイ→りんご、どんぐりガエル→まぐろ、おにおん→りすくませんぱい、おしゃれこうべ→スケルトンT、リデル→ドラコケンタウロス、アコール先生→エコロ、に対応している。
    • カーバンクルのみ『ぷよぷよ!』にはプレイヤーキャラとしては登場しなかったが、こちらは当時から批判のあった『ぷよぷよフィーバー』の組ぷよパターンをそのまま復活。
    • クルークは、今作のみ、何故か前作『ぷよぷよ!』の説明書の誤植(と思われる)組ぷよパターンに変更されている。
  • 「だいへんしん」ルールは構造としては「ぷよぷよフィーバー」ルールに近い。ただし、「ぷよぷよフィーバー」と違いおじゃまぷよを消してもへんしんゲージが貯まり、へんしん中は一切おじゃまぷよが降らないため、「ぷよぷよフィーバー」にあったような戦略性は薄め。逆に言えば、初心者に優しい仕様とも言える。
  • 搭載されているルールの種類は「だいへんしん」「ぷよぷよ」「ぷよぷよ通」「ぷよぷよフィーバー」「なぞぷよ」の5つのみなので、ルールが多数収録されていた前作『ぷよぷよ!15th』と比べるとボリュームダウンに見えてしまう。ただし、無くなったルールは運要素も大きく、また、ナンバリングのシリーズとしては過去作とさほどボリュームは変わらないため、問題としない人も居る。
  • 連鎖アニメは前作は1キャラごとに4枚あったが、今作は1キャラ3枚に減った。また、『ぷよぷよ!』で存在した、おじゃまぷよ返しの連鎖アニメ・ボイスは今作では一旦廃止された。
    • 一部キャラで、そのキャラの設定や連鎖ボイスと、連鎖アニメの内容が合っていないと思われるものも存在する。また、同じカットインでエフェクトも同じである連鎖アニメも多く、それにより連鎖ボイスと関係のないエフェクトになってしまっているものも一部存在する。少々気付きにくい部分であるが、キャラクターに特にこだわりがある人には気になる部分であるかもしれない。
    • 「だいへんしん」のへんしんモード中の連鎖アニメは、「でかぷよラッシュ」「ちびぷよフィーバー」のモードでそれぞれ各キャラ2~3種ずつ用意されている(カーバンクルはへんしんしないため、通常モード時の連鎖アニメのもの)。
  • DS版の「ふたりでぷよぷよ」でフィールドが無い側の画面は、使用しているキャラクターのイラストが浮かんでいるが、汗が出るような描写があるにも関わらず、「だいへんしん」でのへんしん以外ではイラストが全く変わらない。
    • 『ぷよぷよフィーバー2』や前作『ぷよぷよ!』では、フィールドの状態や変化に合わせて、これらのイラストの表情などが変化するようになっていたが、今作ではその変化が無くなった(ただし、なぜかイラストが変わる時の表裏が入れ替わるような動作はある)。

バグ

  • 通常二列・四列目が埋まってようとも、見えない13段目にぷよがなければ、組ぷよを回せば乗り越えられるのだが、Wii版ではこの操作ができない。
  • バグかどうかは不明だが、DS版のみ、「ストーリー」モードの最終戦のアルルのボイスが一つだけ、なぜか前作のボイスが使われている。PSP版、Wii版では『ぷよぷよ7』用の新規ボイスになっている。

その他

  • 「だいへんしん」ルールでは、声優が通常・オトナ・コドモと一役で三種類の連鎖ボイスを演じている(一番多い人は三役×三種類=九種類の演技)。一部くるしい声になってしまっているキャラもいるが、これだけやれる声優が凄いと評価するファンもいる。
  • 今作ではエンディングテーマ曲『ぷよぷよのうた』が収録されている。スタッフロールで流れるほか、おぷしょん内で聴くことも可能。「明るい、元気になれる」「ただの電波ソング、誰得」など、賛否両論。
    • 次回作の『ぷよぷよ!! 20th anniversary』では、『ぷよぷよのうた ピコピコバージョン』というアレンジされたテーマ曲が収録されている。

総評

基本のゲームシステムが完成されていることもあり、ゲーム自体はじゅうぶん楽しめる出来である。新規の評価が高いのは従来通りといえるだろう。Wi-Fiでは前作で改善された切断をしたプレイヤーのレートが落ちる仕様になったため、ネット対戦を楽しむ人にも好評である。

ただし、「ストーリー」モードでのキャラクターの扱い、世界観やシナリオについては批判の声も多く(『フィーバー』キャラの伏線を回収せずキャラクターが多数リストラされた、一部キャラの扱いが悪く感じる等)、『ぷよぷよ』のキャラクターや世界観、シナリオを楽しみたい人には賛否のわかれやすい作品となっている。