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SDガンダム Gジェネレーション SPIRITS
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん すぴりっつ】
ジャンル
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シミュレーションRPG
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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トムクリエイト
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発売日
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2007年11月29日
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定価
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7,140円
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廉価版
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GUNDAM 30th ANNIVERSARY COLLECTION 2009年12月17日/2,800円
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判定
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なし
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ポイント
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シリーズの大きな転換点 収録作品は宇宙世紀のみ ビジュアルや操作性は大きく進化 相変わらず不評の「ハロスコア」システム
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SDガンダム Gジェネレーションシリーズリンク
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概要
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PS2で発売されたトムクリエイト製作によるGジェネ。原作を再現したシナリオマップにプレイヤー軍が介入して、一方の勢力(主人公側とは限らない)を勝利に導く。「開発」や「設計」で、新たな機体を入手していく過程が大きな魅力。
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収録作品は『機動戦士ガンダム』から『機動戦士Vガンダム』までの、いわゆる宇宙世紀作品のみ。アニメ作品だけでなく出典をゲームに持つものや漫画・小説・雑誌企画・果てはドラマCDまで、マニアでなければ聞いた事すらないような作品も。
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音声を除くゲームリソースの大半を、過去作から流用せずに本作のために作り起こしている。そしてそれが以降のシリーズに受け継がれている。そのため、Gジェネの大きな転換点と言ってもいいだろう。
特徴および評価点
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ユニットは頭身がやや上がり、それに合わせて戦艦もややリアル寄りのグラフィックになった。
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戦闘シーンが大幅にパワーアップ。スーパーロボット大戦シリーズに見劣りしないレベルになった。
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全ての機体の戦闘シーンが迫力ある3Dグラフィックで描かれている(従来作のイベントムービーのクオリティで戦闘アニメが作られている、といえばわかるだろうか)。
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システムやユーザーインターフェースもPS2にあわせて順当に進化。よりプレイしやすくなった(ただし後述の「ハロスコア」システムは不評)。
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過去作ではディスクロードが異常に長かったが、本作では許容可能なレベルになっている。
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ガノタだけに向けられた作品だけあって、他ではまずお目にかかれない参戦作品群。
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MS IGLOO(エムエス イグルー) 一年戦争秘録/黙示録0079
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全3話の劇場版『一年戦争秘録』と全3話のOVA『黙示録0079』を5ステージを費やして再現する執着ぶり。残る1話も他のステージの前哨戦として再現されているので、1作品まるごと完全原作再現である。
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また、GジェネシリーズのBGMは曲数が多いせいか主題歌などの一部の曲を除き原作のBGMに若干のアレンジを加えた「それらしい曲」を使用するのが常だったが、今作の『IGLOO』関連については何故かオリジナル曲がほぼ完璧な形で再現されている。
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宇宙(そら)の蜉蝣
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『0083』をシーマ・ガラハウの視点から描いたCDシネマ(ドラマCD)なのだが、これがれっきとした1つの参戦作品として扱われている。
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さらに端折られまくりのシナリオ群においてかなり濃密に描かれた上、優遇気味の原作改変が図られているというオマケ付き。
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これに限らず、ガンダムゲーム及びガンダムシリーズが登場するゲームにおいてはシーマが妙に優遇されているという事が間々ある。
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『クロスボーン』の外伝『スカルハート』では、登場キャラクターのグレイ・ストークのCVを矢尾一樹氏が担当しており、ある人物との関連の推測を深めるものになっている。
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やりこみを助長する裏技「3倍モード」。
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ガンダムの世界で「3倍」といえばシャア専用ザクIIの速度というのが常識だが、本作では全ての敵ユニットのステータスが3倍になる。このためラスボス撃破後もプレイのモチベーションが継続する。
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他作品と違い、ストーリーパートも全編完全フルボイス。
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ただしブライト・ノアに関しては、担当声優の鈴置洋孝氏が亡くなったこともあり、残念ながら『ZZ』以降のストーリーパートはボイスが付いていない。
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また、何人かは従来作から担当声優が変更されている。
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シリーズで初めてユウ・カジマが喋るようになった。
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『機動戦士ガンダム外伝 THE BLUE DESTINY』のユウ・カジマは元々原作ゲームの本編中で喋る事が無い(プレイヤーキャラとして自己投影をしやすくするためのボイスなし処置)というだけで、まったく喋らないという設定はない。ゲーム中で喋らないことを多方面で拡大解釈した結果、無口なユウのイメージが出来上がっていっただけなので、喋る事自体は設定としては間違っていない。過去にも『機動戦士ガンダム戦記 Lost War Chronicles』、『機動戦士ガンダム MS戦線0079』等ユウが喋るゲームも少なからずあり、『ガンダムVS.シリーズ』でも饒舌なキャラになっている。なお小説版や漫画版では普通に会話している。
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本作以降の『Ζ』はストーリーや声優が劇場版仕様となり、キャラクターグラフィックも劇場版の新規作画に準じている。
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同作の続編である『ΖΖ』は従来通りTV版『Ζ』から続く形でストーリーが再現されるため、『Ζ』から引き続き登場するキャラクターはTV版の設定になっているが、声優は劇場版に準拠している。
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劇場版で声優が変更されたハヤト・コバヤシは、『1st』をオリジナルキャストの鈴木清信氏、『Ζ』以降は劇場版の檜山修之氏がそれぞれ演じた。
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他にも、マニアなら落涙必至の「わかっている」箇所が多大。
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主題歌「もうひとつの未来」を歌っているのは『Ζ』の後期OP「水の星へ愛をこめて」、『F91』の「ETERNAL WIND」で有名な森口博子氏。本作では新曲をひっさげて、当時から変わらない歌唱力を披露した。
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『ポケットの中の戦争』の主人公アルフレッド・イズルハがシリーズで初めて登場したが、演じているのは『機動戦士ガンダム クライマックスU.C.』以来アルを演じている比嘉久美子女史である。原作では声変わりする前の浪川大輔氏が演じていたため、変更はやむを得ないのだが、本作では『ポケ戦』シナリオのナレーションを浪川氏に担当させており、内容を「大人になったアルの回想録」と解釈できるものにしている。
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すべてのステージをクリアすると、隠しラスボスと戦う真の最終マップが出現する。この隠しラスボスが実に「わかっている」選択である。
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ユニットによってアイコンのサイズが変化しており、配置や攻撃方法など過去のシリーズとは違う戦略を要するようになり、演出としても一役買っている。特に戦艦やMA等の大型ユニットは能力などが大きく変化しているため、運用方法が従来作とはかなり異なる。
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Gジェネシリーズに共通する特徴だが、自軍(プレイヤー軍)の立場が一定していない(ちなみに後の『WORLD』では、この点にちゃんとした説明がなされている)。
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本作における例を挙げる。『逆襲のシャア』シナリオはわずか2ステージとコンパクトにまとめられているが、名場面はきっちり網羅しており満足度は十分。前半ステージではプレイヤー軍はロンド・ベルに味方してリ・ガズィに乗ったアムロたちを手助けし、シャアやギュネイたちを敵に回して戦う。ところが後半ステージでは、プレイヤーはなんとネオ・ジオンの友軍なのだ。シャアに加担してνガンダムを倒し、アクシズ落としを成功させることがプレイヤーに課せられる使命となる。
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『0083』は全5マップを費やして再現。基本的にはコウの視点で描かれ、プレイヤーはアルビオン隊の味方である。だが「ソロモンの悪夢」という名のステージだけは、プレイヤーはデラーズ・フリートの協力者なのだ。試作2号機による核攻撃を手助けして連邦軍艦隊を壊滅させろ!
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このようなハイテンションで「わかっている」マップ構成に加えて『宇宙の蜉蝣』が『0083』本編に見劣りしないボリュームと再現度になっている。本作で最も優遇されている作品は『0083』関連であると断言してもいいだろう。
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チャンスステップとテンションの仕様変更
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「超一撃」という新たなテンションと、全体的にENが少なくなったことで、チャンスステップを活用し一気に殲滅できなくなった。
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今までのように超強気になりさえすればENの続く限り一方的に攻撃できるゲームバランスからやや改善された。
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前述の『ポケ戦』主人公のアルが自軍に編成できる作品は本作くらいである。バーニィと同じくザクII改に搭乗させて出撃させたり、原作のバーニィ達サイクロプス隊と一緒に組ませるのも一興。
賛否両論点
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登場人物や再現シーンの選択基準が独特
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例を挙げると、黒い三連星が登場しない(存在がナレーションで語られるのみ)のに対して、ゾックの操縦者であるボラスキニフ曹長は(原作と異なるタイミングではあるが)ちゃんと強敵として登場する。
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フォウ・ムラサメに関するストーリーのすべてがインターミッションで済まされてしまい、戦闘マップ内で一切再現されていない。対してブランのアッシマーやスペースウルフ隊との戦いはなかなかの再現度であり、中ボス的な強敵として立ちふさがることになる。
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『ΖΖ』第1話の「ジュドーとヤザン&ゲモンの追いかけっこ」がかなりのクオリティで再現されている。
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自軍にスカウトできるキャラクターは後の作品(『WORLD』など)と比べると少ないが、その貴重なスカウト枠の中に赤鼻がいる
一体誰が得するんだ
。あえて彼をアムロやウッソを超えるエースパイロットに鍛え上げるのも、もちろんプレイヤーの自由である。
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今までのGジェネで何度も再現されてきた状況・キャラは半ば故意に省略して、今まで再現されなかった部分にスポットライトを当てた結果、このような状態になったと思われる。
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自軍にできないキャラクターでも一部は敵のビームを防いだ時のボイスがあることから、全キャラを自軍で使えるようにする予定はあったようだ。
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ザクレロのデザインが何故かリファイン版準拠。
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難易度が高め
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戦力不足・金欠・攻撃の燃費の悪さによる難易度上昇により序盤は悩まされる。敵も軒並み強めに設定されている(ボール相手に辛勝ということもしばしば)。
各作品の最初のステージを自由選択できるが、戦力が整うまでは選択肢は限られ、比較的簡単なステージを繰り返しクリアすることになる。
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増援の出現場所や物量がいやらしいため、初見ではかなり振り回されることだろう。
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別マップに隔離されたゲスト軍だけで戦う局面が多い。そのようなマップは総じて難易度が高く、詰め将棋じみた熟考やトライアンドエラーが要求されることもある。SRPG慣れしていない人には、かなり厳しい戦いとなる。
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ただし、自軍の戦力が整うと一気に難易度が下がるのはシリーズ恒例。プラチナランク狙いとなるとまた別問題だが。
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テンション・支援システム
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テンションは攻撃判定によるMPの上下で専用のエフェクトが出ることで変化する。その効果によってクリティカルが出やすく、もしくは確実になり、命中回避にも影響を及ぼす。
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支援は同じチーム内であれば基本3体まで連携して攻撃することができ、支援ユニットはMPは消費するものの行動済みにならないというもの。
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どちらも戦略に必要な要素で、プレイヤーもこれを駆使していくことになるのだが、もちろん敵方も使用してくる。その結果、敵の数が多いということもあり、非常に敵のターンが長くなる。特にテンションは被弾や攻撃を外した場合に下がり、回避や命中させた場合は上がるので、境目だと頻繁にエフェクトが発生する。加えて下に書かれているように敵ユニット自体に若干の思考時間が割かれるので、テンポが悪く感じられること請け合いである。下記のハロシステムのせいで上記のトライアンドエラーが必須な状況を生み出しており確実にこの壁にあたるため、ものすごくストレスを感じやすい仕様となっている。
問題点
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フリーズがよく発生する。序盤はほとんど起きないが、ゲームを進めれば進めるほどに頻度が増していき毎ターンセーブが必須になる。バグというよりハードを酷使しているのが原因のようで「古いPS2だと起こりやすい(廃熱の悪い初期の薄型PS2だと特に)」「メモリの空きが少ないと発生しやすい」「保有するユニットやキャラクターが多くなるとまずい」などいろいろ言われているが詳細は不明。
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これに関連するのかは定かではないが、セーブデータの破損も報告されている。マップ以外でセーブをしない、メモリの空きを大部分とっておく等で対策をとれる可能性がある。
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前作『PORTABLE』から続く悪名高い「ハロスコア」システムは、多くのプレイヤーから大不評を買った。
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援護攻撃によるオーバーキルや超強気によるクリティカルヒットを連発しなければ最高ランクを得られなかった前作とは違い、本作ではほとんどのステージにおいて何度も増援が出現するため、そこまでしなくてもプラチナ達成は可能になっている。しかし、このゲームは増援が頻繁で「先に何が起こるかわからない」作りのため、結局前作同様の手段が選択されたのだ。
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オプションパーツの入手にもハロスコアが関与。低いハロランクしか取れないプレイヤーは、いつまでたっても低性能なパーツしか獲得できない。
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しかも本作ではオプションパーツだけでなく、原作キャラクターを自軍に加えるにも必要。ハヤトやカイなどの脇役の加入は容易だが、アムロ(1st版)を手に入れるには、『1st』の全てのステージでハロランク「プラチナ」を獲得しなければならない。
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重いシナリオの多い宇宙世紀で最後の敵を倒した余韻に浸る中で「ハロッ…ハロッ…」と流れ雰囲気ぶち壊しである。
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あまりにも不評だったため、本作を最後に廃止された。
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今作だけではないのだが、CPUの思考時間がやや長い。特になんの動きもしないユニットであろうと行動選択のためポイントするため、数多く機体が配置されているステージでは敵フェイズにかなり時間を取られる。
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よってオールクリアにかかる時間は必然的に増え、忙しい人には不向き。
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多段ミサイル>>>その他攻撃手段(ビームライフル等)の構図
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鍛えれば、ビーム主体のMSと、燃費・移動力に優れミサイル持ちの戦闘機とでは、使い勝手の面で雲泥の差。
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これは本作に限らず、Gジェネシリーズではよく指摘される問題であった。
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資金が貯まりにくい
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ステージクリアボーナスと前述のハロスコア分キャピタル(資金)を入手していくので、支援・オーバーキルが狙いにくい序盤は常時金欠。特にユニットの解体価格が安すぎる(『PORTABLE』もそうだが、生産価格の10%)。また、ハロスコアは敵機体数に比例する傾向にあり、いわゆる「稼ぎ」が不可能なので地道にステージクリアをこなしていくしか術がない。
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収入の割にユニットやキャラクター等が高価なので、支出の際にはかなり気を遣わないといけない。
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ハイスコアを得られるステージを容易に突破できる強さになれば金策で悩むことは少なくなるが、そういったステージはクリアに時間がかかってしまうので「クリアが面倒」という問題が発生する。
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仕様変更による戦略性の著しい低下。
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戦艦、XLサイズユニットなどが幅を取るようになったのが原因か、どのシナリオも従来のGジェネと比較した場合、マップが非常に小規模。
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敵MSは戦艦に配備されている訳でも陣形を組んでいる訳でも無く、ただポツポツと3体ずつ並んでいるだけのステージが非常に多い。鹵獲運用の楽しみ方や、敵母艦を狙い撃ちにすることによって敵MSを無力化するといった戦法を取る機会が滅多に無くなってしまった。
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地形の概念がほぼ無くなってしまい、ただ機動力の通りまっすぐ向かってくる敵と正面からガチンコするだけの仕様となっている。
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上記の通り、プレイヤーの戦略によって戦況を覆す楽しみ方はほぼ出来なくなったと言っていい。その為、効率の良いマップを周回する回数が非常に多くなる。シナリオを進めていく上で自然に部隊が育たない難易度になっており、さっさと次に進めたい、次のシナリオが見たいと思っても進めないジレンマを産んでしまった。
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MA等、大型ユニットの使い勝手が悪い。
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上記仕様変更に関連することではあるが、大型ユニット(2L以上)は戦艦に入れようとすると数字の分だけ出撃枠を食ってしまう。そのためハロスコアを狙う場合(ハロスコアによる経験値ボーナスがつくため、レベル上げをする場合も含める)基本的にマスターとして出撃することになる。しかし他のユニットと燃費性能であまり差がない上、戦艦ほどの耐久性もない。位置取りが重要となるため、オプションパーツでブースターをつけていないとマスターとしてコンボに基点にすら使えない。難度も比較的高いので、複数の大型ユニットが出撃という状況はあまり起こらない。つまり枠の取り合いになるのである。はっきりいって1マスで済むはずのユニットに比べて大型ユニットを使う利点は非常に薄い。大型ユニットの時点で、ほとんどの機体は篩い落とされるのである。
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ついでに、MAは武装が少なかったり地形適正に問題があったりで、使いにくい機体の筆頭である。
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地形適正の存在が使い勝手を左右しすぎている。
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隠しラスボスと戦う最終シナリオマップが「宇宙」であるため、宇宙で行動できない機体(グフや陸戦型ガンダムなど)は出撃できない(出撃可能にするオプションパーツも本作にはない)。陸戦専用機体に愛着がある人には、つらい仕打ちである。
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SFSが使えないため重力下での飛行できないユニットの移動がまともに出来ない。特にジャブローなど移動力が下がる地形が多いステージ。
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一見どちらも活躍できていいように思えるが、ステージは宇宙が過半数を占めており、そもそも出撃できない機体は成長具合に差が空きがちだったり、肝心なところで使えなかったり、前段階の開発の状態で足踏みさせられたりと、結局やりこみでもない限り両方に対応できる機体が重用されがち。
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カットイン
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コクピットから友軍を指揮するようなカットインがそれなりの売りだったようだが、初見では発動条件が分かりにくくその条件もおかしいものが多い。例を上げるとユウの場合、コクピットが一年戦争ジム系(陸戦型ジムはダメ)の機体に乗って支援攻撃をすれば発動するのだが、次に搭乗するブルーディスティニー系統はコクピットが陸戦型ガンダム系のためカットインが発生しない。
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次世代闘争編の作品の主人公のカットインはシーブックとウッソにしか無い。全体的に一年戦争のキャラには多く、「何でこいつに?」といったNPCにもカットインがある。
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基本的に原作通りの機体に乗らなければカットインが発動しないため、「アムロをF91に乗せる」と言ったGジェネならではの醍醐味と相反してしまっている。
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従来作と同様、頻繁にムービーデモが挟まれるのだが、その内容には不満の声もある。
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「ソーラ・システム照射」「コロニーレーザー発射」のようにあまり動かず、わざわざムービーにする必要があったのか疑問なムービーが多く、モビルスーツが派手に戦うムービーは少なめ。
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これまでのGジェネでは、アニメ化されていない(ゲームや漫画出典)機体が戦う場面や、原作では有り得ない夢の対決をムービーで描いて好評を博していたのだが、本作のムービーはそのような魅力に乏しく、がっかりしたプレイヤーも少なくない。
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ユニットによってアイコンのサイズが全体的に大きくなり、ハードの限界かそれともあまりにもゴチャゴチャするためなのか、全体的なユニットの配置数が少なくなっている。
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せっかくキャラも機体も多いのに、戦艦がひとつしか出せず、機体も最大で13ユニットしか出せないのは少し寂しい。難度調整を考えると仕方ない面もあるが。
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また戦艦およびサイズが4L以上のユニットは向いている方向を変えて移動する。特に戦艦は向きを変えるのに1ターン(移動後不可)を要するため、移動不可の地形が多いマップではまともに移動する事ができない。
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戦闘デモのミス
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シュツルム・ディアスの戦闘デモの特定の場面で何故か機体がリック・ディアスにすり替わる。
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キャラクターが自軍に登録されても、そのキャラが登場する作品では出撃することができない。例えば『Lost War Chronicles』の登場キャラであるメイ・カーウィンは『宇宙、閃光の果てに…』の会話内でわずかに出番があるが、その程度でも制限がかかる。
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マップ内に同一キャラが2名存在する事態を防ぐためと思われるが、元々破天荒な色合いの強いゲームであるため納得できず不満を抱くユーザーが多かった。後のシリーズ作品では、この制限は撤廃されている。
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会話パートが長い
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特にマップ戦闘時のイベントはスキップもできないため、ストーリーに興味ない人、また既読の場合にはストレスが溜まる。
総評
宇宙世紀作品以外をすべて切り捨てるというとてつもなく大きな代償を払って、とてつもなく大きなものを得た作品。
実験的な要素を多く含むため粗も多いが、特定の作品・キャラクター・ユニットに強い愛着を持つマニアの中には、システム・ゲームバランス面の欠点を承知で本作を愛好する者もいる。