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フェニックス - (2018/08/06 (月) 22:20:22) のソース

*フェニックス
【ふぇにっくす】
|ジャンル|シューティング|&amazon(B000MMULG4)|&amazon(B0017P1QVE)|
|対応機種|アーケード|~|~|
|発売元|タイトー|~|~|
|開発元|アムスター|~|~|
|稼働開始日|1980年|~|~|
|プレイ人数|1~2人(交互プレイ)|~|~|
|判定|なし|~|~|
|ポイント|インベーダーの亜流作の一つ&br()さっぱりとしたシューティング&br()新要素多し|~|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
1980年にてタイトーからアーケードにリリースされたインベーダーライクな縦シューティング。~
開発はかつて米国のアリゾナ州に拠点を構えていたAMSTAR ELECTRONICS(アムスター社)が担当している。


一人~二人交互プレイ可能、全5ステージ構成のエンドレスループ制。

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**特徴・システム
''操作体系''
-使用コントローラーはレバー+2ボタン。レバーにて自機の左右移動、ボタンは各自、ショットボタンとバリアボタンに使用する。
--『[[スペースインベーダー]]』同様、自機は左右移動しかできず、撃てるショットは画面表示内に一発づつしか撃てない。
---但し、インベーダーと比べると展開が若干スピーディーである為、各ステージが早期決戦しやすい傾向にある。
//時々、ショットが2連射可能になる現象を確認。詳細求む
--バリアボタンを押すと文字通りバリアを張り、ほんの一瞬ではあるがその間は完全無敵となる。
---何度でも展開可能だが、展開中は移動ができず(攻撃は可能)、また再び展開できるようになるまで少し時間がかかる(約2秒)。

''ステージについて''
-本作はステージによってクリア条件が異なる。以下詳細。
--1~4ステージは従来のインベーダー同様、画面内の鳥型の雑魚敵を殲滅させればクリアとなる。このゲームの敵は全体的に動きが変則的なのでそれを踏まえないと思わぬミスを招きやすい。
---1~2ステージは小型の敵の編隊との戦い。こちらの目の前で停止したかと思うと細かい動きで自機のショットをかわす等、トリッキーな動きが多い。
---3~4ステージは大型の敵の編隊との戦い。小型より数は少ないが、弱点である頭部にショットを当てないと倒せない。基本的に「画面を左右に往復しつつ下に降りてゆく→再び画面上から登場」と動き自体は単純だが、突然移動速度が変化するなど、これまたトリッキー。
--ステージ5はボス戦であり、巨大基地にショットを撃ち込んで破壊すれば一周クリアとなる。基地は弱点を覆う形で多数の壁が設置されており、まず壁から破壊しないと基地弱点にはたどり着けない。また、基地は段々と下に迫ってくるので、壁を破壊するのが遅いとミス確定となってしまう。このステージにも雑魚敵は出現するが、これ自体は倒さなくてもクリアには影響しない。

-残機制でミスすれば前の状態での再開となる(破壊した敵や基地壁はそのまま)。敵や敵弾、壁に触れると1ミスで、すべての残機がなくなればゲームオーバー(コンティニュー不可)。

-長くても5分位で一周クリア可能。
//時代的な話なので、概要に事実だけ記述

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**評価点
-当時としては斬新な点を多く盛り込んでいた事。
--通常ステージの背景は1980年というビデオゲーム黎明期の作品にも拘らず非常に書き込まれていて、かつスクロール速度も滑らか。
--卵の状態で登場する雑魚は時間を置くとタイトルの通りフェニックスに進化し、撃ち落とすと大爆発が巻き起こるが、ゲーム中に別の形態に変形したり爆風演出が派手なキャラクターは1980年当時では非常に珍しかった。
--1980年のビデオゲームにおけるボス敵はサイズが小さい物が多かったが、本作のボスは画面の半分程を覆う形からデカくて迫力があり、耐久力も当時にしては非常に高く戦いごたえも抜群。
--ボタンを押す事でバリアを発動させる事が出来る自機も、当時は貴重だった緊急回避手段を取り入れたゲームとして異端の目で見られていた。

-ゲームの難易度はさほど高くない。
--敵の動きがトリッキーではあるものの、そこまで凶悪な難しさではなくさくさくとクリアが可能。
//**賛否両論点
**問題点
-全体の動きがカクカクとしていて滑らかさに欠ける。
//--80年突入前の本作品と同じジャンルの作品で動きが滑らかなのがあったせいかもしれないが。
//具体的なタイトルを上げてください。

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**総評
インベーダーの亜流作の一つといえる作品。~
内容的には、特に優れている訳でも、問題がある訳でもない、ごく普通の作品ではあるが、外国産故に様々な新要素を取り入れた意欲作とも捉えられるだろう。

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**余談
-開発元のアムスター社の住所は、アリゾナ州の「フェニックス」という町名に存在し、それが本作のモデルとなっている。

-テーカン(後のテクモ、現:コーエーテクモゲームス)が本作の基板を改造して、『プレアデス』というACゲームをリリースしており、ゲーム演出にも類似点が見られる。
--ちなみに、プレアデスはテーカンのゲーム事業最初の作品である。プレアデスの唯一の家庭用移植として、プレイステーション2ソフト『テクモ ヒットパレード』に収録されている。

-ゲーム開始時にて「禁じられた遊び」、周回クリア後は「エリーゼのために」といった有名楽曲が流れる演出がある。
--しかし、下記のタイトーメモリーズ版はやはりというか、曲が差し替えられている。

-純正筐体は、元々ゲーミングマシン(賭博機)用として作られた筐体を流用しているため、コンパネの配置がおかしかったり、払い出し口の受け皿がついていたりした。
--当然ながら、この筐体は日本国内では出回っていない。

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**家庭用移植
-単独移殖としては海外のゲームハード「ATARI2600」にて移殖された後に、その国産版にあたる「ATARI2800」にて「フェニックス号」の名称で移殖されている。

-2007年3月29日にプレイステーション2にて発売された『タイトーメモリーズII 下巻』にも収録されている。
//--タイメモIIでは本作以外の外注や亜流作も収録されているが。