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ギャルズパニック - (2016/09/07 (水) 13:01:37) のソース

*ギャルズパニック
【ぎゃるずぱにっく】
|ジャンル|陣取り|
|対応機種|アーケード|
|発売・開発元|金子製作所|
|稼動開始日|1990年|
|判定|なし|
|ポイント|エロ版クイックス&br()100%クリアには本家とまた違う戦略も必要&br()脱衣自体のクオリティはそこそこ程度|
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#contents(fromhere)
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**概要
-金子製作所の陣取りゲームシリーズ。
--陣取りゲームはタイトーの『QIX』(クイックス)、『[[ヴォルフィード]]』が同一ジャンルとして存在している。本作はタイトーから許可を得た正規許諾品である。

**陣取りゲームの基本ルール
-陣取りゲームの基本ルールは「フィールド上で自機を動かして陣地を占領し、一定割合以上の領域を確保するとクリア」というもの。
-自機はフィールドエリアの外周4辺の上しか移動できないが、ボタンを押しながら画面内に向かって移動させると軌跡上にラインが引かれ、そのラインで領域を切り取るとそこを占領する事ができる。
-自陣外の部分には敵がおり、動き回りつつ弾などを発射して攻撃してくる。メインの敵はボスと呼ばれ、それ以外に攻撃判定のみを持つ雑魚が存在する場合もある。
-自機はラインを引いている間以外はバリアを展開していて、敵や敵弾と接触しても基本的にミスにならない。

**システム
-基本システムは従来の陣取りゲームと同様、ボタンを押したままレバーを動かす事でラインを引く事ができる。ラインは自機と同じく当り判定がある。
--ヴォルフィードでは一部の攻撃についてはラインに接触してもすぐにはミスにはならなかったが、このシリーズではすべて即死。
-二作目以降8ボタンレバーを使用する。これにより斜めラインを引く事ができるようになった。
--レバーには8ボタンと4ボタンがあり、4ボタンは上下左右、8ボタンはそこに斜めが加わった物。『QIX』や『ヴォルフィード』は4ボタンレバー。
-女の子1人が1ステージになっており、任意の順番で攻略できる。作品によってはランダムで決定される。
--女の子は背景にシルエットで表示。領域化することにより色が付く。
--2作目『2』以降ではステージの開始時にランダムな大きさの長方形が中央付近に生成され、これが自陣の初期配置となる。
---前述2作品と異なり、スタート位置は画面端ではない。また、外周の概念はなく、必ず中央から広げる形で自陣を伸ばすことになる。
-まず最初の重要な点は、この作品は''領域として認められるのは女の子の部分のみで、画面全体のパーセンテージではない''ことである。
--いくらシルエットのない部分を自陣にしても、(直接的には)クリア条件に一切寄与しない。説明を読まずに前述2作品と同じようにプレイして、肝心のシルエット部分を最後に残して失敗するプレイヤーが多数見られた。
--女の子の部分の形状は当然ステージ毎に異なるため、囲み方の方針も変わってくる。
-また、本作では80%領域確保する事でステージクリア。90%以上確保する事で脱衣CG(バストトップ)が表示される。作品によっては100%で脱衣アニメになる。
--しかし、80%を超えるとその時点でクリアとなってしまうため、ちまちま領域を増やしていたのでは90%や100%を達成することはできない。言い換えれば、90%・100%を狙うには「80%未満から一気に」が必要になる。
--また、ボスがいては当然その部分の領域が確保できないので、ボスをうまくシルエットのない部分に追い込まなければならない。
--当たり前と言えば当たり前だが、パーセントは厳密に判定される。ごく僅か、かすった程度でもシルエットが残っていれば、99%と判定され100%にはならない。
-だが、特に後半、画面の大半を女の子が占めるステージにおいて真正面からそれをやるのは現実的ではない場合も多い。
--ボスを画面端にハメてその隙に領域を確保すれば可能ではあるが、時間制限のある中広い画面の領域を確保しなければならない。
---作品によっては、この方法を取ると発狂して自陣を壊してしまうボスまで存在する。
--そのため、90%及び100%を安定して達成するには、囲みを作った際にボスのいない側が領域になることを利用して、''シルエットのない部分において、ボス自体を囲んでしまう必要がある。''
---基本的には、シルエットのないところにボスを追いやり、後で少量の移動で一気に囲みやすいようさらにフィールドを分断していくのがセオリー。
-残り時間が一定以下になると、背景が脱衣CGの表示されないバージョン(作品によっては化け物やマッチョマン)に変化する。シルエットが変化する為、領域が増えたり減ったりもする。そのままクリアしたら脱衣CGは表示されないが、アイテムを拾って残り時間を一定以上に増やせば元の背景に戻る。

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**評価点
-効率の良い100%達成を巡る緊張感。
--同型の他ゲームにも同じ概念として99%~99.9%クリアがあるが、シルエット部分しか判定されない仕様から戦略は若干異なる。
--ゲームの仕様上ちまちま陣地を伸ばすチキン戦法が通じなくなっており、どこかしらで思い切りが必要になる。
--手早くクリアするには、攻撃パターン以外にも移動パターンも読んできっちりとボスを制御しなければならない。
--熟練プレイヤーは、100%クリア前提でスコアや残秒数を競っていた。

-その一方で、コンティニューすればその場でリスタートが可能。
--そのため、作品にもよるが、出費はかさむもののそこまで実力がなくても100%自体は割となんとかなる。

-陣取りゲームである『QIX』とエロ要素との相性の良さ。
--脱衣ブロック崩しなどにも言えるが、「少しずつ取り去る」というゲーム内容はエロ要素とよく噛み合っている。
--単に脱衣要素のみを楽しみたいプレイヤーにも、徐々に領域を増やしシルエットを剥がしていくドキドキ感は受け入れられるだろう。

-演出が派手。
--シューティングゲームのようなボスや敵弾の演出、自陣を増やした際などの爆発演出などはゲーム内容の地味さを緩和している。

**問題点
-脱衣CGの出来は悪いものではないが、クオリティとしては凡庸。
--まあ普通に見られるレベルではあるものの、時代的に若干遅れておりもう少し頑張って欲しいのも確か。

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**総評
根本的なゲームシステムは『QIX』の時点で既に完成しているため、本作はそのシステムを流用した「二番煎じ」に過ぎない。~
だが敵ボスの攻撃バリエーションの多さや、背景の女の子を領域とした100%概念等、別物とまではいかないが発展要素も十分あり、単なるエロ版ではない。~
「脱衣」要素がシステムにマッチした事で大きな魅力となり、本シリーズも脱衣ゲーとして比較的有名なシリーズとなった。

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**余談
同シリーズは数多く登場している。かつ出回りも良いので多くのゲームセンターで見かける事ができる。~
それもひとえに作品バリエーションの多さと、4ボタンレバーを用意するよりも8ボタンレバーの方が入れ替えが楽と言うオペレーターの都合、何より単純なルールかつ慣れてしまえば100円で長時間遊べると言う客側の都合が一致している事が要因だろう。~

-後年の作品ではアニメーションも追加されたが、同じ脱衣ゲーの『スーパーリアル麻雀』などと比べると流石に出来が一回りは劣る。
--本シリーズがアニメを導入した時点と同年、『スーパーリアル麻雀』はシリーズ本編の最終作『7』が稼働しており、高いクオリティを発揮していた。
--流用も多く、後年の作品は同社の脱衣麻雀ゲーからの流用ばかりである。
//1作目の評価じゃない部分なので余談へ

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**シリーズ
-ギャルズパニック
--1990年登場。女の子が当時実在のAV女優を元にした写実風で描かれている。シリーズ唯一の4ボタンレバー。
---海外版では元になったAV女優の実写も表示される。
-ギャルズパニックII
--1993年登場。女の子は実写・写実風の二種類がある。本作から8ボタンレバー対応になり、斜めラインが引けるようになった。さらに(本家ヴォルフィードとは大きく異なり、)最初の陣地がフィールド内部に設定されるようになった。
---クイズアイテムを取るとクイズが出されるクイズバージョンと、クイズアイテムのない通常バージョンがある。
-ギャルズパニック3
--1995年登場。画面スクロール採用。露出は下着まで。女の子は実写。
---海外版では全裸露出や春画風イラストもある。
-ギャルズパニック4遊
--1996年登場。ふぉーゆーと読む。女の子はアニメ絵になり、脱衣要素は水着まで。ボスがフィールドを破壊する攻撃も行うようになっている。
-ギャルズパニックSS
--1996年登場。セガサターン・プレイステーションで発売されている。脱衣要素は水着まで。
-ギャルズパニックS
--1997年登場。アニメ絵で脱衣要素によるバストトップあり。男キャラクター(筋肉)ステージも。大半のキャラクターが脱衣麻雀『ジャンジャンパラダイス』からの流用。
-ギャルズパニックS2
--1999年登場。アニメ絵で脱衣要素によるバストトップあり。脱衣麻雀『VS麻雀 乙女繚乱』からのキャラクター流用が多い。
---後にS2から脱衣要素を無くして子供向けのキャラクターに替えた、マイナーチェンジ版「パニックストリート」も登場した。
-ギャルズパニックS3
--2002年登場。カネコの業績不振の真っ只中で発売された。殆ど前作S2からの流用だが、領域によるアニメーションが無い。不完全な状態で出荷されたのかバグが非常に多く、まずアーケードでは置かれない。常時画面にノイズが走ったような映像が見られるが、これも元からのバグ等の所業であり、特別その基板やモニタが故障しているわけではない。