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マリオカートWii - (2016/07/04 (月) 19:14:07) のソース

*マリオカートWii
【まりおかーとうぃー】
|ジャンル|レースゲーム|&image(http://ec2.images-amazon.com/images/I/51o4lWdkd%2BL._AA160_.jpg)|
|対応機種|Wii|~|
|発売・開発元|任天堂|~|
|発売日|2008年4月10日|~|
|定価|5,800円(税込)|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|''通称:ファンキーバイクWii''&br快適かつ充実したオンライン対戦システム&brしかしバイク新登場によリバランス崩壊|~|
|>|>|CENTER:''[[マリオシリーズ・関連作品リンク>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/342.html]]''|
#contents(fromhere)
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**概要
-言わずと知れたマリオカートシリーズのWii版。Wiiリモコン用のアタッチメントである「Wiiハンドル」が1つ付属する。
-グランプリモードでは前作に引き続いてランク制が採用されている。(最高で☆☆☆)
-搭乗可能マシンはキャラクターの重量により3ランクに分けられている。
-Wi-Fi対戦においてマリオカートシリーズで初めてレーティング制が採用されている。
-レートはVSモード用・バトルモード用と別々に設定されており、VSモードでは対戦部屋平均レートが高いほど150ccやミラーコースになりやすい傾向がある。
-本作はタイトルにハード名がある最後のマリオカートである。
-また、本作では新たにバイクやマイナスアイテムが導入されているのだが…(後述)

**評価点
-シリーズで初めて世界規模の''タイムアタックランキング''がゲーム上で行われていた。
--各コースのトップクラスのリプレイを誰でも閲覧&ダウンロード可能。
--自分のゴースト(タイムアタックのリプレイデータ)をフレンドコードを交換している者同士でやり取りができる。
--フレンド、国内、世界のランキングと比較して自分のタイムのおおよそのランキング位置を見ることも可能。
-「''公式大会''」が定期的に行われていた。
--内容は特定コースを特殊な状況で走るタイムアタックであるが、入賞すると名前(Mii)がランキングに掲載される。
-1台のWiiに4つもセーブデータを作成可能。
--1つのセーブに付き1つのフレンドコードが割り当てられるので、家族で使ったり、1人で用途別に使い分けるなり自由度が高い。
-使用可能なコントローラーが多彩。(リモコン(ハンドル)、ヌンチャク、クラシックコントローラ、ゲームキューブコントローラ)
--ちなみにリモコン単体(ハンドル)だと、対戦時の自分のMiiの横にハンドルアイコンが表示され、条件を満たすと''金色''のハンドルアイコンに変化する。
-ミニターボはドリフトしている時間でタメを作って出すシステム。(曲がる方向にハンドルを切ると溜まり易い)
--このため、過去作品で問題視されていた「''直線ドリフト''」が出しにくくなった。
--直線ドリフトは出しにくくなったものの、カートはコレに加えてスーパーミニターボを駆使して綺麗に走らないとバイクとまともに勝負できない点もある。
-なんといっても最大の売りは、Wi-Fi対戦の充実度。
--12人同時対戦が可能。ちなみに1台のWiiからは2人まで参加できる。(ゲスト参戦側はレート5000扱いで計算される)
--通常のVSモードに加えて、バトルモードも12人でプレイ可能。(バトルモードは2種類あるゲームが交互に行われる)
--フレンド関係が飛躍的に向上しており、対戦中のフレンドがいれば、その次のレースからその対戦部屋に参加可能。
---VS・バトルモード共に、自分のフレンドが対戦している部屋に「''合流''」で参加することが出来る。(そのため、部屋のLVが上昇傾向にある)
---Wi-Fiに繋いで自分が走っていないときは、フレンドコード交換相手のコードも確認でき、オンライン状態も見ることが出来る。
---また、フレンド限定部屋を作った際の部屋主が出来ることは多く、部屋主とさえコード交換していれば誰でも入ることが出来る。
---フレンド限定部屋の中でコード未交換状態の気に入ったプレイヤーがいれば、レース終了後等にその人にコード交換依頼をすることも可能。
--&color(red){2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、正規サーバーでのオンライン対戦は不可能になった。}((グレーゾーンになってしまうが、海外の有名なハッカーがカスタムサーバーの作成に成功している。ただし導入に手間が必要))

**問題点
-今作から甲羅によるダメージロスが大きくなっており、一発食らってしまっただけでもCOMとかなり差がついてしまう上、、ダブルダッシュやDSに比べ加速性能が全体的に優れておらず、すぐ復帰できる訳ではないのでストレスがたまる。(DSからはクラッシュ後、若干キャラが硬直し、すぐアクセルを踏めなくなっている)
-全体的にコースから落下してしまうポイントが多く、コース・マシンによっては相当な練習をしておかないとノーミスで完走するのは難しい。
-停止した状態からアクセル+ブレーキの「''スピンターン''」状態にしたまま少し待つと、加速した状態から発進可能なシステムがある。
--これにより加速性能が低いことが多い、重いマシン・高性能マシンが優遇されがち。
--逆にこのシステムがあるおかげで、初めて実用LVになるマシンもあったりもするが。
-キャラクター&マシン性能差が著しい。また、一部のマシンの操作が極端に難しい。(曲がらないが最高速は高いタイプが主)
#region(詳細)
--キャラクターごとにマシン性能に上乗せするプラス補正があるのだが、主に最高速が補正される一部のキャラクターが強すぎる((1段階につき+0.53km/h。ロゼッタなどは1段階、ファンキーやデイジーなどは2段階なので+1.06km/h。スーパーバウザーは82.95km/hなので『ファンバウ』は84.01km/h))。
---特に抜きんでているのがファンキーコング、次点にデイジー、さらにその下にロゼッタ。軽量級でもベビィデイジーが突出している。VRが9000あたりを超えるとファンキーコングだらけになるのは当たり前である。本作では全体的にキャラがよく声を出すのだが、特にこの内3人はやたらと叫びまくるため鬱陶しい。
--マシンで最高峰とされているのは、いずれもバイクでハングオンタイプ(曲がる方向に体重をかけて曲がるタイプ)である。
---特に上記のキャラクター面と合わせて、ファンキーコング+スーパーバウザー、デイジー+マッハバイクの組み合わせが突出しており、これらは『ファンバウ』、『デジマ』と呼ばれる。この事から『もはや「マリオ」でも「カート」でも無い「''ファンキーバイクWii''」』という通称がついてしまった。
---これらのマシンは通常のマシンのドリフトと違い、外に膨らまないため、ちょっと練習すれば誰でもある程度使えてしまう。
---当然使用者も多く「''速い・曲がる・重い''」を満たしたものもあり、とくに加速アイテムを使ったときの体当たりが驚異的な威力がある。
---内部仕様として各マシン・各ドライバーにそれぞれ一定の能力が割り振られており、それらを合算して総合能力が決まる。能力ごとに上限が設定されており、尖った性能のマシンに尖った性能のドライバーが乗っても意味が無い様になっているのだ。そして総合能力が無駄なく組み合わさっているのが前述の2つである。逆に言うと上記のマシンに乗っていないと勝負にならないことも。
---バイクのウィリー機能自体が''発動するだけで最高速度が15%上がる''((巨大キノコとカミナリぐもの下限が95km/h、スターの下限が105km/h。対して『ファンバウ』はウィリー中の最高速度が96.61km/hで巨大キノコの下限よりも高い。))((比較対象を挙げると、ミニターボは20%、ジャンプアクションは30%、キノコやダッシュボードは40%の補正。重なった場合は倍率が加算される(ウィリー+ミニターボなら35%の補正)。ウィリー+キノコorダッシュボードなら上限速度の120km/hまで上がる。))ほど強力な上、カートのスペックがやや冷遇されていることも拍車をかけている。~
(それでもまだ、まともに勝負できるカートも少数存在するが、相当な腕の差が無い限り、1位で独走は無理である)
--なお、一部キャラクターの解禁がかなり困難なキャラがいる。~
特にロゼッタはただ単にゲームクリアするだけでは出現せず、ミラーモードで全部1つ星以上を取る必要がある。後述するが初心者どころか上級者でも出すのが難しい。一応『マリオギャラクシー』のセーブデータがあれば出現は容易になるものの、お金が絡んでしまうことになる。
#endregion

-ショートカットの数が多く、中には致命的なバグショートカットが複数存在する。
-レース展開に過度に影響を及ぼす効果のあるアイテムが多数存在する。
#region(詳細)
--上記のとおり、落下ポイントが多いので、基本的にアイテム攻撃を受けると例えダッシュ板等の上であろうとダメージを受け、~
ダッシュ板等の効果を得られずそのまま落下してしまうことも多々ある。~
よって、シリーズでおなじみの1位だけをほぼ確実に被弾させる「''トゲゾーのこうら''」や全体に強大な効果のある「''サンダー''」が今までよりも脅威になっている。
--初登場ながら全体に効果があり、コースの設置物などを利用しない限り完全には回避することができない「''POWブロック''」。
---この「POWブロック」は地上の相手のアイテムを確実に落とすため、ノーアイテムでかつ直線上の時はウィリー動作連打で何とかなるが、アイテム持ちの場合は防御手段を失い、カーブ近くでは操作が不安定、''崖際だと最悪落下してしまう''ことも。
--AC版に続いて登場している「''カミナリぐも''」がほとんどマイナスアイテムであること。~
所持している間はダート無視&最高速・加速が上昇したりするプラス効果が地味ながら存在するが、~
プラス効果が切れる際、その変わりに一定時間速度減少(''0.7倍、潰れ状態と重なると0.49倍'')のマイナス効果を及ぼす。~
また、マイナス効果を受けた際に所持アイテムを全て落としてしまうため、他プレイヤーから攻撃されやすい点も。~
他人に擦り付けたりすればいいのだが、そんなにうまくいくとは限らず、出現率がかなり高い上に出現する順位が広範囲((3~8位で出現、特に5・6位で出やすい。人数が少ないと最下位ですら出る。ちなみにもっとも出現範囲が広いのはトリプルキノコ(3位以下の全順位で出る)。))だったりすることもあり、~
大概は「邪魔」なアイテムにしかならない。とくに曲がらないマシンとの相性は最悪。(妙な速度上昇があるため操作しづらくなる) ~
また、wi-fi対戦ではラグにより、当たってないのにカミナリぐもが移る、 ~
逆に当たったのにカミナリぐもが移らないといった現象がたびたび発生し、非常にストレスが溜まる。
#endregion

-多人数プレイが魅力的な本作だが、一度攻撃を受けると後続に連続で攻撃されてしまう場面も多々ある。これだけは仕様なので素直に諦めよう。
-バトルモードのレート(BR)がVSモードに比べてかなり上げにくい。
--バトルモードでは''全試合2チーム制のチームバトル''なので、ポイントを稼いでチームに貢献したうえで自チームを勝利に導かなければならない。
--自分のレートによっては、全メンバー中で1位の成績であっても自チームが敗北してしまうとレートが下がる場合もある。
--チームの勝利が鍵ということで、勝利するために相手側の高得点者を狙い打ちにするなどの戦略が必要になってくる。
-GBA程ではないにしろ、上記のアイテム関連からグランプリで良評価を得るのは難しい。
--また、評価を1つ星以上を取ることで隠し要素が増えるので、慣れないプレイヤーからは不満。

**総評
-前述したとおり、ゲームバランスの調整不足である。カートの存在意義はまったくなくバイクだけでよかったゲームである。~
一応マシン性能差自体はDS版ほど酷くはなく、今作のアイテムの威力は妙に強力なので最後まで気を抜けない緊張感がある。~
しかし、上級者同士になるとマシン性能差が如実に差として現れてくるのも事実で、レートを稼ぎたいときに選択できるマシンは必然的に限定的になる。~
そこが「''ファンキーバイクWii''」とか「''運ゲー''」とか言われるしまう所以である。~
上記の問題点があるとはいえ、それを補って余りある程のオンライン対戦の「''熱さ''」を持っているため、~
「レート」への拘りから脱却し、気楽に遊べる状態になっていくと良く出来たゲームに変貌する。~
せっかくセーブデータが4つも作成できるのだから、いろいろな遊びを体験してもらいたいところ。~

**その後の展開
-2011年12月に3DS用ソフト『[[マリオカート7]]』が発売。本作の反省が生かされ、より実力が問われるゲームバランスになった。詳細はリンク先を参照。