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バイオハザード アウトブレイク - (2018/09/19 (水) 21:18:55) のソース

//バイオハザード アウトブレイク アウトブレイク ファイル2(wiki内検索用なので消さないで下さい)
*BIOHAZARD OUTBREAK
【ばいおはざーど あうとぶれいく】
|ジャンル|サバイバルホラー|#amazon(B00008RK01)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売・開発元|カプコン|~|
|発売日|2003年12月11日|~|
|定価|7,140円|~|
|廉価版|PlayStation2 the Best:2004年7月8日/3,800円|~|
|判定|なし|~|
|ポイント|''(注)今作はホラーゲームです。''&br;ラクーン・シティ――死と絶望に彩られた街。&br;そして強すぎる住民(フランクさん級)が大挙する街&br;やり込み要素の充実&br;全体的な難易度は高め|~|
|>|>|CENTER:''[[BIOHAZARDシリーズリンク>BIOHAZARDシリーズ]]''|
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#contents
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**概要
-PS2で発売された、バイオハザードシリーズの番外編的作品。
-本編の『[[2>BIOHAZARD 2]]』『[[3>BIOHAZARD 3 LAST ESCAPE]]』と同時期のラクーンシティの一般市民に焦点を当てた作品。
-バイオハザードシリーズ初のオンライン対応作品として注目を浴びた。
--&color(red){※2011年6月30日をもってオンラインサービスは終了。}

**特徴
-''オムニバス形式のシナリオ''
--1つの長いシナリオがあるわけではなく、5つのシナリオから1つを選んでプレイする形式となっている。
--1つのシナリオにかかる時間は30分~1時間程度で、基本的にはそれぞれのシナリオの最後にボスキャラクターが存在。

-''プレイヤーキャラが一般人''
--従来のバイオハザードシリーズと異なり、プレイヤーキャラクターのほとんどはラクーンシティの一般人であり、STARSさながらの戦闘経験や特別な装備を持っていない。
---警察官、従軍経験者の警備員といった職業柄を持つものや、過去に荒れていた為荒事が得意といったキャラクターもいるが、過去作の主役陣に比べると弱体化している。
--一般人とは言えそれぞれの個性があり、『[[4>biohazard 4]]』以降の作品をのぞいて、唯一武器を装備してない状態でも素手攻撃や、ダウンしている相手に踏みつけ攻撃を行って追い打ちが可能となっている。

-''豊富な使用可能武器''
--シナリオ中に手に入る武器はハンドガンやショットガンといったおなじみの銃火器に加え、鉄パイプやデッキブラシといった打撃武器、そして松葉杖に薬ビンやコンクリート片、果ては棒きれ、殺虫スプレー、釘打ち機といった普通ならまず武器として使わないようなものも武器として利用可能。もちろんサバイバルナイフ(加えて下位互換の包丁や折りたたみナイフ)も登場。
--しかしこれらの武器の大半は火力、攻撃範囲、怯ませ効果等が低くゾンビ一体倒すにも苦労するような頼りない武器ばかり。しかも銃火器の弾薬は常に不足気味であり、打撃武器はナイフ系以外全ての武器に耐久値が設定されているためしばらく使っていればやがて壊れてしまう(「鉄パイプ→曲がった鉄パイプ→折れた鉄パイプ」のように別の武器に変化する)。
---マグナムやグレネードランチャーといったシリーズおなじみの銃火器はあるがそういった強力な武器及び弾薬の配置数は少なく、とても常用できるものではない。
--よって、このゲームの基本は「いかに敵を倒すか」ではなく、「''いかに戦闘を避け、敵から逃げ切るか''」であると言える。
---しかし、今作では''敵がランダム(ただし、ある程度は配置が決まっている)で配置され、しかもエリアを跨いで追いかけて来る''ので厄介極まりなく、移動する敵の存在が「逃げる」ことも困難にしている。

-''ウイルスゲージによる時間制限''
--主人公達はT-ウィルスに対する抗体を持っておらず、ウィルスの感染に晒されている。そのためゲーム中にはライフとは別に、ウィルス進行度を表す「ウィルスゲージ」が常に表示されている。
---時間経過や敵の攻撃によってゲージは溜まり、感染が90%を超えるとキャラの呂律が怪しくなってくる。そして100%になってしまうとたとえライフがどれだけ残っていても、その場に倒れて死亡、ゲームオーバーとなる。このため、プレイヤーが動ける時間はどうしても限られることとなり、焦燥感・恐怖感を煽る演出の一旦となっている。
---また、オンラインモードだと感染率100%で死亡した場合キャラがゾンビ化し、しばらくの間(本作では2分。『File2』では10分)キャラをゾンビとして動かす事が出来る。他のキャラから攻撃が当たる、当てられると言う事が出来るがドアを開けるには攻撃する必要がある。

-''這いずり状態''
--本作ではライフが0になっても死ぬことはなく、その場にダウンして這いずり状態となり急速にウィルスゲージが増加する。逆に言えば、''例えライフが0になろうとウイルスゲージが100%にならなければ復帰は可能''なのも、従来作と違う点。なお、回復アイテムを使うか、仲間に助け起こしてもらえば復帰できる。
---ただステージ中のギミックや、数こそ少ないものの敵の中には即死攻撃を持っている個体もおり、それらを喰らえば問答無用で死亡する。

-''所持できるアイテムの少なさ''
--キャラクターの最大アイテム所持数は基本的に''4つ''で、これは全てのシリーズ作中最少。キーアイテム、武器、回復等のアイテムをどう持ち運ぶかの取捨選択が非常に重要となっている。
---そして、今作ではアイテムボックスがない。代わりに持ってるアイテムを落ちてるアイテムと交換出来たり、仲間と交換出来たりと言うやり取りで進む為、どちらかと言うと『[[0>biohazard 0]]』のシステムに近いアイテム管理となっている。

-''難易度の高さ''
--前述の通り、キャラクターが一般市民であること、ウィルスゲージによって時間が有限であること、アイテム数、武器の不足などにより、全体的に難易度は高い。
--ボス戦前に武器、弾薬を使い果たした場合など、いわゆる「詰み」の状態になってしまうことも多く(一応素手攻撃でも非常に微々たるダメージが与えられるが)、計画的、効率的な行動が求められる。
---また、基本的に逃走に重点が置かれており大抵「何か」から追われながらの探索や装備確保を行わなければならず、じっくり考慮している暇がなく焦燥感を引き立てられる。
--特に最高難易度の「VERY HARD」はシリーズ屈指の難しさである。
---武器、弾薬、ハーブなど落ちているアイテムが非常に少ない上に、敵の数・体力・攻撃力が大幅に上昇。特に攻撃力上昇が著しく、キャラクターによってはゾンビに一度つかまれただけで半分以上体力を奪われることもザラ。
---シナリオによってはクリアまでの手順が増えることも多く、それだけ敵に遭遇する危険性も増すことになる。
---クリアのためには、細かな進行ルートを決め、どこで何を回収してどこの敵に何の武器を使って(あるいは使わず逃げる)避け、ボスに何の武器を残すかまできっちり計画を立てる必要があり、何度も繰り返しそのシナリオをプレイして経験を培う必要がある。
--ちなみにオンラインプレイでは難易度ごとに出現するアイテムのテーブルが4種類用意されており、「以前のプレイでは出たのに今回は出なかった」ということも。加えて一部のアイテムは''確率で出現するため、確実に出現するとは限らない''という設定まで行われており、運の要素まで含まれている。

-''より進化したシステム''
--上記の通り今作はかなり難易度が高い作品であるがキャラクターの操作自体は良好である。
---体当たりによってゾンビを怯ませ、倒れたら踏みつけで追い討ちといった肉弾戦、組み付かれた際に銃を撃って逃れると言った回避方法の追加、装備することで他者も回復できるようになった救急スプレー、力技でこじ開けられるドア等これまで出来なかった、出来そうだった事が出来る様になっておりストレスを感じにくくなっている。

-''SPアイテム''
--他のシリーズにはない、ゲームの進行に直接関係ないアイテムが存在。それがこの「SPアイテム」である。
--一つのシナリオに全キャラが拾えるSPアイテムが20個存在し、更にキャラクター毎に拾えるSPアイテムが4つずつの、計52個存在している。
--その種類は非常に豊富で、一例を挙げると書類、食糧、本、小物、服、アクセサリー等々…。
---特にキャラ固有SPアイテムは手に入れたキャラクターによるコメントも存在しており、そんな事言ってる場合じゃないだろと突っ込みを入れてしまいそうな物すらもある。
---各シナリオにあるキャラ毎の専用のSPアイテムを全て手に入れると隠しコスチュームが解放される。それだけに探す価値はある。また、260個全て集めると一風変わったNPCが解放される。
--当然このアイテムを探してる間にも時間はリアルタイムに進行しているので、敵が存在するエリア等でSPアイテムを探すのは正に至難の業である。
--ただ、一度のプレイで拾える量が8個までと定まっており、更に配置されるパターンがランダムで決まる上、このアイテムは''どこにあるか解らない''と言う最大の問題がある。
---基本的にアイテムなりファイルなりはきらきらと光るエフェクトをして存在をアピールしているが、このSPアイテムはそう言ったエフェクトがない上、作中にはどこにあるかのヒントもない。そのためボタンを連打しながらすべてのエリアを虱潰しに探していくしかない。
---攻略本等の力を借りずに、全てのSPアイテムを探し出すことは不可能と言っていい程に困難。

**ゲームシステム
-シナリオの選択
--選択できるシナリオは最初は「発生」のみだが、クリアする毎に次のシナリオが開放される。
--基本的にはシナリオごとに独立しており、別シナリオとの関連性などはほとんど無い。

-ゲーム中の操作
--従来の作品と違い、''ゲーム中に時間が止まる描写が存在せず、アイテムを選択する場面、ファイルを読んでいる場面でも問答無用に時間が進む''。
---一応セレクトボタンのオプション画面ではゲーム内の動作は止まる。(ゲームのプレイ時間自体は経過しているのでリザルトでは停止中の時間も加算されている。オンラインプレイ中は不可能)
--そのため敵が居る中でアイテムを選ぶときは襲われないように安全な場所に移動するか、もしくは素早くアイテムを選ぶ必要がある。特にボス戦の場合素早いアイテム選択技術は必須となる。
--銃のリロードもリアルタイム仕様で、今までの作品ならマガジンを換えるだけで全弾装填出来たリロードが「マガジンを出す→マガジンに一発一発弾込め→銃に仕込む」と言う動作が必要になり、全弾弾込めするならその弾丸を込める分リロード動作を行わなければならないと言う隙を見せる事になる。
---従来のようにリロードがしたい場合は、弾丸と別にマガジンと言うアイテムが別枠で必要になる為、ただでさえ少ないアイテム欄を埋める事になる。これもアイテム管理の難しさの一因。
--ただし、一方的にプレイヤーに不利な変更点ばかりかと言えばそうではない。
---本作ではアクションの最中など、他の作品では隙になっていたタイミングで無敵時間があることが多い。『[[CODE: Veronica>BIOHAZARD CODE:Veronica]]』等では無防備だった何かのアイテムを拾う動作中や、梯子等を登り降りする為に掴む動作中と言った時間に、僅かだが無敵時間が存在する。上手く利用すれば、通常ならば回避困難な敵の攻撃を避ける事が出来たりする。
---また、ファイルを発見した際の「読みますか?」と選択肢が出ている際やSPアイテムを発見して拾うかどうか選択肢が出ている最中は敵に発見されない(攻撃されない)という地味だが役に立つ無敵時間も。
--また、本作では従来のラジコン操作と、左スティックを使った普通の操作の両方が行えるようになっている。
---そのため、初心者が操作に手間取るという事態が発生しにくくなった。

-セーブシステム
--従来のシリーズと違いセーブはクリア後に行われ、後述のリザルトを記録する物になっている。
--プレイ中は今までと同じタイプライターのある部屋でセーブが可能で、その場合は所謂中断セーブ扱いとなり、ロードして再開した場合データが消えるようになっている。
---「4」に先駆けてシリーズおなじみのインクリボンが削除され不要になっている。((「2」でも探索したとある場所に「空のインクリボン」というSPアイテムが落ちており印象深い。))
---ただし、セーブ回数には制限がある。高難易度になればなるほど回数は減っていき、VERYHARDでは1回しかセーブできない。
---なお、タイプライターのある部屋は移動する敵が来ない安全地帯であるため、アイテムの整理やファイルの閲覧を安全に行うポイントでもある。
--死んだらまたシナリオの最初からと言う緊張感も高める一因となっている他、後述のノーダメージクリア等を行う場合も一度でクリアをしなければならないというやり込み面も兼ねている。
--オンラインプレイ中はセーブも出来ず、タイプライターのある部屋でも敵は侵入するようになる。

-クリアまでの道のり
--ゲーム中で取る事のできる行動が多く、ゴールへ向かう手順にしても、多くのやり方が存在する。
---今作では施錠されたドアには耐久値が設定されており、鍵を探して開ける事も出来るが、武器やタックルなどの攻撃で耐久値をゼロにして無理矢理こじ開ける事が出来る。キャラによってはキーピックで解錠も可能だったりする。また、難易度が上がるとそもそも鍵がなく、ぶち破るしかないということもある。
---他の例としては、「脱出用のターンテーブルを起動する際、鍵を使用する、またはセキュリティルームでパスコードを打ち込んで起動する」という方法がある。
--このように一つの道を進むのに複数の手段が用意され、低難易度で開いた筈の扉が高難易度では鍵がかかっていた、または通行不可能になっていたと言う変化も多い。
--一つのシナリオには複数行動可能な「達成項目」が存在する。行動した事でその項目を達成した事になるので、シナリオ内の項目そのものを一回で全て埋める事は出来ない。「タンクローリーの爆発で死亡」など、達成にはわざと死ぬ必要のあるシナリオも存在する。
---キャラ事にある特性がなければ行えない条件や、一つの使い切りアイテムが複数の場所で使用可能だったりと、シナリオを全て埋めるには周回プレイが必須となっている。
---前述の通り、「周回プレイしながら難易度を変更、項目を埋めつつクリア指針を固める」ことが必要故に、キャラクター数が多いとも言える。

-クリア後
--シナリオをクリアするとリザルトポイントが入る。ポイントは短いタイムで達成項目を多く達成したり仲間を生還させることで加算されていき、武器を使わなかったり(ノーウエポン)、攻撃を受けなかったり(ノーダメージ)するとかなりの高得点が手に入る。
---手に入ったポイントは後述のコレクションの購入に使用出来る。

#region(各シナリオ紹介)
-''発生 outbreak''
--ラクーン市内のJ'sBAR、そして市街地が舞台。突如バーに押し寄せてきたゾンビの大群から逃げ、街から脱出することが目的。
--最初のシナリオだけあって基本的には難易度は低いが、難易度を「HARD」以上に上げると必要な手順が増えたり登場する敵が変わるので一転してかなり厳しいシナリオとなる。
---単純に逃亡するだけでなくゾンビの侵入経路を塞いだり、弱っているNPCの救助など取れる行動も多く、今作の特徴をプレイヤーに印象付けるシナリオとも言える。
--ボス敵と呼べるような敵が存在せず、大通りで爆弾を起爆してゾンビの大群を吹き飛ばすことでクリアとなる。また、行動によってはボス戦を回避できる。
-''零下 bellow freezing point''
--『2』に登場したアンブレラ地下研究所が舞台。凍りついた研究所内の列車を起動して脱出を目指す。
--敵は少なめだが、クリアまでの道のりはやや長い。後半にはシリーズ御馴染みの「ハンター」が出現するようになる。
---進め方のよってはモスジャイアントにキャラが攫われてしまう展開も発生する。
--ヨーコは研究員だったため、指紋登録が済んでいたり同僚から武器を貰えたりと若干有利に進める。
-''巣窟 the hive''
--『3』に登場したラクーン総合病院が舞台。周囲をゾンビに囲まれた病院の中から脱出する方法を探す。
--シナリオの序盤から強敵「リーチマン」が出現。病院中のあらゆる所にまで追いかけてくる上、通常の方法では倒すことができない。1ヵ所に留まっているとすぐさまリーチマンに襲われるため、素早い行動を求められる。
--このステージでは味方が死ぬと新たにリーチマンと化して襲ってくる。こちらは最初に出現したものとは違い倒せない。
--ジョージはこの病院の医師のため構造をすべて知っており、回復剤を大量に調達できるため有利。また、ケビンとシンディは屋上の警官に話しかけるとサブマシンガンかバーストハンドガンを入手できるのでこちらも有利。
-''獄炎 hellfire''
--炎に包まれるアップルイン・ホテルが舞台。燃え盛る炎を潜り抜け、ホテルの外への脱出を目指す。
--敵は主にゾンビとリッカーで数は少なめだが、ホテル内の狭い通路で戦わなければならないことが多く対処し辛い。また難易度によっては扉を開けた瞬間、バックドラフトによる爆発で大ダメージを受けることも。
-''決意 decisions, decisions''
--ラクーン大学を舞台とする最終シナリオ。大学内にあるとされるT-ウィルスに対する特効薬「デイライト」の手がかりや材料を探し、作成することが目的となる。
--最終シナリオだけあってクリアまでの道のりが非常に長い。道中にはハンターγ、ワスプ、鮫、毒蜘蛛、また後半は強敵「タナトス((「量産化を計画中」「第二形態時の異様に大きい片腕」から後の作品に登場するバンダースナッチのプロトタイプと思われる。))」が出現しプレイヤーを苦しめる。
--クリアしたときの状況によりエンディングが複数存在し、次回作にはない複数のキャラがやり取りするエンディングも存在している。
#endregion

-キャラクターの選択
--各シナリオ選択後に、自分が操作するキャラクターを選択する。
--オフラインでは、シナリオによって固定のAIキャラクターが2人まで付く。オンラインでは、1~4人のプレイヤーがそれぞれ自分で操作するキャラクターを選ぶ。
--キャラクターによって、体力、足の速さ、ウィルスへの耐性などの能力や、専用アイテムであるパーソナルアイテムが異なる。また、各キャラクターはそれぞれ固有のアクションである「スペシャルアクション」を持っている。AI操作時の行動指針もキャラによって違う。
--また、コレクションでリザルトポイントを消費して購入することによって、ゲーム中に登場するNPCも使えるようになる。
---NPCはメインキャラの外見を変えたコンパチキャラだが、体力、攻撃力、足の速さ、ウイルス耐性が異なる((中には最初からDANGER状態で始まる不利なキャラもいる))。また、最初に何かアイテムを持っている。
---レイモンド、グレッグなど便利なアイテムを持つキャラや、ゴールド、カール、レンなど非常に能力が高いキャラもおり、クリア目的ならばNPCを使ったほうが有利なことも。

#region(メインキャラクター8人の紹介)
-''ケビン・ライマン''
--ラクーン警察署(R.P.D)の警察官。射撃の腕は署内No.1だが、ルーズで勤務態度が良くない(遅刻の常習犯、警察署に酒を持ち込む、BARで仕事をサボる等)せいか、S.T.A.R.Sの試験に2度落ちている。SPアイテムには車関連のものが多い。一応、警官としての正義感や能力面では評価されている描写もあり事件の謎の解明を期待されたり、頼られることも多い。
--体力、足の速さ共に高く、特に足の速さは8人中トップである。ハンドガンの連射速度が最も速く、また、パーソナルアイテムとして通常のハンドガンの3倍の威力を誇る強力な「ケビン専用45オート」を持っているため、戦闘面、特に攻撃力ではトップクラスのキャラクターである。だがウィルス耐性は低く、その上緊急回避アクションを持たないため、追い詰められるとリカバーがやや難しい。スペシャルアクションは、出が速く長いリーチもあってゾンビをよろけさせる「キック」とハンドガン系の武器で必ずクリティカルが出る「狙い撃ち」。特にマグナムハンドガンとの相性は最高で「キックで怯ませて狙い撃ち」という戦法も有効。
--AI操作時はこちらの命令をよく聞いてくれるため使い易い方。アイテム拾得に関しては武器や弾薬などを好んで拾う傾向にある。45オートによる射撃を優先してしまうため、どうでも良い敵に貴重な弾薬を消耗してしまいやすいのが玉に瑕。
-''マーク・ウィルキンス''
--50代の警備員。ベトナム戦争の経験者で、平和を強く望んでいる。作中には出てこないが(『File2』のマーク専用エンディングに少しだけ登場)妻と息子がおり、離れ離れになった二人の身を案じている。
--足は遅めだが、体力は8人中トップなので多少のダメージを受けても問題は無い。ただしウイルス耐性は低く、体が大きいことによる隠密行動・回避行動のしにくさを欠点として併せ持つ。パーソナルアイテムは、通常のハンドガンより威力が少し低いが距離による威力減退が非常に少なくややクリティカル率の高い「マーク専用ハンドガン」。スペシャルアクションはゾンビ等の攻撃のダメージを大幅に下げる「ガード」と、棒状の武器の威力を上げる「フルスイング」。
--AI操作時はケビンに比べるとやや先走る傾向あり。ただ、こちらのヘルプアピールに対しての反応は良いため護衛役として扱いやすい。アイテム拾得に関しては武器や弾薬などを好んで拾う傾向にある。また、ケビンと同じく好戦的で弾薬の消費が激しい。
-''ジョージ・ハミルトン''
--ラクーン市内の病院に勤める医師。外科医としての腕は一流。アウトドアや腕時計収集が趣味なのか固有SPアイテムにはそう言った関連の物が多い。言葉の端々に彼女か妻と別れた雰囲気を臭わす。
--体力・ウイルス耐性はそこそこだが、足はかなり遅い。パーソナルアイテムはハーブから薬剤を作ることができる「メディカルセット」。本来毒の治療しかできないブルーハーブから体力を回復できる「回復剤」を、逆に体力回復用のグリーンハーブからは「解毒剤」が生成可能なため、毒を使う敵が居るステージでは非常に活躍出来る上、一種類で一つのアイテム欄を埋めるハーブを一種類で複数所持可能な薬品に生成可能になるので、様々な場面で重宝するアイテムである。スペシャルアクションは体を引いたあとタックルする「かわしタックル」。ボタンを押し続けることでタックルを溜めることができ、溜め動作の終のタイミングに若干の無敵時間がある上、最大まで溜めてから放てばゾンビを必ず吹っ飛ばして転倒させることができる。
--AI操作時は協調性があまりなく、自分の状態が良い時は単独行動を取ることが多くなる。また、巣窟シナリオでは協調性の無さがより顕著に表れるようになり、ほぼ常時単独行動を取ったりこちらの指示を一切聞いてくれないことが多い。アイテム拾得に関しては回復アイテムを最優先で拾うため、弾を平気で捨てる。また、青ハーブや青ハーブ入りの調合ハーブを渡すと何でもかんでも調合してしまうため、扱いには注意が必要。
-''シンディ・レノックス''
--ラクーン市内の「J'sBAR」で働くウェイトレス。自分より他者を優先する、思いやりの強い性格。
--体力はかなり低いが、足はそこそこ速くウイルス耐性も高め。ただし、ジムと同じく敵の攻撃による感染進行量は非常に多いため攻撃を出来るだけ受けないように立ち回る必要がある。パーソナルアイテムは3種のハーブをそれぞれ3つまで入れておける「ハーブケース」。シナリオ開始時から各ハーブが2つずつ入っているので、特に高難易度のときに重宝する。その関係上ジョージとの相性が良い。スペシャルアクションは敵の攻撃をしゃがんでかわす「しゃがみこみ」。出始めから完全無敵でかなり性能が良く、ゾンビの攻撃程度であればタイミングを合わせれば全てかわせるので、上手く使えば生存率を大きく上げられる。
--AI操作時は、設定通り基本的には協力的で普段はプレイヤー側に付いて行動するが、ジョージと同じく状態が良い時は単独で行動することもある。アイテム拾得に関してはジョージと同じく回復アイテムを最優先で拾うため、弾や弾切れの武器を平気で捨てる。ただし、操作キャラのヘルスが真っ赤になるとフル回復しようとしてくれる。
-''デビット・キング''
--口数の少ない年齢不詳の配管工。自分の過去を一切話さないが、何度も修羅場をくぐってきたかのような風格を持っている。
---完全な無愛想かつ酷薄な人物ではないようで、イベントシーンではNPCを救助したりする場面も。
--体力、足の速さ、ウィルス耐性のいずれも平均以上。パーソナルアイテムの「工具入れ」の中には4つのアイテムが入っており、「折りたたみナイフ」は武器として使用することができ、「ジャンクパーツ」は壊れた武器の修理、「ビニールテープ」は武器と武器を組み合わせて強力な武器にすることができる。スペシャルアクションは工具の1つであるスパナを投げる「スパナ投げ」と、ナイフ系の武器で連続攻撃する「連続ナイフ攻撃」。これらの要素により、銃火器を持っていなくてもゾンビ程度なら対等に戦うことができ、特にナイフ攻撃を完全に身につけたプレイヤーなら一部のボスやかなりの強敵相手でもナイフだけで切り捨てる事が可能になる。「スパナ投げ」が補充の利かない有限武器であることと、緊急回避アクションを持たないため、追い詰められた状況を作らないことが肝心となる。
--AI操作時は協調性がなく、好き勝手に行動する。しかし、プレイヤー側のヘルプアピールに対しては即座に反応してくれることが多いため、いざという時は頼もしい存在となりうる。やせ我慢が好きなのか、回復アイテムはギリギリまで使わない傾向。アイテム拾得に関しては武器・弾薬を好んで拾い、回復アイテムは捨ててしまうことも多い。材料となる武器類を渡せばちゃんと武器を作ってくれる上に適度にヘルプアピールで助けを求めれば応じてくれるため状況次第で頼れるキャラとなりうる。
-''アリッサ・アッシュクロフト''
--ラクーン市内の新聞社に勤める記者。好奇心旺盛で行動力もあるが、他人と衝突することも多い。記者であるため、他のキャラにはない事件記事等の情報を拾う事も出来る。
--体力は平均的(女性キャラの中では最も高い)で、足はケビンに次いで速く、ウイルス耐性も高い。パーソナルアイテムはシリーズおなじみの「ピッキングツール」。これを使って鍵がもろくなっている扉や、キーピック専用の扉や引き出しを開けることができる。スペシャルアクションは後ずさって敵の攻撃をかわす「バックステップ」とケビンと同じ(ただしケビンよりも攻撃できるまでに時間がかかる)「狙い撃ち」。バックステップは無敵が無い緊急移動であるため避ける方向、今いる場所の狭さ等を考慮しないと攻撃を受けてしまう少しシビアな性能だが、怪我を負って移動速度が低下してもバックステップ自体の移動速度は変らないため、ケビン以上に逆境に強い所があり、探索面、戦闘面共に便利なアイテム、技があるので、使いやすいキャラクターである。
--AI操作時の協調性も高め。難点はちょっとアドリブが多くうるさいことと、回復アイテムを使うのがやや早いぐらいか。
-''ジム・チャップマン''
--地下鉄職員。お調子者かつ臆病者で、その言動により周りから反感を買うことも多いが、本人に悪気は無い。パズルが得意で、後述の「アドリブ」ではゲーム中の謎解きに使える助言を口にする事も。SPアイテムもパズル関連やバスケ、趣味のシューズ関連の物が多い。
--足はそこそこ速いが体力がやや低めで、特にウィルス耐性が8人中最低なため迅速に行動しなければならない。パーソナルアイテムの「コイン」は、これを使ったコイントスで"表"が出れば攻撃のクリティカル率が15%上昇する。"表"が出続ければ3回までクリティカル率が上がるが、一度でも"裏"が出るとクリティカル率が初期値に戻ってしまう。3回表を出した状態になればクリティカルを多く出せるようになるため、途端に強キャラと化す。スペシャルアクションは「死んだふり」。その場に倒れ込むことで、敵の攻撃対象から外れる。使用中は完全無敵なので緊急回避的にも使うことができる非常に使い勝手のいいアクションだが、その間ウィルスゲージが急速に上がり続けるデメリットを持つため、乱用厳禁。だが、最終シナリオ「決意」で手に入るウィルスに対して完全な抗体を持つ「あるアイテム」を使いウィルスゲージが消滅すると、防御面に関しては最強キャラに変貌する。
---攻撃面では「コイン」を安全地帯で使用して2~3回表状態にする事で、防御面では「死んだふり」(アクション後にすぐ起き上がればウイルス上昇は最小限で済む。また、回復アイテム使用状態で使えばデメリットを回避可能)を緊急回避の代わりにすることで補える。マップ上で未入手のアイテムの位置が把握可能な能力も持つので慣れたプレイヤーには意外と使いやすいキャラクターとなる。
--AI操作時は全く協調性がなく、保身を最優先して行動する。アリッサ以上にダメージに過敏で、僅かなダメージでも回復アイテムを使い、ヘルスを全快に保とうとする。アイテム拾得に関しては回復アイテムを最優先で拾う。アリッサと同じくアドリブが多く非常にお喋り。癖があり、使いづらいキャラと言える。
-''ヨーコ・スズキ''
--日系二世の自称大学生。両親共に日本人だが、本人は日本に行ったことは無い。コンピュータの操作が得意。どうにも過去の事を覚えていないような雰囲気があり、アンブレラとの関連をにおわせている。
--体力、足の速さは8人中最低だが、ウィルス耐性は8人中トップ。武器の扱いも非常に鈍く戦闘面では8人中最低と言えるが、パーソナルアイテムの「ナップサック」により、アイテムを8個所持できる(他のキャラは4個)ため、探索面では有利。スペシャルアクションは這うように後ずさる「エスケープ」。使用中は無敵状態となる。
--AI操作時はこちらにぴったりとくっつくことを好む。また、指示に対する反応も良い。ただ、ジムほどではないが体力の低さ故に回復アイテムをすぐ使ってしまうことが多いため回復アイテムを持たせる際は注意が必要。戦闘力が低いため、敵のいる場面で長居をするとすぐにやられてしまうものの、他キャラに比べてウイルス耐性の高さから多少はいずってしまっても長く生き延びてくれるのが強み。
#endregion

-キャラクター間の意思疎通
--キャラクター間の意思疎通は、□ボタンを使った「アドリブ」と、右スティックを使った「アピール」で行うことができる。
--「アピール」には"GO"や"HELP"などの指示や、"THANKS"など、気持ちを伝えるものもある。AIキャラクターに対しても、これによりある程度指示を与えることができる。
--オンラインプレイでもチャットなどは無く、意思疎通の手段は「アピール」のみしか存在しない。意思疎通が十分出来ないこともまた、ゲームを面白くしている要素と言える。
--「アドリブ」は正にアドリブらしく、キャラに適当な一言を言わせるもの。キャラとシナリオ、イベントが起きたタイミング等でアドリブの内容は多様に変化するが、英語音声には限りがあるため、字幕には肉声と全く違う台詞が出る。
-コレクション
--各シナリオをクリアすると、難易度やクリアタイム、シナリオ中に取った行動に応じたリザルトポイントが貰える。
--このポイントを使用して、イラスト、BGM、コスチュームやNPC、難易度選択などの要素を購入することができる。

**評価点
-''何はともあれバイオハザードシリーズ初のオンラインゲームであること''。
--共に闘い協力しあうシチュエーションは、このゲームならでは醍醐味であり多くのファンを刺激させた。
-グラフィックが美麗。特にOPムービーの出来には定評がある。
-サバイバルホラーとしての出来の良さ
--大量のゾンビから追いかけられ逃げ回るサバイバルホラーの楽しみを満喫できる。弾薬はAIが湯水のように使うこともあって不足しがちであり、棒や鉄パイプは何度かぶつけると折れたり曲がってしまう。挙句の果てには壊れた松葉杖や瓦礫をぶつけてなんとかゾンビの攻撃をしのいだり、通路に板を打ち付けて時間を稼いだり、必死で扉を抑えている間に謎解きをしたり…そして抵抗むなしく仲間を死なせてしまえば今度は彼らがゾンビと成り果てて迫ってくる。
---同行してくれる仲間はこんな状況における心強い希望であり、それだけに行動次第では彼らがあっさり死んでしまう事がより恐怖と焦燥を煽る。同行NPCが基本的に特定のイベント以外で死ななかったり、死ぬと即ゲームオーバーだったりした過去作よりも「仲間」の存在をサバイバルホラーゲームの要素としていっそう深く完成させたといえる。
-個性豊かなプレイヤーキャラ達
--一人一人の個性がしっかり出ており、キャラごとのバランスは取れている。パーソナルアイテムや特殊アクション等それぞれの特徴を活かせるためゲームプレイに極端な難易度差が出ないようになっている。
--最初から武器を持っているキャラでクリーチャーと有利に戦えたり、ノーダメージやノーウェポン狙いのために回避技や回復アイテムをたくさん持てるキャラを使ったりなど、自分のプレイスタイルに合わせてキャラを選んでいける。
--オンラインでも攻撃系アクションを持つキャラで戦闘面を受け持ったり、補助が得意なキャラで他プレイヤーの補助に徹したりと役割分担して遊ぶことが出来る。ゲームに慣れないうちは皆で協力してクリアを目指したり、ゲームに慣れた上級者同士なら回復アイテムを一切使わないプレイや打撃武器だけでプレイする等の所謂「縛りプレイ」などオフラインでは出来ないような幅広い遊び方が出来るのも魅力。
-充実のやりこみ要素
--上述のコレクションは、ゲーム中に特定の条件(難易度VERYHARDでクリア、特定のキャラを使用してクリア、すべてのSPアイテムを入手など)を満たさなければ購入できないものもあり、全ての要素を購入するにはかなりのやり込みが必要なためボリュームがある。
--また、プレイ出来るシナリオも複数用意されており、上記の通り豊富なプレイヤーキャラとコレクションで追加される難易度設定・各シナリオに配置されたSPアイテムや達成項目等繰り返し遊べる要素も豊富。

**問題点
-ロードが長い
--フロア移動の度に10秒程度のロードが入るのでテンポが悪い。ロード中は次のフロア名が表示され心拍音が鳴るなど、ロードを感じさせないような演出にはなっているが、慣れてくるとやはり気になる。目安としては心拍音8回ほど。
---HDDインストールを行えばある程度改善されるが、それでも長い。目安としては心拍音3回ほど。
---上述したSPアイテムは出現パターン次第では目当ての物が出ないためリロードしてやり直すことも多く、その際にロードが長い事は結構な作業感とイライラを募らせる。
-オフライン時の味方AIが馬鹿。総じて勝手にうろちょろしてはすぐに敵にやられるため、戦力として期待できない。AIの役目は専ら荷物運びと囮ぐらい。
--アピールによる指示も時間が経ったり、フロア移動をするとすぐに効果が切れるためあまり意味を成さない。ただし、持ち物要求と差し出しに関しては絶対に拒否することはないためそれを利用して近くに誘導することは可能。
--特に単独行動主体のキャラは協調性がない場合が多く、指示を殆ど聞いてくれない場合が多いためフォローのしようがない。さらに銃火器と弾薬を持たせていると単独行動中に無駄遣いしてしまい、次に合流した時には弾切れになっていることが非常に多い。
--今作は所持できるアイテム数が少ないのでAIキャラクターにアイテムを持ってもらうことがあるが、途中で力尽きたりどこかで置いてきたりしてしまうためあまり重要なアイテムを持たせられない。
--キャラごとにアイテム取得優先度がはっきりと決められているため、余分に持った回復アイテムや弾薬などを捨てて武器類を拾ったり、持っている武器の弾を捨てて持っていない武器の弾薬を拾ったりすることが非常に多いのも困りもの。例を挙げると貴重な救急スプレーを捨ててまで棒切れを拾ったり、ハンドガンしか持っていないのにハンドガンの弾を捨てて打撃武器やショットガンの弾を拾ったりするため、気づいたときには弾切れを起こしてたり回復アイテムを持っていなかったりするので、プレイヤー側のこまめなアイテム管理が欠かせない。
---ただし鍵やカードキーなどのキーアイテムは捨てない。
--銃火器の無駄撃ちも非常に多く、トドメをさしている状態でも必要以上に乱射してしまうので弾薬の消耗も激しい。銃の連射が早いケビンや連射が効くマシンガンなどが顕著で、ゾンビや小型ヒルなどの雑魚クリーチャー1匹倒すのに弾数の半分以上を使用してしまうほど。

-オフラインのみでは購入できないコレクション要素がある。
--オフラインでは購入条件を満たせない要素(すべてのシナリオの達成率を100%にするのが条件だが「獄炎」のシナリオはオフラインでは達成率を100%にすることができない)があり、ネットに繋げないユーザから多くの批判があった。
--カプコンはこれを「仕様」であるとコメントし当初対応はしなかったが、後に続編である『File2』とのデータコンバートにより、オフラインでもこの要素が購入できるようになった。

-コレクションの一種として、一度観たムービーを購入して鑑賞が出来るのだが、何故かコレクションモードで観ると字幕が表示されない。
--『File2』では表示されるようになった。

**その他
-評価点と相まって、ゲームをネットに繋ぎやすい昨今の環境でこそ出来るアウトブレイクがやりたいと言う声もあり、今も尚新作やリメイクを求めるファンも存在する。2016年にはHD版発売の噂が一部で広まったほどである。
--その声に答えたのかどうかは不明だが、モバイル版『バイオハザードアウトブレイク サバイヴ』が2011にリリースされた。しかし2015年にサービス終了している。

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&aname(file2)
*BIOHAZARD OUTBREAK FILE 2
【ばいおはざーど あうとぶれいく ふぁいる つー】
|ジャンル|サバイバルホラー|#amazon(B0002MNXDM)|
|対応機種|プレイステーション2|~|
|発売・開発元|カプコン|~|
|発売日|2004年9月9日|~|
|定価|7,140円|~|
|判定|なし|~|

**概要
-前作『アウトブレイク』のマイナーチェンジ版。
-前作の続きの話というわけではなく、アナザーストーリーという位置付けになっている。
-前作で購入したコレクション要素などを引き継ぐことができる。
--&color(red){※こちらも2011年6月30日をもってオンラインサービスは終了。}

**特徴
-プレイ出来るシナリオが一新され、おまけゲームを含めるとその数10種類以上に及ぶ。
--前作ではシナリオをクリアしていくことで新しいシナリオが解禁されていく仕組みだったが、本作では最初から5つ(練習用+メインシナリオ4つ)のシナリオを選択することが出来る。
--メインとなる5つの他に、練習用シナリオと敵をひたすら倒していくシナリオが追加された。最終シナリオは他のメインシナリオ4つを全てクリアすると解禁される。バトル系シナリオは条件を満たすとプレイできる。

#region(各シナリオ紹介)
-''初心 training ground''
--基本操作の練習用シナリオ。前作のマップ「J'sBAR」を使ってゲームの基本を学ぶことができる。
--練習用なのでリザルトポイントなどは一切無く、プレイしてもしなくてもゲーム中の他の要素に一切影響は無い。
-''咆哮 wild things''
--ラクーン市内の動物園が舞台。ゾンビ化した動物達が徘徊する園内を抜けて、救助ヘリの待つ広場を目指す。
--シナリオ序盤を除いてゾンビがほとんど出現しないが、園内に徘徊する動物達は動きが素早いものが多く危険。また、園内を常にゾンビエレファントが徘徊しており、それを避けつつ探索することになる。最高難易度ではクリアまでに必要な手順が非常に多く、全シナリオの中でも屈指の難易度となる。
--高難易度では監視員のオースティンが持ち込んだ「ハンティングライフル」という最強武器がクリアの鍵を握る。
-''異界 underbelly''
--地下鉄の駅が舞台。地下鉄を復旧させてラクーン市内からの脱出を目指す。
--前半の敵はゾンビのみだが、後半から「メガバイト」という巨大化したノミが襲ってくるようになる。
--地下鉄職員であるジムを使うとダクトを使ってジム限定の倉庫に行けたりと攻略が楽になる。また、デビットでは工具入れの中のあるアイテムを使う事でクリアまでの過程を短縮する事が出来る。
--ボスのギガバイトを倒した後の対応次第では排気塔からの脱出を目指すことになる。
-''記憶 flash back''
--アークレイ山中、そしてそこにある廃病院が舞台。異常に生育した植物が支配する病院を脱出することが目的となる。ここである事件を調査していたアリッサでプレイすると真相を見る事が出来る。
--病院内では常に「アクスマン」に追い回されるため、前作の「巣窟」と同様、1ヶ所に留まるのは危険である。また、グリーンゾンビ等毒を持つ敵が非常に多く、その対処が必要となる。
--なお、シナリオの進め方によっては、病院に一切立ち寄らずそのまま山を抜けてクリアということも可能。
-''死守 desperate times''
--『2』『3』でもおなじみのラクーン警察署が舞台。プレートを集めてダクトを探し、避難用車両が来るまでに武器を集め、ゾンビの大群を撃退することが目的となる。
--職場であるケビンは署内の地図を初期所持しており、専用のロッカーや机、同僚の机を開けられるので武器や回復を集めやすい。
--敵はほぼゾンビのみだが、数が多い上に定期的に一部のフロアに暴徒鎮圧用のガス(浴びると微量のダメージを受け、ウィルスゲージが急速に上がる)が噴射され、行動を制限される。ガス中和剤を使えばその場凌ぎはできるが、発生を止めることはできない。
--『2』に登場したベン、マービンも登場している。留置所にいるベンにフィルムを渡すと回復アイテムの他、マグナムハンドガン、サブマシンガンといった強力な武器をくれる。高難易度では必須。
--VERYHARDの場合、ガスの発生するフロアが3つに増え、ボス戦で30体のゾンビを倒す必要があるため、咆哮VHと並ぶ高難易度となる。
-''突破 end of the road''
--最終シナリオ。アンブレラ開発センター、そしてラクーン市街が舞台。前半は隔離されてしまった研究所内、中盤は下水道、そして後半はラクーンシティから脱出することを目指す。
--前半はハンター、中盤はタイラントから逃げなければならず、さらに後半の市街地では狙撃と地雷原を抜ける必要があるなど、全体を通して難易度が高い。このシナリオも前作の「決意」と同じく、クリア時の状況によってエンディングが変わる。
--なお、このシナリオはボス戦を回避することが可能で、クリアのみが目的なら無理にボスを倒す必要がない。
-''殲滅 elimination1~3''
--各エリアにいる雑魚敵を全て倒すモード。AIキャラクターは無しで1人でプレイすることになる。
--敵の配置や数は完全に固定で、時間内に全ての敵を倒せばクリア。1~3の3種類があり、マップと出現する敵が異なる。
---マップの中には前作のシナリオで使われたものもある。
-''対峙 show down1~3''
--ボスキャラクターと連続で戦うモード。いわゆるボスラッシュ。こちらも1人でプレイすることになる。
--ボスと連続で戦い、全てのボスを倒せばクリア。ボスを倒した時点で次のボスのエリアに移動し、アイテムを取りに戻ることはできない。こちらも3種類あり、"1"は前作のボス、"2"は今作のボス、"3"は前作と今作のボス全て+対峙専用ボスと戦う。
#endregion

**前作からの変更点
***キャラクター関連
-メインキャラクターは前作と同じ8人だが、新スペシャルアクション、エクストラアイテム(最初から所持しているアイテム)などが追加された。また、各シナリオのAIPCを自由に選択できるようになった。本編クリア後はAIキャラクターのコスチュームも変更可能に。
--それに伴いキャラクター毎の相関図も追加されており、例えばマークはいい加減な性格のケビンを嫌っているので、AI操作では助けを呼んでもあまりこちらに来ない等の変化も出るように。
--前作ではオンラインプレイ時にしか出来なかった使用指示がAIPCにも出せるようになり、手持ちの武器や回復アイテムなどを使ってもらうことが出来るようになった。これにより余った回復アイテムや武器を使い分けてもらったりすることも出来る。ただし、キーアイテムや直接使用できないアイテムは使ってくれない。

-各キャラクターの能力も調整されている。
#region(各キャラクターの主な変更点)
-''ケビン・ライマン''
--素手の攻撃がエルボータックルになり、うまく当てればゾンビをダウンさせられるが、モーションが大きくなっているため外した時の隙も大きくなっているため使いどころには注意する必要がある。同時にエクストラアイテムで45オートの予備マガジンを持っているため戦闘力アップしている。
--AI操作時は単独行動タイプ。好き勝手に探索するが、協調性は高い。プレイヤーがピンチになると駆けつけて護衛してくれる。ジョージ、シンディと相性が良く、プレイヤーがこの二人だった場合は同行タイプになる。マークと相性が悪く、彼がプレイヤーの時は協調性が殆どなくなってしまう。
-''マーク・ウィルキンス''
--ガードの性能が変化し、タイミングよくガードすればダメージ0からダメージ7割減になった代わりに多くの攻撃がガード可能になった。フルスイングが上下にも行えるようになった上、エクストラアイテムでハンドガンの予備マガジンを携帯するようになった。また、二人がかりでなければ押すことが出来ない設置物などを一人で押すことが出来るようになり、物を押す速度も非常に早くなった。特にオフラインではAIPCは物押しを一切手伝ってくれないため、大きな利点となっている。
--AI操作時は同行タイプ。協調性が高く基本的にプレイヤーに付き添うが、自身が死にかけると単独行動タイプになる。また、ケビンだけははっきりと嫌いで、プレイヤーがケビンだと単独行動タイプになる。ジム、デビットと相性が良い。
-''ジョージ・ハミルトン''
--かわしタックルに若干の調整が入った。エクストラアイテムには前作では「決意」の最後にしか手に入らなかった「カプセルシューター」を最初から持っている。作った薬品を味方に直接撃ち込む事が出来るので受け渡しの手間等が省ける上、敵に対しても「抗ウィルス剤」を撃ち込む事が可能になり、こちらのウィルス進行を止めるだけでなくゾンビ相手なら確実にダウン&大ダメージを与える事の出来る攻防に使えるアイテムになる。また、メディカルセットによる薬品の生成パターンが変更された。
--AI操作時は同行タイプ。どんな状況でもプレイヤーに付き添って行動する。ただしヨーコとは相性が悪く、プレイヤーがヨーコの場合はあまり言うことを聞かない。なお、調合ハーブで生成するのは回復剤と抗ウイルス剤のみになった。ケビン、シンディ・アリッサと相性が良い。
-''シンディ・レノックス''
--肩を貸している相手も一緒にしゃがんで回避が出来る「同時しゃがみ」が可能になり、エクストラアイテムには持ってるだけで出血を防ぐ「止血帯」を持つ。非常に大事な物なのか、NPCだとこのアイテムを手放そうとしない。
--AI操作時は同行タイプ。ジョージと同じく常に付き添って行動する。ジョージ・ジムと相性が良い。デビットとは相性が悪いためプレイヤーがデビットの場合は指示をあまり聞かなくなる。
-''デビット・キング''
--スパナ投げが下方修正されたが、連続ナイフ攻撃が1段階増えた4連続攻撃になり、更に上段下段でも2連続攻撃が可能になった。4連撃目はタイミングが難しいが周囲のゾンビを吹っ飛ばすほどの威力があり、使いこなせれば大きな戦力になる。エクストラアイテムには最初からライターを持っているようになり、ジャンクパーツを使用して新たに「時限爆弾」を作れるようになった。また、ステージにある特定のハッチを開けることができるようになった。
--AI操作時は単独行動タイプ。前作以上に協調性が無い。ケビンと同様にプレイヤーが死にかけると駆けつける。好意を持っているのか、プレイヤーがヨーコの場合は同行タイプになる。マーク・アリッサと相性が良く、彼らがプレイヤーだった場合も同行タイプになり協力的になる。シンディとは相性が悪く、彼女に対しては協調性の無さが顕著に表れるようになる
-''アリッサ・アッシュクロフト''
--バックステップが上方修正された他、エクストラアイテムに「スタンガン」を持っている。
--AI操作時は単独行動タイプ。前作と違い、協調性はほぼない。ヨーコのみ相性が良くヨーコがプレイヤーの場合は同行し、指示をほぼ聞いてくれるようになる。逆にヨーコ以外にはとにかく冷淡でジョージと相性が悪い。
-''ジム・チャップマン''
--コイントスの1回の補正値が10%に減らされ、死んだ振りも攻撃はされないが無敵では無くなるという大幅な下方修正が施された。その代わりに、棒状の近接武器を息が続く限り(ボタン入力が成功する限り)連続で振り回す連続振り回しが可能になり、エクストラアイテムは持つだけでクリティカル率と棒系の武器の耐久力が上がる「幸運のコイン」を所持している。
--AI操作時は単独行動タイプ。基本は単独行動だが、自身が負傷するとプレイヤーに付き添う。マーク・ヨーコと相性が良く、この二人に対しては協力的で常に同行するようになる。アリッサと相性が悪い。
-''ヨーコ・スズキ''
--素手状態の攻撃を行った後にすぐにエスケープする「突き飛ばし」が出来るようになった。ただ、エスケープのせいで施錠ドアをぶち破るのが面倒になっている上、エスケープ自体も出始めが無敵でなくなり、やや性能が低下。一応、突き飛ばしは溜めて放つ事が出来、その場合はエスケープせず踏みとどまる。エクストラアイテムには即死無効、ウィルス耐性アップの効果がある「お守り」を持っている。効果の関係上ジムが持つと効力を発揮しやすい。
--最終シナリオの"突破"でアドリブを行うと、覚えていなかった記憶を思い出したようなセリフが聞ける上、そのエンディングでは全てを思い出したようなエンディング内容となっている。
--AI操作時は同行タイプ。特に変更点は無い。ケビン、デビットと相性が良く、この二人に対してはぴったりと傍にくっついて離れないように動く。逆にジムのことだけは嫌っており、ジムがプレイヤーの時は単独行動タイプになってしまう。
#endregion

**全体的な難易度の上昇
-前作に比べ、いくつかの変更点によってただでさえ高い難易度がさらに上がっている。
--今作のシナリオは、難易度によってクリアまでの道のりが大幅に変化するものが多く、一筋縄ではいかなくなった。

-一部の敵が無限に出現するようになった。
--これにより敵を殲滅しても安全に探索することができず、さらに敵の回避が重要になった。
--但し、狭い場所や何度も通ることになる場所に配置されている場合も多く、倒さないと危険な場面も多いため戦うか逃げるかの状況判断が求められる場面も多くなっている。

-メインの敵であるゾンビが強化。
--ダウンしにくくなった上、ダウンから復帰するまでの時間が短くなり「ダウンさせてひたすら踏みつけ」が通用しにくくなった。
---さらに走る速度と頻度が上がり、一部のゾンビはケビンですら追いつかれるような速度で接近してくるようになっている。
--人型ゾンビの他にゾンビ犬も強化されており、一部のシナリオでしか出てこないものの、腕噛みつきの範囲と使用頻度が増して出血させられやすくなっており、さらに上記のように無限に沸くようになっているため、非常に危険なクリーチャーと化した。
---ただし、至近距離ショットガンやマグナム等を撃ち込むと派手に吹っ飛ぶようになっていたりクリティカル時ののけぞりがより後方へ下がるという様にダメージのリアクションも強化されており、理不尽さだけの強化ではなかったりもする。

-即死技を使う敵の増加
--前作では目立った即死持ちはハンターぐらいしかいなかったが、本作ではライオン、象、アクスマンなど道中でもよく遭遇する敵が当たり前のように即死技を使う。
--ボスも前作ではラスボスであるタナトスの第一形態しか即死攻撃を持っていなかったが、今回は殆どのボスが即死持ちである。

-各シナリオのボス戦の難易度が大幅に上がった
--前作のボスクリーチャーはどれも楽に倒せる仕掛けや安全地帯が存在したが、本作のボス戦は殆どが実力勝負での戦いを強いられることになっており、武器弾薬の温存が前作以上に重要になった。
--さらに取り巻きの雑魚クリーチャーと共に出て来る場面も多く、複数の敵と同時に戦うことを強いられるため油断しているとあっという間にはいずりにされてしまうくらい戦闘難易度が上がっている。
--純粋に武器で攻撃して敵を倒さなければならず、それに伴ってノーウェポンクリアもより難しくなった。その代わりオフラインプレイ時のノーウェポン達成時のリザルトは前作よりも増えている。

-上級者向けのオプションとして「ナイトメア」が追加。
--これは「ウイルス上昇率と敵の攻撃力が2倍、回復アイテムの効果が通常の75%になる」というもの。難易度がさらに跳ね上がるが、クリア後の取得ポイントが2倍になるというメリットがある。
---このオプションと難易度VERYHARDを組み合わせたプレイ(通称:VHメア)は''バイオハザードシリーズ最高難易度''と言ってよく、優れた操作テクニックや徹底的に考え抜かれたクリア工程を持ってしてもクリアは至難の業。

-これらの要素から難易度はさらに上昇。一部のユーザーからは「''難易度NORMALが従来のシリーズの難易度HARDに相当する''」とまで言われた。
--ただし、練習用シナリオの存在や難易度EASYに関しては前作以上に簡単になっているため、決して初心者お断りというわけではない。
---EASYは被ダメージの減少、武器弾薬の豊富さ、仕掛けの簡略などに加え、殆どの即死効果もダメージを受けるだけで済むという親切設計。アクションが苦手な人でも気軽にプレイできる。その分、NORMALに行くだけで難易度が跳ね上がるのだが。

-前作の最終盤で手に入ったアイテムは登場しない。そのため、無敵のジムは今作では不可能に。
--代わりに効果がランクダウンしたアイテムが登場するが、イベントで破壊されてしまう為、プレイヤーが入手・使用する事が出来ない。

***システムの改善
-アドリブの種類が増えた。
--ファイルを読んでいる時や地図を見ているときにもアドリブが使えるようになった。ファイルを読んでいるときにアドリブを使うと重要なヒントを言うこともある。
---さらに特定の場所で特定のキャラにアドリブを行うと相手がアドリブを返してくるため会話のような流れになることもある。どれも印象的で、中には相性の悪いキャラ同士だからこその味わい深い会話も。

-アピールに謝罪が追加。このアピールを使うと他プレイヤーに謝罪することが出来る
--これによりオンラインプレイ中にミスにより他プレイヤーに迷惑をかけてしまっても謝罪することが出来るため、オンプレイ時のわだかまりが生まれにくくなった。
---オンラインだけでなくオフラインでも使用可能で、AIPC達も相性の良いキャラに対して指示を聞けない時やはいずりから起こして貰った時などに使用している。
--前作でのオンラインプレイ時に謝りたくても謝れない歯がかゆい思いをしたプレイヤー達への配慮だと思われる。

-システム面では、大きな変化に「構え歩き」が導入された。『[[ディノクライシス]]』でも導入されたシステムと同じく、武器をすぐに攻撃に移せる体勢のまま移動を行える。
--相手に攻撃を行いながら近づく、離れる、相手を中心に時計、半時計回りに移動が出来る。但しハンドガン、ショットガン、マシンガン系以外の武器では、攻撃すると同時に足を止めるので攻撃しながらの移動は出来ない。
---また唯一ロケットランチャーは片膝を立てて構えるため、誰にも構え移動が出来ない武器となっている。
--構え歩きの移動速度は全キャラ、全武器で固定でかなり遅いものの、弱点のあるボスには自動でその場所を狙い、空中を高速で移動するワスプやカラス等は自動で補足する為、あらゆる面で必須のアクションとなっている。
---この構え歩きに伴い、重傷時の武器構えモーション(ハンドガンなら腹を抱えながら片手で撃つ)は削除された。

-「ショットガンE」、「ハンドガンHP」、「グレネードランチャー(火炎弾)」などの新しい武器が追加された。
--また、前作には無かったバーストハンドガン、サブマシンガン、マグナムリボルバーのマガジンやマグナムハンドガンの弾も追加された。
--銃火器の他に新しい打撃武器として角材・斧も追加され、デビットが木製の棒二つで作ることでしか入手出来なかった長い棒も至る所で拾えるようになった。また打撃武器類は全体的に威力が上方修正され、後述の打撃武器用のSPアクションの追加も合わさって扱いやすくなった。
--投擲武器はストックがある場合投げた後自動的に再装備するようになり、いちいちアイテムメニューから装備し直す必要がなくなった反面、外した時の隙も大きくなった。また、棒切れなどの使い捨て武器は怯み効果が下がり、足止めには使いづらくなった。
-回復アイテムの「回復剤(大)」と「抗ウイルス剤(大)」が無くなり、その分「回復剤」と「抗ウイルス剤」の効果が上方修正された。

-はいずり中でもアイテムを拾えるようになった。
--床に置いてあるアイテムであればはいずり中も拾うことが出来るようになり、たとえ回復アイテムを持っていない状態ではいずってしまっても床に落ちている回復アイテムを拾って復帰することも出来る。もちろんアイテムの置き換えも可能。

-タイプライターで通常通りセーブ出来るようになった。
--前作では中断扱いで、ロードすると状況も消えてしまっていたが、今回は中断する事なく状況の保存が可能で、ロードも何度でも可能になった。勿論、回数制限はあるが。
--シナリオをクリアする等でシステムデータをセーブすると、こちらのセーブデータは消去される。

***その他の変更点
-SPアイテムの配置が難易度ごとに固定になった。
--だが特定の仕掛けを解いてからでなければ取れないものや、ボス戦の最中でなければ取れないものがあったりと、さらに配置が意地悪になった。

-前作では名前が付いていなかったNPCに名前が付けられた。
--例:MAN1→ニコラス、UBCS1→カール、FIREMAN→レン、など。
--セリフ・肉声共にメインキャラよりも種類は少ないものの、NPCにもキャラタイプ別に専用のボイスが付くようになった。

-プレイする分には特に支障はないが、シナリオ中のカットシーンは殆ど無くなっており、イベントはほぼムービーのみで進行する。
--前作では参加中のメンバーが反映されるイベントが多数存在したが、本作はそれが殆ど無く((せいぜい、「突破」の冒頭ぐらい。))、基本的にどのイベントも操作キャラしか映らない訳である。
--逆にコレクションでは多くのイベントが購入・閲覧可能になった。

-契約的な問題らしいが、登場人物の声優がFILE1から一新されている。
--キャラに合っていない訳ではないので聞いているうちに慣れるし、本作から始めたプレイヤーには最初から問題無いが、前作をやり込んだプレイヤーは声質の違いに戸惑うかもしれない。

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**総評
-オンラインプレイを初めとして多くの新しい挑戦を盛り込んだ意欲作であり、荒削り、不安定な部分も多いものの「一般人を操作して仲間とともに生き足掻く」という濃厚なサバイバルホラーの醍醐味を持った作品といえる。「FILE2」の数ヶ月後に雰囲気をガラリと様変わりさせた「4」が発売、以後路線が大きく変わったこともあり今なおこの作品に愛着を持つファンは多い。

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**小ネタ(と言うかシリーズ共通の突っ込みどころ)
#region(長いので収納)
-''心身共に強すぎるラクーンシティ住民''
--一応ホラー映画やゲームにおいてメインキャラは大抵補正があるかのごとくモンスターに立ち向かったり原因を解明しているが、それを考慮してもこの街の住民たちはかなりの強者である。
--プレイヤーキャラの中でもシンディ・ジム・ジョージ(医者なので前述の二人よりはこういう局面に耐性があると思われるが)あたりはおそらく純粋な民間人である。にも関わらず落ちているロケットランチャーやどう考えても用途不明のアンプルシューターなどを装備して使用できる。
--コレクションのコンパチキャラクターにも「J'sBARの店員」や「病院の医者や看護師」などの他、そのまま「ラクーンシティの住民」と言った一般人のキャラセットが存在するが、タイプ次第では弾薬装填済の45オートを持っていて狙い撃ちができたり、ピッキングツールを持っていてピッキングができたり、何故か工具セットを持って連続ナイフ攻撃が可能である住民も…。
---そんな皆様がウィルスで汚染され、同僚や知人も多数死亡、ゾンビ化したと思われる状況でも精神の均衡を保った上で行動でき、~
おそらく軍が持ち込んだと思われる重火器からその辺の木材やコンクリート片と言った武器に適さないものも普通に使いこなし、ゾンビやクリーチャー達を相手に時に噛まれたり爪で引き裂かれ、出血しまともに走れないような負傷に陥ってもわずかな応急処置(ハーブの服用、救急スプレーの塗布)で体力を取り戻して勇敢に立ち向かい、狙い撃ちで片っ端からクリティカル射殺したりナイフでメッタ斬り。~
そして驚異的直感と判断力で重要施設の謎を解きセキュリティを解除し、ハーブの調合はお手の物((ラクーンシティ住民はハーブの知識を持ち常にすり鉢等の調合道具を持ち歩いているという設定はあるので(この設定自体が滅茶苦茶な産物という事に目をつむれば)問題は無い。))、用途が不明のアイテムの合成と適切な場所での使用、時には機械や設備の修理まで行い、自分が興味を引く備品(SPアイテム)を集め、一言コメントする余裕((一応デビットは武器になりそうか役に立ちそうかと言う観点の台詞が多い。))すら見せる。~
特殊部隊など足元にも及ばず、近年のゾンビ系サバイバルアクションの主人公達はおろか、''あの[[フランクさん>DEAD RISING]]ともタメを張れそうなレベル''。''「お前達のような民間人がいるか!!!」''
--おそらくアンブレラがこの町を企業城下町にしたのはこの町の住民の潜在能力がウィルス開発に適していると断定したからである。…多分。
---『[[BIOHAZARD Operation Raccoon City]]』においてアンブレラのデルタチームのミッションに住民の生存、逃亡阻止を目的としたものがあったのは''アンブレラにとってラクーンシティの住民は脅威の存在''であったからだろう…あくまで推測であるが。 
-逆に考えれば生き残れた住民は皆何かしらすごい面があったと言う事でもあるかもしれない。
--実際ゲーム中に登場する警官や特殊部隊員等のNPCもバタバタ死んで行く中で生き残れたのは、運もあるだろうが何かしら強みがなければやはり無理だろう。
---当然であるが、上記の内容はあくまで慣れたプレイヤーによる視点である。この内容を鵜呑みにして予備知識やバイオシリーズプレイ経験無しで迂闊に戦闘しようものならあの世行き確定であるので注意。

-''やけにセキュリティが頑丈かつ凝ったギミックが多過ぎる各一般施設''
--『3』では制作者にも突っ込まれたお馴染みの町中にあるこれら仕掛けは今作でもしっかり健在。
--上記の通り''超人の集結するラクーンシティ''においては必須であるのかもしれないが…
--ちなみにFILE2では一部の仕掛けのファイルを読んでいる際のアドリブで「この町はこんな仕掛けばかりだな」「相変わらず面倒なことしやがる」「またモノ探しかい?」というアドリブもあったりする。

--「発生」の舞台である純粋な一般施設である酒場J'sBAR。…にもかかわらず、こんな所にもアルコールボトルを絵に取り付ける仕掛けがある。
---また向かいのアパートには殺傷能力がある手製の槍を隠し、J'sBARに''(3階建ての)アパートの屋上から飛び移り''イタズラしたり落書きする悪ガキ達がいたり、店員が物騒な客を追い返すためにショットガンを店に置いておくなど''ラクーンシティの恐るべき日常''を垣間見れる。

--「獄炎」のアップルインホテル。ここはバックパッカー等に向けた安宿であるのだが…
---配電盤の鍵がるスイッチをうまく作動させないと動かない台座に鍵があるのだが…''スイッチ、鍵共に一般客室に設置されている''。~
他にも胸像に宝石をはめ込む仕掛けやスタッフルームのカードキー等やけに厳重なセキュリティと仕掛けがある。
---こういった仕掛けは従業員や客にも不評で、手に入るファイル内容がそれを物語っている。

--そのほか、「咆哮」のラクーン動物園や「異界」の地下鉄にも施設に準えたエンブレムが鍵の代わりを果たしているところがある。ラクーンシティでは純粋な鍵ではなく凝ったエンブレムや仕掛け付きのオブジェを鍵代わりにするのが流行っているのだろうか…
#endregion

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