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スターアーサー伝説I 惑星メフィウス - (2016/08/13 (土) 14:43:47) のソース

*スターアーサー伝説I 惑星メフィウス
【すたーあーさーでんせつわん わくせいめふぃうす】
|ジャンル|ADV|
|対応機種|FM-7、PC-6001mkII、PC-8801、&br;MZ-1500、X1、MSX|
|メディア|カセットテープor5インチフロッピーディスク|
|発売・開発元|T&Eソフト|
|発売日|1983年7月|
|定価|CT版:4,300円&br;FD版:6,800円|
|判定|なし|

**概要
ADV黎明期に大ヒットした、SFアドベンチャー。三部作構成の一作目。当時の代表的なADVである。

**ストーリー
 宇宙暦3826年。銀河連邦は外宇宙からの敵、ジャミルと戦っていた。ジャミルとの戦いは劣勢で、多くの星が滅ぼされた。惑星シークロンも、そんな星の一つになろうとしていた。その窮地を救うため、スターアーサー・ミルバックは宇宙船クラプトンIIを駆って、惑星メフィウスへと飛び立つ。メフィウスに眠ると伝わる伝説の剣を求め。伝説の剣、レイソード。その剣は惑星を破壊するほどの力が秘められてるという。そしてついにクラプトンIIは、メフィウスに到着した。

**特徴
-スター・ウォーズ的なSF世界を舞台としたADV。最初から三部作として発売された、大作SFであった。
--当時、ゲーム媒体にテープがよく使われていたが、本作はテープ3本という大容量だった。

-システムは当時の一般的だったコマンド入力方式の流れを組む独自のもの。入力するのは目的の名詞だけで、一方動詞は表示されてるものから選ぶようになっている。さらに、「ミル」や「シラベル」などの具体的に画面上の対象を指定する動詞は、カーソルが現れ、それを対象に合わせることで指示できた。

-よく詰まり、よく死ぬ。攻略に必要な情報が不十分でも、先に進めてしまうため、結果詰まる事が多い。また死ぬような展開も多く用意されている。もっとも当時のADVとしては、この手の要素は普通である。

**評価点
-当時としてはグラフィックが良く、それが多くのユーザーを引き付けた。
--また、当時としては珍しく口パクがあった。

-コマンド入力式だが、動詞は用意されたものを選ぶため、後のコマンド選択式の要素もあった。
--目的選択がカーソルで行うため、他のADVのように、対象はわかっているのに、具体的な名前がかみ合わず詰まるという事はない。

**問題点
-グラフィックはよかったが描画速度がかなり遅く、移動を伴うシーンでは結構イライラさせられる。その対策としてプレイ中に白黒モード切り替えができた。

-カーソルを使うというゲーム性が曲者だった。
--このゲーム性を生かせば、何もない壁の一部にイベントフラグを仕込む事もでき、他のゲームと差別化が図れるようになる。だがその使い方がマズかった。&br;実際壁の一部を壊すシーンがあるのだが、他のADVなら壁の一言で済んだものを、自分の四方の壁をカーソルであちこちを叩きまくるというハメに。さらにこれは後半の攻略にも使われている。しかもそれはまさに苦行のよう。どういったものかというと、22×22のマップの砂漠のどこかに落ちている10近い手がかりを見つけろというもの。一応探査機を使うので、砂漠全ての探す必要はないが、反応のあった場所に辿りつく度に画面中をカーソルで細々と調べるなければならなかった。しかも反応があったからと言って、見つかるとは限らないのである。&br;当時は少々理不尽な作りでも単に難易度が高いだけと受け止められていた風潮だったとはいえ、やはりキツイものはキツかった。

**総評
 ようやくADVというジャンルが一般化しはじめた頃。まだまだ文字だけのADVも出ており、グラフィックがついても拙いものが多かった。そんな時代に出てきた大型SFアドベンチャー。最大の魅力である世界観とグラフィックは、多くのユーザーの支持を受け、本作は大ヒットする。ただユーザーが全て満足したかというと微妙。特に後半の砂漠探索でプレイを断念したユーザーも少なくない。当時として色彩豊かなスター・ウォーズ的SF世界観と砂漠での苦行のような探索の、前半と後半で明暗くっきり分かれたゲームであった。

**余談
-その後、残りの二部作『暗黒星雲』『テラ4001』が発売される。しかし、三部作全ては発売されたのはFM-7とPC-6001mkIIのみであった。

**その後の展開
2016年5月31日にプロジェクトEGGに配信されると予定されている。