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GUILTY GEAR ISUKA - (2016/11/24 (木) 07:12:29) のソース

//議論を分かりやすくする為、アーケードと家庭用の記述を分離し、抜けている記述の追加
現在この記事は、[[判定変更議論スレ7>http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/game/51440/1469181026]]でAC版を黒歴史、家庭版を賛否両論への変更を依頼されています。~
開始日:16/11/16、初回〆日:16/11/23
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#contents(fromhere)
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*GUILTY GEAR ISUKA
【ぎるてぃぎあ いすか】
|ジャンル|対戦格闘ゲーム|&image2(isuka.jpg)|
|対応機種|アーケード(ATOMISWAVE)|~|
|発売元|サミー|~|
|開発元|アークシステムワークス|~|
|稼働日|2003年12月17日|~|
|分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|もともと複雑だったシステムの更なる複雑化&br;アーケードの過疎化&br;ガチの対戦ツールとしては''クソゲー''|~|
|>|>|CENTER:''[[ギルティギアシリーズリンク>ギルティギアシリーズ]]''|

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**概要
-正統的システムの人気格闘ゲームが4人同時対戦可能&2ライン制のまさかのパーティーゲームに。
-使用基盤が従来のNAOMIからATOMISWAVEに。同基盤のローンチタイトルとして稼働した。
--2D描画機能が若干グレードダウンしたことと4人同時表示になった関係でシリーズのウリであるキャラクターグラフィックは枚数・色数ともに若干劣化している。((プレイ中気になるほどではない))
--カードでのプレイヤーデータ保存システムにも対応。アーケード2D格闘ゲームとしては初となる。
//当時格ゲーとしてはバーチャファイターが既に導入済み・2Dはまだ他になかったと記憶していますが間違っていたら訂正して下さい。

**システム
-最大4人での対戦
--プレイヤー同士でチームを組むこともでき、可能な対戦形式は以下の通り。
---『1対1』『1対1対1』『1対1対1対1』『2対1』『2対1対1』『2対2』

-2ラインシステム
--最大4人での対戦を行う為にラインが二つ用意されており、バトル開始時点では1P~4Pまで左から順番に並んでいるが、1Pと3Pが奥ライン、2Pと4Pが手前のラインに配置されている。

-ソウル(残機)システム
--今までの○本先取形式のアレンジとして対戦本数に当たるソウルをそれぞれが所持しており、体力がなくなるごとにソウルが1つ減る。ソウルがなくなったキャラは負けとなる。
--ソウル数は対戦形式によって異なり、また二人チームの場合は互いに共有となる。

-振り向きシステム
--両側に敵がいる形になった事で、自動で振り向かなくなり、ボタンを押して振り向く形へと変更された。
---『XX』シリーズでダストアタックボタンだった物が振り向きボタンへと変更された。

-ダストアタック操作の変更及び、特殊操作の追加
--5ボタン目がダストボタンから振り向きになった事で、ダストアタック・足払いがS+HS同時押しに変更された。これはXの頃の操作に戻った形になる。
--追加されたのは、別ラインに移動する「ライン移動」(地上でHS+振り向きボタン同時押し)、別ラインへ移動しながら攻撃する「ライン移動攻撃」(地上でP+振り向きボタン同時押し)、相手を別ラインへ飛ばす「ライン飛ばし攻撃」(地上でS+振り向きボタン同時押し)、背後に攻撃する「背後攻撃」(地上でK+S同時押し)。

-防御は今向いている方向の後ろへの入力で可能
--背後からの攻撃でも下段、中段等が合っていれば防御可能。

-FD(フォルトレスディフェンス)の仕様変更
--FDするだけで中段・下段両方がガードできるように。挟み撃ちにされた相手から中段下段同時の従来でいうガード不能攻撃が飛んでくるような状況に対応するため。
---これにより崩しとしての投げの重要性が高まった。
--FDのコマンド変更
---他の同時押し操作との兼ね合いのため、P+K、P+S、P+HS、K+HSのいずれかの同時押しでなければできなくなった。
--上記調整に合わせ、フォルトレスディフェンス使用中のテンションゲージ減少速度が速い。

-バーストのコマンドが振り向き以外の全ボタン同時押しに変更。従来の一撃必殺準備コマンド。
--2vs1の対戦形式ではバーストの仕様に細かい調整が入る。
---2人側は「バーストゲージゼロでスタート」「時間経過ではバーストゲージが回復しない」「攻撃を受けても通常の半分しかバーストゲージが回復しない」
---1人側は「バーストゲージMAXでスタート」「ガード中、攻撃喰らい中に発動しても金バーストになる」「2キャラ以上から攻撃をうけると、バーストゲージが急激に溜まる」

-同じチーム内であっても攻撃がヒットする
--ただし、2対1の場合を除きダメージは全く無い。
--安易な挟み撃ちからのハメ対策にはなるが、長い硬直を仲間の小パンでキャンセルするような悪さも当然可能。

-挑発、敬意、一撃必殺準備及び一撃必殺技削除
--ディズィーのガンマレイも一撃必殺技扱いで削除された。

-カードシステム
--AW
--カードを購入し、モバイルサイト「AW-NET」に加入する事で戦績の保存や、ゼニー(ポイント)を溜める事が出来る。(現在はサービス終了)
---ゼニーを消費する事でEXキャラやアナザーカラーの購入が出来た。

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**問題点
***操作の複雑化。
-「振り向き」
--GGシリーズのみならず、従来の格闘ゲームであれば自動で行ってくれる「振り向き」を手動で行わなければならない。
---『GUILTY GEAR』というゲーム自体が元々爽快なスピード感も売りにしているスピードの速いゲームであり、加えてキャンセルやコンボの入力等フレーム単位での入力が行われるゲーム性である為、方向転換を自分で行うというのは、言葉で言う以上に面倒で操作ミスも多い。
---後述する「画面の見づらさ」も加わり、この手動振り向きに順応しきれず投げ出すプレイヤーが続出した。

-新操作の複雑さ
--2ラインや前後挟まれる事への対処として追加された各種行動だが、振り向きボタン+他ボタンという点では分かりやすいものの、単純にボタン操作が今までの倍近くに増えた為、覚える事が増え、ややこしさが大幅UP。

-操作変更による従来プレイヤーへの被害
--イスカにおける振り向きボタンは、旧作ではダストアタックや足払いに対応していた為、旧作の癖でつい足払いをしようとして振り向いてしまうプレイヤーが続出した。4コマでもネタにされたほどである。

***画面の見づらさ
-画面が見づらい。
--元々、他の格闘ゲームと比べてゲージ管理が忙しかったゲームだったが、それが4人分に増えた為、画面はゲージでギチギチ。
--エフェクトの派手さもシリーズの魅力ではあるが、それはあくまで自分か相手のみだったから対戦ゲームのバランスに影響していなかったのであり、2ライン上を4人のキャラが走り回り4人分のヒットエフェクトや飛び道具が入り乱れるのは、単純に見辛くなってしまっている。
--一応、キャラの場所を示すアイコンや自分が向いている方向を示す矢印など、親切な工夫はあるが、お世辞にも見やすいとは言えない。

-グラフィックも劣化している。
--4キャラを描画しなければいけないため、従来のシリーズと比べてグラフィックが粗い。
---開発インタビューでも配色パターンを削る必要があったといわれていた。

***ゲームバランスの悪化
-多人数対戦ゲームへの最適化がされていない
--基本的なキャラバランスは好評だった『#RELOAD』から多少は多人数対戦用に調整されてはいるが、基本的にキャラの方向性はそのままである為、「多人数を相手にしやすいキャラは強く、多人数を相手しにくいキャラは弱い」というある意味わかり切った結果になってしまっている。
---特にポチョムキンはガードの強い本作で有効な投げキャラ、必殺投げは妨害される心配がない、単純に固い、判定がでかく他のキャラを巻き込みやすい等の点から強キャラ。
--GGシリーズはコンボゲー要素も強かったが、邪魔が入りやすく、長いコンボは決めづらい。コンボで火力を稼ぐキャラは厳しい環境になっている。
---加えて味方の攻撃でも当たるものは当たるので、コンボ中に&bold(){味方の飛び道具}でコンボを邪魔されるなど日常茶飯事。
---一部の当て身技は、状況に関わらず、味方を捕らえてもダメージまで入る。
--2対1の状況に対するゲームバランスもちぐはぐで、二人側がうまく連携を取れない場合はバーストの仕様などで一人側が有利になる事も多いが、きちんと連携をとった上であればやはり二人側が圧倒的に強い。

***多人数対戦ゲームとアーケード環境のアンマッチ
-ゲームとして初心者狩りやリンチがしやすい
--上記の通り、きちんと連携を取った二人組には同じく連携の取れる二人でなければ太刀打ちできず、一人でも乱入できるゲームではあるがガチの対戦がメインのアーケード環境では、一人側のプレイヤーとして対戦が楽しめるゲームバランスにはなっていない。
--本作の操作に慣れない内は1対1のゲーム以上に狩られてしまいやすく、格闘ゲーム自体慣れていなければ尚更。
---システムに慣れないプレイヤーを2~3人がかりで狩る悪質なプレイも横行。過疎化が進む一因になってしまう。

***バグ
-相手チーム側を2人同時にKOすると、1つのソウルを使って2人が復活する。
--体力調整や位置関係で頻発する程ではないが、出来るだけ広範囲に巻き込みを狙うゲーム性である事もあって、起きる時は起きる。

-ライン移動攻撃同士で相殺が発生すると、2つのラインの間に立ててしまう。

-カードの読み取り機能も不具合を起こしやすかった
--ポイントが勝手に減る
--リセットしたら異常な数値になる
--カードデータ破損
--筐体の画面に出ている情報と、携帯やPCから閲覧した場合の情報に食い違いがある。
--カード登録しようとしたらなぜか既に登録されていて、そのカードが使えなくなる。

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**評価点
-BGMはシリーズ中でも屈指の人気を誇る。オリジナル楽曲も好評。

-キャラクターイラストもXXシリーズから描き直され、評価が高い。

-パーティゲームとしての面白さ
--真剣にプレイしようと思うと上記のようなシステムやバランスの微妙さが目に付くが、気の知れた仲間内で適当にワイワイ遊ぶのが目的ならば、むしろ楽しめるクソゲーに早変わり。
---とことん荒らしまわって死ぬも良し、ネタプレイに走るも良し、互いに画面端に陣取って延々と相手を吹っ飛ばして&bold(){バレーボール}をするもよし、範囲が広い大技で味方ごとぶっ飛ばすのもよし、大人しく立ち回っておいて途中で裏切り勝ちを狙うのも良しという楽しいパーティゲームの要素も持っている。
---負ける度にクレジットが必要な点や知らない人もプレイに入ってくるというアーケード環境ではこういった楽しみ方は難しいが、後に家庭用が発売された際にはこの点の面白さが広まって評価が上がる事となった。
--向いている方向の後ろにレバーを入れてればガードになる為、後ろからの攻撃を平然とガードするという異様な光景も笑いの種になっていた。

-2人で対戦する分には、ライン移動のシステムを用いて『餓狼伝説スペシャル』みたいに楽しめるという意見も。

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**総評
キャラや基本システムはあくまでいつものギルティギアである。~
サミー(もしくはアーク)はスマブラのような騒いで遊べる『GUILTY GEAR』にしたかったのだろうが、アーケードゲームとして純粋な格闘ゲームを望んでいた層からの不評や、アーケードでの需要とのずれもあり、実際はかなり滑ったと言わざるを得ない作品である。~
本作は一対一でのガチの対戦ツールとしては確実に向いておらず、そういった需要の強いアーケード環境においては本作がクソゲーの烙印を押されるのもやむなしとしか言えない。~
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しかし、システムを理解し、仲間内だけで遊ぶパーティーゲームとしては一気に楽しい作品へと様変わりする。~
その面での成功は下記家庭用で花開く事となる。

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**余談
//問題の結果の話なので、余談へ
-早期撤去要因
--4人向けのゲームであるため店側は筐体を必ず''4台''仕入れなければならず、出費が嵩む&場所を取るという事もあって仕入れる店は少なく、また、上記のようにゲーム上の欠点も多く、さらに「3~4人集まらないと面白くない」という性質上あまり客足も伸びず、短期間で撤去してしまう店も多かった。

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*GUILTY GEAR ISUKA(家庭用)
【ぎるてぃぎあ いすか】
|ジャンル|対戦格闘ゲーム|&amazon(B00026YTMC)|
|対応機種|プレイステーション2、Xbox、Windows|~|
|発売元|【PS2】サミー&br;【Win】ソースネクスト&br;【Win(Steam)】KISS ltd, Funbox Media Ltd|~|
|開発元|【PS2/Win】アークシステムワークス ※Xb版では発売元&br;【Xb】S.P.S|~|
|発売日|【PS2】2004年7月29日&br;【Xb】2004年12月16日&br;【Win】2005年11月25日&br;【Win(Steam)】2014年1月17日|~|
|価格|【PS2】7,140円(税込)&br;【Xb】5,040円|~|
|備考|【Win(Steam)】2016年8月1日でストア販売終了|~|
|分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
|ポイント|パーティーゲームとしては良い''バカゲー''|~|

**概要(家庭用)
上記アーケードゲームの家庭用移植版。

**追加要素
-プレイアブルキャラの増加。
--旧作キャラのロボカイ、アーケードモードボスのレオパルドン、さらに完全新規キャラのアバ、エディットキャラのロボカイIIが使用可能に。
--アーケード版ではポイントを溜めて購入するしかなかった「EXキャラクター」も特定の条件を満たせば解禁可能に。
--下記の横スクロールアクションに出てくるザコ敵A・B・Cや、ボスキャラである巨大キャラレオパルドンも条件さえ満たせば使える。
--超強化されたソルとカイも隠しキャラとして登場し、特定条件を満たす事で使用可能に。

-横スクロールアクション「GG BOOST」モードの追加
--形式としては『[[ファイナルファイト]]』に近い。

-「ROBO-KY II FACTORY」モードの追加
--ロボカイの量産型であるロボカイIIをカスタマイズし、自分なりのロボカイIIを作成するモード。
---データを持ち寄って各々のロボカイIIで対戦する事も可能。

-「COLOR EDIT」モードの追加
--こちらも作ったカラーをメモリーカードに保存して対戦可能。

-対戦形式に3対1の組み合わせを追加

-Xbox版は通信対戦にも対応
--なお、後に発売されたWindows版や、更に後にSteamで配信されたWindows用海外版では通信対戦は対応していない


**評価点(家庭用)
-ゲーム性が家庭用の環境にマッチした事
--前述の通り、元々パーティーゲームとしての面白さは持っていたのだが、アーケード環境にマッチしておらずそういうった面白さは見つけられずにいた。
---家庭用ではアーケードのような過疎化や悪質なプレイヤーに悩まされる事も無いため、友達を集めてワイワイと遊ぶ事が出来、前述のパーティーゲーム的面白さが広まっていく事となった。
--ボスキャラや雑魚キャラ、エディットキャラなど意図的なバランス崩壊要素もハンデやネタとしての楽しみ方に繋がっており、パーティーゲームとしての面白さを後押ししている。

**問題点(家庭用)
-「GG BOOST」モードはやっつけ仕事な感が否めないためあまり評判は良くない。

-バグ
--キャラクター選択時、別のキャラクターのカラーを読み込んでしまう。

**総評(家庭用)
PS2家庭用でも最初は酷評されていたが、元々秘めていたパーティーゲーム要素など独自の良さに惹かれたファンが増え、家庭用ゲームとして評価が上がってきている。~
シリーズでも特異なシステムから導き出される遊び方は今までのシリーズと比べるとあまりにもギャップが激しく、プレイヤーからはネタとして笑い飛ばされる代物となってしまったが、それが家庭用ゲームの環境に上手くマッチしたのである。~
遊べるモードの追加やキャラクターエディットなど一人用のモードも追加されており、一人でも遊べるようにはなっている。


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**Windows版について
-2014年1月17日、''何故かWindows用海外版がSteamで配信開始''。案の定賛否は真っ二つ。
--と言うか、ワイワイ遊ぶのが楽しいゲームなのに、PC版にも関わらず''ネット対戦不可''(旧Windows版と同様)という残念な仕様なので、どちらかと言うと否寄り意見が多い。
--当然ながら英語表示のみだが、ボイスはきちんと日本語なのでプレイそのものには問題ない。
--特典としてオリジナルサントラ(20曲収録・MP3形式)が付属しているため、割り切ってサントラとして購入する人も。
--当初は日本も含め配信されていたのだが、突然おま国状態になった後、再び日本での販売が再開されたという謎の経緯を持つ。
--''2016年8月1日で『[[GG XX #RELOAD>GUILTY GEAR XX]]』の英語版共々販売終了となっている。''配信担当メーカーによればアークとの契約期限切れのためとのこと。後にアーク自身が積極的にSteamで日本版GGシリーズ等を販売開始した影響もあると思われる。
---ただしストアでの販売が終了したのみでページ自体は残っており、既に購入済みの場合の再ダウンロードやプレイは問題なく可能。

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