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カラテカ - (2015/01/26 (月) 17:19:34) のソース

//「特徴が掴みづらい」と指摘があったのでファミコン版の総評部分を
//・バカゲーして当時どういった評価をされたのか、
//・バカゲーとも良作ゲーとも取れる理由、評価が分かれる理由
//の2点 に変更してみました。

*カラテカ 
【からてか】

注意:ここではPC版『KARATEKA』(良作)、FC版『カラテカ』とGB版『マスターカラテカ』の二作品(共にバカゲー)について解説する。
#contents(fromhere)
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*PC版『カラテカ』
|ジャンル|アクション|
|対応機種|AppleII|
|発売元|Brøderbund|
|発売日|1984年6月1日|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|

**概要
後に『[[プリンス オブ ペルシャ]]』を作るジョーダン・メックナーによる空手を題材にしたアクションゲーム。~
Akumaに攫われた恋人のMariko姫を空手家の主人公が助け出しに行くという若干『和』を履き違えたストーリーである。~
独特なシステムを搭載しておりとっつきづらいが、キャラのアニメーションは非常に滑らかでよくできている。

**システム
-1対1の対戦方式
--横スクロールの2Dアクションゲームではあるが、敵は一人ずつしか登場しない。
--敵を倒すと一定時間ごとに次の敵が登場する。
---その為、倒した後にもたもたしているといつまでも敵が出続ける事になる。

-攻撃の種類
--「パンチ・キック」の2種類に「上段、中段、下段」が存在する。
---敵と同じ高さの攻撃をすると相殺が発生する。

-主人公の状態
--「移動状態」と「戦闘状態」の2種類が存在する。
---「移動状態」では走る事しかできないが、素早く移動可能。
---「戦闘状態」ではすり足となり移動速度は遅くなるが、攻撃、後退ができるようになる。

-''礼''
--相手に頭を下げる。文字通りの''礼''がシステムに搭載されている。
---礼をせずに戦闘状態に入ると敵AIが高性能になるため、実質礼をしないと勝つのは困難。まさに「''礼に始まり礼に終わる''」。

**評価点
-非常になめらかなアニメーション
--当時のPCゲームとしては驚きの中割コマ数を使っているため、走ったり、攻撃したり、礼をしたりする動作がやたら滑らか。
---実際の人間の動きをアニメーションに落とし込むロトスコープ技法を用いている。

**問題点
-''とにかく即死要素が多い。''
--スタート直後、後ずさりをすると崖に落ちて死亡。なんと''この落下時専用のアニメーションまで用意してある。''
--途中にある柵が落ちてくるトラップにはまると死亡。
--ある地点では唐突に鷹が飛んできて、当たればもちろん死亡。
---これらを越えるタイミングは結構シビアであり、''敵よりトラップの方が強い''とも言われているほど。
--''「移動状態」で攻撃を一度でも受けると死亡。''
--走ったまま敵に当たっても死亡。
--いざラスボス戦だ!と思ったら卑怯にも不意打ちを喰らって死亡。
--そしてラスボスを倒した後、「戦闘状態」のままマリコに近づくと、''姫から前蹴りを喰らって死亡''。
-これらの罠に加え、ただでさえ高い難易度や「''礼をしないと敵が超強化''」の仕様もあいまって本作を「理不尽な死にゲー」と評し、良い点に気づかない人もいたのだ。(特に後述のFC版では)
--とはいえ、当時のPCアクションゲームとしては十分遊べるゲームバランスではある。

**総評
後の『プリンス オブ ペルシャ』でも滑らかなアニメーションが評価されたが、その腕前は本作の時点でも発揮されている。~
アクションゲーム部分も当時のゲームとしては十分よくできているが、とにかく即死条件が多く、気を付けていても初見では死ぬ要素が多い。

**余談
-開発者のジョーダン・メックナーは空手を習っていたことがあり、それが本作作成のきっかけとなったという。
--この後、彼はミリオンセラーを達成した『プリンス オブ ペルシャ』を開発。このゲームのアクションの細かさやタイミングのシビアさはまさにカラテカ譲りである。
---もっとも、これも家庭用ハード(SFC)では、色々な面で他のアクションゲームに比べ見劣りのする作品になっていた。やはりコンシューマという土俵では厳しかったのだ。

-2012年に''まさかのリメイク版''がPlayStation Network(PS3)とXbox Live(Xbox360)とSteam(海外向けPC版)で発売される事となった。

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*FC版『カラテカ』
|ジャンル|アクション|&amazon(B000068HZ8)|
|対応機種|ファミリーコンピュータ|~|
|発売元|ソフトプロ|~|
|発売日|1985年12月5日|~|
|分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|
//本作は位置付けが非常に難しいので、あえてこういうタイトルにしました。

**概要
上記ゲームのFC移植版。
Apple IIでは良くできたゲームではあったが、FCでは既に大ヒットアクションゲーム『[[スーパーマリオブラザーズ]]』が同年の9月13日に発売されていた事もあり、評価は芳しくなかった。

**変更点
-容量の都合により演出がいくつかカットされた。
--主人公やマリコの合成音声によるボイスやOPデモ、一部背景が削除されている。
--海岸や館の窓から見えていた富士山がカットされているかわりに、潮騒の効果音が追加されている。
--また、Apple II版で屋外に建っていた鳥居がただの木柱に変更されている。
-ラスボスの名称及びデザインの変更
--ラスボスがアクマ「将軍」となり、部下が「アクマ」になった。
--「将軍」になったのだが、デザインは戦国武将を思わせる派手なものから、主人公と同じような道着姿に変更された。せっかくの将軍要素が…。
--ラスボスを倒した後にマリコ姫に蹴り倒される即死パターンは削除。

**評価点(FC)
-滑らかなアニメーションはFCでも健在。
--FCの他のゲームと比較しても十分上質なアニメーション。

**問題点(FC)
-PC版からほぼそのままの移植
--FCではゲーム性が時代遅れになってしまっており、他のアクションゲームと比較して非常に地味で、UIも悪かった。
---移植元からしてそれなりに遊べるゲームであったため、理不尽ではあってもクリア不能とまではいかなかったのが救いか。
---半歩単位の間合いの取り合いや、連続ヒットを狙える連携といった攻略のセオリーも存在している。

**総評
キャラクターの動きが「もっそもそ」、「カセットビジョンの様な」シンプルグラフィック、~
理解不能の世界観等、 当時の子供にとってすら受け入れがたいシュール感漂うゲームだった。~
~
また、もっさりヨガの様な動作、操作困難な操作性、数多くの一撃死、高難易度等も~
プレイしにくさに拍車をかける事となった。 大人向けPCゲームとしては標準的難易度だったが、~
FCをプレイする小学生にとっては高難易度すぎたのかもしれない。~
~
操作法が解ると味があるゲームとしてジワジワとハマれる良作スルメゲーなのだが、~
当時の子供にとってはプレイし難く、「シュールなバカ世界観」、「面白い変な死に方」等~
変な部分を爆笑するバカゲー、インパクトゲーというのが一般的評価で、~
バカゲーの裏にある奥の深さに気がつくプレイヤーは少なかった。~
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*GB版『マスターカラテカ』
|ジャンル|アクション|&amazon(B000069T65)|
|対応機種|ゲームボーイ|~|
|発売元|新正工業|~|
|発売日|1989年12月28日|~|
|分類|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|

**まさかのリメイク(?)
-1989年に新正工業からGBで発売された、カラテカのリメイク的作品。
--FC版と異なり、「ガード」と手裏剣等の「アイテム」の使用が可能になった。
--さらにパワー・ライフ・スピードの三種類のパラメータの振り分けが出来るようになった。
---特にスピードを上げれば攻撃の速度が正比例的に増大し、しかもキャラの移動速度も同様の変化をきたすため、非常に有利に展開できる。''むしろスピードを重点的に上げていかないとクリア不能。''
---キャラの移動速度が速いと無限に出てくるザコ共の数を最低限に抑えられ、そしてボス格のキャラとの対戦では移動速度が遅ければ勝負にならない。
--ビジュアル面に関しては、FC版よりはマシになっている。だが、元がチープ過ぎるので……。