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メタルストーカー - (2010/09/23 (木) 06:17:58) のソース

*メタルストーカー
【めたるすとーかー】
|ジャンル|シューティング|~|
|対応機種|PCエンジン|~|
|発売元|フェイス|~|
//|開発元||~|
|発売日|1991年7月12日|~|
|定価|6,980円|~|
|ポイント|任意移動型サイバーシューティング&br()シューティングとしてはPCE屈指の出来&br()地味さにおいてもPCE屈指|~|

**概要
-1991年にフェイスからリリースされた、PCエンジンオリジナルの任意移動型縦シューティング。
-自機が戦車型で、任意移動にてステージを攻略するという流れは、先にX68000にてリリースされたゲーム『グラナダ』との共通している事から、両者はよく比較されやすい傾向にある模様。
-一人プレイ専用、全7ステージ構成、裏技にて三段階からの難易度調整が可能。

**主なルール
-各ステージはいくつかのフィールド(エリア)にて構成されており、フィールドによって先に進む条件に相違がある。主な条件は、一定地点まで進む、フィールド内の敵を全滅させる、などがある。
--すべてのフィールドを突破すると、そのステージのボスと対決する事となり、倒せばそのステージはクリアとなる。
-主に使うショットは、ショットボタンと方向固定ボタンがある。後者は一度押すと自機の八方向ある射程の向きを固定し、もう一度押すと解除できる。
-自機には複数の性能の違うショットが持てる。初期状態では「バルカン」1つのみだが、専用アイテムを取得する事により最大5種類のショットを使用できる。取得したショットは消滅する事はなく、ゲームが終わるまでずっと所持可能。専用アイテムを連続で取得すると、各ショットのパワーアップもする。
--ショットの切り替えはステージ中にポーズをかける事により選択ができる。選択制限は一切無く、一部のボス戦を除けば常に切り替えが可能となっている。ショットの種類は以下の通り(情報不足によりショットは仮の名称を使っている)。
---バルカン…初期装備。連射が可能で最もクセの少ないショット。
---レーザー…攻撃力が高いショット。
---シールド…自機回りに発生される。射程距離はかなり短いが、攻撃力は高く、敵弾をかき消せる。
---地雷型…自機の近くに地雷を設置する。攻撃力は高く、自機に突っ込んでくる敵を予測して設置すると当てやすい。
---ホーミングミサイル…その名の通りホーミングミサイルを発射する。勝手に敵を攻撃してくれる半面、連射が効かないのが難点。
-各ステージには上記の専用ショットアイテムの他に、ライフを回復するアイテムも存在する。
//-セレクトボタン押しで何かの動作を行うが、いまいち効果がわからないので一旦CO。
-ライフ&残機制で、ミス後は途中復活、両者共になくなるとゲームオーバー。

**評価点
-シューティングの「撃つ楽しみ」と、任意移動による「動く楽しみ」を兼ね備えた完成度の高さ。
-ゲームバランスが絶妙に良く、全体的に洗練された作り。何も考えずに突っ込むとダメージの洗礼をもらうが、パターンを考えて行動するとちゃんと先に進める適度加減である。
--本作は任意移動で自分にあった行動ができ、時間制限もないのでじっくりと攻略できる余裕がある親切仕様である。また、ミスしてもショットのランクが下がるなどのリスクが無く、極端な戦況不利に陥りにくいのも嬉しい。
-サイバーな空間を表現したグラフィックはなかなか上質な部類。BGMも無機質でかっこいい楽曲多数。裏技でサウンドテストが可能。

**問題点
-稀に背景と敵、もしくは敵弾が同化している場面があり、その辺は少々紛らわしい。また、一部ではあるが、迷いやすい迷路構造のフィールドもあり、慣れないとやや厳しいところもある。
-初期ショットであるバルカンが高性能で、他のショットを使う機会が少ない(全く使えない訳ではないが)。その為、一部フィールドを除けば、大体はバルカン一つで先に進めてしまい、ショットを使い分ける楽しみが薄くなっている。
-コンティニュー回数が少ない上に、そのステージの最初からやり直しになり手間がかかる。また、裏技のステージセレクトやコンティニュー時で始めても、所持ショットが初期状態なので、特に後半ステージでは異様に苦労するハメになる。
-裏技(オプション項目入り)コマンド入力時間がシビアで、なかなかオプション項目に入れないのは困り者。

**賛否が分かれそうなところ。
-''清々しいまでの地味さ加減''。小味は利かせているものの、派手な演出はほとんどなく、非常にさっぱりした展開でステージは進む。良くいえば素朴、悪くいえば殺風景。
-オープニングやエンディング、序盤ステージのチュートリアルにて文章表示がされるのだが、''全部英文で日本人向けの表示じゃない''。本作はれっきとした国産ソフトなのに、何故わざわざ英語なのか?
--まぁ、硬派なるサイバー空間で、文字が日本語表記なのもちょっと違和感あるかもしれないが…。

**総評
-存在自体がドマイナーな上に、全体的に漂う地味さ加減のせいでクソゲー扱いされやすく、何かと冷たい目で見られがちな一作だが、ゲーム自体は普通に遊べる、いわば隠れた傑作といえる存在。
-PCエンジンは強制スクロールのシューティングは数多いのだが、こういう任意移動型シューティングは極めて少なく、そういう意味では貴重な存在といえるかもしれない。
-フェイスは本作の後の『[[タイムクルーズII]]』のリリースを最後にPCエンジンから撤退してしまう。クセは強いが、いいゲームが多いんだけどなぁ、このメーカー。