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メガブラスト - (2019/05/16 (木) 23:58:40) のソース

*メガブラスト
【めがぶらすと】
|ジャンル|横スクロールシューティング|&amazon(B000MMULG4)|&amazon(B0017P1QVE)|
|対応機種|アーケード|~|~|
|販売・開発元|タイトー|~|~|
|稼動開始日|1989年|~|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|~|
|ポイント|大味すぎるゲームバランス&br()やる気のないグラフィック&br()暗めの世界観にやたらノリが良い BGM&br()何故か''過去のタイトー作品のキャラが中ボス出演''|~|~|
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#contents(fromhere)
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**概要
-一見すると普通の横STG、自機の上下前後4方向に配置された子機を駆使するテクニカルなゲームに見える。
--その実体は、各種方向への撃ち分けを想定していたが、結局''スイッチ一つで4方向同時に射撃''するように仕様変更された本末転倒STG。
--攻撃はすべて子機により行われる。アイテム取得も子機が行い、4つの子機がそれぞれ独自にパワーアップされる。

**問題点
タイトーはゲーム性を無視してグラフィックやサウンド、演出に力を入れる傾向にあるが、このゲームではその姿勢すら無い。
***投げっぱなしのストーリー
-伝染病により女性の大半を失った異星人が、地球人の女性達をさらって行った。主人公はさらわれた自分の妻を始め、女性達を助ける為に出撃する。
//--異星人なのに地球人と子孫が作れるのか? 残った半数の女性を有効に使う等、他に方法は無かったのか?
//異星人と子作りする作品は沢山あるし、大半は過半数であって半数ではない。突っ込むようなポイントではないように思う。
--これが英文でプレイデモ中に表示されるだけ。それ以外の場面には、ストーリー描写も演出も一切無い。投げっぱなしである。
-ちなみに、このデモ画面中の自機は''無敵''。いくらデモ画面だからって無敵なのはどうかと…。

***大味すぎるゲームバランス
-道中は割合短め。敵の動きは言及するようなポイントは無い。それもそのはず、自機の攻撃が常に4方向に発射されるため画面内に入ったら大抵''即撃破''できるからである。
-更に雑魚敵の数も少なく爽快感は無い。耐久力のある雑魚敵も1種類のみで、それも連射機能があれば無いも同じである。
--破壊不可能の誘導弾だけがひたすらに驚異だが。
-作中の大半はボス戦に費やされるが、ボスが画面4分の1程と巨大。そのためボスの周囲を回転しながら攻略する事になるのだが、至近距離からやにわに弾を撃ってくる。

***投げやりなグラフィック
-ステージの背景や地形の描画が、妙に投げやり感全開。
--道中の敵キャラのグラフィックも、どこか手抜き感が…。
-一応ステージ毎にボスはいるのだが、これもまた相当投げやり。
--第一ステージのボスとラストステージのボスは同一で、第一ステージでは下半身だけ姿を見せる巨大ロボ。
---このロボット、直立不動で一切アニメーションしない。棒立ちの状態でふらふら動き回るだけ。
---一応ラストステージでは胸部の蓋が少し開く。
---ちなみに単色と言うだけでなく、造型が滅茶苦茶ダサい。
--そもそもステージ5と7のボスを除き一切アニメーションしない。
---なお、ステージ5のボスは日本物産の『マグマックス』のボス、バビロンに酷似している。
-極めつけとして、''過去タイトー作品に登場したキャラクターが中ボスとして登場する。''
--『アルカノイド』の「DOH」や『レイメイズ』の自機はまだしも、『[[ちゃっくんぽっぷ]]』の「ちゃっくん」や『[[バブルボブル]]』の主人公「バブルン」が銀色になって登場。本作の世界観はSFのはずなのに…。

***世界観無視のBGM
-グラフィックも敵ボスデザインも一応SFを意識しており、ストーリーも割と暗いのだが、''BGMはやたらノリが良い。''
--ショパンの「幻想即興曲」が流れるプレイデモをバックに、前述のストーリーの英文が流れるOPデモ。これを雰囲気の出ているOP詐欺と取るか、プレイ前からやる気を削ぐ仕様と取るかはあなた次第。
--エンディングではベートーベンの第九交響曲第四楽章「歓喜の歌」が流れ、苦行に耐えたプレイヤーを賞賛するメッセージが出るが、前記の通りこのエンディング中にストーリー描写などは一切なされず、背景で道中撃破したボスが相も変わらず棒立ちでショットを撃つだけ。スタッフロールも無し。

**評価点
-過去タイトー作品に登場したキャラクターについては、新たにグラフィックを用意していること。
-各ステージのボスへの対処を覚えれば、クリアは比較的容易。
-BGMについては上述の通りやたらとノリが良くミスマッチな部分も見受けられるが、ZUNTATAによる楽曲のため質自体は悪くない。

**総評
-''開発者は一体どんなゲームを作りたかったのか''、という疑問を抱かざるを得ない作品。
-タイトーACクソゲー三巨頭として『[[飛鳥&飛鳥]]』『[[ラスタンサーガII]]』そして本作が挙げられるが、評価できる要素がまるでないという意味で本作が一番性質が悪いと言える。

**余談
-発売直前時期にタイトー社内報で「今月の新作」で大々的に紹介されている。ちゃっくんなどのゲスト出演を見て、直営店の店長や営業所所長はかなりの期待をしていた人も多い。

**移植
-『タイトーメモリーズII下巻』に収録されているので、『[[ナイトストライカー]]』等を遊べるついでにタイトーが衰退した原因の一部を知る事ができる。
--ゲームセンターに置かれている姿をめったに見る機会が無く、移植も上記メモリーズだけなので間違ってプレイする事がほとんどないのは救いなのかそうでないのか…。