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ミスティックアーク - (2015/12/01 (火) 12:10:53) のソース

*ミスティックアーク
【みすてぃっくあーく】
|ジャンル|ロールプレイングゲーム|CENTER:&image(musticark.PNG,height=150)[[高解像度で見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3607&file=musticark.PNG]]&br()[[裏を見る>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3607&file=musticark2.PNG]]|
|対応機種|スーパーファミコン|~|
|メディア|32MbitROMカートリッジ|~|
|発売元|エニックス|~|
|開発元|プロデュース|~|
|発売日|1995年7月14日|~|
|定価|11,800円(税抜)|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|

**概要
-旅の最中、術によりフィギュアに変えられ神殿に連れ去られた主人公が、自らの世界に戻るため神殿から繋がる7つの世界を探索し、世界の扉を開くカギ「アーク」を探し出す物語。
--猫たちが目的も解らず争う世界、子供しかいない世界、色と音を失った世界、一人でしか行く事ができない闇の家と言った、童話的な世界観が特徴。
-32Mbit(ファイナルファンタジーVの2倍)の大容量ROMを使用。知恵、力と言った様々な得意分野を持つアークを武具に宿らせる、シンボルエンカウントに近いシステム(敵は直接見えず、レーダーで位置を把握する)など、少々変わったシステムを擁するが、大作ラッシュの時期と被ったためマイナー作品、或いはワゴンセールの常連となってしまった。
-スライドパズルやチェスと言った謎解きの他、各世界への入り口が哲学的な表現で曖昧にしか伝えられないなど、2000年以降で言うミニゲーム要素が強い。
-海外では「The 7th saga2」となっている(「The 7th saga」はエルナード)。世界観は共通である上、物語を進めると関連がわかってくる。
//それどころか主人公はエルナードに登場する人物である。

**特徴
-今でこそ、リバイバルブーム或いはジャンルの違う続編『ミスティックアーク まぼろし劇場』の存在もあり「隠れた名作」の評価を得ているが、RPGとして見ると欠点も多い。
--物語のキーアイテムとなるアークの用途は、フィギュアに宿して仲間にしたり武具に宿らせたりと重要なファクターであるものの、前作とされる『エルナード』にて戦局を左右するメインを担っていた事に比べると、あくまで補助的な存在に過ぎない。
--主人公を含む仲間にはセリフや表情を示す動作が殆ど描かれおらず((せいぜい、村の人からあんた無口だねぇといわれるくらい))、仲間にもそれなりに設定が組み込まれているがそれがストーリーに絡むことはない。((密かに主人公の性別には能力や所有魔法以外にも起こるサブイベントにちょっとした差があり、女主人公は装備アイテムが貰え、男主人公は酒場の客と喧嘩になる。))
---ラックス=ロボット・防御型、ミレーネ=魔法使い・攻撃魔法が得意、リーシャイン=武道家・物理特化、トキオ=忍者・バランス+晩成、分身切りを習得後が開花の目安、メイシャ=治癒術師・回復魔法が得意、カミオー=亜人、やや物理重視のバランス型 性能面でこれくらいの認識があればとりあえず大丈夫。
--また各キャラクターには得意装備の概念があり、装備は可能だが得意ではない装備は性能が低下してしまう。ただしラックスだけはそもそもロボットなので装備品はロボットである彼専用の物であり、彼が装備できる装備は他は誰も装備できない上に彼自身は彼専用の装備しか装備出来ないためあまり関係は無い。
---上記のように差別化がされ、捨てキャラがいないというのは評価できるがそのしわ寄せが主人公にきており、ドーピングを行わなかった場合パーティで最も足を引っ張るのが強制参加の主人公になってしまいがちである。((さらに本作の戦闘の敗北条件は主人公の死亡であり、ほかの仲間が生きていようが主人公が死ぬと強制的に拠点に戻されてしまう。))特に男主人公の場合フルヘルス((HP全回復))を覚えるのが女主人公より10レベルも遅いため普通のプレイをしていては一番必要な闇の世界((主人公一人でしか入れない世界))で覚えられないことなどそれが顕著である。
-しかし32Mbitの容量は伊達ではなく、米田仁士・山田章博両氏のキャラデザを最大限に生かした、ドット絵の極致に至る幻想的なビジュアルは評価が高い。
--テキストも凝られており、子供しかおらず、まさに夢の世界である子供の世界は大人がやってこそより伝わるものがあるだろうし、誰も居ない薄暗い洋館の中を一人で進んでいく闇の世界は日記((その世界に閉じ込められた子供が徐々に発狂していく様が書かれている))の存在も含め、下手なホラーよりよほど怖い。
-また、ワンダープロジェクトシリーズ等を手がけた森彰彦氏の名曲も、その幻想的な世界に大いに彩りを添えている。
--特にバトルのBGMはかなり熱い曲が多く、ファンが多い。またクセのある変わった曲名は現在でも語り種、以下にその一部を記したい。
#region()
---闘う君のひとみは,いつも美しい
---さぁ,ちからみなぎる,おれが相手だ!
---ここはどこ?私は森! 
---ヘイ,たたかってるぜ! 
---我々がそこで見たものは!?
---洞窟の深淵で僕たちを待ちうけるやつらは,ちょっと手強いぞ 
---君のいないこの町は,もう僕には何も与えない
---前略,お元気ですか。こちらは相変わらずの毎日です。
---まだ,夜も明けきらないナナカの町を恐怖が襲う!
#endregion

-しかしながら、そのBGMに反して戦闘自体は戦略性が全くないために単調で、詰まっても基本的に[[レベルを挙げて物理で殴れば済んでしまう>ラストリベリオン]]。
--また、本作の特徴としては魔法攻撃のダメージ計算は魔術の威力-属性耐性(%)であり、基本的にボスの耐性はどれも50%以上と極めて高い。おまけに魔力は魔術の命中率以外に影響しない為戦闘では魔法攻撃以外不得意なミレーネはボス戦で辛い。
---勿論これはボスに限ったこと。敵が複数いる通常戦闘では物理特化のリーシャインやカミオー、それにトキオよりラックスやミレーネといった強力な全体攻撃を持つキャラクターの方が処理しやすい。この点でも差別化はできていると言える。
-ファンタジーRPGの体裁を採っているが、全体通して「生命の誕生」と言う哲学的なテーマを有しており、真っ暗な画面にサイレンの音と赤ん坊の泣き声が鳴り響くエンディングが用意されている。意図的に説明をぼかした風合いもあり、その強烈な印象がこのマイナーゲームの長く語られる要因になっている。
--しかし、システム面では発売当初で考慮してもかなり古臭い出来と言わざるを得ないため、雰囲気が好きという人以外は楽しめない人を選ぶゲームであるということも間違いない。・・・ただし、古臭いと言えども上のリンクの某作品のようにRPGとして破綻したシステムでは無いのでその点は''絶対に''間違えないように。

**その他の展開
-月刊Gファンタジーにてコミカライズされた。作者は岩佐あきらこ。
--主人公と行動を共にするのはリーシャインひとり。
-今作に出てくるデスナイト×3はありふれた名前とは裏腹にRPG屈指の強ボスとして名を残している。