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SDガンダム Gジェネレーション DS - (2022/07/26 (火) 22:23:39) のソース

*SDガンダム Gジェネレーション DS
【えすでぃーがんだむ じーじぇねれーしょん でぃーえす】
|ジャンル|シミュレーションRPG|&image(https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/4133NRT0PCL._AC_.jpg,https://www.amazon.co.jp/dp/B00097D8ZS,height=200)|
|対応機種|ニンテンドーDS|~|
|発売元|バンダイ|~|
|開発元|ヴァンガード|~|
|発売日|2005年5月26日|~|
|定価|5,800円(税別)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|セーブデータ|3個|~|
|レーティング|CERO:全年齢(全年齢対象)|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|''スパロボシリーズも顔負けのクロスオーバー''&br;ルートによって大きく変わるシナリオ&br;ギャザービート系列Gジェネの集大成|~|
|>|>|CENTER:''[[SDガンダム Gジェネレーションシリーズリンク>SDガンダム Gジェネレーションシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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**概要
//概要が長くなってしまっている&後半は概要ではなくゲーム内容の説明になっていたため概要と特徴に分離
//-DSでは初のGジェネで、ワンダースワンのギャザービート2とモノアイガンダムズのリメイクに本作のオリジナル要素をまぶした作品。そのためか他のガンダム作品と比べても試験的な要素が多数盛り込まれている。
ニンテンドーDS初のGジェネシリーズかつニンテンドーDS初のガンダムのゲーム作品かつニンテンドーDS初のシミュレーションRPG。~
ワンダースワンの『[[ギャザービート2>SDガンダム Gジェネレーション ギャザービート2]]』と『モノアイガンダムズ』をリメイクしつつオリジナル要素を追加した内容となっている他、他のガンダム作品と比べて試験的な要素も多数盛り込まれている。

なお、前作にあたる『[[アドバンス>SDガンダム Gジェネレーション ADVANCE]]』とは直接の関連こそ無いが、グラフィックやBGMなどは一部を引き継いでいる。~
ちなみにDSのダブルスロット機能による連動要素もあり、前作のカートリッジを挿した状態で新しくゲームを始めると、強化パーツ1式を追加入手できる。

**特徴
-ストーリーは一年戦争終盤から開始するのだが、プレイヤーが操作するのは珍しいことにジオン軍側となっている。そのため初期のメンバーは1stガンダムのシャア・アズナブルを中心として、MSVのジョニー・ライデンやシン・マツナガ、ギャザービートシリーズのシグ・ウェドナーなどとマニアにはたまらない面々が揃う。なお、敵である地球連邦軍にはホワイトベース隊のほか、SEEDのムウ・ラ・フラガや0083の「不死身の第四小隊」がいるなど、相手側の配慮もしっかりしている。
--中盤まで進むと、宇宙世紀作品中心の「宇宙世紀ルート」と、アナザーガンダム主体の「平成ガンダムルート」に分岐する。また一度クリアすると難易度が上がる代わりにイベントや加入キャラが増える「スペシャルモード」を遊べるようになる。
---難易度が上がると言っても上昇は大したことはなく、1周クリアした腕前があるなら気にならないレベル。
--さらに両ルートをクリアして一定条件を満たすと、原作では敵だったメンバー(ジェリド・メサ、ナタル・バジルール、トレーズ・クシュリナーダなど)を操作できる「ライバルルート」に進むことが出来る。
--しかし何と言っても一番の目玉は黒幕。前作のラスボスも衝撃的だったが、今作の黒幕にも度肝を抜かれたプレイヤーは数知れない。
#region(その人物とは)
まさかの''ギレン・ザビ''その人である。~
何故、彼が生きているのかは終盤に明らかになるが、そもそも生きて登場すること自体が一つの伏線と言える。~
ちなみにディー・トリエルやレギオン達の生みの親でもある。~
なお、ライバルルートは小説版機動戦士ガンダムの流れを汲むため、彼も他ルートとは異なる展開を見せる。
#endregion

**評価点
-とにかくIF設定が質、量共に素晴らしい。
--ほんの一例を挙げると、軍への不信を振り払ったりジョニーにときめくシーマ・ガラハウ、説得を受けてシャアと和解するハマーン・カーン、綺麗なブーステッドマン3人組などと、原作を知っていればいるほど考えられない設定が多数ある。しかも設定を大幅にいじっているのに、その全てが良い方向に向かっている辺りにシナリオライターのレベルの高さが窺える。
---和解したハマーン様は、加入時の選択肢で漫画「若き彗星の肖像」などで描写された少女時代の髪型に戻すことが可能(通称:%%若作り%%''ロリハマーン様'')。通常版とはセリフが異なり、IDコマンドの攻撃性能がやや低下しているが、その後のシナリオ中において「とある人物の説得に必要な条件が緩和される」というメリットを持つ。
---綺麗なブーステッドマン3人組はライバルルートにおける一幕なのだが、この「ゼロ・ムラサメによるブーステッドマン3人組説得→3人組によるラスボス救出」の一連の展開はギャザービートシリーズ屈指の神イベントとして高く評価されている。また、説得後の3人組は信頼補正が元のマイナスからプラスとなった仲良しトリオと化しており、エンディングでは自分たちなりに強化人間の境遇を語るなど、原作から一転して清々しい関係性を見せてくれる。
--この他にもナタルを説得するシーマ様、''アズラエルのあまりの非道さに怒りが爆発して離反を決意するジェリド''など、原作で敵役だったキャラクターの一味違う面がこれでもかというほど詰め込まれている。
---この手のIF設定の定番である、原作で死亡するキャラの救済要素も数多く用意されている。ガトーといったライバルから、プル・プルツーやフレイなどのヒロインも、ルート選択と条件次第で生存&自軍に加入させることができる。
---そもそも今作のシナリオの根幹を担っている∀ガンダムの設定からしてIF設定の塊となっているが、それもしっかりと練られている。
--カテジナさんやクルーゼ、ギンガナムなどは最後まで敵役であるものの、一部には本作ならではのIF設定やクロスオーバーが盛り込まれていて、自軍とはまた異なる魅力を発揮している。
---カテジナさんの乗機は本家Gジェネのオリジナル機体であるザンスパイン。ギャザビシリーズではおなじみの組み合わせであるが、本作はクロノクルが未参戦のため代わりにシロッコに追従しており、「''シロッコ、来い!''」と呼び付ける姿も見られる。
---グエン卿は平成ガンダムルートにおいて自軍と敵対するのだが、その際の乗機はまさかのサイコガンダム。知る人ぞ知る小説版∀ガンダムの「ブラックドール」の再現である。
--後述するような中の人ネタもたまに見られるほか、ジオングに乗ったシャアを見てパーソナルカラー(赤色)を諦めたと解釈するジョニーや、ハリーとマシュマーによる「''女王様もえもえ対決''」など、ネタに振り切った会話や戦闘演出もある。
--また、ライバルルートだと特定のキャラがターンXを使用できるのだが、その人選がジョニー、マツナガ、トレーズ閣下、ゼロ、セレイン、シーマ様、ジェリド、ゼクスとカオスの極みとなっている。
---これに関連して、ゼクスでターンXを入手する際は「ゼクスとギンガナムの担当声優が同じ」という中の人ネタを意識した専用イベントが挿入されるため、イベントコンプリートを目指している人はそこにも着目。
--中には一部で有名な小説版機動戦士ガンダムのネタもある。何ともマニアックなチョイスだが、だからこそ面白いと言える。
#region(close,以下、ライバルルートにおける小説版要素について。ネタバレ注意)
一定条件を満たした上でア・バオア・クーの決戦においてアムロを撃墜すると、''アムロが死亡''する。これをきっかけにカイはニュータイプとして覚醒し、ホワイトベース隊はシャアと共にザビ家を叩くことになる。
--これだけなら小説版準拠ということで許されるかもしれないが、戦後カイがプレイヤーのティターンズ部隊の前に颯爽と''νガンダム''で現れる。カミーユやジュドーと共に「''人の心の光を見せなきゃいけないんだろ''」「''νガンダムはダテじゃねえんだ''」と叫びフィン・ファンネルを乱舞させる最強のニュータイプ・カイに多くのプレイヤーが衝撃と恐怖を覚えた。
--もっとも、最後にはプレイヤー部隊も戦争終結のためにエゥーゴと合流するので、カイとは協力することになる。
--とまあこのようにカイさんが凄まじい変貌を遂げるわけだが、ライバルルートはこの''カイ覚醒が霞んで見えるほどやりたい放題な展開が満載''なので、特別カイさんが目立つゲームというわけではない。%%それでも十分目立ってるけど%%
#endregion

--また、本作の宇宙世紀ルートはモノアイガンダムズのリメイクで有るとされるが故に…。
#region
原作のモノアイガンダムズでは最終的にミアンかセラ(セレイン)のどちらかしか助けられず、その内選ばなかった一人は死亡することになる。一応、条件を満たせばハーレムも可能だがその難易度は高かった。
--だが今作では2人が生存可能となり、シグを取り合うハーレム展開も見る事ができるほか、とある人物から冷やかしを受ける場面すら用意されている。
--また、ライバルルートではこれとはまた違った展開を見る事が出来る。
#endregion

-登場MSもマニア心をくすぐる物が多い。
--色違いエルメスが3機も出てくる作品は後にも先にもこれだけである。
--ドム・バインニヒツにドム・グロウスバイル、スーパー・ディアスなどといったギャザビシリーズのオリジナル機体も健在。これらの機体は本家Gジェネや他ガンダムゲーには登場しないことも多く、貴重な存在と言える。

-オリジナル機体・キャラも好評。
--オリジナル機体として「センチュリオ」が初登場。(ガンダム用語としての)黒歴史を満載した機体であり、その設定通りに圧倒的な機体性能と個性的な攻撃演出が特徴。
--宇宙世紀ルートと平成ガンダムルートでは「ディー・トリエル」という少女が加入する。一見するとただの無口なニュータイプだが、アビリティ内容をよく見ると普通のニュータイプとは異なる効果が働いており、シナリオが進むとその真相が見えてくる。
---彼女と相性が良いキャラは''コウ、ルー、アポリー、キラ''という意外すぎる人選。前者2名は宇宙世紀ルートで、後者2名は平成ガンダムルートにて絡みが描かれているのだが、各エピソードではそれぞれ異なる形で彼らの面倒見の良さが描写されており好評。
---なお、ライバルルートではトリエルは登場せず、また異なる人物が加入する。その人物と相性が良いキャラは、シナリオ的にも納得の個性的なメンバーで占められている。
--そして上記のセンチュリオを駆るオリジナル敵キャラの設定は、今作の奇抜さを端的に表していると言える。特に本編ラスボス戦は初見だと確実に絶望するレベルであろう。

-図鑑について
--前作に引き続き、解説の一部はユーモアに満ち溢れているのが特徴。真面目に解説している項目があるかと思えば、思わぬオチを付けている事があったり、今作のトンデモ設定へのセルフツッコミになっている項目も。特にカテジナさんや覚醒カミーユなどは必見。
--また、本作からデモシーンや一部のイベント戦闘も図鑑に登録されるようになった。1枚絵が表示されるものや「ヒイロvs.」など専用のアクションが見られるものもあり、それらの再確認が容易なのは嬉しいところ。

-BGMも好評で、一部は前作『アドバンス』から引き継いでいるものもある。
--本作のガンダムWのBGMは、アニメでは終盤の数話しか使われていない後期OP「RHYTHM EMOTION」が選曲されており、アレンジ・選曲も含めて評価が高い。
//スパロボだとα以降で後期機体(W0とか)がいる場合ほとんど毎回使われてる印象(憶えてるかぎりではα、D、ΖIIのSC以外の作品では使われてた)があるからスパロボでも~は消した
--その他、過去作のBGMをリメイクした「モノアイガンダムズ」や「戦いのとき」、ディー・トリエルのテーマである「見つけたもの」など、ゲームオリジナルBGMの評価も高い。
--ちなみに本作から効果音の再生も可能となった。ビームライフルやサーベルなどの攻撃音から、ニュータイプやSEEDが覚醒した時のSEなども自由に視聴できる。

-機体を改造することができるのだが、どのユニットも2段階目で似たようなスペックになる。
--つまり、ザクやジムでも頑張って改造すれば使い続けられるという事であり、これらの機体のファンにはうれしい所。もっとも、弱い機体の2段階目の改造は費用が凄いことになるが…。

-IDコマンドや一部必殺技を発動するために必要なSPは、本作では各キャラクター毎に最低値から開始し、フェイズ開始時や戦闘後・敵機撃破時に増加する仕様となっている。このため前作と比べてIDコマンドや必殺技を多用しやすくなっており、戦闘の爽快感が増している。
--また、一部を除いたハイパー化は、一度発動条件を満たすとそのセッション中は永続発動するようになった。
--新たに「チーム攻撃」という要素も追加されており、チームを組んでいる時にメンバー全員のSPを10消費して全体攻撃を仕掛けられる。序盤から使用できる強力な攻撃手段となるほか、時には低レベルなパイロットを利用してレベル上げで活用できる場面も。

**賛否両論点
-登場するキャラ・MSに偏りがある。
--特に序盤はジオン軍の立場で行動することもあるからか、敵役の連邦軍が後のティターンズ中心のメンツだったり、0080や0083のエピソードの流れなど、ジオン贔屓な事は否めない。MSに関しても、ジムに対してザク・ドム・ゲルググのバリエーションはそこそこ充実しておりやや格差がある。
--裏を返せば、このおかげで特徴で述べたようなジョニーやシーマ様などのキャラクター達にスポットが当たっているとも言え、IF展開も含め当時としても新鮮かつ斬新なシナリオではあった。

-マニアックな要素や展開が多い。
--これ自体は評価点ではあるのだが、キャラゲーの宿命として、それなりにガンダムシリーズの知識がなければ何が楽しいのかわからない可能性がある。特に宇宙世紀関係の作品(1st、Ζ、ΖΖ、0083、0080、08小隊、MSVなど)は、事前に調べるなりしておいた方がより楽しめるだろう。

-SEEDキャラが目立ちすぎている。
--各ルートに共通して一定の出番があるため、平成ガンダムルートやライバルルートはともかく、宇宙世紀ルートにSEEDのキャラが出張してくるのが気になる人もいる。
---とはいうものの、当時はSEED DESTINYが放送中で宣伝を考えれば無下に出来なかったと言う事情があり、またSEEDファンにとっては評価点になり得る要素ではある。
--ちなみに別作品に目を向けると、Xはニュータイプ設定のため宇宙世紀ルートと平成ガンダムルートの両方に登場するし、∀やクロスボーンのように全ルートでシナリオに絡んでくる作品もある。

-本作では、前作にはなかった戦闘アニメのカット機能が追加されている。
--それ自体はテンポの向上になるので好評なのだが、これは隠し要素扱いで一度エンディングを見るまでは解禁されない。そのため、初回プレイから戦闘アニメを省略して手早く進めることはできない。
--もっとも、本作の戦闘アニメは後述の演出省略もあってかなりスピーディーな構成となっており、前作や続編と比べてもテンポ良く進むようにはなっている。

-総じてゲーム難易度は低め。
--スペシャルモードにおいても手応えは大きくは変わらず、いずれにしても強力な機体やパイロットが揃うゲーム終盤以降は無双ゲー状態になりがち。
--とはいえ全てが低難易度という訳ではなく、本編ラスボス戦など要所要所で「突っ込んでいるだけでは落とされる」ような歯応えのあるステージはいくつか存在する。
---全ステージクリア後には、他ルートの主要キャラ達が敵として出現する「特別演習」に挑戦できる。後述のバグが存在する点は残念だが、ハイパー化持ちのユニットは開幕時点からハイパー化しているのも特徴で、完全クリア後に相応しい高難易度の戦闘を楽しめる。

**問題点

-セーブデータの初期化ができない。
--久しぶりにプレイする際に、新たな気持ちで全データを初期化して最初からプレイをするといった行為ができない。
---中盤の宇宙海賊参戦イベントは、ストーリーを完全クリア済か否かで内容が分岐する仕組みがある。しかし、データの初期化ができない仕様から、一度完全クリアまで到達すると非クリア状態の専用イベントを確認できなくなってしまう。
--また、当然中古で購入した場合だと前のプレイヤーのデータを引き継いでプレイすることになる。登場人物やユニットの図鑑をプレイを通じて埋めていくのもGジェネの醍醐味の一つだけに残念なところ。

-08小隊は原作のシーン再現などは多いものの、陸戦型ガンダムやグフ・カスタムなどはいずれも地上専用であるためか登場しない。このせいでノリスやギニアスとの決戦ではシローはジム・コマンドに乗っており、いまいち物足りない。
--過去作の『ギャザービート』や『アドバンス』ではオリジナル機体としてEz-8の改造機が登場していたが、今回はそれらも収録されていない。同じギャザビ出身のMAグロムリンは登場しているのだが…。
--一応アプサラスIIIは収録されているほか、前述のノリスはまさかのケンプファーに乗って現れる。

-各ルート毎の戦力差が大きい。
--宇宙世紀ルートはアムロを筆頭に強力なニュータイプが多数揃い、艦長枠もブライトといった有能キャラで固められるため最も戦力が充実している。むしろ加入キャラが多すぎて出撃枠が不足するという贅沢な悩みが出るほど。
---主力メンバーの一人であるカミーユのハイパー化イベントを完遂するためには、一部キャラを離脱させるか隠しキャラを最低1人は諦める必要がある。ディアナ様加入の関係からヘンケン艦長が割を食いやすいのだが、そもそもキャラの離脱に抵抗のあるプレイヤーには辛い仕様となっている。
--逆に平成ガンダムルートは人員に乏しい傾向にあり、艦長枠も中盤までは微妙な能力のキャラしかいない上にニュータイプも不足している。さらに中盤以降は追加キャラもほとんどおらず、主力たるドモンはよりにもよって隠しキャラなので、加入条件を知らないとさらに戦力差が開く羽目になる。
---「平成ガンダム」故に致し方ないが、ニュータイプ系キャラはノーマルモードの本編内ではわずか4人。その内2人が専用機持ち、1人は原作再現すると離脱してしまうため、最悪ファンネル機を扱えるのが1人しかいない状況となる可能性もある。隠しキャラの増えるスペシャルモードなら十分な人数になるのは救いだが…。
---そもそもXと∀は宇宙世紀ルートにも登場する上、SEEDはキラ&アスランが共通戦力となっているため、平成ガンダムルート固有の作品そのものが少ない。SEEDのカガリなどといった専用メンバー自体はそれなりにいるが、バランスに偏りがある感は否めない。
---また、ドモンが加入する隠しステージは、場違いな強さを誇る敵ユニットと「HP完全回復」を行う大型敵ユニットが揃う構成もあり難易度が高い。突破にはHP回復などの搦め手を封じる「ID封印」を活用する必要があるが、この時点ではマツナガしか使用できるキャラがいないため初見殺し感も強い。
---共通パートではモノアイガンダムズやデラーズフリート、アクシズ関連のキャラが活躍するのだが、こちらのルートではそれらの関連人物のほとんどがフェードアウトして結末が分からず終いとなる。かろうじて「特別演習」に一部キャラが出てくる程度。
--ライバルルートは当初こそ微妙な人員しかいないものの、最終的にはかなり充実する上にその人選も個性的であるため、戦力差はさほど気にならなくなる。
--こういった格差から、前述した「特別演習」の敵部隊の構成の差も大きい。特に、強力なニュータイプ部隊と交戦する形になる平成ガンダムルートは最も難易度が高くなっている。

-一部キャラにバグがある。
--バグの内容は「クリア後にステータスが弱体化」と、「戦闘中の台詞が出にくい(出ない)」の二種類。
---前者のバグは特定条件で発生するものであり一応は回避可能だが、知らないと戦力低下は避けられない。
このバグに該当するのは宇宙世紀ルートのカミーユと、ライバルルートのジェリドの2名。条件を満たさないとなぜか初期バージョンに差し変わり、能力が大きく劣化する。カミーユは前述のハイパー化イベントを最後まで進めることで、ジェリドは自身でターンX入手イベントをこなせば回避可能。しかしジェリドの場合、他キャラでターンXを入手すると弱体化確定となる。
---後者はバグと言うより仕様なのか回避不能。一応、台詞を意図的に出させる方法が無いわけではなく、こちらはゲームの進行には全く影響しない。
--また前述の「特別演習」にもバグがあり、一度クリアして再挑戦すると「敵キャラのハイパー化が解除されたままとなる」ため、難易度が意図せず低下してしまう。
---正確には「パイロットのハイパー化のみが解除された状態」となっており、機体のハイパー化はそのまま。この仕様上、アムロ&νガンダムやウッソ&V2アサルトバスターなどの一部ユニットは弱体化しておらず、シンやカガリなどのように条件を満たせばしっかりハイパー化してくるものもいる。一方でドモン&ゴッドガンダムのように再度のハイパー化が絶対に起こらないユニットもいるため、バグの影響もルート毎で差が大きい。

-前作と比べて戦闘面での演出が劣化している。
--戦闘グラフィックは前作から一部を流用しているのだが、回避・被弾モーションが省略されていたり、演出が簡略化されたものがあったりと劣化点が目立つ。
---前作ではアムロ&νガンダムやキラ&フリーダム、コウ&GP03の必殺技にカットイン演出が入っていたのだが、本作ではいずれも削除されている。
--前作から引き続きではあるのだが、戦闘アニメの効果音の再現度はさほど高くはない。特にビームライフルの発射音は、作品・世界観を問わず大半が初代ガンダムの発射音で統一されてしまっている。
---一応、Ζガンダムのビーム発射音なども収録されてはいるが、これらはビームライフルの上位版といったイメージで起用されており、原作再現は重視されていない。
--ハードの進化を考えると、こうした点は努力不足と言わざるを得ない。モーション省略に関しては賛否両論点で述べたように、テンポ良く進むという利点もなくはないのだが…。

#region(今作)
&nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm6189615)
#endregion

#region(Gジェネアドバンス)
&nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm5246822)
#endregion

#region(モノアイガンダムズ)
&nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm1206468)
#endregion

**総評
ルート間のバランスの悪さや戦闘の演出面、一部キャラの弱体化バグなどの難点はあれど、圧倒的な質と量を誇るIF展開とハイレベルなキャラ改変からガンダムシリーズのキャラゲーとしては高い評価を得ている。~
それ故にギャザービートシリーズの魅力を存分に楽しめる名作とも呼ばれており、『[[GジェネF>SDガンダム Gジェネレーション F]]』並にマニアックなファンが今なお多く存在する。~
近年では古い作品の機体やキャラクターが再び脚光を浴びる機会も多いため、センチュリオやトリエルなどの再登場に期待を寄せる者は決して少なくない。

//**注意点
//-セーブデータの初期化ができないため、中古だと前のプレイヤーのデータを引き継いでプレイすることになる。登場人物やユニットの図鑑をプレイを通じて埋めていくのがGジェネの醍醐味なのだが。
//余談みたいな形式で表記されていますが、これに関しては問題点に入れてしまっていい部分だと思ったためそちらに移動しました
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**余談
-シナリオ上の繋がりはないが、続編として『[[クロスドライブ>SDガンダム Gジェネレーション CROSS DRIVE]]』が発売された。しかしその内容は…

-高評価なシナリオ・テキストを持つ本作だが、それらを確認するためのハードルはやや高い。
--一昔前のゲームであるため攻略サイトが少なく、今となっては攻略本も入手困難で、情報源に乏しいのが現状である。
--豊富な戦闘前会話は勿論のこと、発生条件が難しいイベントも複数あり、特にカミーユ完全覚醒やライバルルート突入の難易度は高く、ターンX入手イベントに至ってはノーヒントで達成するのはほぼ不可能に近い。
#region(ライバルルートにおけるターンX入手条件解説)
その条件とは、「ターンXのマスター候補のレベルを30以上にし、指定ステージでチームを組まずに1人でギンガナムにトドメを刺す」こと。~
特に経験値稼ぎをしない場合、このステージでの自軍の平均レベルは15前後。~
味方よりもレベルの高い敵を撃破した方が多く経験値が手に入ること、そしてチーム攻撃する場合隊員がリーダーと同じ経験値が入る仕様を利用して、数戦ほど演習でレベル稼ぎの寄り道をして初めて条件を満たせる。~
また該当ステージのギンガナムは1度復活するので、その復活後に1人でトドメを刺す必要がある。~
なお、候補キャラの内セレインは条件を満たすと、指定ステージの直前に一時離脱して演習に参加できなくなる。隠しキャラを集めつつ彼女にターンXを与える場合は早めにレベルを上げ切っておくこと。
#endregion

-図鑑の説明文が特徴的な本作だが、角川書店刊の攻略本のキャラクター解説も割とフリーダムである。

#region(名有りキャラ編)
&nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm4364443)
#endregion

#region(哀れな一般兵編)
&nicovideo2(https://www.nicovideo.jp/watch/sm5422992)
#endregion

-本作オリジナル機体「センチュリオ」の特殊防御はゲーム中では「レルム・D」と表示されるのだが、正式名は「''レルム・ドミナートゥス''」である。この名称はゲームをプレイするだけでは確認できず、発売当時の雑誌『ガンダムエース』に収録された機体解説記事「GAME'S MsV」にのみ記載されていた。
--同記事では機体のイラストも添えられており、公式でリアル頭身のセンチュリオを拝める貴重な機会でもあった。

-本作は防御コマンドがないが盾防御の概念はあり、シールドを持つ機体は回避選択時に被弾した場合のみシールドを構えるモーションが入る。
--特殊防御が発動するとシールドを構えなくなる仕様や、敵は基本的に回避を選択することはないため、ザンスパインなど一部機体のシールド構えのグラフィックを視認するのは極めて困難。一応、コウ&GP03の必殺技を当てると被弾時に必ずシールドを構えるという小ネタはあるが。

-後に発売された『[[Gジェネクロスレイズ>SDガンダム Gジェネレーション CROSSRAYS]]』にシグ&シスクードが参戦した。シグは本作以来久々の参加となり、木島隆一氏によるボイスも収録されている。
--また、シグの専用BGMも新たに収録され、本作のBGM「モノアイガンダムズ」をベースにアレンジ+新規パートを加えたものが用意されている。