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サターンボンバーマン - (2017/07/09 (日) 07:02:14) のソース

*サターンボンバーマン
【さたーんぼんばーまん】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000069U4T)|
|対応機種|セガサターン|~|
|発売・開発元|ハドソン|~|
|発売日|1996年7月19日(通常版)&br;1996年12月13日(パーティーパック)|~|
|価格|6,800円(通常版)&br;9,980円(パーティーパック)(各税別)|~|
|廉価版|サタコレ:1997年6月20日/2,800円(税別)|~|
|備考|パーティーパックはソフト・マルチタップ・ジョイパッドのセット|~|
|判定|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|>|>|CENTER:''[[ボンバーマンシリーズリンク>ボンバーマンシリーズ]]''|
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#contents(fromhere)
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//全体的に日本語がおかしかったのを修正してまとめました。一部のCOは残してあります。
*ストーリー
ボンバー星には神秘のクリスタルによって伝説の破壊王が封印されている。~
未来から現れた悪の組織ヒゲヒゲ団はそのクリスタルを奪い、過去の世界に隠してしまった。~
ボンバーマンはDr.アインが作り出したタイムマシン「ケポ号」に乗り、直ちに過去に向かうのだった!~
(ムック『ボンバーマン爆裂大図鑑』より一部修正・追記)~

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**概要
セガサターンに進出したボンバーマン。CD-ROMの大容量を生かした、集大成ともいえる作品となっている。~
後のシリーズでお馴染みの悪役となる「ムジョー」と「ヒゲヒゲ団」の初登場作品でもある。~

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**特徴
-ゲームモードは3種。
-悪の組織「ヒゲヒゲ団」の野望を阻止するノーマルモード
--基本ルールは『[[ボンバーマン'94]]』『[[スーパーボンバーマン2]]』を踏襲。ステージ内にあるコアを全て破壊しゴールに辿り着けばクリアとなる。ゲームを進めると1画面には収まらないほど広大なステージも登場する。
--制限時間は道中・ボス戦ともに6分。他シリーズと比べ、余程のんびりしない限り時間切れになることはない。BGMも1ループ以上十分聴ける。
--今作より途中セーブが可能になった。ゲームオーバー時にステージ進行状況がセーブされる。
-シリーズおなじみのバトルモード
--ノーマルステージでは最大8人対戦が可能。
--ワイドステージではなんと''最大10人対戦''が可能。これはオンラインゲーム等を除き、1画面内で同時に対戦する人数としては最多である。
--キャラはお馴染み白ボン・黒ボンの他、当時のハドソンのマスコットであるハニーと小鉄、『[[PC原人シリーズ]]』の原人、『高橋名人の冒険島』の高橋名人、『ドレミファンタジー ミロンのドキドキ大冒険』((『迷宮組曲』の関連作))のミロン、『[[天外魔境II 卍MARU]]』の戦国卍丸・カブキ団十郎・絹が登場。さらに隠しキャラとして『[[銀河お嬢様伝説ユナシリーズ>レッド・エンタテインメント開発ギャルゲー]]』のユナ、『[[天外魔境シリーズ]]』のマントーも登場する。
--「タッグバトル」「Bリーグ」という新ルールが登場。
---タッグバトルは最大5チームでの対戦。チーム人数の振り分け方は自由。後述のBリーグでもできる。
---Bリーグでは試合回数をステージ毎に決め、対戦が終わった時点で最もポイントの高い者が勝利となる。ポイントは相手を倒すと増え、自分が倒されると減る。タッグバトルの場合は味方を倒してしまうと大幅に減る。
//--途中までを保存したり、密かに決定した一部のルールの変更を変えるというアンフェア行為も可能。(勿論、何度変更してもペナルティは無し) ←意味がわからないのでCOしました。補足できる方お願いします。
-スコアを稼いで高ランクを狙うマスターモード
--全20ステージをクリアするかやられるまでのスコア・ランクを競う。クリアした場合はエンディングもあり、ランクによって内容も変わる。
--アクションゲームながら何時どのように倒すかというパズル的要素もあるため、歯ごたえは抜群。
--4の倍数のステージはボスとの対決。マスターモードの舞台となる塔の師範たちであり、ノーマルモードのボスとは全くの別。
--「得点320000点以上」「技術点30000点以上」「ハートは3個まで」の全ての条件を満たしてクリアすると……?

-新たな乗り物「ティラ」
--『'94』で初登場したお馴染みのルーイの代わりに、ティラという恐竜型の仲間が登場する。ルーイ同様タマゴから生まれ、色によって能力が違う。
--ルーイとの最大の違いは成長要素があること。ノーマルモードではスコアを稼ぐことで、バトルモードではタマゴを取ることで成長し、能力が強化される。
---例えばグリーンティラは何かにぶつかるまで止まれないダッシュを持つが、成長するとダッシュの速度が上がって急停止もできるようになり、さらに成長するとダッシュ中の方向転換が可能になる。
--任意で乗り降りすることも可能。降りたままステージをクリアするといなくなる。

-新アイテムも様々。
--地雷ボム:1個目のボムが設置後に見えなくなり、その上に誰かが乗ると出現して最大火力で爆発する。
--ビー玉ボム:ボタンを溜めて離すとビーダマンのごとく前方にボムを発射し、キャラか障害物に当たると爆発する。
--デビル:全員がドクロの効果を受ける。バトルモードのみ。出現の有無は設定可能。
--肉:ティラに乗った状態で取ると一定時間無敵になる。
--合体:一定時間の間触れた他キャラと合体し、そのキャラの所持アイテムの効果が得られる。バトルモードのみ。
--ボムラ:試合間のボーナスステージで入手できる。次の試合に大きな恐竜が現れ、ステージに炎を吐いたりして場をかき乱す。何度か爆風を当てるか、残り時間が1分を切ると退場する。バトルモードのワイドステージのみ。

-オプションではコントローラーのボタンの割り振りを5パターンから選べる。

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**評価点
-ノーマルモードの内容が大幅グレードアップ。
--オープニングなどのデモシーンはアニメーション。これが中々の完成度であり、見ているだけでも十分に楽しめる。
--ステージ内には小粒ながら様々な演出、ギミックが仕込まれている。
---クリアして次のステージに初めて挑戦する時は、従来のようにブラックアウト後に次のステージが出るのではなく、次のステージに向かうデモが挿入されている。
---初めは雨が降っているが、進めていく内に雨が降り止み、桜が舞い落ちたり。遊園地内を進んでいたら館に入り、更に進むとジェットコースターに乗って進んだり。普通に歩いていく他に恐竜の首や亀の甲羅に乗って移動したり等。その数は意外と豊富。
--一部ボスは大きく迫力がある。
---ステージ3のボス「ロディオン」:画面下半分が列車の上で上半分は背景。その背景をボスが走り回る。接近されるとなかなか大きい。ボムでの直接攻撃はできないが、列車に設置されている大砲に爆風を当てると弾が飛び出し、これをぶつけて攻撃する。
---ステージ5のボス「ムジョー」:画面上半分を覆いつくすほどの巨大ロボはかなりの迫力。シリーズでこれほど大きなボスはそうそうない。
--2人同時プレイも可能。スーパーファミコンシリーズでは不可能だった「1画面に入りきらない広さのステージ」と「2人同時プレイ」の両立に(一応は)成功している。

-バトルモードも大幅グレードアップ。
--家庭用初の10人対戦が可能に。かつてハドソンが主催したゲームの祭典「キャラバン」で行われた「Hi-TENボンバーマン」以来の10人対戦である。
--やられてもステージ外からボムでちょっかいを出せる「みそボン」はボタンを押す長さでボムの飛距離を変えられる。ステージ中央くらいまでボムを投げ入れられるうえ、みそボン自体が最大で6人や8人もいる状況もできるので、対戦が白熱する。
--CPUのアルゴリズムはキャラ毎に異なる。白・黒ボンは攻守共にそつがない、小鉄は攻撃面で積極的、原人は気まぐれに動く、絹はアイテムを集めたがるなど。
--隠しコマンドでステージの構造を変化させられるバトルグループ、大量のアイテムを初期装備したフルパワーモード、試合開始時の位置が毎回変わるシャッフルといったシステムもバトルの楽しみを広げている。また、あるバトルグループは出現させるとCPUのレベルが1つ増える。
--試合後に見られる成績表では左ボタンを押すと、その試合で誰が誰を倒したかがわかるようになっている。

-基本アイテムの最大所持数もグレードアップ。
--爆弾は10個、火力は16マス、移動速度は24段階まで強化できる。思わずやり過ぎだろと言いたくなるほど。
---火力は最大になるとノーマルステージでは爆風が端から端まで届くようになり、移動速度はドクロの俊足病と同等なまでの速さになる。
--ミスした際にその場で復活するアイテム「ハート」は今作では複数所持が可能となっている。最大9個。
--ちなみに今作のみボムキックも強化が可能。キックを2つ取るとキックしたボムが別のボムに当たった際に前方に弾くようになる。

-その他
--マスターモードは単にクリアするだけならそこそこの難易度で済むが、高ランクを狙うと非常に手ごたえがある。敵を同時にたくさん倒すと高得点なので敵の倒し方にも工夫がいる。また、アイテムの隠し場所は決まっているのでそれを把握すれば有利になる。
--スタートボタンを押した時のポーズの内容はモードによって細かく変わる。

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**難点
-ノーマルモードについて
--カメラは白ボンに向けられているため、広大なステージだと黒ボンが画面外に消えてしまう恐れがある。相方の爆風による事故死に注意するだけでなく、はぐれないように息を合わせて進む必要がある。
--スタッフロールでムジョーとDr.メカードの声優の表記が逆になっている。
//-ノーマルモードでは成長したピンクティラに乗ることで進める場所があるのだが、間違ってティラを失うと戻る方法を失って自爆するしかなくなる危険がある。また、その場所にはアイテムがあるのだが、攻略本には、その事は一切書いてない。←ゲームの要素としてはありがちな仕掛け。たいした問題ではない。また後者は攻略本の不備でゲームの問題ではない。

-バトルモードについて
--ワイドステージは1種類のみ(いわゆる「いつもの」)。また、キャラが小さく表示されるので少し見にくい。
--人間同士の10人対戦を実現するには当然ながら''マルチタップ2個とコントローラ10個''が必要になり、お金がかかる。
--バトルグループを全て出すにはジョイパッドが必要。従来はパスワード入力だけでできた。
--ユナはローラーシューズ4個、マントーはパワーグローブを最初から所持している。隠しキャラとはいえ他のキャラより有利すぎる。
---足の速さで自滅することもあるユナはともかく、マントーは開始早々にボムを他キャラのテリトリーに投げて倒すことができてしまう。CPUですらこれをしてくるので、シャッフルを使ったりしないと同じプレイヤーがすぐ退場させられて試合にならないことも。
--説明書に誤情報がある。実際は「みそボンがONでも残り時間を1分にするとみそボンは実質OFFと同じ((バトルの基本ルールとして、残り時間が1分を切るとみそボンが退場するサドンデスに入るため。))」なのだが、説明書には「1分の場合はみそボンが出るのは残り40秒まで(要約)」とある。
//-マスターモードの最高ランク「名人」をとるためには得点320000点以上、技術点30000点以上、全20面クリア、ハートは3個までしか取ってはいけない、という超厳しい条件をクリアしなければいけない。名人を取る事でマスターモードのグランドエンディングが見られるのだが、はっきり言って取得するには無理ゲーとはいかずとも非常に難易度が高い。
//名人で難易度が高いのは当然。むしろ難易度が低ければ称号詐欺となってそれこそ難点。

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**総評
名作『[[スーパーボンバーマン3]]』をベースにさらに豪華になったボンバーマン。~
ハードがセガサターンなためか知名度は若干低いが、ゲームとしては非常によくできていて今でも楽しめる。

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**余談
後に同じサターンボンバーマンの名を冠するソフトが2本発売されたが、どちらも本作の続編という感じではない。
-『サターンボンバーマン XBAND』(1996年9月27日発売):モデムを使った2対2のネット対戦と、本作のマスターモードを1ステージに凝縮した「にこボンピック'96」の2つのモード''のみ''遊べる。
-『サターンボンバーマン ファイト!!』(1997年12月11日発売):3Dグラフィック&クォータービュー、ジャンプ可能、爆風が円形、などシリーズでも異色のボンバーマン。他作品からのゲストが多数登場する点は本作と似ているが。