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ニンジャガイデン2 - (2014/11/08 (土) 16:40:27) のソース

*ニンジャガイデン2(NINJA GAIDEN 2)
【にんじゃがいでんつー】
|ジャンル|アクション|&amazon(B000W00E5Y)|~|
|対応機種|Xbox360|~|~|
|発売元|テクモ|~|~|
|開発元|テクモ(Team NINJA)|~|~|
|発売日|2008年6月5日|~|~|
|定価|7,800円(税抜)|~|~|
|レーティング|CERO:Z(18歳以上のみ対象)|~|~|
|廉価版|プラチナコレクション:2009年12月23日/2,800円|~|~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|~|
|>|>|>|CENTER:''[[忍者龍剣伝/NINJA GAIDENシリーズ>http://www26.atwiki.jp/gcmatome/pages/1720.html]]''|
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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br()&size(20){''本作はCEROからZ指定を受けている18歳以上のみ対象のゲームです。''}}
#contents(fromhere)

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**概要
-硬派な難易度と自由度の高い戦闘システム、リュウ・ハヤブサの超絶アクションが話題となった『NINJA GAIDEN』の続編。
-ディレクター(兼プロデューサー)は、前作に引き続き''板垣伴信''。
-前作をベースに、多数の新武器・新アクションを追加。新要素「欠損」「滅却」も好評を博した。
-ストーリーも邪神復活阻止のために世界中を駆け巡る、という『忍者龍剣伝』を彷彿とさせるものになった。

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**ストーリー
龍の一族こと隼一門の若き忍者リュウ・ハヤブサは、夜の東京にて謎の女エリザベート率いる地蜘蛛忍者達に襲われていた一人の女性―ソニアを助ける。彼女はCIAのエージェントで、邪悪な者達が太古に封印された邪神ヴァースダーを復活させようとしていることをリュウに伝えるため、日本に来たのだと言う。

邪神封印の鍵「邪神像」は隼の里にある―急いで里に帰還するリュウであったが、「地蜘蛛一門」の頭領幻心の妨害により邪神像の封印は解かれ、持ち去られてしまう。そして封印の解かれた邪神像に呼応するかのように、世界各地で邪悪な魔神達が出没し始めた。

リュウはソニアと協力して、邪神像を取り戻すため、出没した魔神達を殲滅するため世界を駆け巡る。

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**ゲームシステム
-基本的なシステムは前作と共通しているため省略する。
''欠損''
-攻撃を当てた際、''敵の首・腕・脚が吹き飛ぶ''ことがある。
-足欠損した敵は移動力が大幅に低下(匍匐移動になる)し、腕欠損した敵は攻撃頻度が低下する。そして二箇所以上または首欠損した敵は即死する。
-加えて、欠損状態の敵は下記「滅却」で瞬殺することができる。

''滅却''
-欠損した敵に強攻撃を当てると、専用の演出が入り敵を一撃で倒すことができる。
--滅却された敵は、残り体力に関係なく即死する。
-欠損状態の敵は捨て身の自爆攻撃を仕掛けてくるため、速やかに滅却する必要がある。
--更に滅却で敵を倒した場合、取得エッセンスが2倍になる。
-従来の絶技・飯綱落としに代表される高威力技で直接体力を0にする以外に、''欠損させ易い技で欠損させ滅却する''という新たな戦闘スタイルが確立された。
--ただし、滅却した敵は、ブルーエッセンス(体力回復)やレッドエッセンス(気力回復)を落とさないため、あえて滅却せずに倒すという駆け引きも重要になる。

-この2システムは本作の敵の多さと非常にマッチしている。というのも、今作は非常に多数の敵が現れ物量で攻めてくるため、欠損によって戦闘力を削ぎ、滅却で迅速に処理するという流れが非常に重要になってくる。

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**評価点
''次世代機の性能を活かした美麗なグラフィックと、60fpsで流れる超絶アクション''
-前作のグラフィックも素晴らしかったが、それを超える上質なグラフィック。解像度を犠牲にしているが、60fpsで実現したグラフィックは、一刀両断された敵をも鮮明に映し出し、美麗かつ過激なバトルシーンを演出する。
-大量の敵や激しいエフェクトを映しても''処理落ちする箇所が少ない''点も特筆すべき長所である(チャプター10の大階段など一部では発生する)。
//フルHDではないはずなので削除

''多彩な武器と豊富なアクション''
-龍剣、無想新月棍、ウィゴリアンフレイル、二刀に加えて新たに、爪、鎖鎌、トンファー、大鎌等が追加された。
-飯綱落とし・飛燕といった従来のアクションおよびコマンドはそのまま継承されつつ、新しいアクションが多数追加された。
-前作とは違い、特性が被っている武器が一切ないのも魅力的。
-残念ながら大剣系統の太刀ダビロヒラはリストラされている。ディレクターの板垣氏曰く「大剣は忍者に合わない」とのこと。今作の重量級武器は大鎌が担当している。

''大幅にパワーアップした絶技の演出''
-絶技で敵を薙ぎ払う爽快感が、更に増した。
-前作より溜め時間が大幅に減少し、弱攻撃にはアーマーが付くようにもなったため発動しやすくなった。
#region(参考 ※ゴア表現有・苦手な人は要注意)
#video(http://www.youtube.com/watch?v=7JHvyWA3WJA)
#endregion()
-ただしモーションが長すぎる、瞬間移動技は追尾が緩く途中で途切れ反撃を食らうことがあるのは賛否が分かれるか。

''アイテム・装備・忍法ショートカットキーの実装''
-前作で指摘された「アイテム使用・装備変更のためにメニュー画面をいちいち開くのは面倒」という問題点が解消された。
-ショートカットキー操作中は画面が停止するため、アイテム使用・装備変更中に攻撃される心配もない。
-ただし「Σ」と違い投げ中に使用は出来ない。

''データ引き継ぎプレイの搭載''
-ゲームクリア後の話になるが、データを引き継いで二周目に進むことが可能になった。
-1種類のみの武器でクリアの実績も用意されている。
-二刀専用投げ「冥府落とし」は実質引継ぎでしか使用できないため、引継ぎ専用技となっている。

''(前作に比べて)取っ付き易い難易度''
-セーブポイントで体力全快、戦闘終了後に体力が一定回復、気力(忍法の使用回数)が最初から3、ボタン連打でも強い棒や大鎌がある等。
-前作では非常に難しかったチャプター1もすぐにセーブポイントがある、捌き、首切り投げも最初から使える、最後はムライほど強いボスではないといった点で随分難易度が抑えられている。(超忍や悟りを除く。)
-地味にチャプタークリア時にセーブが可能となった。前作ではセーブが不可による嫌がらせもあったのでこの点は評価できる。
-セーブポイント以外でも、ボス戦直前にチェックポイントが付いた。これを前提に難易度調整がされており、基本的にボス戦前後に難所が設置されている。
-Xボタン(弱攻撃)連打で欠損させ、Yボタン(強攻撃)で滅却といった風に、システムさえ理解していればコンボを知らなくても戦えるつくりになっている。
-無論「捌き」「風路」等のテクニックは健在。最高難易度「超忍の道」が前作の「MASTER NINJA」並の高難易度である等、上級者向けの要素もある。
//まだ万人向けというには無理があるのでは

''死に物狂いでプレイヤーを倒そうとする敵''
-欠損状態の敵が''自滅覚悟で自爆攻撃を仕掛けてくる''という、他に類を見ない敵AIにはほとんどのプレイヤーが驚かされた。
-瀕死状態の敵がいても油断できないため、前作以上に緊張感を持って遊べる。

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**問題点
''一部の敵が不評''
-以下に挙げるような敵が、プレイの障害になるとして度々批判される。
--スーパーアーマー系
---代表的なのがチャプター5~6の人狼。スパアマも厄介だが、それ以上に死体投げ(ハヤブサの倒した敵の死体を投げて攻撃する発生の早い遠距離攻撃)のおかげで絶技を溜めるのを阻害される上、視覚外からも飛んでくるのでとても鬱陶しい。
--遠距離攻撃系
---大量のミサイルを乱射してくる9連装ポッド。ミサイルの狙いが甘いため裏風ジャンプしても避けきれないことがある。出現数も多い。
---ヴァンケルフの遠距離火球もダメージが高い上、画面外から撃ってくる。
--水上、水中の敵
---水中に大量に沸く爆裂クラゲ。触れるとダメージを受けるため無視することができず、面倒でも1体ずつ処理しなければならない。
---素早く動きまわるホバーエクゼター。水面という非常に戦い辛い地形であるにも関わらず、遠距離攻撃での撃破が困難。地上にも出現するがやっぱり撃破が困難。
-欠損できない雑魚
--犬やドラゴンガルラ、ワームなど滅却したい敵に限って滅却が出来ない。そのうえドラゴンガルラは体力が多すぎる。
--開発期間が足りなかったのか魔神は足欠損をせず、機動力を奪えないのも面倒か。
-遠距離でしか手が出せない敵
--投擲武器は数が有限にもかかわらず、シューティングを求められる場面が多い。投擲武器自体は絶技が追加(溜め撃ち)されているが。
-ボス
-シーマン
--電撃と魚の飛び道具を放つ。同時に放たれると回避するには最大3回しか使用できない忍法を使用するしかなく、運ゲーボス扱いをされている。
-四殺重鬼王など
--いずれも投げが長い。時に骨やゼドニアスは長すぎる。
-ラスボス第1形態
ひたすら攻撃し続けてプレイヤーに攻撃させてくるチャンスが非常に少ないため批判される。

''フリーズが多い''
-本体にも依存するが、フリーズの頻度が多目。発生すると本体の電源を切るしかなくなるため面倒。
-現在は修正済だが、ムービー終了時に100%フリーズするパッチも配布されたことがある。しかもラストのムービーはすぐにフリーズし、クリア不可能となってしまう非常に悪質なものだった。
--360の仕様上、ネットに繋ぐと強制的にパッチが適応されてしまうため回避が難しかった。公式はバグの存在を認識はしていたものの、パッチ配布を止めなかったため批判されていた。本作がかなり値下がりした原因だったりする。

''カメラワーク''
-悪い。明らかに前作より改悪されている。カメラワークのせいで死んだという言い訳が普通に成り立つ。
-爆破手裏剣などの敵の攻撃で画面を揺らす演出が多く、画面をわざと見辛くして難易度を上げている。
-滅却でカメラがコロコロ動くのでハヤブサがどこにいるのが把握しづらいことも。
--特に人型のボス戦では、下から見上げるアングルになっており非常に見にくい。
---一応ボス戦ではターゲット(ボス)のロックオンを解除できるようになった。

''コンティニューの仕様''
-前作より快適になったが、まだ不備も多い。
--コンティニュー時に、いちいちチャプター説明に戻され、非常にストレスが溜まる。何故そのままロードしないのか。
--ボス戦後にはチェックポイントが無いため、ボス戦後の難所などで死ぬとまたボス戦に戻される。
--死んだ直後の装備は引き継がれないため、コンティニューするたびに装備を変えなければならないのが面倒。
-このゲームは、何度も死んで覚えて進む面が強いゆえに批判点として上げられやすい。

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**賛否両論点
''難し過ぎる超忍の道''
-前作の最高難易度に上回る極悪さ。挫折者が後を絶たない。運ゲーと揶揄されることも。
-挫折の原因として良く挙げられるのが、爪忍者の爆破手裏剣。
--爆発→喰らいモーション→喰らいモーション中に爆破手裏剣を貼り付けられる→復帰→爆発→喰らいモーション→・・・のループでハメ殺される。
--爪忍者が大量に沸くチャプター1と2、11は本作屈指の難所とされる。
--さらに爆破手裏剣は、自分の無敵時間中でも刺さるため、タイミングが悪いと無敵時間が解けた瞬間に爆発して大ダメージということもある。
--爆破手裏剣は弱攻撃扱いではないのか、絶技中に刺さるとのけぞって中断させられる。
-問題点で挙げた強敵も難易度を跳ね上げる要因となっている。あまりの難しさに、「(一応)クリアはしたが二度とやりたくない」というプレイヤーも。
-クリア特典は「リュウ・ハヤブサの横顔のゲーマーアイコンが選択可能になる」「実績が解除」「コスチュームが一つ解放」といった程度なので、無理にクリアしなくて良いのが救いか。

''過度なゴア表現''
-前作でも敵の首が飛ぶという表現はあったが、本作ほど露骨に頭が弾けたりはしなかった。
-欠損というシステムがある以上致し方ないことだが、戦闘終了後に地面が敵の頭や四肢が無い死体だらけになる等、過度な表現は賛否が分かれる。なお日本版と海外版で表現及び内容等の変更・修正はない。
-その過激な内容から、ドイツでは販売禁止処分を受けた。

''敵の多さ''
-前述したように、敵の数は多く、前作の軽く3倍以上の敵が現れる。
-顕著なのがチャプター10の大階段。なんと100体以上の敵が群れをなして襲ってくる。
-難易度によってはそこまで気にならないが、高難易度、特に「超忍の道」だとこの敵の多さや上述の爆破手裏剣なども相まって理不尽に感じるプレイヤーも多い。

''武器のバランス''
-新月棍、爪、大鎌、トンファーの4つが強武器扱いされている。
--新月棍は回転絶技、トンファーは絶技を当てるだけで大半の雑魚が即死か欠損する。
--爪は微妙な絶技を補って余りあるずば抜けた欠損率と飛燕からの飯綱落としという高性能かつ迅速に敵を処理できる技と、ボスも瞬殺可能な朱雀鳳翼。大鎌は広い攻撃範囲とずば抜けた高火力。
--初心者救済措置とも取れるが、多彩なアクション・テクニックを駆使して敵を倒すという楽しみが損なわれてしまっている部分もある。
-一方でヴィゴリアンフレイルは、武器の性質・長所が先述の「敵の多さ」とマッチしておらず、敵配置のせいで性能を活かし切れないという微妙な武器になってしまっている。
--一応絶技はそれなりに強力なものの、連打しないと攻撃回数が減るという仕様のため多用しにくい。
--吐炎(→Y)のリーチと欠損率が高く便利なので、使えないというわけでもない。
--鎖鎌も弱いとされるが、強攻撃や絶技の範囲の広さを駆使した小型雑魚の掃討、水上での強攻撃の使いやすさから一定の需要はある。
-龍剣と二刀は強くもなく弱くもなく中堅といったところ。

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**総評
次世代機で登場した『NINJA GAIDEN』の続編。アクション面での完成度の高さはそのままに、前作で不評だった点の多くが改善されている。前作ではあまりの難しさに挫折者が続出したが、本作の「NORMAL」に該当する「強者の道」は簡単過ぎずかつ理不尽過ぎない程よい難しさで、シリーズ未経験者でもゲームクリアまで楽しむことができる。また、前作をやり尽くしたプレイヤー向けに超絶難易度「超忍の道」が用意されている等、アクション好きなら誰でも楽しめる作品に仕上がっている。

ほとんど処理落ちせずに遊べる快適さ、絶技で敵を薙ぎ倒していく爽快感、欠損・滅却により生まれた新たな戦術と敵との駆け引き等、前作に勝るとも劣らないそのゲーム性は、まさに3Dアクションの傑作と呼ぶに相応しい。

ただ、ゴア表現の過激さは人を選ぶため、アクションゲームは好きだがあまり残酷過ぎるのは…というユーザにはあまりお勧めできない。