「Cadash」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

Cadash - (2014/09/27 (土) 11:06:14) のソース

*Cadash
【かだっしゅ】
|ジャンル|横スクロールアクションRPG|~|
|対応機種|アーケード|~|
|発売・開発元|タイトー|~|
|稼動開始日|1989年|~|
|ポイント|ドラクエインスパイアの王道ファンタジー&br()ACでは珍しいARPG|~|
----
#contents(fromhere)
----

**概要
アーケードで稼働したアクションゲーム。~
序盤の演出から一気に物語に引き込んでくれる。~
悪魔バーログを倒し、サラサ姫を救うという王道ストーリーである。

**特徴
***他のゲームの影響
-アクションゲームではあるが、RPG要素が取り込まれており、街には、武器屋、道具屋、宿屋なども用意されている。
-敵を倒す毎に経験値、GOLDも落としたりする。
-メニュー画面
--しばらくすると左上にGOLD、EXP、こうげき力、ぼうぎょ力、すばやさのステータスが表示される。
-旅立ちの門
--どう見ても旅の扉、勿論ラスタスクロールも実装。
-やくそうで回復、戦闘では、「ウォームが あらわれた」など[[ドラゴンクエストシリーズ]](特に1~3)の影響を強く受けている。
--ただし、名前入力で「ああああ」などの入力に対する対抗策、階層に応じて上下にスクロールする仕様なども[[ガイア幻想紀]]などに逆輸入されている。

***制限時間
-ACで永久パターン防止を織り込むのは必須であるが、その仕様について述べる。
-画面上部にTIMEを表示、0になると、「無敵モンスター」が現れ、ゲームオーバーにするというもの。『[[ドルアーガの塔]]』『イシターの復活』のウィスプに相当。
--ダンジョンは勿論、街中だろうが、ボス戦だろうが容赦なくやって来て即死させる。そのため、人々と会話する時間さえもままならないので、RPGの長所を台無しにしている部分はある。
--ただ、次のステージに進めば残り時間は加算されるようにはなっており、時間の大切さを教えてくれるゲームとも言える。
-パスワードは勿論、セーブ機能も無いので最初からエンディングまでノンストップ。
--故に毎回レベル上げが冗長で、賛否が大きく分かれた。ACゲームで1回1時間というのはムリがあるのでは?(『イシターの復活』でさえパスワードを導入していたのに…)

**プレイヤー
4種類のキャラから選択、名前の入力もある(4文字まで)
-戦士
--力・体力が最高。初心者向け。ただし魔法は一切使えない。
--盾については賛否両論。攻撃を防ぐ事が出来るものの、当たり判定も大きくなるため。
-魔法使い
--魔法はレベルアップに応じて習得。勿論、MP(マジックポイント)を消費して使用。
--種類は全て攻撃用だけだが、空飛ぶダガーでボスを瞬殺するなど火力は最強。成長も最速。
--ネックは、体力の低さ、魔法が効かない敵もいる事。
-僧侶
--非力ではあるが、防御力が高め。
--しかも防御魔法まで使えるようになる。
-忍者
--素早さが最高。魔法は使えない。
--弾数無制限の飛び道具を唯一扱える。

このようにキャラクター毎に個性が違うため、全く同じゲームでも戦い方・攻略が大きく変わって来る。

**登場人物
-ディルザール国王
--いつも首飾りを身に着けている
-サラサ
--王様の娘。バーログに誘拐されてしまう。
-バーログ
--王女サラサを誘拐。攻撃魔法が得意で狡猾な作戦も立てる。
-アベル
--動物好きだったが、盗賊に殺害される。%%別に、某アニメとは関係ない%%
-ジーナ
--アベルの妻
-リンリン
--アベルの飼っていた犬。
--ちなみに、他機種ではアレクスという名前。%%別に、パン食いではない%%

**ダンジョン、ステージ
全部で5つの大陸があり、互いに旅立ちの門で繋がっている。

-ディルザール国~洞窟(BOSS:ブラックプディング)
--国王から直々にサラサ姫の救済を命じられ、早速冒険に向かう。
--階段などで昇降する際は画面が上下にスクロールする階層構造。
--ちなみに、城内には開かずの扉があるが、後々意外な場所と繋がっている事が判明。
--別な国に行くためには最奥部にあるという門を通る必要がある、だがそこには巨大な怪物が待ち構えていた。

-水の洞窟(BOSS:クラーケン)
--マリネードの村ではクラーケンが生贄を要求していた。

-ウォームのいる森(BOSS:ウォーム)
--崖を登るにはウォームの糸が必要。
--メイヤの花を煎じて飲むと、小さくなれるという。

-廃墟(BOSS:ファイアーエレメンタル)
--かつては平和だった国も今は滅ぼされ、わずかに生き残った人々は地下での生活を余儀なくされていた。

-バーログの居城
--ついに城内にてサラサ姫と対面。そして最終決戦へ…。

**良い点
-グラフィック・演出
--武器、防具、アイテムのアイコンが豊富。
--各武器毎に追加性能もあり、防具を変えるとグラも変わる。
--巨大ボスが登場して、動きも多彩。
--多重スクロール
--アニメーションが豊富。ザコ敵の食らいモーションまで抜かりがない。
--ボスを倒すと、それに応じた人々のセリフが用意されている。ただし、それを聞くためのタイムロスは痛い。

**難点
-フォントがファミコンレベル。
-会話
--操作性の関係で、話しかける度に武器を振るうので、脅しているようにも見える。
--制限時間もあるので、ゆっくり話している暇はない。
-BGMが途切れる。
--宝箱などでアイテムを入手するごとにBGM最初からになる。

#region(特にラスボスが露骨、ネタバレにつき閉じる)
--バーログの第2形態がドラゴン。竜王のパクリであるが、撃退した後が更に酷い。
--ディルザール国に戻ると、兵士「ぐふっ」
--最初から王様の正体が、実はバーログだった事。%%さすがに世界の2択は迫って来ないが%%
--主人公を冒険に向かわせた理由が、道中で力尽きる事をアテにしていたため。%%確かに時間切れで来る怪物はどうしようもない脅威ではあるが%%
--見破った要因は、サラサ姫が来て、王様が首飾りをしていないからニセモノ→あっさり白状→再戦。%%塵へと、帰れ。%%
--スタッフロールの後にGAME OVER。しかしながら、エンディングは好評。
---サラサ姫が国の再建のために尽力すると誓い、主人公を見送る場面は好評である。
---スタッフロールでサラサ姫の写真が傾く演出も、さり気なく高度な技術。
#endregion

**総評
少年時代の見果てぬあの夢・・・その1つがドラクエのアクションゲーム。それを実際にやってのけたのが本作。~
確かに模倣が多い点、特にラストで竜を登場させたために竜頭蛇尾になりかけてしまった部分もあるが、オリジナリティーも豊かで、アイコンに至るまで細部まで作りこまれており、~
多重スクロール、巨大ボス、エフェクト、サラサ姫の写真など、ドラクエや当時の家庭用ハードでは考えられないような演出、ゲーム性が光ったと言える。~
ACのために導入した制限時間も賛否あるものの決して、死ね死ね金払えゲーではなく1クレでクリアするのも可能であり、限られた時間をどういう風に活用するかも本作ならではの醍醐味。~
色々と本家とはまた違った切り口を見せてくれたゲームとも言える。

**余談
-PCエンジンにも移植された。開発はアイ・ティー・エル。
--制限時間は撤廃された代わりに、コンティニューが有限になった。
-また海外のみGenesis(海外メガドライブ)版も発売されている。