「Secret of Evermore」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

Secret of Evermore - (2014/10/06 (月) 09:22:34) のソース

*Secret of Evermore
【しーくれっとおぶえばーもあ】
|ジャンル|アクションRPG|&amazon(B00002SVYB)|
|対応機種|Super Nintendo Entertainment System|~|
|発売・開発元|スクウェア|~|
//「開発売」って何ですか?
|発売日|1995年10月1日|~|
//|定価||~|
|分類|BGCOLOR(lightgreen):''良作''|~|
|ポイント|日本未発売&brシステムが聖剣2&br()FFキャラも出演|~|

----
#contents(fromhere)
----

**はじめに
-これはスクウェアが欧米でSuperNES(海外版スーパーファミコン)にて発売したゲームである。日本では未発売。
-一言で言うならば、『[[聖剣伝説2]](英題:Secret of Mana)』のシステムをベースに独自の要素を加えて、全く別の物語をゲーム化したもの。
--このため『聖剣伝説USA』的な存在とも言えるが、作品としては''[[聖剣伝説シリーズ]]には含まれない''。
--同社の[[ファイナルファンタジーシリーズ]]からのゲストキャラも一部登場している。
//-舞台は1995年、本作の発売年と同じである。ちなみに他の作品で舞台と発売年が同じものは[[CONTRA FORCE]]などがある。
-難易度は個人差もあるが聖剣2と同等と思われる。

**ゲーム内容
-操作性は聖剣2と殆ど変わらず、ルールも殆ど一緒。
-モーションバトル
--ゲージが100%から通常攻撃、熟練度が上がればチャージ攻撃も可能。
-ダッシュ
--聖剣2から実装されたが、本作ではダッシュが必須となるギミックがあるのと、使えるようになるのは序盤でアイテムを手に入れてからになるという違いがある。
-パーティー構成
--万能戦士の主人公と、高火力高機動の愛犬のコンビ。セレクトで切り替えも可能。
-リングシステム
--メニュー、アイテム、武器の切り替えなどを行える。
-主人公のHPが0になったらゲームオーバー。
--台詞も、Sadly. 主人公 and 相棒 never came back...となっており聖剣2のそれが参考にされている。
--ただし例外もあり、最初の村に到達する前ならスタート地点に戻されるだけ。
-セーブ
--聖剣2同様、基本的に宿屋で行える。セーブファイルは4つまで。ただしセーブ後に後戻り出来ない個所があるので、状況次第では詰む恐れがある。

**ストーリー
 1965年のPodunkにある奇妙な建物では、実験が行われていた・・・
 それから30年経った1995年、廃墟と化した建物に、主人公と相棒犬が迷い込み、
 異世界へ飛ばされた。そこからPodunkへ戻る方法を探すべく長い冒険が始まる。
 道中には、アメリカンジョークもある。

**主人公と相棒犬
***主人公
-デフォルトネームは無く、最初にアルファベットで決定する。
-podunkに住む男性で、愛犬と映画を見に行くのが趣味だけに、状況を映画に例える場面が多い。
-剣、斧、槍を使いこなし、調合も習得する万能戦士。

***相棒犬
-デフォルトネームは無く、名前の入力は他の人に紹介する時点で決める。
-行く先々に応じて、あらゆる姿に変化する。高い攻撃力と機動性を誇る。
-序盤~ラストまで主人公と相棒犬のコンビで進める。
-人々には相棒で話しかけた際のセリフも用意されている。

**世界
-主人公たちが迷い込んだ世界がEvermore。ここは大きく4つに分かれている。
***プロローグ
-Podunkで映画を見た帰りに岡の屋敷に迷い込み、謎の機械を発動。研究所に飛ばされた主人公たちは、CarltronによってEvermoreの世界へ退場させられる。
-Sidney Ruffleberg教授
--研究をしている。
--後に、同じ場所「4th Omnitopia」で再会する事になる。
-Carltron
--博士の助手。序盤で迷い込んで来た主人公を退場させる。
***Prehistoria
-モチーフは原始時代。
-ジャングルに落下してしまい相棒犬とはぐれてしまったと思った直後、変貌を遂げた相棒犬と再会。ここではViperを率いて火山を狂わせて島を壊滅させようとする者がいた。Fire Eyesという女性と知り合い、火山から島を救済するために奮闘。
-Fire Eyes(Elizabeth)
--知り合う女の子。村人に慕われている。
--Viper達から恐れられている。
--後に、Call Beadsを渡してくれる。
---これは本作独特のアイテム。仲間の能力を発揮する事が出来るレアアイテム、切り札と言える。
-Strong Heart
--材料を探しに行ったきり消息を絶つ、Fire Eyesに頼まれて救済に向かう。
-Blimp
--沼地で怪物に襲撃されていたところを主人公に救済される。
--後々、2nd Antiquaでも再会して色々と手助けをしてくれる。
***Antiqua
-モチーフはローマ、エジプト。
-火山の爆発で飛ばされ、川に流されてたどり着いたのが荒くれの町Crustacia。
-世界によって通貨も違うのにビックリする。
-そこから砂漠を北へ進むと、Nobiliaという大きな街にたどり着く。
-そこでも神聖なる犬に変身した相棒との再会、Vigorとの死闘、Diamond eyesの探索などが待っていた。
-キャンプでHoraceと出会うが、彼もまたPodunkから来たと言う。しかもFire Eyesの事も知っている。
-Pompolunius
--主人公をVigorと対決させる。
-Tiny
--力自慢で特に物を投げ飛ばすのが得意。
--だがそれが後々大問題に発展する事になる・・・。
-Horace Highwater
--キャンプで知り合う。Fire Eyes達の事も知っている。
-Madronius
--Horaceの親友で、兄弟もいる。
***Gothica
--モチーフはヨーロッパの半分。
--長いトンネルを越えて来たが、相棒はプードルに変化していた。
--巨大なチェス盤を挟んだ、西のIvor Tower、東のEbon Keepで2分している。
--Ebon KeepからIvor Towerに移動して来た人々は幸せな生活を送っていた。
--ここには、迷いの森など厄介なとこもある。
-Camellia Bluegarden
--3rd Gothicaで、Ivor Towerの女王。ブタレースを開催している。
-王様
--人形芝居に魅了されてしまっている。
-セシル
--[[FFIV>ファイナルファンタジーIV]]からゲスト出演、防具を売っている。
-Tinker
--空飛ぶ機械を発明している。女王からの信頼も厚い。Gomiという兄弟もいる。
-Gomi
--Tinkerの兄弟。森の北部で塔を作ったりしている。
--ドラゴンの友達がいる。主人公達を回復させる能力もある。
--空飛ぶ機械、高い塔、方法は違えど空を目指しているのである。
-Sterling
--当初はボスとして登場するが、Gomiの友達だと分かる。飛行能力に優れている。
***Omnitopia
--地図上には載っていない世界。行くためには特別な方法が必要。
--モチーフはSF未来科学都市。
--相棒犬は、火力、射程、移動力いずれも最強クラスの変化を遂げた。
--博士と再会を果たし、最終決戦に臨む。
#region(''ラスボス~エンディング(ネタバレ)'')
--聖剣2のラストバトルは、ラスボスとは言うには切ないものであったが、こちらはノリノリ。
--聖剣2ではポポイが帰るのだが、本作は主人公たちが帰る側。
--ラスボス軍団は、凶悪な敵と連戦するので厳しいが、こちらも公式チートが手に入る、
--そのアイコンが剣。聖剣2のラストバトルで登場した魔法が参考にされていると思われる。
--強大なボスVSチート調合のぶつかり合い、これが聖剣伝説シリーズ史上最強の戦いと言う人もいる。
--Carltronを倒した事でバランスが崩れ始めるが、なんとか全員で元の世界に帰る事により、Evermoreは安定。主人公も相棒犬と無事に帰れた。
--後日談で、Carltronも反省したと見せかけてまた何か企んでいる終わり方だが、スリリングで爽快なラスボス戦やグッドエンドなど、そこがアメリカゲームのノリと言える。
#endregion

**Formula
-F1マシンのFormulaと勘違いする人も多いが、ここでは調合の事。
-聖剣2で言う魔法に相当。使うほどに熟練度も上がり効果も格段に上がるのも同様。
-攻撃、回復、サポートなどあらゆる用途があり、中には聖剣シリーズ最強クラスと言わしめたものまで存在する。
-ただし、本作では方法が独特で、持ち歩ける種類は9種類まで、付け替えは調合人に会って行う。
-消費するのはMPではなく2つの材料を組み合わせて使う。
-(例)Flash は1Wax+2Oil
-FFVでも2つのアイテムを調合する事があったが、本作では調合専用でアイテムとしては使えない。
-高度なものほど材料を多く消費したり、高価な材料を使うようになる。
-材料は購入できるが、相場に振り回されるのが難点。材料が手に入らないと辛い。

**評価点
-書き込まれたグラフィック
--森の中では半透明で多重スクロールも使われている。
--キャラクターのアニメーションが豊富で、主人公の表情や仕草も豊富。
--敵キャラも、植物系の散り方まで細かい。
--ボスも巨大なもの、種類も豊富で飽きさせない。
-パーティメンバー
--聖剣2では地形に引っかかるとスクロールが止められていたが解消されている。
--本作では、相棒犬と協力して解くような仕掛けが豊富に用意されている。
--登場人物達も、相棒犬で話しかけた場合には違うセリフが返って来る。

-音楽
--聖剣伝説とはベクトルが違うが種類も豊富で質も高い。
--ボス曲も多数用意されている。
--グラフィックと相まって、Evermoreの世界へ感情移入させてくれる事だろう。

**難点
-冗長な個所がある。
--砂漠を横断するのが何度かある。Amulet of Annihilationを渡すと楽に越せる乗り物はあるが。
--Amulet of Annihilationも物々交換でいくらでも手に入るが、英語が分からないと非常に困難。

-下手を打つと詰む局面がある
--火山の中で岩を浮かせる順番を間違えると取り返しが付かない。
--vigor戦
---セーブすると後戻りが出来ない、レベル上げも買い物も出来ないので危険。
---[[イデアの日]]の雷岩はトレーニングがあったが…。
---むしろ、1stBOSSの前にセーブ箇所を用意して欲しかった。
--ジャガーリング
---これを入手しないまま、第2世界のダンジョンまで行くとダッシュが必要な個所で詰む。

-難所がある
--1st Prehistoria 最初の森のラプター
---序盤のうちは強敵で、装備も回復手段もロクにないので辛い。
---負けても、相棒犬が主人公を村まで連れて行ってくれるのでシナリオは進む。
---この流れが、聖剣伝説のボコの姿を彷彿させてくれる。
---現時点では強敵な事、倒しても次の敵が出現するのと、負けても話が進む事から負けイベントだと思っているプレーヤーも多い。
---最初のボス戦はStrong Heartを救済するために向かうが、道中が長い上にボス前にセーブポイントが無いのでゲームオーバーになるとやる気を削がれる。
--2nd Antiqua 滝の洞窟
---Vigor戦もひどかったが、こちらもひどく、本作で最悪の難所だというプレーヤーもいる。
---ここはストーリー上は通過点のような扱いなのに、視界が悪いので非常に迷い易く、ワープ移動も拍車をかける。
---雑魚的もかなり強い上に、最後にはボスまで待ち構えている多重苦。
---しかもプレーヤーによっては、そこで消耗していると次の世界に行った際も後々引きずる事になる。
--3rd Gothica Amulet of Annihilation
---Antiquaで買いだめをしておけば楽ではあるが、ここでは個数が限られており、チケットを後回しにしてしまうと、4か所全部探し出さなくてはならなくなる。
---分かりにくい場所にあるので、発見できずに詰んだと誤解される危険性もある。
--調合材料
---Lance、城内の老人に会わなかった場合、調合材料の調達に苦労する事になる。
---両者とも見落とし易く、逃したら二度と会えない。
---特に後者は、相棒犬の期間イベントで隠し通路を発見しなくてはならない、勿論ノーヒント。
---ザコ敵も飛行タイプが多く通常攻撃だけでは難儀。
---レベル上げも行えるので詰む事はないが、かなり辛い。%%敵側が主人公を陥れる状況だからでもあるのだが%%
--峡谷の森
---非常に広大な迷路で、中間までに最短でも1分30秒以上かかる、その直後に強力なボスもいる。
--4th Omnitopia 温室のデストラップ
---予め照明を暗くしておかないと、凶悪植物が活動する。一撃で即死な上、こちらの攻撃は通らない。
---FC『[[ドラスレファミリー>ドラゴンスレイヤーIV ドラスレファミリー]]』のポチステージの宝箱、もしくはAC『[[Cadash]]』の永パ防止モンスターのような脅威と言えば分かり易いだろう。 

-熟練度
--武器・調合などで新しいものを入手しても、それまでの熟練度は役に立たない。
--新しい剣を手に入れても、それまでの剣の熟練度は活用されない。
//--聖剣3では廃止されている。

-Podunk出身
--一部分かりにくいところがある。Fire EyesやHorace達との接点及びどうやって連絡を取っているのか、Fire Eyesの安否など。

**総評
聖剣2のシステムを用いたゲームではあるが、聖剣シリーズには含まれないため聖剣伝説との共通点は主にゲームシステムのみであり、調合やトレード、通貨の違いなど、独特の要素などで賛否が分かれるかも知れない。~
//マナの樹・エクスカリバー・ラビ・おたまなどは一切登場しない。~
しかし、オリジナリティー・描き込まれたグラフィック・音楽とどれを取っても非常にレベルが高く、~
スクウェア全盛期SNES/PSと比較しても後れを取らない出来栄えで現地では人気を博した。

**余談
-海外では『[[聖剣伝説3]]』が発売されず、その代わりなのか逆に海外限定で本作が発売された。
-音楽担当のJeremy Soule氏は後々、4大RTSの一角とされた『Total Annihilation』シリーズにより海外で高い評価を得るが、『[[The Elder Scrolls IV: Oblivion]]』により日本でも知名度が高まった。
--代表的な担当作は、『[[The Elder Scrollsシリーズ]](III以降)』、『バルダーズゲート ダークアライアンス』、『ダンジョンシージシリーズ』、『Total Annihilation』シリーズや後継シリーズの『スプリームコマンダー』、と多数に亘る。
--作品評価が高くない『[[ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 (GBA)]]』も音楽評価は高い。
-FFからのゲスト要素(ある意味FF外伝である)。
--前述のセシルのゲスト出演の他、闘技場の観客の中に[[FFVI>ファイナルファンタジーVI]]のパーティーが混じっている。[[画像はこちら。>http://www26.atwiki.jp/gcmatome?cmd=upload&act=open&pageid=3572&file=secretofevermore.jpg]]
--Chocobo Eggが存在する。